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キヤノン「RF16mm F2.8 STM」サッと読めるレビュー

キヤノン「RF16mm F2.8 STM」に関する長ったらしいレビュー・作例を抜きにして要点だけをまとめたレビューページです。

RF16mm F2.8 STMレビュー

外観・構造

RFレンズらしいデザインで、プラスチック構造の鏡筒に金属製のレンズマウントです。価格を考えると妥当な作り。長所でも短所でもない。レンズフードが付属していないので追加で購入する必要があり。小さくてシンプルなフードながら地味に高いのが悩ましいところ。

レンズフード EW-65C
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JJCから半値以下の互換品が登場しているので要検討。実際に購入してみたところ、問題なく装着できました。ただし、フード内側の反射対策はキヤノンのほうが良好です。

携帯性

フルサイズ対応の超広角 F2.8レンズとしては驚くべき小ささ、軽さ。このレンズに競合する製品は今のところ存在しません。超広角レンズと言えば重くて大きい印象ですが、これだけ小さいと普段からカメラバッグに忍ばせておくことが出来そうですね。

操作性

小さなフォーカスリングを搭載。意外と滑らかに動く。
RFレンズでお馴染みのコントロールリングは無いものの、スイッチでフォーカスリングの機能を切り替えて使うことが可能。ただし、AF/MFスイッチがありません。

フォーカス

レンズ繰り出し式フォーカスはギア式ステッピングモーター駆動で動作します。電光石火ではないものの、実使用で十分なフォーカス速度で、そこそこ静かに動作します。フォーカスブリージングは目立つので動画撮影時は注意が必要。

手ぶれ補正

このレンズは光学手ぶれ補正を搭載していません。ボディ側で手ぶれ補正に対応している必要があります。EOS R5との組み合わせで良好な補正効果を得られますが、1/2秒付近から回転ブレの補正が甘くなります。中央では手ぶれが抑えられているものの、隅がブレブレだったりすることも…。

解像性能

細かいことを抜きにすると「思っていたよりもずっと良い」です。絞り開放では周辺部に少し甘さが見られるものの、しっかりと絞れば周辺部まで良く解像します。後述する歪曲収差を適切に補正することで、引き延ばしによる画質低下を抑えられるはず。

ボケ

「16mm F2.8」ながら、接写性能が高いので思いのほか大きなボケが得られます。お世辞にも極上のボケとは言えませんが、不快感を得る様な描写ではありません。

諸収差

  • 色収差:RAWでやや目だつ
  • 歪曲収差:極悪
  • 球面収差:良好
  • コマ収差:隅の端で目立つ
  • 周辺減光:未補正で目立つ

最も注意すべきは歪曲収差。自動補正が適用されないRAW現像環境下では魚眼レンズのような歪曲収差が残っています。この収差を手動で補正するのは難しく、レンズのプロファイルで適切に補正する必要があります。歪曲収差を補正する際に周辺部が切り取られてクロップされる点に注意。また、樽型歪曲を補正する流れて四隅を引き伸ばす必要があり、この際に画質が低下する可能性があるので適切な補正ソフト・プロファイルで修正するのがおススメ。

逆光耐性

最も厳しい環境下では目立つフレアが発生するものの、シンプルな光学設計が功を奏しているのかゴーストは少なめ。

総評

ソフトウェアの補正が前提の光学設計であり、いくつか妥協点があります。しかし、価格を考慮すると許容できる範囲内に収まっているように見えます。何よりフルサイズ対応の「16mm F2.8」がこのコンパクトサイズに収まっていることが魅力的。運搬できる機材が限られている旅行・行楽などのシーンでも、万が一のシャッターチャンスに用意しておくことが出来る超広角レンズです。今のところ、35mmフルサイズ判用のレンズでこのようなサイズ・価格を実現している競合製品は他にありません。

  • 長所
    ・小型軽量
    ・広い範囲でシャープな画質
    ・AFが高速
    ・接写性能が高い
  • 短所
    ・「レンズ補正」機能を前提とした設計
    ・レンズフードが別売りで高い
    ・AF/MFスイッチなし
    ・防塵防滴非対応

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