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RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM 良好な解像性能だが24-105 STMのほうがおススメ

Dusin Abbottがキヤノン「RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM」のレビューを公開。解像性能は良好としつつ、過去最悪に巨大な歪曲収差や沈胴構造、開放F値の大きさなどについて指摘しています。

2023年4月発売のフルサイズ対応RFマウントレンズ。他社でも導入が始まっている、沈胴構造を採用した収納性に優れる標準ズームです。標準域をカバーするRFズームレンズの中では最も小さく軽量で、低価格を実現。EOS R8やRPのような小型ボディと相性が抜群。ただし、ズームレンジが狭いうえ、開放F値が大きく、出来ることは限られています。このようなレンズでどのようなパフォーマンスを発揮するのか気になるところですね。Dusin Abbottでは以下のようにこのレンズを評価しています。

Dusin Abbott:Canon RF 24-50mm F4.5-6.3 IS STM Review

  • 外観:総プラスチック製だが悪くないビルドクオリティ。レンズフード別売り。58mmフィルター。
  • 構造:防塵防滴には非対応。プラスチック製マウント。
  • 携帯性:24-105mmと比べてはるかに小型軽量。R8との相性が良い。沈胴構造のため、内筒を収納した状態で使用することはできない。使用時は内筒が30mm伸びる。
  • 操作性:ISとAF/MF/コントロールスイッチを搭載。
  • AF:高速で静か。低照度ではわずかに速度低下がみられる。
  • MF:フォーカスリングの動作はとても良好。フォーカスブリージングは目に見えるが補正可能。
  • 手ぶれ補正:4.5段分の補正効果。
  • 解像性能:解像度の点ではかなりまとも。フレーム全域で一貫した性能だがLシリーズほどではない。EOS R5のような高解像ボディでも機能するレンズ。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:ひどくは無いものの騒がしい。口径食の影響がある。
  • 軸上色収差:あまり発生しない。
  • 倍率色収差:いくらか発生する。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:24mmには強い樽型歪曲が残っている。過去最悪。
  • 周辺減光:記載なし。
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:太陽をフレームに入れても悪くない。フレーム外にあるときフレアの影響が強くなる。
  • 光条:記載なし。
  • 作例集
  • 総評:小型軽量だが、開放F値が大きく、歪曲収差などカメラ側への依存度が大きい。EOS Rへのエントリーとして検討する価値はあるが、追加のRFレンズとして購入するのはおすすめしない。RF24-50mmが適切な被写体も存在するが、汎用性を重視するなら「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」がおススメ。
  • 競合について
    ・小型軽量で高性能なRF28mm F2.8 STMで、ズームする代わりによったり引いたりすることをお勧めする。
    ・RF24-105 STMは僅かな追加投資でズームレンジが広く、同じ焦点距離で開放F値が低い。
  • 備考

とのこと。
小型軽量で手ごろな価格、さらに良好な解像性能。ただし、レンズフード別売りや沈胴構造、巨大な歪曲収差などについて指摘。価格や携帯性は魅力ですが、接写性能やズームレンジを考慮すると「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」も検討する必要がありそうです。

私もEOS R8と共に入手。
解像性能の評価はDusin Abbottとほぼ同じで、ショートズームが功を奏したのかズーム全域で一貫した解像性能を得ることができます。EOS R5と組み合わせても良好な結果を得ることができ、特に遠景では24-105mm F4 Lよりも安定感のある結果。近距離のチャートテストではピークの性能が低下するものの、遠景の結果は2本の24-105mmよりも良好と感じました。

また、望遠側の接写では球面収差がほどよく残って後ボケが滑らかで綺麗。このクラスのズームレンズとしては前後のボケも滑らかです。さらに色収差もよく抑えられ、逆光耐性も悪くありません。Dusin Abbottはレンズフード無しでの評価となってるので、フードを装着している限り逆光で大きな問題は無さそう。全体的に見て、EOS R8のキットレンズとしては高性能なズームレンズに仕上がっています。

注意点は狭いズーム域と開放F値。既存のRFユーザーに追加するレンズとしては物足りないスペックであることは否めず、携帯性を重視する玄人向けの印象があります。そして24-105 STMよりも低めの接写性能で問題ないのであれば検討する価値があるのかなと。

歪曲収差は確かに巨大ですが、カメラやレンズプロファイルの補正を適用する限りは特に問題を感じませんでした。手動で補正しようとすると、陣笠状の歪みが非常に厄介。

キヤノン RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM 最新情報まとめ

レンズの仕様

レンズの仕様
発売日 2023年4月下旬 初値 45,342円
マウント RF 最短撮影距離 0.3m(24mm)
0.35m(50mm)
フォーマット フルサイズ 最大撮影倍率 0.11倍(24mm)
0.19倍(50mm)
焦点距離 24-50mm フィルター径 58mm
レンズ構成 8群8枚 手ぶれ補正 4.5段分
開放絞り F4.5-6.3 テレコン -
最小絞り F22-32 コーティング 不明
絞り羽根 7枚
サイズ・重量など
サイズ φ69.6mm×58mm 防塵防滴 -
重量 210g AF STM
その他 沈胴構造
付属品
キャップ

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