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キヤノン RF28-70mm F2.8 IS STM レンズレビューVol.1 外観・操作・AF編

キヤノン「RF28-70mm F2.8 IS STM」のレビュー第一弾 外観・操作・AF編を公開。小型軽量で収納性の高いF2.8ズームレンズ。相変わらずフード非同梱ですが、防塵防滴で手振れ補正搭載の機能的なレンズとなっています。

本日のまとめ

小型軽量で収納性・携帯性に優れたF2.8ズームレンズ。沈胴構造が功を奏し、同クラスでは最も全長の短いレンズとなっています。使用時に鏡筒を伸ばす必要があるのは面倒と感じるものの、小さなカメラバッグや小さな空きスペースに押し込みやすいのがGood。

AF性能はNanoUSM方式ほどではないものの、やはり普段面いに困らない程度には高速で静か、滑らかに動作します。F2.8の大口径ズームということもあり、低照度でもスッとピントが合う場面が多い。さらに防塵防滴や光学手振れ補正など機能的なレンズとなっています。

This compact, lightweight F2.8 zoom lens is excellent for storage and portability. The retractable structure is effective, and it is the shortest lens in its class. Although it is a hassle to have to extend the lens barrel when using it, it is good that it is easy to push into a small camera bag or small space.

Although the AF performance is not as good as the Nano USM system, it is still fast, quiet and smooth enough to be used on a daily basis. As it is a large-aperture zoom with a maximum aperture of F2.8, it is often able to focus smoothly even in low light. It is also a functional lens with features such as dust- and splash-proofing and optical image stabilization.

RF28-70mm F2.8 IS STMのレビュー一覧

まえがき

2024年9月に正式発表されたキヤノンRFマウントにおける8本目の標準(域をカバーする)ズームレンズ。非Lシリーズとしては珍しく「F2.8」の開放絞り固定ズームで、低照度での撮影や大きなボケを得たい場合に適したレンズとなっています。販売価格が非Lの中では「RF200-800mm F6.3-9 IS USM」に次いで高価ですが、RFレンズとしては手頃な価格でF2.8ズームを体験することが出来ます。
(2024年9月時点でサードパーティ製のフルサイズ用F2.8ズームレンズはありません)

  • 公式ウェブサイト
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  • 最新情報まとめ
  • 発売日:2024年9月27日
  • 予約開始日:2024年9月17日 10時
  • 希望小売価格:オープン
  • キヤノンオンラインショップ:188,100
  • B&H:1,099ドル
  • フォーマット:フルサイズ
  • マウント:RF
  • 焦点距離:28-70mm
  • 絞り値:F2.8-F22
  • 絞り羽根:9枚 円形絞り
  • レンズ構成:12群15枚
  • 最短撮影距離:0.24m
  • 最大撮影倍率:0.24倍
  • フィルター径:67mm
  • サイズ:φ76.5×92.2mm
  • 重量:495g
  • 防塵防滴:対応
  • AF:STM
  • 手ぶれ補正:対応
  • その他機能:
    ・AF/MF/コントロールスイッチ
    ・手振れ補正スイッチ

F2.8ズームながら、標準ズームレンズの中で下から3番目に位置するくらいにコンパクト。ただし、沈胴構造となっているため、使用時は格納している内筒を展開する必要があります。とはいえ、収納性が良く、24-105mm F4 Lよりコンパクトサイズは魅力的。

競合他社の比較的コンパクトなF2.8ズームと比べても収納性が良好。特に光学手振れ補正を搭載しているレンズとしては唯一無二であり、EOS RPやR8などコンパクトなボディと組み合わせる際に最適。

価格のチェック

売り出し価格はカメラのキタムラなどで169,290円が最安値。決して安いとは言えないものの、30万円超の「RF24-70mm F2.8L IS USM」を考慮すると半値近い価格設定。シグマやタムロンの参入で状況が変わる可能性はあるものの、現状では最も手頃なRFマウントのF2.8ズームレンズです。

外観・操作性

箱・付属品

キヤノンらしい黒を基調としたシンプルなデザインの箱。
EOS R5 Mark IIと同じく、環境に配慮した梱包材に切り替わっており、プラスチック素材の梱包材がなくなっています。

レンズ本体のほか、書類を除けば同梱するのは前後のレンズキャップのみ。
非Lシリーズのレンズらしく、レンズフードは別売り。キヤノン以外で10万円を超えるレンズにフードが同梱していないブランドはありません。驚くほど高いフードでもないので、出来れば同梱品として扱ってほしいところ。

外観

RFレンズらしく、外装はプラスチック製でグレーの塗装が施されています。ブラック寄りのLシリーズレンズと比べると、グレー味の強いカラーリング。色の違いを除けば、Lシリーズと同程度の質感であり、見劣りはしません。ズームリングは従来通りゴム製で、コントロールリングはローレット加工の施されたプラスチック製。

ズーム時に伸びる内筒もプラスチック製。金属製の内筒ほど頑丈な質感ではないものの、がたつきなどはありません。レンズは防塵防滴仕様であり、可動部には専用のシーリングが備わっています。

24-105mm F4 L IS USMを横に並べてみると、はるかにコンパクトであることが分かります。

ハンズオン

重量は500g未満とF2.8ズームレンズとしては軽量。防塵防滴に対応、そして手振れ補正を搭載しつつ、シグマ「28-70mm F2.8 DG DN」と同程度の重量を実現しています。携帯性が良く、機能的な大口径ズームレンズと言えそうです。

前玉・後玉

防塵防滴仕様ですが、レンズ前面にフッ素コーティングの記述はありません。水滴や油汚れ、ダメージが想定される現場では、予め保護フィルターを用意しておくことをおススメします。

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金属製レンズマウントは4本のビスで本体に固定。周囲には防塵防滴用のシーリングがあります。マウント付近には製造国が「日本」であることを示す刻印あり。レンズ最後尾はマウントから突出した位置にあり、レンズ交換時などに傷つけないように気を付けたいところ。なお、フレアカッターはありません。

フォーカスリング

コントロール兼フォーカスリングの役割を持つリングを最前部に搭載。適度な抵抗感で滑らかに回転しますが、クリック感はありません。静止画用途の露出補正や絞り値調整は難しい可能性あり。MFリング時のストロークはカメラ側で変更可能。

ズームリング

28-70mmの間で調整でき、28mmを超えて回転させることで沈胴構造を格納することが可能。沈胴時のロック機構はありません。抵抗は重すぎず軽すぎずと言ったところ。防塵防滴仕様ですが、ズームリングは硬すぎず、緩すぎず、ちょうどいい抵抗感で操作可能。弱めの力で操作し始めることができ、ズーム全域で引っ掛かるポイントはありません。

内筒格納状態から28mmまで回転した時点で、内筒が2cmほど伸びます。さらに70mmの望遠端に向かって徐々に伸び、最終的に内筒が4.5cm伸びます。F2.8 標準ズームとしては内筒が伸びる量が多いものの、縮長が短いことを考慮すると許容範囲内。

スイッチ

側面にはAF/MF/コントロールと手振れ補正のスイッチを搭載。ここ最近の非Lシリーズらしく、AF/MFの間に「コントロール」機能が配置されています。中間の「コントロール」に設定するのが少し難しいですが、頻繁に切り替える機能ではないため問題とは感じませんでした。

レンズフード

別売り花形フードを導入。RF24-105mm F4-7.1 IS STM用と同じもの。
シンプルなデザインのフードであり、ロックボタン以外にギミックは無し。逆さ付けに対応。

フィルターのケラレ耐性

後日チェック予定。

装着例

EOS R5 Mark IIに装着。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM」のようなサイズ感のF2.8ズームレンズ。使用時は鏡筒が伸びるものの、少なくとも収納性は非常に良好。普段使いに適したF2.8ズームと言えそうです。

AF・MF

フォーカススピード

フォーカスはステッピングモーター駆動で動作。十分高速ですが、NanoUSMほど電光石火ではありません。特に望遠側での合焦速度がワンテンポ遅い印象あり。と言っても、STMで十分高速であり、大部分の撮影で大きな問題はないと思います。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

全体的にフォーカスブリージングはゼロと言えないものの、良く抑えられています。

28mm

スライドショーには JavaScript が必要です。

35mm

スライドショーには JavaScript が必要です。

50mm

スライドショーには JavaScript が必要です。

70mm

スライドショーには JavaScript が必要です。

精度

EOS R5 Mark IIとの組み合わせで問題無し。

まとめ

小型軽量で収納性・携帯性に優れたF2.8ズームレンズ。沈胴構造が功を奏し、同クラスでは最も全長の短いレンズとなっています。使用時に鏡筒を伸ばす必要があるのは面倒と感じるものの、小さなカメラバッグや小さな空きスペースに押し込みやすいのがGood。

AF性能はNanoUSM方式ほどではないものの、やはり普段面いに困らない程度には高速で静か、滑らかに動作します。F2.8の大口径ズームということもあり、低照度でもスッとピントが合う場面が多い。さらに防塵防滴や光学手振れ補正など機能的なレンズとなっています。  レンズフードはそろそろ同梱してほしいものですが、キヤノンの決意は固い模様。非Lシリーズとはいえ、15万円以上の高価なレンズに違いなし。

肝心の光学性能は現在チェック中。
悪くないと思いますが、望遠側におけるフレーム周辺部の画質低下、撮影距離が長い場合の背景ボケが騒がしくなる等、欠点がちらほらとあるようです。と言っても、広い範囲でシャープな結果が得られ、ボケが必要なシーンや使い方では柔らかい描写が得られているようにも見えます。使い勝手は良さそう。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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