Phototrendがキヤノン「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」のレビューを公開。周辺減光が強く、AFのノイズやスピードを指摘していますが、小型軽量でハーフマクロに対応した魅力的な広角レンズと評価しています。
Photorrend:TEST CANON RF 35 MM F/1,8 MACRO IS STM, LA FOCALE FIXE ??ACCESSIBLE?? POUR HYBRIDES CANON
レンズの紹介:
- 2018年に発売された0.5倍マクロや光学手ぶれ補正に対応する画期的な35mm F1.8として登場した。
- 従来は50mmがベーシックなレンズと考えられていたが、最近では35mmが最も人気のある焦点距離だ。
- 549ユーロと低価格ながら、光学手ぶれ補正と0.5倍マクロに対応している。
ビルドクオリティ:
- 小型軽量ながらとても良好な作りのレンズだ。
- 外装の質感はRF50mm F1.2Lと遜色ない。
- レンズフードは別売りだ。
携帯性:
- 小型軽量でEOS RPとの組み合わせに最適だ。
操作性:
- レンズには手ぶれ補正とAF/MF切替用のスイッチがある。
- フォーカスリングは電子制御式だ。レンズにピント距離表示は無いが、カメラのライブビュー上にピント位置を表示することが可能だ。
オートフォーカス:
- 最短撮影距離は17cmだ。この際の撮影倍率は0.5倍である。
- 接写性能はスペックシート上は魅力的だが、実際には被写体へ本当に近寄る必要がある。昆虫であれば逃げてしまう距離感となり、場合によっては自分自身が影となってしまう。
- フォーカス速度は遅いが、低照度も効果的にピントが合う。
- 近距離にピントを合わせる場合、内筒が大きく伸びる、
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 無限遠では0.5?1秒での撮影が可能だ。
- マクロでは1/10?1/5秒程度まで補正可能だった。
解像性能:
- 手ごろな価格のレンズだが、ディテールは良好だ。
- 絞り開放から中央は良好だ。
- 四隅で満足のいく解像性能を得るにはF4まで絞る必要がある。
- F5.6?F8でとても良好な均質性を発揮する。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- F1.8と短い最短撮影距離を組み合わせると、豊富なボケ描写となる、
色収差:
- 色収差は稀にしか発生しない。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 歪曲は中程度だ。
周辺減光:
- F1.8ではとても目立つ。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 逆光時は光源の位置に気を付ける必要がある。
- 逆光耐性はこのレンズにおける弱点だ。
- 絞ると綺麗な光条が発生する、
備考:
- 一眼レフ用レンズも検討するとタムロン「SP 35mm F/1.8 Di VC USD」が存在する。優れた解像性能で、撮影倍率も高い。
- キヤノン「EF35mm F2 IS USM」はコンパクトサイズながらボディ内手ぶれ補正に対応している。ただし、解像性能などの点でRF35mmと比較するのが難しい。
総評
RF 35mm F1.8 Macro IS STMは、RFシステムの入り口として適した単焦点レンズだ。小型軽量ながら良好な作りで、効果的なオートフォーカスを備えている。F8までフレーム周辺部に元気のなさを感じるものの、シャープネスは非常に良好だ。
手ぶれ補正があるので、夜景もきれいに撮影可能だ。近距離の被写体ではブレを十分に補正することができない。しかし、短い最短撮影距離とF1.8の明るい絞り値が相まって、このレンズは非常に調和のとれたボケを持つ。しかし、STM駆動のノイズや防塵防滴非対応は残念だ。
全体的に見て魅力的なレンズだ。ミラーレスらしい小型化を実現している。コストパフォーマンスが優れており、EOS Rユーザーにとって優れた選択肢となるだろう。
- 長所:
・F1.8
・ボケ
・最短撮影距離
・手ぶれ補正
・小型軽量
・ビルドクオリティ- 短所:
・顕著な周辺減光
・防塵防滴非対応
・接写時の手ぶれ補正効果
・駆動音が大きなSTM
とのこと。
RFレンズの中では手ごろな価格で、ハーフマクロに対応した35mm単焦点レンズですね。EOS Rシステムが始まった2018年当時、10万円以下のレンズがRF35mm F1.8のみだったので、多くのEOS Rユーザーが最初に手に取ったレンズのはず。私も発売日に購入した一人です。小型軽量化に全振りのRF50mm F1.8 STMと比べると、ミラーレスらしい高機能なレンズに仕上がっています。個人的にはRF50mmよりもRF35mmがおススメ。(RF85mm F2とセットでマクロもできるシステムが組める)
他の35mm F1.8と比べると接写時のパフォーマンスが良く、ボケは四隅を除いてまずまず良好。色収差補正はPhototrendが評価しているほど良くないと思いますが、全体的に致命的な問題点は見当たりません。ただしコマ収差が目立ち、イルミネーションなど点光源が多いシチュエーションでは少し絞りたいところ。
発売から2.5年ほど経ちますが、EOS R5やR6の人気を受けてか(適正価格の)新品在庫は品薄状態が続いています。これからマクロ機能が役に立つ季節となるので、購入を検討しているのであれば早めに注文しておいたほうが良いでしょう。
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