ついに登場した2つの超新星
2018年は一眼レフ大手2社がフルサイズミラーレスに参入した記念すべき年となりましたね。どちらも新規マウントを引っ提げて魅力的なレンズを発表しています。このビックウェーブに乗らない手は無いと感じNikon Z 7に引き続き、EOS Rもさっそく予約。
今回はそんな2つの超新星について期待しているポイントとちょっと残念に感じているポイントをリストアップしてみましょう。Nikon D850、EOS 6D Mark IIユーザーとしては色々と思う部分があったりなかったり。
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Nikon Z 7
期待すること
手振れ補正+4600万画素センサー
基本的にD850と似たようなセンサーですが、Zカメラはより高画質を狙いやすいカメラだと思っています。
一眼レフの光学手振れ補正と比べてシフトブレや回転ブレに対応しやすい、対応できる点は明らかなメリット。D850ではこの点で手持ち撮影が非常に難しいカメラだと感じました(特に風景撮影で小絞りを使う場合)。
そして5軸ボディ内手振れ補正を搭載するミラーレスカメラとしては現状で最も解像性能が高いカメラであるということ。
この2点だけでもZ 7を買う意味があると思うのです。α7R IIIと解像性能の差は僅かですが、どうせならより高解像なセンサーが良いですよね。
ハートを射抜くMTF
Z 50mm F1.8 SのMTFを見た瞬間、「あ、これは買って直接試してみたい」と感じた次第。
これを初値7万円チョイ(税込)でポンと出してくるあたり、Zマウントの将来性には期待と思うのです。
より自由度が高まったピクチャーコントロール
明瞭度や細かく調整できる設定値など、もともとも自由が高いピクチャーコントロールに「ミドルレンジシャープ」なる項目が追加。
[ミドルレンジシャープ]は、画像の精緻な部分や被写体の輪郭部分に効果的な[輪郭強調]と、画像全体や太めの線に効果的な[明瞭度]の、中間の細かさの模様や線に対してシャープネスを調整できます。
(Nikon 公式)
なんと、これは明瞭度と共に私のツボに入りそうな仕上がり設定じゃないか!
とても使ってみたい、弄ってみたい設定値。
0.8倍 369万ドットOLEDファインダー
パナソニックのLUMIX G9 PROが0.83倍 369万ドットとさらに巨大なファインダーを実装していますが、糸巻き型歪曲が目立つのですよね。
ニコンはやや控えめながらソニーα7系よりも高いファインダー倍率を備えているので期待大。
純正の大型アイカップを用意していない点がややマイナス。社外製の素早い対応を期待したいところ。
ニコン一眼カメラで背面モニタのオートフォーカスが高速
D850のファインダーAFとライブビューAFの乖離にヤキモキしていた私としてはこれだけでも素晴らしい変化。
特にブリージング(ピント移動時の画角変化)が大きい広角レンズではライブビューAFの動作がかなり怪しかったので…。S-Lineレンズはブリージングにも配慮してるとのことなので地味に期待してたり。
残念なこと
MODEボタンじゃない!
個人的にZカメラで最もガッカリしているのはココ。
D850で慣れ親しんだ「MODE」ボタン仕様じゃなかったことは本当に残念。MODEボタンはカスタマイズ可能であり、Fnボタンに割り当てることが可能なのです。例えばシャッターボタン周囲のRECボタンに配置しておくことで右手操作のみで露出モードを切り替えることができる。
ミラーレスでサブ液晶モニタを実装する意味があるとしたら、MODEボタンとの連携だったと思うわけですよ。
せっかく電子制御が中心となるミラーレスとなったのだから操作性の自由度は残してほしかったなと。あのキヤノンですらモードダイヤルを撤廃して右側にボタンとして配置し、サブモニタを効果的に運用しているのです。
これが実に惜しい。
シャッター同軸の電源レバーに点灯機能が無い
人差し指が常に待機している一等地に電源のオンオフしか役割の無いレバーはちょっと残念。
例えばPENTAXのように絞り込みプレビューを設定できたり、一時的な設定呼出などを登録できるような仕組みがあると良かったかなと。
マウントアダプターFTZの価格と機能・仕様
電子接点を備えレンズ内のAFモーター駆動に対応しているFマウントアダプターです。メカ絞りを動作させるためのモーターが内蔵しているのでアダプター下部がモッコリしていますね。
価格は3万円超とキヤノンのEOS Rアダプター群を考慮するとかなり高め。メカ絞りを動かす機構が必要なため、仕方のないことかもしれませんが…。
Fマウントは今後E型しか登場しないと思われるので、Eマウントのみ対応する安価な選択肢があっても良いと思うのですよね。FTZのようにメカ機構を入れるのであれば、D型のボディ側モーターに依存するレンズにも対応して欲しかったところ。
バッテリーグリップ開発中・USB給電非対応
バッテリーライフの短いミラーレスにおいて致命的なポイントになりかねない。特に悪環境での長丁場はつらい。
せめてバッテリーパックくらい同時に発表できなかったのかね?というのが正直なところ。
EOS R
期待すること
フルサイズミラーレス×バリアングル
フルサイズミラーレスで存在しなかったバリアングルモニタ式の可動液晶を備える貴重なカメラです。チルト液晶と異なりモニタの確度を自由に調整できるので個人的に好み。
「それなら6D Mark IIでも良いのでは?」と思う人も居ることでしょう。
ところがどっこい。フルサイズEOS一眼レフにはライブビューAFに最適なオートフォーカス駆動のレンズが少ないのですよ。「EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM」とか「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」くらいでしょうか?あとはステッピングモーター駆動の50mmや40mmがあるくらい。
それなら元からライブビュー(ミラーレス)で使用することを前提としたレンズを使いたいと思うわけです。まだラインアップは少ないですが、24-105mmにナノUSM駆動を実装しているので今後も同じようなレンズの登場に期待。
フルサイズミラーレス×キヤノン式タッチパネルUI
ソニーα7 IIIのタッチパネル機能は非常に少なく、タッチAFくらいしか使い道がありません。メニュー画面で「戻る」がタッチ操作できたらどれだけ楽になることか…。
一方でキヤノン式はメニュー画面やライブビュー上の設置値操作など様々な操作に対応。バリアングルモニタとの相性も良くとても使い勝手の良いUIです。
新操作部材マルチファンクションバー・レンズコントロールリング
物議を醸しているマルチファンクションバーは個人的に注目しているポイント。使いやすい・使いにくいは置いておき、新しい撮影スタイルを作り出せる可能性を秘めているのではないかなと。
一眼レフではAFボタンやISOボタンなど一度押してから設定変更していた項目がシームレスに調整できるのはありがたい。誤操作しやすいといったコメントがあるので実際のところは使ってみないとハッキリ言えないかも。
試用機はどうも動作がモッサリしているらしいので製品版では改善されていて欲しい。
魅力的な仕様のレンズ
私が気になっているのはF1.8と大口径ながらハーフマクロの接写性能を持つこのレンズ。
一眼レフで似たようなパフォーマンスのレンズは存在します。撮影倍率0.4倍を誇るタムロン「SP 35mm F/1.8 Di VC USD」をD850と組み合わせて使っていましたが、接写時における四隅の解像性能はお世辞にも良いと言えるものではありませんでした。
ショートフランジバックを採用したEOS Rでマクロ撮影時の周辺解像がどこまで良像なのかこの目で確かめてみたいです。
残念なこと
ボディ内手振れ補正非搭載
やはりボディ内手振れ補正アリとナシとではファインダー像の安定感が違うと感じるのですよね。特に接写時。全てのレンズがシフトブレ対応ならまだ不満は少ないかもしれませんが、そうではないのが現状。
まぁ3000万画素だし…、という部分も無くは無いのですが…。キヤノン機を使うときは画質優先と言うよりも使い勝手優先、と言うことが多いので。
背面ホイール無し
代わりに右肩にサブ電子ダイヤルが実装されていますが、そうじゃない。そうじゃないんだよ!
サブ電子ダイヤルはそっちでも良いけど背面ダイヤルは残してほしかった。
その一方でレンズにコントロールリングが備わったのでチャラとみるべきか?
AFジョイスティック無し
マルチファンクションバーの実装はとても興味深いものの、代償はかなり大きかった…。
AFレバーは無いけど、タッチ&ドラッグAFに対応しているので良しと言うことでしょうか。EOS Kiss Mなどを使う限り、タッチ&ドラッグAFのレスポンスは良好で操作性が悪いとは感じませんでしたが…。
しかし、連写中にはタッチ&ドラッグAFの操作を受け付けないのですよ。コレが問題。右から左にフレームを移動するような場合は追従AF機能に頼る必要があるかもしれません。
まぁ、ソニーα7 IIIも連写中はAFレバー反応しないのですけども。LUMIX G9 PROは連写中でもAFレバーでエリア移動できる点が良かったです。
あまり気にならないポイント
- シングルメモリーカードスロット:
・デュアルスロット機でもJPEG+RAW分離やバックアップは必要無いと感じている人種なのでシングルスロットで特に問題無し。Nikon ZのXQDスロットは将来性に期待しつつも、現状のXQDカードの相場を考えるとやや不満。特にデータサイズの大きい4600万画素を取り扱うため複数の大容量XQDカードを用意する必要がありそう。 - グリップサイズ:
・持ちやすい、大きいに越したことは無いもののそれが決定打とはならない感じ。現状、ソニーα7 IIIでもカメラプレートを装着することでソコソコ納得のいくグリップ性。
どちらを買うべきか?一眼レフから乗り換えるべきか?
迷っている人は焦らずに少し静観するべきじゃないかな?と個人的な見解。どちらにせよ新規マウントとなるためシステムの再構築は必須でしょうし。
一方で上に挙げたポイントに何かピンと来て、試しに買ってみる余裕があるならば面白いカメラになるのでは、と思います。
購入早見表
Nikon Z
Z 7 | |||
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Z 7 24-70レンズキット | |||
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Z 7 FTZアダプタキット | |||
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Z 7 24-70+FTZアダプタキット | |||
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Z 6 | |||
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Z 6 24-70レンズキット | |||
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Z 6 FTZアダプタキット | |||
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Z 6 24-70+FTZアダプタキット | |||
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NIKKOR Z 24-70mm f/4 S | |||
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NIKKOR Z 35mm f/1.8 S | |||
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NIKKOR Z 50mm f/1.8 S | |||
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マウントアダプター FTZ | |||
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Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15b | |||
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本体充電ACアダプター EH-7P | |||
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接眼目当て DK-29 | |||
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ボディーキャップ BF-N1 | |||
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XQDメモリーカード64GB MC-XQ64G | |||
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XQDメモリーカード64GB MC-XQ64G | |||
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Z 6 / Z 7用液晶保護フィルムセット | |||
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EOS R
EOS R+対応アクセサリー
*ドロップインアダプターは来年2月のため注意。
おそらく楽天市場やYahooよりも先にキタムラやヤマダ電機が出品するはず。キタムラは店舗取り寄せにすると発売日に届かないことがあるため、直送がおススメ。
EOS R | ||||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo | ヤマダ |
バッテリーグリップ?BG-E22 | ||||
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USB充電アダプター PD-E1 | ||||
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バッテリーパック LP-E6N | ||||
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マウントアダプター EF-EOS R | ||||
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コントロールリングマウントアダプター EF-EOS R | ||||
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EF-EOS R ドロップイン 可変式NDフィルター A付 | ||||
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EF-EOS R ドロップイン 円偏光フィルター A付 | ||||
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RFレンズ
*35mm・28-70mmは12月下旬発売予定。ただし、予約開始は他のレンズと同様。おそらく35mm F1.8は人気出るのじゃないかなと予想しています。
RF24-105mm F4L IS USM | ||||
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RF28-70mm F2L USM | ||||
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RF50mm F1.2L USM | ||||
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RF35mm F1.8 マクロ STM | ||||
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