DPReviewが富士フイルム「XF50mmF1.0 R WR」のレビューとサンプルギャラリーを公開。開放のシャープネスがいくらか甘く、軸上色収差が目に付くものの、ボケはとても柔らかく素敵な描写となっている模様。
ボケが魅力的なF1.0レンズ
DPReview:DPReview TV: Fujifilm 50mm F1.0 review
- F1.0のレンズは光を多く取り込むことが出来るため、日中にメカニカルシャッターの速度では露出オーバーとなることがある。
- 電子先幕シャッターはボケ描写を損なうため、電子シャッターの常用がおススメだ。
- NDフィルターも便利である。
- 実際に手に取ってみると、それほど大きく嵩張る感じはしない。
- 最短撮影距離は70cmなので、クローズアップ撮影には適していない。とは言え、このようなレンズでは半身・全身を写した撮影をしたいと思うことだろう。
- フォーカスレンズが大きく多いためか、フォーカシング中にモーターの動きを感じることがある。スタジオやポートレートでは問題ない速度だ。しかし、低照度のウェディングや報道、ストリートフォトなどではギリギリと言った感じだ。いくつかチャンスを逃す場合があるかもしれない。より速いスポーツやアクションでは追従しきれない。
- 瞳AFを使うとAFが不安定となる可能性がある。時々、背景に乗り移ることがある。
- ボケは非常に滑らかで、玉ねぎボケがない。非常に綺麗で、美しく、グラデーションも良好だ。F1.0では口径食の影響があるものの、F2まで絞るとほとんど解消する。F2.8まで絞るとボケが角ばるものの、影響は極僅かだ。
- 通常、このような超大口径レンズではいくつかの妥協点がある。このレンズの場合はF2.8~F4まで絞っても軸上色収差が見られる。
- 逆光では一般的にフレアが発生するものだが、驚いたことにこのレンズは非常に良く抑えられている。コントラストはわずかに低下するが、ゴーストや明らかなフレアは発生しない。ポートレートレンズとしてはとても見事だ。
- 開放付近はあまりシャープでは無いが、F2.8まで絞ると本当に切れ味の良いレンズとなる。ポートレートレンズとしては良い味付けだ。
- シャープネスは中央から隅まで一貫している。
- 驚いたことにフォーカスブリージングが目に見えない。動画撮影で浅い被写界深度を利用したい場合は検討すべきレンズだ。動画撮影のためだけにこのレンズを購入する人もいるだろう。
- 既に「XF50mmF1.0 R WR」を所有している場合、恐らくステップアップはしないだろう。しかし、このレンズを購入する理由はいくつかある。
ー個性的で信じられないほど綺麗なボケ
ー逆光耐性
ーフルサイズに匹敵する浅い被写界深度DPReview:Fujifilm 50mm F1.0 sample gallery (DPReview TV)
富士フイルムの新しい50mm F1.0レンズでF1.0の絞り開放を使った作例を含め、数多くのポートレートを撮影した。
とのこと。
作例を確認してみると、確かに絞り開放付近は僅かに解像感が甘い描写ですが、ポートレートには適した味付けのように見えます。ボケも柔らかく綺麗な描写ですね。AFの不安定さが像面の甘さから来るのかは不明。
軸上色収差は思ったより残存しており、特にコントラストが高いシーンでは細部をチェックするまでもなく目立つ場合があるようです。場合によって後処理が必要と感じます。
いくらか欠点も目に付きますが、それでも柔らかく、滲みのあるボケ描写が病みつきになりそう。XF35mm F1.4の接写時と似たような、柔らかいボケを楽しめるように感じます。
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