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Photographylifeがニコンの交換レンズ「NIKKOR Z 24mm f/1.8 S」のレビューを掲載しています。
Nikon Z 24mm f/1.8 S
カメラの仕様・操作性
- このレンズは999ドルと一眼レフ用「AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G ED」と比べて少し高価だ。ただし、古い一眼レフ用レンズよりも優れた性能であるうえ、防塵防滴のプログレードレンズである。
- 「AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED」は設計が古く、高解像センサーでは良好なレンズと言えない。「24mm F1.4 DG HSM」は遥かにシャープで価格も850ドルと手ごろだ。Zレンズと比較するに値する。
- 他のZレンズと同様、金属製マウント・プラスチック製外装・金属製フォーカスリング・防塵防滴仕様でビルドクオリティはとても良好だ。金属外装を好む人もいるだろうが、寒い時期や携帯性を考慮すると個人的にプラスチック外装が好みである。
- 一眼レフ用レンズはゴム製フォーカスリングだったが、Zレンズは金属製フォーカスリングなので注意が必要だ。
- レンズマウントは4つの爪でしっかりと固定される。マウント時のガタツキは一切ない。
- 砂塵がとても多くて寒いデスバレー国立公園や雨天の南カリフォルニアで撮影したが、防塵防滴仕様に問題は発生しなかった。
- フィルターソケットはプラスチック製だ。フィルター径は72mmなので一眼レフ用と同じサイズである。
- レンズサイズは一眼レフ用F1.8Gやシグマ24mm F1.4 DG HSMよりも長い。ただし、長いぶん幅広いフォーカスリングを備えている。
- 現状、マニュアルフォーカス速度はリングの回転速度に依存している。ゆっくり回すとフォーカスが遅くなり、素早く回るとフォーカスが速くなる。これを調整できると良かった。
- フォーカスは電子制御のステッピングモーター駆動だ。電源オフ時にフォーカスリングを操作しても全く動作しない。
- 電源リセット時にフォーカス位置がリセットされてしまう問題がある。これは早めにカメラ側のファームウェアアップデートで対応してもらいたい。
(しかし個人的には電子制御の問題は解消でき、利点が遥かに上回ると考えている) - オートフォーカスは静かで高速、そして優れた精度で動作する。大部分の状況でAF精度がとても優れているのは重要だ。
光学性能
- 最初の個体は左上隅に偏心が見られた。2本目の個体は比較して遥かに優れていた。
- 解像性能は「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」と同等では無いが、絞ると見事なパフォーマンスだ。
- 中央は35mmよりもシャープだが、四隅はかなり弱い。F2.8まで絞ると四隅が優れたパフォーマンスを発揮し始める。ピークに達するのはF4だ。四隅はF5.6でさらに少し改善する。
- いくらか穏やかな像面湾曲がある。しかし他のレンズほど顕著ではない。
- フォーカスシフトの影響はとても小さい。一眼レフ用レンズはフォーカスシフトの影響が目立つので素晴らしい改善だ。
- フォーカスブリージングの影響は小さい。深度合成や動画撮影時に強みとなる特性だ。実際に9枚のカットを深度合成してみたが、問題無く合成できた。
- ボディ内手ぶれ補正を利用することで手持ちのスローシャッターが可能だ。最大で1秒の低速シャッターに成功した。
- 周辺減光は絞り開放付近で1.5EV以上の減光量が発生する。F2.8まで絞ると大きく緩和し、F4でさらに低下する。無限遠の場合はさらに影響が強くなる。周辺減光が心配ならばF4以上に絞ることをおススメする。
- 歪曲収差は-1.34%の樽型だ。Lightroomではレンズ補正が自動的に適用されるので修正する必要は無い。
- 倍率色収差はとても良好に抑えている。
- 軸上色収差はF1.8~F2.8で存在するものの、F4で解消する。
- 非球面レンズを多用しているのでボケ描写には期待しない方が良い。前後のボケに問題は無いように見えるが、場合によては気が散ることがある。
- 逆光耐性は驚異的だ。
- 9枚絞りなので、光条は18本となる。
- コマ収差はF2.8で改善するが、絞っても理想的とは言えない。
競合レンズとの比較
- AF-S NIKKOR 24mm f/1.8G ED:良いレンズだが、全体的にZレンズが良好だ。絞るとパフォーマンスが近づくものの、Zレンズはさらに良好な中央解像を発揮する。
- AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED:中央解像はZレンズに匹敵できず、絞っても同水準とはならない。
- 24mm F1.4 DG HSM:フレーム中央は絞り開放からより良好だ。しかし、四隅は像面湾曲の影響を受けておりとても弱い。特に絞ってもあまり改善しないので、四隅はZレンズに分がある。
優れたレンズだ。
とてもシャープで、絞り値全域で高水準のコントラストを維持している。
像面湾曲やフォーカスシフトの影響がとても小さく、フォーカスブリージングの問題がほとんどない。周辺減光や歪曲収差、倍率色収差も上手く抑えている。さらに逆光耐性も優れており、絞れば綺麗な光条が発生する。
唯一の弱点はボケとコマ収差補正だ。残念ながら多数の非球面レンズによりボケはあまり綺麗に見えない。そしてコア収差補正は完璧と言えず、絞っても改善しない。
文句を言うとすれば上記2点だけだ。安いレンズでは無いが、これまでのニコン製24mmを考慮すると価値のある一本だ。称賛に値するレンズである。
とのこと。
全体的に良好なパフォーマンスを発揮する広角レンズのようですね。携帯性と解像性能のバランスが良く、より大きく重いシグマ24mm F1.4とほぼ同等の中央解像、そして四隅までより良好なパフォーマンスを得ることができるのは強みと言えそうです。
コマ収差補正は完璧と言えないものの、作例を確認する限りではそこまで酷い影響は無いように見えます。明るい広角レンズとしては善戦していると思うのですが…。
価格は12万円前後。F1.8Gが8万円前後で購入できることを考慮すると非常に高価と感じるかもしれません。ただし、より優れた光学性能・防塵防滴・ミラーレスに適したフォーカス駆動を考慮するとそこまで高い値付けでも無いように感じます。とは言え、気軽に買える価格ではありませんが…。
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