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NIKKOR Z 40mm f/2 は滑らかで柔らかいボケが強みのレンズ

Dustin Abbottがニコン「NIKKOR Z 40mm f/2」のレビューを公開。F2の絞り開放が思ったほどシャープではないものの、ボケが柔らかく滑らかで、このレンズの強みになると評価しています。

Dustin Abbott:Nikkor Z 40mm F2 Review

  • 外観:52mmフィルターに対応。レンズマウントを含めてプラスチック製。299ドルのレンズでプラマウントは正当化が難しい。レンズフードは付属しない。
  • 構造:防塵防滴仕様だがマウント部にシールが無い。絞り羽根はVILTROXよりも多め。
  • 携帯性:小型軽量。
  • 操作性:鏡筒にスイッチやボタンは無い。
  • AF:STM駆動で非常に高速。RF50mm F1.8よりも間違いなく高速。F2.8よりも絞った際にミスショットが稀に発生する。
  • MF:フォーカスブリージングは良く抑えられている。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能
    ・接写時はコントラストとディテールが低下する。
    ・テストチャートでは中央が良好だが隅で大幅に低下。
    ・実写ではより良好。遠距離の撮影で優れている。
    ・F4-5.6で隅が改善する。
    ・フレーム全体の画質はF8でピーク。全体的に素晴らしいシャープネス。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:本当に柔らかい描写。このレンズの強み。
  • 軸上色収差:僅かに発生しているが深刻な問題ではない。
  • 倍率色収差:実質ゼロ。
  • 球面収差:絞り開放で影響が大きい。
  • 歪曲収差:最小限の樽型。
  • 周辺減光:F2で非常に目立つ。
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:フードがないものの、フレアは問題とならない。
  • 光条:絞っても魅力的ではない。
  • 作例集
  • 総評:長所が多く、短所はわずか。プラマウントは好みではないが、致命的ではない。F2が思っていたほどシャープではないものの、気に入った写真が多く撮れた。
  • 競合について:VILTROX 40mm とは対照的。VILTROXはよりシャープだが、NIKKORは柔らかく滑らかなボケ。
  • 備考

とのこと。
2024年現在、NIKKOR Zシリーズの中では最も手ごろな価格のレンズ。外装やマウントはプラスチック製で、光学設計もNIKKOR Zとしては妥協点が多い。しかし、携帯性の高さと使い勝手の良い焦点距離、F2の開放F値は魅力的と言えるでしょう。

Dustin Abbottによると、S-Lineのような抜群の光学性能ではないものの、絞った際の解像性能や近距離時の柔らかいボケが得られるようです。接写時は開けてふんわり、離れる場合は絞ってキリリの描写が楽しめそうですね。より高性能なレンズが欲しい場合は50mm F1.8 Sが控えています。

PCmagと同じく状況によってミスショットが発生したと言及。Z 8を使用していると思われるので、カメラ側の問題というよりは近距離で球面収差が強くなるレンズ側の特性が影響しているかもしれません。(とはいえ、絞った際に傾向が強くなると言及しているので別の原因かもしれません。)

私もZ 7やZ fcと組み合わせていました。印象としてはDustin Abbottのレビューとほぼ同じ。接写時の収差変動が強く、解像性能は期待できませんが、滲むような滑らかなボケを得ることができます。一方、撮影距離が長くなるとボケが騒がしくなるので絞って使ったほうが良いかもしれません。光学性能を追求するとZ 50mm F1.8 Sがおススメですが、一周回ってZ 40mm F2くらい肩の力を抜いた携帯性の良いレンズが面白いと感じる人もいるはず。

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