オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO 交換レンズレビュー【前後ボケ編】

このページではオリンパスのミラーレス用交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」のレビューを公開。連載8回目はOM-D E-M1 Mark IIIに装着して前後のボケ描写テストを実施しています。

レンズのおさらい

主な特徴

公式商品ページ
仕様表
発売日：2020年3月27日
絞り値：F4~F22
レンズ構成：9群12枚
（HR 2枚・DSA 1枚・SHR 1枚・ASPH 2枚・ED 2枚）
防塵防滴仕様（IPX1）・9カ所シーリング
最短撮影距離：0.12?0.23m
最大撮影倍率：全域 0.25倍
フィルター径：58mm
サイズ・重量：63.4×70.0mm・254g

オリンパス3本目となるPROシリーズの標準ズームレンズ。一般的なズームレンジを開放F値「F4」でカバーするベーシックな仕様。割と没個性的。

人気の高い他の2本「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」が存在する中、このレンズの存在価値があるのか？と考えてしまう人も多いはず。

このレンズの大きな特徴は主に2つ。「高い光学性能」と「IPX1規格に準拠する高い防塵防滴仕様」を兼ね備えた非常にコンパクトなF4ズームレンズであること。そして「PROシリーズ」の中では最も手ごろな価格設定のレンズであること。

小型軽量ながら12枚のレンズ構成中で9枚の特殊レンズを使用、諸収差を効果的に補正する光学設計です。254gと軽量ながら9点の防塵防滴用シーリングが施され、オリンパス製カメラと組み合わせることでIPX1規格に準拠した耐候性を発揮。一眼カメラで「IPX1」規格と明確に基準を主張しているメーカーはオリンパスくらいのはず。

決して明るいレンズでも、安いレンズでもありませんが、「携帯性・耐候性・光学性能」この3つを高水準に纏めたレンズが12-45mm F4 PROなのです。正直なところ、刺さる人は少ないと思いますが、この3つのバランスが必要な人にとって非常におススメできるレンズに仕上がっています。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
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12mm

メモ

前ボケ
後ボケと比べると少し騒がしく、騒がしいシチュエーションで少し目障りとなる可能性あり。とは言え、12mmの画角で前ボケを積極的にフレームインする機会はそう多く無いと思われる。
後ボケ
・前ボケと比べると滑らかで良好な描写。接写性能が高いレンズなので積極的に被写体に寄りたくなる。
玉ボケ
・口径食の影響は小さいものの、非球面レンズや残存する球面収差の影響で完璧からは程遠い描写。中途半端な彩度や輝度の玉ボケは目障りと感じるかもしれないが、高輝度な玉ボケの場合は特に問題と感じないはず。

25mm

メモ

前ボケ
・12mmと同じく後ボケ重視の傾向。12mmと比べるとボケ量が多くなるので騒がしい場面には気を付けたい。
後ボケ
・やはり前ボケと比べて滑らかな描写。焦点距離とF値、そして接写性能を考慮すると25mmで後ボケは多用すると思われる。そう考えると後ボケ重視のバランスは歓迎できる。
玉ボケ
・12mmよりさらに口径食の影響が小さくなる。非球面レンズや球面収差の影響も少なく見える。