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オリンパス「M.ZUIKO 12-45mm F4 PRO」は高性能な小型軽量レンズ

Optical Limitsがオリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」のレビューを公開。開放F値がF4と暗いものの、小型軽量で高いビルドクオリティと光学性能を備えていると高く評価しています。

Optical Limits:Olympus M.Zuiko ED 12-45mm f/4 PRO - Review / Lens Test Report

レンズの紹介:

  • M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PROも小さいレンズだったが、この12-45mm F4 PROはさらに小型軽量化された標準ズームレンズだ。

ビルドクオリティ:

  • 小型ズームレンズと言えばプラスチック製の平凡なビルドクオリティだが、このレンズは金属外装を採用している。
  • さらに防塵防滴仕様であり、-10度までの耐凍結仕様でもある。
  • 花形レンズフードが付属する。

携帯性:

  • ズームすることでレンズは伸びるが、これは標準ズームとしては一般的な仕組みだ。

操作性:

  • フォーカスリングとズームリングはどちらも滑らかに回転する。
  • フォーカスリングにはMFクラッチ機能が無い。スイッチも無いので、AF/MFの切替はカメラ側で実施する必要がある。

オートフォーカス:

  • AFは非常に高速だ。フォーカスレンズが小さいことを考えると驚くべきことでは無い。

マニュアルフォーカス:

  • バイワイヤのMFはとても正確だ。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • マイクロフォーサーズにおける解像性能ピークはF2?F2.8となる傾向がある。このため、開放F値が「F4」のこのレンズにとって、性能のピークは絞り開放だ。
  • 中央はF4?F5.6でズーム全域で優れた性能を発揮する。
  • フレーム端は12mmが歪曲収差を補正する影響で性能の低下が見られるものの、その他の焦点距離では非常に良好な水準だ。
  • 回折によりF11以降でパフォーマンスが低下する。

像面湾曲:

  • 一般的な撮影距離で像面湾曲の影響は少ない。

ボケ:

  • マイクロフォーサーズのこのようなレンズでボケを求めるのは間違っている。浅い被写界深度を実現することも出来るが、強みとは言えないだろう。
  • 玉ボケは中央で円形となるが、内部は騒がしい描写で縁取りも目立つ。
  • 前後のボケは滑らかで心地よい描写だ。

色収差:

  • 倍率色収差はとても少ない。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • MFTカメラは歪曲収差を自動補正するメカニズムを採用している。この点で12mmの歪曲収差は1.1%と無視できる数値だ。
  • ただし、RAWでは6.2%の目立つ樽型歪曲が発生する。
  • 18mmのRAWは適度な収差となるが、30mmと45mmは中程度の糸巻き型へと変化する。

周辺減光:

  • 歪曲収差と同じく自動補正が適用されるカテゴリだ。自動補正を適用した場合に不快と感じる光量落ちは発生しない。
  • RAWでは光量落ちが増加するものの、それほど極端な増加は見られない。イメージサークルは十分に確保されているように見える。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 記載なし。

総評

「M.ZUIKO ED 12-45mm F4 PRO」は、とても高いパフォーマンスを非常に小さなレンズに収めている。シャープネスに関してズームレンジ全体で大きな弱点は見られない。敢えて言えば、12mmの端や隅がもう少し高いと良かった。

ボディ内補正により、広角端の歪曲収差はわずかな樽型で、周辺光量もかなり控えめだ。ただし補正を外すと、12mmでは極端な歪曲収差が見られる。倍率色収差は低く、心配する必要は無い。ボケ質は、少なくともF4の限られた能力の範囲内では概ね良好だ。
小さなレンズにもかかわらず、このレンズは「PRO」の称号に忠実である。しっかりと組み立てられ、防塵防滴に対応した金属製の鏡筒と滑らかなコントロールリングが特徴だ。そしてAFは高速で、ノイズレスである。

確かに万人向けのレンズではない。かなり暗い開放F値は、このレンズが発表されたときにかなりの議論を呼んだ。ある種のユースケースでは制限要因となるが、大口径を求めるのであればED 12-40mm F2.8 PROを使えばいい。しかし、最大限の携帯性を求めるなら、特にE-M5 IIIのようなオリンパスの小型カメラと組み合わせた場合、メリットがあるレンズだ。特にアウトドア派の方には、このようなパッケージが喜ばれるかもしれない。

とのこと。
小型軽量ながらしっかりとした作りで、堅実な光学性能も評価している模様。歪曲収差の補正が影響しているのか、12mmのフレーム周辺部でいくらか性能が低下しているものの、それ以外で特に大きな問題は無さそうですね。比較的辛口なOptical Limitsですが、今回は光学的な歪曲収差を特に問題視していませんね。それ以上にこのレンズの強みが輝いていたのでしょうか。

私もE-M1 Mark IIIやPEN-Fと組み合わせてこのレンズを使っていました。小型軽量を活かしてPENに付けるのも良いですが、レンズを最も活かすことが出来るのは防塵防滴に対応したE-M5 Mark IIIだと感じています。解像性能に妥協せず、耐候性と光学性能を両立させようと思ったら面白い選択肢となるはず。サイズを気にしないのであればF2.8や12-100mm F4も要検討。

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