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キヤノン RF24-105mm F4-7.1 IS STM 交換レンズレビュー

このページだキヤノンのRFマウント用交換レンズ「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」のレビューを掲載しています。

総合評価

携帯性と接写性能が魅力的なエントリーモデル
Good 小型軽量な24-105mm
低価格な24-105mm
105mm 0.4倍 接写 AF対応
全域 0.4?0.5倍 接写 MF時
全域で良好な中央解像
望遠側の後ボケ
効果的な手ぶれ補正
Average 高速・静音AF
防塵防滴非対応
フッ素コーティング無
ズームロック無
全域でまずまずの周辺解像
広角側以外の四隅解像
望遠側の球面収差
倍率色収差補正
軸上色収差補正
望遠以外の前後ボケ
逆光耐性
Bad レンズフード別売
望遠側の開放F値が暗い
コントロールリング兼用
広角 接写時の像面湾曲
広角側で四隅の画質が甘い
24mmで光学的な歪曲収差が顕著
24mmで周辺減光が顕著
備考

画質はいくらか妥協点があるものの、高い接写性能と携帯性が魅力的で手ごろな価格のミラーレス用24-105mm。

光学性能
操作性 
携帯性 
機能性? ? :
価格? ? ? ?
総評? ? ? ?

光学性能

少なくとも中央領域はズームレンジ全域、ピント距離を選ばず良好なパフォーマンスを得ることが可能。主に被写体を中央に配置した写真が多いのであればパフォーマンスに不満を感じることは少ないはず。

その一方、周辺領域は接写時に甘くなりがちで小絞りを使わないと安定しません。さらに四隅は絞ってもあまり改善しないことが多く、特に接写時は像面湾曲や非点収差の影響もありとても甘いです。

周辺?四隅の見栄えを良くするには中景・遠景でF11~F16m接写時は最悪F22まで絞る必要があります。手ぶれ補正の効き目は確かに高いですが、できれば三脚を用意したいところ。

色収差の補正は全体的に悪く無いものの、良くもありません。倍率色収差は広角側で目立ち、軸上色収差は望遠側で目立ちます。倍率色収差はボディ側の補正で対応可能。軸上色収差は大きな問題では無いものの、クロップ前提であれば少し後処理したい場合もありそう。

望遠側の接写時は球面収差の補正が完璧と言えず、ピントと直後が少しハロっぽくなります。これが柔らかいボケに繋がっているものの、前ボケはかなり騒がしくなっているので注意が必要。

玉ボケは口径食や非球面レンズの影響が少なく、思っていたよりも綺麗。

最も注意すべきは広角側の歪曲収差。ボディや純正現像ソフトは自動的に補正されますが、非対応の現像ソフトで編集する場合は大きな樽型歪曲を目にすることとなります。これを補正するには手動、もしくはレンズプロファイルが必須です。幸いにもAdobe Lightroomは既にこのレンズのプロファイルに対応済み(2020年4月)。

逆光耐性は完璧と言えないものの、RF24-105mm F4Lよりは良好と感じます。(単純にレンズ構成枚数の差と思う部分あり)

操作性

RFレンズとしては初めて「AF/MFスイッチ」が鏡筒に無いモデルです。切替はボディ側での操作が必須であり、メニューシステムを呼び出す必要があります。これがかなり面倒くさい(Qボタンのメニューには無い)。

特にCenter Focus Macroで頻繁にモード切替が予想されるこのレンズでスイッチを省略したのは残念。

さらにフォーカスリングはコントロールリング兼用。コントロールリングを積極的にカメラ操作へ組み込んでいると使い辛く感じます。

ズームリング・フォーカスリングの動作に問題はありませんが、ズームリングは24mmで固定できるとなお良かった(ロックスイッチがない)。

携帯性

このレンズの強み。コンパクトかつ、非常に軽量でEOS RPと組み合わせても880gと驚異的な軽さを実現しています。フルサイズシステムで24-105mmを装着して1Kgを切るのはこの組み合わせのみ。

サイズが小さいので小さなカメラバッグに収納できるのも便利。感覚的には小さなAPS-C一眼レフ+18-135mmと同じ。

機能性

フルサイズ用24-105mmとしては非常に高い接写性能を発揮。AF時は105mmで0.4倍、MF時は全域で0.4?0.5倍の撮影倍率を得ることが出来ます。画質は妥協すべきポイントが多いものの、それでも中央領域は安定したパフォーマンスが期待できます。

光学手ぶれ補正は公称値5段の効き目。ただし、安定した補正効果を期待したい場合は3~4段分に抑えておくのが良いでしょう。

オートフォーカスはRFレンズ初となるリードスクリュータイプのステッピングモーターを使用。静音かつ高速なAFを期待できますが、ナノUSMと比べるとワンテンポ遅い印象があります。

価格

新品6万円、買い方次第で5万円台前半となるはず。フルサイズミラーレス用としては最も安価な選択肢であり、同社・他社のF4ズームと比べると半値に近い安さ。

総評

画質や操作性には妥協すべきポイントがいくつか存在するものの、低価格でコンパクト、そして接写性能が高い便利な標準ズームレンズ。

EOS RPと共に、 Rシステムへエントリーしやすいレンズと言えるでしょう。

諸手を挙げておススメできるか?と言うとそうでも無いので、迷っている人は以下を参考にしてほしい。

購入を検討している人へアドバイス

RF24-105mm F4L IS USM

ボディはEOS Rを検討しているのであれば無難な選択肢。ただし、24-105STMと比べて価格は倍近いので出費は覚悟する必要あり。

主な強みは「防塵防滴・フッ素コーティング」「広角側の四隅や全体的な解像性能」「コントロールリング」「全域で開放F値がF4(ボケ量・低照度性能)」と言ったところ。全方位で使いやすいレンズに仕上がっているので価格差分の価値はあると思います。

RF24-240mm F4-6.3 IS USM

現状で最も望遠側の焦点距離が長いレンズであり、光学10倍の便利な高倍率ズームレンズ。

高倍率ながら全体的な画質は24-105STMより良好。F4Lの特性である「耐候性」が必要無ければ個人的におススメ。

24-105STMと比べるとやや高価でレンズサイズが大きいので要検討。

EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM

EFマウントアダプター経由で利用可能。RFマウント版よりサイズが大きく、接写性能も高くありません。ただし新品で4万円台、中古で3万円台と非常に低価格。もしマウントアダプターを既に持っているのであれば検討してみる価値はあると思います。

RF24-105mm F4-7.1 IS STM
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徹底レビュー

レンズのおさらい

レンズの特徴

2020年4月に登場したキヤノンRFマウントで標準域をカバーする5本目のレンズです。

これまでの標準ズームは「高倍率」「大口径」「F4」と言った比較的プロ?ハイアマ向けのレンズとなり、価格は10万円?40万円と高価なモデルが多い。しかし、今回登場した「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」は低価格・小型軽量・高撮影倍率の新しいタイプのレンズです。低価格で小型軽量なのでEOS RPと組み合わせやすいですね。

サイズ・重量は「76.6×88.8mm・395g」と非常に小さく軽量。なんといってもAPS-C一眼レフ用の「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」よりも小さくて軽い。(ちなみにレンズフードは18-135mmと共用)

小型軽量のみならず、ズームレンジ全域で高い接写性能を備えています。さらにMF限定で最大0.5倍のマクロモードも利用可能。フルサイズ用の標準ズームレンズとしては非常に珍しいハーフマクロですね。

小型軽量・低価格・高機能の代償として開放F値が非常に暗い。50mmで既にF5.6となり、80mm以降はF7.1とあまり類を見ない開放F値となります。日中では特に大きな問題となりませんが、夕方・屋内・日陰などでISO感度が上がり点に注意しなければなりません。さらに望遠側でフルサイズならではの大きなボケ量は期待しないほうが良いでしょう。

RF24-240mm F4-6.3 IS USM」と同じくフォーカスリングとコントロールリングが併用となっている点にも注意が必要。AF/MF切替スイッチが無いのでモード操作はボディ側でメニューを開く必要があります。

妥協点はあるものの、これからEOS Rシステムを導入する人にとって取っ付きやすい標準ズームに違いありません。EOS RPのお供としてセット購入するのもあり。

RF24-105mm F4-7.1 IS STM
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外観・操作性

箱・付属品

同梱品

  • レンズ本体
  • リア/フロント レンズキャップ
  • 説明書
  • 保証書

レンズフードは同梱していないので別途購入が必要。「レンズフード EW-73D」は「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」用のフードであり、すでに安い互換品も多く見つけることが可能なので手痛い出費とはならないはず。レンズにフッ素コーティングが施されていないので、前玉保護の観点から購入推奨。

外観

サイズ・重量は「76.6×88.8mm・395g」と非常に小さく軽量。これはRFマウント標準ズームのみならず、競合他社でこれより軽くて軽量な標準ズームはソニー「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」くらいのはず。特に24-105mmのズームレンズとしては類を見ない携帯性と言って間違いないでしょう。

外装は主に高品質なプラスチックを使用。安っぽさは無く、しっかりとした印象です。塗装の仕上がりがLレンズと少し異なるものの、基本的にはRFマウントらしいデザインとなっています。

レンズサイズは「RF24-105mm F4L IS USM」より一回り小さく軽量。小型軽量なEOS RやEOS RPとバランスを取りやすいズームレンズですね。

ハンズオン

手に取った印象としては、一眼レフ用のEF-S18-135mmとよく似ていますがさらに軽い。これでフルサイズ一眼レフ用とは驚き。

前玉・後玉・レンズマウント

フィルター径は67mmを採用。同じフィルター径を採用しているレンズは…
EF70-300mm F4-5.6 IS II USM
EF100mm F2.8L マクロ IS USM
EF35mm F2 IS USM
100-400mm F5-6.3 DG OS HSM
など多くの一眼レフ用レンズが存在するので揃えやすいかもしれませんね。

非Lレンズらしく前玉にフッ素コーティングは施されていません。フッ素コーティング対応のLレンズに慣れていると、汚れが付きやすく取りづらいと感じるかも。接写性能が高く、前玉を被写体にぶつける機会も多いと思うのでプロテクトフィルター推奨。

後玉は大口径&ショートフランジバックのRFマウントらしい大きなレンズ。望遠側へズームすると後玉が前方へ移動します。マウント内部で空気の出入りは多そうですねえ。望遠側にズームすると内部のフレキシブル基盤が目視できます。逆光時にどのような影響があるのか後日チェックしたいところ。

非防塵防滴レンズなのでマウントにシーリングは施されていません。悪天候での使用は出来れば避けたい。

ズームリング・内筒・開放F値

ゴム製ズームリングの幅はおよそ37mmで握りやすく滑りにくい。
F4Lほどではないものの、先端が少し隆起した形状なのでファインダー使用時でも触感で判断可能。見事なエルゴノミクスだと思います。

焦点距離の表示は24mm・35mm・50mm・70mm・85mm・105mmの6カ所。全体的に均質な抵抗量で滑らかに動作します。ただし、105mmに到達する直前で抵抗量が少し低下。
24mmから105mmまでの回転量は90°も無いので素早いズーム操作が可能です。

ズーム操作による開放F値・全長の変化は以下の通り

焦点距離 開放F値 焦点距離 全長
24~26mm F4 24mm +0mm
27~36mm F4.5 35mm +5mm
37~49mm F5 50mm +15mm
50~62mm F5.6 70mm +30mm
64~79mm F6.3 85mm +40mm
80~105mm F7.1 105mm +55mm

標準域で既に開放値が「F5.6」となるので暗所・屋内での撮影時はISO感度が上がりやすくなります。また、フルサイズならではのボケ量も期待できません。明るさやボケ量が重要であれば、少なくとも「RF24-105mm F4L IS USM」の購入を検討したほうが良いでしょう。

フォーカスリング

フォーカスリングの幅およそ10mmほど。
プラスチック製で表面はローレット加工が施されています。ローレット加工は基本的にコントロールリングに施される意匠なので、RFレンズに慣れていると少し混乱するかもしれません。

ズームリングよりも抵抗量が少なく、滑らかに動作します。EOS Rの初期設定は回転速度に応じたピント移動量となっていますが、設定でリニアな操作感に変更することも可能です。リニア操作時の回転量(接写から無限遠まで)は約180°ほど。ただし、CFM(Center Focus Macro)の領域のみ調整に必要な回転量が非常に大きくなります。

スイッチ類

フォーカスリングとコントロールリングの切替スイッチと手ぶれ補正のスイッチが存在します。F4Lと同じく、鏡筒に埋没する形状となっているので触感が弱くブラインドで見つけづらい。

AF/MF切り替えスイッチは存在しないのでボディ側で変更する必要あり。CFMモードがあるこのレンズで頻繁にメニュー画面でAF/MFを操作するのは面倒くさいと感じます。せめて何かしらのショートカットボタンが欲しいところ。

追加情報

ボディ側の設定で「ワンショット後のMF」を可能に設定しておくとメニュー画面をいちいち呼び出さなくてもCFMモードに入ることが出来ました(シャッター半押し時にMF操作でCFM領域にピントを移動させる)。

ちなみにズームリングを固定するスイッチもありません。このため、フード装着時やカメラへのレンズ脱着時に誤ってズームリングを回しがちとなります。

レンズフード

レンズフードは別売り「EW-73D」に対応。同梱していないのは残念ですが、実売3,000円もしないので、前玉保護のために購入しておくのがおススメ。

幸いにも昔から存在するレンズフードなので、社外製の互換品が数多く存在します。安いもので1,000円を切っているので検討してみると良いでしょう。(AmazonでEW-73Dを探す

EOS R装着例

フロントヘビー気味となるF4Lと比べてバランスの良い組み合わせ。EOS Rとの組み合わせで丁度1?ほど。気軽に持ち出すとしたら断然コチラをチョイスしたいところ。カメラバッグへの収納性も地味に良い。

レンズーグリップ間のクリアランスは十分以上に確保されているので、厚手のグローブを装着しても特に問題無いはず。

AF

RFマウントで一般的な「ナノUSM」ではなく、リードスクリュー式のステッピングモーター「STM」を使用しています。

電光石火のナノUSMと比べるとフォーカス速度が僅かに劣りますが、普通に使っているぶんにはまず気が付かないレベルの差と言えるでしょう。

ピント精度は良好で滑らかに動作します。ただし開放F値がくらいので低照度の環境下ではAFが迷いやすくなります。

CFM

CFM(Center Focus Macro)はMF操作時にAFでピントが合わないマクロ領域への調整が可能な機能。特に専用モードへ移行する必要はなく、MF操作でマクロ側へピントを移動することで調整可能。

CFM領域と通常のマクロ領域の違いはインジケーターで確認可能(上記写真)
CFM領域にピントがある場合、AFモードに戻ることが出来ないので注意が必要。MF操作でAF可能領域までピントを戻した後にモード変更する必要があります。

面白い機能ですが、レンズにAF/MF切替スイッチが無いのでボディ側でモード切替操作が必要となります。Qメニューやボタンカスタマイズで切替機能を呼び出せないのが地味に痛い。

追加情報

ボディ側の設定で「ワンショット後のMF」を可能に設定しておくとメニュー画面をいちいち呼び出さなくてもCFMモードに入ることが出来ました(シャッター半押し時にMF操作でCFM領域にピントを移動させる)。

RF24-105mm F4-7.1 IS STM
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解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:EOS R
  • 交換レンズ:RF24-105mm F4-7.1 IS STM
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:Leofoto G4 ギア雲台
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • EOS RのRAWファイルを使用
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェックしています)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証しています。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性があります。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

24mm

メモ

  • 中央領域
    ・F4から「3000」を超える良好なパフォーマンスを発揮。とは言え、優れたレンズは「4000」に近い結果を発揮するので際立った性能では無い。
    ・絞ってもあまり改善しない(F5.6は解析上の誤差である可能性あり)ものの、回折の影響は軽微。
  • 周辺領域
    ・F4は「2000」を下回るソフトな描写。正直なところフルサイズに求める画質とは言い難い。
    ・シャープな画質を期待するのであれば、少なくともF8までは絞りたいところ。
    ・性能はF11~F16でピークに達し、F22で回折の影響を受ける。
    ・F22でもF4~F5.6よりは良好な画質。
  • 四隅領域
    ・F4~F5.6は像が甘すぎて測定できないレベル。周辺と同じくF8まで絞りたい。
    ・F8でも微妙に像が甘いので、ベストを尽くすのであればF11~F16まで絞るのがおススメ。
    ・F22でもF4~F5.6よりは良好な画質。
  • 像面湾曲
    ・被写体に接近時は像面湾曲の影響が大。パンフォーカスを狙う場合には大きく絞る必要あり。
    ・無限遠で像面湾曲の影響は小さいので過度に心配する必要は無し。
  • 倍率色収差
    ・酷くは無いが、やや目立つ。そして影響範囲が広く、周辺領域でもいくらか目に付くのはマイナス。
中央 周辺部 四隅
F4 3139 1811 測定不能
F5.6 3972 2201 測定不能
F8 3372 2789 2091
F11 3348 3246 2569
F16 3266 3193 2718
F22 3054 2627 2569

35mm

メモ

  • 中央領域
    ・24mmと比べるとF4の画質が少し改善している。
    ・絞ってもあまり改善効果は期待できないが、絞り値全域で良好な画質を維持している。
  • 周辺領域
    ・F5.6のみ数値が高いものの、実写作例を確認する限り誤検出の可能性あり。
    ・24mmと比べると絞り開放の画質が改善している。ただし、甘い描写に違い無いので1段は絞りたい。
    ・F5.6まで絞ると実用的な画質となり、ピークのF11~F16に向かって徐々に改善する。
    ・F22も実用的な画質。
  • 四隅領域
    ・24mmと比べると画質は向上するものの、シャープな画質とは言えない。
    ・満足のいくシャープな画質を得るためには24mmと同じくF11?F16まで絞る必要あり。
  • 像面湾曲
    ・24mmと比べると影響は軽微。F4でいくらか気になるものの、絞ることで解消しやすい。
  • 倍率色収差
    ・24mmよりもやや強め。補正しやすい収差ではあるものの、影響の範囲が広い。
中央 周辺部 四隅
F4.5 3431 2320 1819
F5.6 3419 3245 1950
F8 3443 2494 2094
F11 3395 2690 2593
F16 3300 2789 2693
F22 3014 2543 2246

50mm

メモ

  • 中央領域
    ・全体的な傾向は35mmと同じ。絞り値全域で良好な画質を維持している。
  • 周辺領域
    ・24?35mmと比べると絞り開放付近の画質が安定しているが、絞っても大きく改善はしない。
    ・F11~F16でピークを迎えるものの、その差は僅か。
  • 四隅領域
    ・24?35mmと比べると描写が安定しており、絞り開放から実用的な画質。
    ・絞っても大きく改善はしない。
    ・F11~F16でピークを迎えるものの、その差は僅か。
  • 像面湾曲
    ・近距離でも目に見える影響は無し。
  • 倍率色収差
    ・影響は軽微だが、ベストを尽くすのであれば補正したいところ。
中央 周辺部 四隅
F5 3404 2443 2319
F5.6 3506 2469 2367
F8 3607 2595 2494
F11 3531 2571 2721
F16 3404 2747 2750
F22 2848 2595 2246

70mm

メモ

  • 中央領域
    ・開放F値は高いものの、絞り開放からとても良好な画質。
    ・ピークはF6.3~8.0となり、それ以降は回折の影響で低下する。
    ・周辺と四隅のピークとずれがあるので悩ましい。
  • 周辺領域
    ・絞り開放から「3000」に近いとても良好な画質。
    ・パフォーマンスはF16まで維持される。
  • 四隅領域
    ・開放から「2500」に近い許容できる画質。
    ・シャープな画質を期待するのであればF11前後がベスト。
  • 像面湾曲
    ・近距離でも目に見える影響は無し。
  • 倍率色収差
    ・広角側と比べると影響は軽微。
中央 周辺部 四隅
F6.3 3817 2980 2442
F8 3937 3070 2588
F11 3407 2781 2943
F16 3238 2877 2781
F22 2729 2517 2588

85mm

メモ

  • 中央領域
    ・50?70mmと比べるとパフォーマンスが低下するものの、依然として良好な画質。
    ・絞り開放からピークの性能でF22まで画質を維持している。
    ・F32以降は回折の影響で少しソフト
  • 周辺領域
    ・開放から「2500」を超える良好な画質。
    ・絞ってもあまり改善しないので積極的に絞る必要は無い。
    ・F32以降は回折の影響で少しソフト
  • 四隅領域
    ・絞り開放付近の画質が70mmより低下して少しソフトな描写。
    ・F8まで絞っても画質改善は期待できない。
    ・F11まで絞るととても良好でシャープな画質となり、F22まで維持される。
    ・F32以降は回折の影響で少しソフト
  • 像面湾曲
    ・近距離でも目に見える影響は無し。
  • 倍率色収差
    ・修正無しでほぼ問題無いレベル。
中央 周辺部 四隅
F7.1 3157 2705 1976
F8 3181 2701 2023
F11 3086 2824 2842
F16 3110 2871 2930
F22 2776 2752 2654
F32 2276 2324 2136

105mm

メモ

  • 中央領域
    ・85mmと比べてパフォーマンスがさらに低下するものの、依然として良好な画質。
    ・絞り開放からピークの性能でF16まで画質を維持している。
    ・F32以降は回折の影響で少しソフト
  • 周辺領域
    ・絞り開放から良好な画質。中央との画質差が無いので快適に利用可能。
    ・絞り開放からピークの性能でF16まで画質を維持している。
    ・F32以降は回折の影響で少しソフト
  • 四隅領域
    ・絞り開放付近は「2500」を下回る少しソフトな描写。
    ・F11~F16で中央?周辺と同程度の高い均質性を発揮する。
  • 像面湾曲
    ・近距離でも目に見える影響は無し。
  • 倍率色収差
    ・修正無しでほぼ問題無いレベル。
中央 周辺部 四隅
F7.1 3126 2980 2205
F8 3151 3029 2202
F11 3175 3200 3062
F16 3175 3078 3157
F22 2736 2907 2514
F32 2296 2224 2276

中央解像の傾向

*グラフ横軸は中間絞り値を切り捨てて配置しているので注意(F6.3→F5.6・F7.1→F5.6)

メモ

ピークはズーム中間域の35?70mm。とは言え、広角端・望遠端との差が小さく、ズームレンジ全域で安定した中央解像と言える。

周辺解像の傾向

*グラフ横軸は中間絞り値を切り捨てて配置しているので注意(F6.3→F5.6・F7.1→F5.6)

メモ

24mmのみ極端に絞り開放の画質が低下するものの、全体的にF11前後の絞り値で安定した画質となる。

四隅解像の傾向

*グラフ横軸は中間絞り値を切り捨てて配置しているので注意(F6.3→F5.6・F7.1→F5.6)

メモ

全体的に絞り開放の画質はあまり期待しないほうが良いかもしれない。ただし全体的にF11~F16で安定した画質を得られるので御しやすい。

RF24-105mm F4-7.1 IS STM
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中距離解像

撮影環境

撮影環境

  • 撮影日:2020年4月9日 昼 快晴
  • EOS R
  • RF24-105mm F4-7.1 IS STM
  • Leofoto LS-365C+Leofoto G4
  • ISO 200 固定
  • 絞り優先AE
  • Adobe Lightroom Classic CC
    (RAW現像・クロップで使用)
  • Adobe Photoshop CC
    (合成処理で使用)

24mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からほぼピークの性能。
    ・絞るとコントラストが僅かに改善するものの、等倍でじっくり観察しないと分からないレベル。
    ・F16~F22でコントラストが低下するものの、解像性能は依然として良好。
  • 周辺領域
    ・F4における周辺減光の影響を除くと開放から良好な性能。
    ・F5.6まで絞ると画質がピークに達してF11~F16まで持続する。
    ・F22のみ少しソフト。
  • 四隅領域
    ・中央や周辺と比べると減光の影響が大きく、絞り開放の画質が不安定。
    ・1段絞ると減光は解消するものの、画質はまだ不安定。
    ・F11前後でピークとなるが、中央や周辺と比べると甘い。

35mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からほぼピークの性能。
    ・絞るとコントラストが僅かに改善してハロっぽさが無くなる。
    ・F16~F22でコントラストが低下するものの、解像性能は依然として良好。
  • 周辺領域
    ・F4.5における周辺減光の影響を除くと開放から良好な性能。
    ・F5.6まで絞ると画質がピークに達してF11~F16まで持続する。
    ・F22のみ少しソフト。
  • 四隅領域
    ・中央や周辺と比べると減光の影響が大きく、絞り開放の画質が少し不安定。(24mmよりは良好)
    ・1段絞ると減光は解消するものの、画質はまだ不安定。
    ・F11前後でピークとなるが、中央や周辺と比べると甘い。

50mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの性能。
    ・絞っても画質改善は皆無。
    ・F16~F22でコントラストが低下するものの、解像性能は依然として良好。
  • 周辺領域
    ・F5における僅かな周辺減光の影響を除くと開放から良好な性能。
    ・F5.6?F8で徐々に画質が改善してピークに達する。
    ・F11~F16も良好な画質だが、F22のみ少しソフト。
  • 四隅領域
    ・中央や周辺と比べると減光の影響が大きい。画質は24?35mm四隅と比べると良好。
    ・1段絞ると減光は解消するものの、画質のピークはまだ先。
    ・F8~F16でピークの画質となるが中央や周辺と比べると1グレード低い。

70mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの性能。
    ・絞っても画質改善は皆無。
    ・F16~F22でコントラストが低下するものの、解像性能は依然として良好。
    ・F32はソフトなので出来れば避けたい。
  • 周辺領域
    ・F6.3における僅かな周辺減光の影響を除くと開放から良好な性能。ただしコントラストは少し低め。
    ・F8までに徐々に画質が改善してピークに達する。
    ・F11~F16も良好な画質だが、F32は少しソフト。
  • 四隅領域
    ・24?35mmと比べると画質は明らかに良好だが絞り開放のコントラストは低い。
    ・1段絞ると減光は解消するものの、画質のピークはまだ先。
    ・F11でコントラストがピークとなる。周辺との画質差は僅か。
    ・F11~F16も良好な画質だが、F32は少しソフト。

85mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの性能。
    ・絞っても画質改善は皆無。
    ・F16~F22でコントラストが低下するものの、解像性能は依然として良好。
    ・F32はソフトなので出来れば避けたい。
  • 周辺領域
    ・絞り開放F7.1から中央に近い良好な性能。ただしコントラストは少し低め。
    ・F8~F11で徐々に画質が改善してピークに達する。
    ・F16も良好な画質だが、F32は少しソフト。
  • 四隅領域
    ・70mmと比べると画質が少し不安定となる。
    ・1段絞ると減光は解消するものの、画質のピークはまだ先。
    ・F11~F16でコントラストがピークとなる。周辺との画質差は僅か。
    ・F22も良好な画質だが、F32は少しソフト。

105mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの性能。
    ・絞っても画質改善は皆無。
    ・F16~F22でコントラストが低下するものの、解像性能は依然として良好。
    ・F32はソフトなので出来れば避けたい。
  • 周辺領域
    ・絞り開放F7.1から中央に近い良好な性能。
    ・開放からピークの性能で絞っても改善しない。
    ・F16も良好な画質だが、F32は少しソフト。
  • 四隅領域
    ・85mmと比べると絞り開放の画質が良好。減光は極僅か。
    ・F8~F11で画質のピークとなるが、コントラストはイマイチ伸びない。
    ・F16以降はかなり甘くなるので避けるのがおススメ。

RF24-105mm F4-7.1 IS STM
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遠景解像力

撮影環境

撮影環境

  • 撮影日:2020年4月9日 昼 快晴
  • EOS R
  • RF24-105mm F4-7.1 IS STM
  • Leofoto LS-365C+Leofoto G4
  • ISO 200 固定
  • 絞り優先AE
  • Adobe Lightroom Classic CC
    (RAW現像・クロップで使用)
  • Adobe Photoshop CC
    (合成処理で使用)

24mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの解像性能を発揮。キレッキレの性能では無いものの、廉価ズームとしては良好な画質。
    ・F5.6で僅かにコントラストが改善するものの、実写ではほとんど気が付かないレベル。
    ・ピークはF11まで続き、F16以降は回折の影響で少しづつシャープネスが低下する。
  • 周辺領域
    ・中央と比べると少し甘いが良好な画質。倍率色収差の影響が僅かにある。
    ・絞りことによる劇的な改善は見込めない。つまり開放がピーク。
  • 四隅領域
    ・絞り開放はやや甘い画質。酷くは無いものの、ベストを尽くすのであれば絞りたい。
    ・1段絞ると周辺減光は改善するが画質に顕著な向上は見られない。
    ・F5.6以降も顕著な画質改善は見られない。倍率色収差の影響もみられる。

35mm

メモ

  • 中央領域
    ・24mmと同じく絞り開放からピークの解像性能を発揮。キレッキレの性能では無いものの、廉価ズームとしては良好な画質。
    ・F5.6で僅かにコントラストが改善するものの、実写ではほとんど気が付かないレベル。
    ・ピークはF11まで続き、F16以降は回折の影響で少しづつシャープネスが低下する。
  • 周辺領域
    ・中央と比べると少し甘いが良好な画質。倍率色収差の影響が僅かにある。
    ・絞りことによる劇的な改善は見込めない。つまり開放がピーク。
  • 四隅領域
    ・絞り開放はやや甘い画質。酷くは無いものの、ベストを尽くすのであれば絞りたい。
    ・1段絞ると周辺減光は改善するが画質に顕著な向上は見られない。
    ・F8~F11まで絞ると解像性能が少し向上する。個人的には特に気にならない誤差の範囲。

50mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの解像性能を発揮。キレッキレの性能では無いものの、廉価ズームとしては良好な画質。
    ・F5.6で僅かにコントラストが改善するものの、実写ではほとんど気が付かないレベル。
    ・ピークはF11まで続き、F16以降は回折の影響で少しづつシャープネスが低下する。
  • 周辺領域
    ・中央と比べると少し甘いが良好な画質。倍率色収差の影響が僅かにある。
    ・絞りことによる劇的な改善は見込めない。つまり開放がピーク。
  • 四隅領域
    ・絞り開放はやや甘い画質。酷くは無いものの、ベストを尽くすのであれば絞りたい。
    ・1段絞ると周辺減光は改善するが画質に顕著な向上は見られない。
    ・F8~F11まで絞ると解像性能が少し向上する。個人的には特に気にならない誤差の範囲。

70mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの解像性能を発揮。キレッキレの性能では無いものの、廉価ズームとしては良好な画質。
    ・F8.0で僅かにコントラストが改善するものの、実写ではほとんど気が付かないレベル。
    ・ピークはF11まで続き、F16以降は回折の影響で少しづつシャープネスが低下する。
  • 周辺領域
    ・中央と比べると少し甘いが良好な画質。倍率色収差の影響が僅かにある。
    ・絞りことによる劇的な改善は見込めない。つまり開放がピーク。
  • 四隅領域
    ・絞り開放はやや甘い画質。酷くは無いものの、ベストを尽くすのであれば絞りたい。
    ・1段絞ると周辺減光は改善するが画質に顕著な向上は見られない。
    ・F11~F16まで絞ると解像性能が少し向上する。個人的には特に気にならない誤差の範囲。

85mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの解像性能を発揮。キレッキレの性能では無いものの、廉価ズームとしては良好な画質。
    ・F8.0で僅かにコントラストが改善するものの、実写ではほとんど気が付かないレベル。
    ・ピークはF11まで続き、F16以降は回折の影響で少しづつシャープネスが低下する。
  • 周辺領域
    ・中央と比べると少し甘いが良好な画質。倍率色収差の影響が僅かにある。
    ・絞りことによる劇的な改善は見込めない。つまり開放がピーク。
  • 四隅領域
    ・絞り開放はやや甘い画質。酷くは無いものの、ベストを尽くすのであれば絞りたい。
    ・1段絞ると周辺減光は改善するが画質に顕著な向上は見られない。
    ・F11~F16まで絞ると解像性能が少し向上する。個人的には特に気にならない誤差の範囲。

105mm

メモ

  • 中央領域
    ・絞り開放からピークの解像性能を発揮。キレッキレの性能では無いものの、廉価ズームとしては良好な画質。
    ・F8.0で僅かにコントラストが改善するものの、実写ではほとんど気が付かないレベル。
    ・ピークはF11まで続き、F16以降は回折の影響で少しづつシャープネスが低下する。
  • 周辺領域
    ・中央と比べると少し甘いが良好な画質。倍率色収差の影響が僅かにある。
    ・絞りことによる劇的な改善は見込めない。つまり開放がピーク。
  • 四隅領域
    ・中央と比べると少し甘いが良好な画質。倍率色収差の影響が僅かにある。
    ・絞りことによる劇的な改善は見込めない。つまり開放がピーク。

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マクロ解像

撮影倍率

メモ

AFモード時

最も撮影倍率が高くなるのは「105mm」で「0.4倍」。AFに対応しているうえ、CFM使用時の最大撮影倍率と差が小さいのでマクロ撮影において最も実用的な焦点距離。焦点距離が短くなるほど撮影倍率は低下する。

MFモード時(CFM)

ズームレンジ全域で「0.4倍」相当の撮影倍率が確保されている凄まじい接写性能。さらに24mmのみ「0.5倍」までクローズアップが可能。ただし、24mmの0.5倍は周辺画質に甚大な影響を及ぼすので注意が必要。最もバランスが良いのは50mm前後となり、望遠側へズームするほどCFMのメリットが低下する(AFモード時の撮影倍率が高いため)。

使いこなし

基本はAFモードで「105mm 0.4倍」を利用するのがおススメ。高い撮影倍率とワーキングディスタンスを両立しているので使いやすいはず。パースを付けて背景を描写したい時に画角の広い24?50mmでCFMを活用したい。

24mm

メモ

  • 赤枠で囲った部分を見ていただくと分かる通り、フレーム端に向かうほどピント面が手前へ湾曲している(像面湾曲という現象)。
    このため、フラットな被写体をパンフォーカスにすることは難しく、F22まで絞ったとしても良好な画質は期待できない。
  • 中央領域に限って言えば絞り開放から実用的な画質となるので、24mmでマクロを使うのであれば日の丸構図がおススメ。
  • 像高5割程度までなら等倍でチェックしなければまずまず使える水準。F11?F16がピークとなるのでガッツリ絞りたい。
  • 四隅は絞ってもあまり改善しないものの、ベストを尽くすのであればF11以降。

CFM

メモ

広角24mmながら0.5倍の撮影倍率を得ることが出来るMFモード。その代償は大きく、絞り開放付近は中央以外が使い物にならない画質。

少し絞る程度では四隅の流れが解消されず、最小絞りである「F22」でなんとか落ち着く程度。三脚、もしくは高感度ISOの仕様は必須。

50mm

メモ

  • 24mmと比べるて像面湾曲の影響は無視できる程度まで低下。
  • 中央領域は24mmと同じく開放から実用的なパフォーマンスを発揮。
    (F11の作例がブレてしまっているので注意)
  • 周辺領域は中央ほどでは無いものの、まずまず良好。等倍でチェックさえしなければ実用的な画質。
  • 四隅領域も24mmより少し良好。決して良像とは言えないものの、F11~F22まで絞ればそこそこ安定する。

CFM

メモ

24mmと比べると画質が安定しているので使いやすい。無理に24mm 0.5倍マクロを使うくらいなら50mm 0.4倍マクロがおススメ。

画質の傾向はAF時と同じ。

105mm

メモ

球面収差の補正が完璧では無いので、絞り開放付近はピントが少し滲むような描写。2段ほど絞ればコントラストが改善するので積極的に絞りたい。

広角・標準域と比べると四隅のパフォーマンスが安定しているので、均質的な描写を望むのであれば105mmを使うのがおススメ。ベストなF値はF11~F16付近。

ボケ

24mm

メモ

前後のボケは比較的ニュートラルで特に大きな差は無し。敢えて言えば前ボケが少し硬調。

軸上色収差の影響は目立たないものの、口径食や像面湾曲の影響が強く四隅の描写が荒れがち。できれば被写体にグッと近寄って周辺まで大きなボケにしたいところ。

50mm

メモ

24mmと同じく前後のボケはニュートラル。ただし軸上色収差の影響が強くなり、場合によって色ずれが目立つ可能性あり。像面湾曲の影響は24mmほど強烈では無いものの、口径食はそれなりに強い。

105mm

メモ

どちらかと言えば後ボケ重視。24mmや50mmと異なり、後ボケが滲みを伴う柔らかい描写となっている。前述した接写性能を含めて、ドリーミーなマクロ撮影が可能。口径食の影響も少ないので使いやすいと感じるはず。

その一方、前ボケが硬調で色収差の影響も強い。出来れば前ボケをフレームに入れないようにしたいところ。

軸上色収差

24mm

メモ

軸上色収差の影響は極めて軽微。絞り開放から大きな問題なく利用可能。

35mm

メモ

24mmと比べて少し色収差が強くなるものの、影響は軽微。

50mm

メモ

35mmと同じ傾向。

85mm

メモ

標準域と比べると色収差の影響はやや強め。
それでも影響は軽微だが、球面収差の影響で前ボケが硬く色収差が目立ちやすい。後ボケは滲むので実写で色収差が目に付く機会は少ないはず。

105mm

メモ

85mmと同じ傾向。

歪曲収差・周辺減光

24mm

メモ

このレンズ装着時はカメラの「歪曲補正」を切ることが出来ない。その理由がコレ。
大きな樽型歪曲であり、カメラ側のレンズ補正に依存した光学設計であることが分かる。ライブビュー像や撮影結果は特に問題とならないものの、レンズプロファイルが存在しないRAW現像ソフト(例えば2020年4月現在のLightroom)で厄介な収差と化す。素直な樽型歪曲なので手動で修正しやすいものの、ひと手間かけたくない場合は少し面倒。

さらに無限遠時はイメージサークルが足りておらず、四隅がケラレてしまうことに注意したい。敢えて言うとケラレの度合いは「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」よりマシ。

周辺減光は絞り開放のみ僅かに影響あり。これもレンズ補正で綺麗に解消する。

35mm

メモ

24mmより遥かにマシな状態の樽型歪曲。補正無しでも十分な画質だが、レンズ補正を適用することで歪曲・減光をほぼゼロにできる。

50mm

メモ

僅かな糸巻き型歪曲。35mmと同じく、未補正でも十分実用的な画質。
レンズ補正を適用することで歪曲と減光はほぼ解消する。

70mm

メモ

50mmより少し強めの糸巻き型歪曲。
減光の影響も少ないが、レンズ補正でほぼ完璧に補正可能。

85mm

メモ

70mmの結果と同じ。

105mm

メモ

85mmの結果と同じ。

逆光耐性

24mm

メモ

RF24-105mm F4L IS USM」よりは良いかな?と感じるものの、完璧からは程遠いパフォーマンス。

絞り開放におけるゴーストは少なめだが、光源が中央付近にあるとレンズフレアの影響を受けているのが分かる。実写で大きな問題となることは少ないと思うが、シャドウを大きく回復する場合はスポット的にフレアの影響を受けている可能性あり。

絞ることでフレアがぎゅっと圧縮され、複数のゴーストが発生。やはり一つ一つの影響は小さいものの、シャドウを回復したりすると影響が明るみとなる可能性あり。

7枚奇数絞りのため、絞った際の光条は14本。先細りしない分散タイプの光条であり、絞ってもあまり綺麗とは感じない。

105mm

メモ

24mmと比べると絞り開放付近でのフレアが目立つようになる。105mmでこのように光源をフレームに入れることは少ないと思うが、サンセットや夜景では気を付けたいところ。(バックフォーカスの短い)ミラーレス用レンズとしては自然なフレア描写なので、特殊効果として写真に取り入れてしまうのもアリ。

ただし、絞り過ぎると緑色の小さなゴーストが発生。べイヤーセンサーのカラーフィルターと思われる写りこみのあるので気を付けたい。

光条は24mmと同じく分散するタイプ。正直に言うとあまり綺麗な光条ではない。

手ぶれ補正

メモ

本レンズの光学手ぶれ補正は公称値で「5段分」。
70mmでテストすると5段分に相当する「1/2秒」のシャッタースピードで成功率が50%を下回る。遠景ではもう少し良好となるかもしれないが、優れた結果で安定した撮影を期待するのであれば3段分程度で押さえておくべき。

24mm時はかろうじて成功率50%を維持。とは言え、安定した撮影結果を望むのであれば、3~4段分の補正効果を期待するのが無難。

補正効果が同じ5段分の「RF24-105mm F4L IS USM」と比べると、望遠側で補正効果が少し劣っている感じ。補正ユニットの違いなのか、レンズ重量からくる物理的な安定感の差なのか不明。どちらにせよ、安定した撮影結果を望むなら3段分に抑えるべき。

RF24-105mm F4L・RF24-240mmとの比較

24mm

メモ

正直に言うと、近距離の24mmはF4Lや24-240mmよりも1~2グレード画質が低い。大きな歪曲収差に加えて像面湾曲の影響が非常に強いので、かなり絞らないと画質が安定しない。絞ったとしても解像性能のピークは他2本よりも悪い。24mmの画質を重視するのであれば光学的にある程度歪曲を抑え、絞り開放から画質の良いF4Lがおススメ。

遠景解像ではここまで顕著な差とはならないものの、やはり四隅まで画質を重視するならF4Lがおススメ。

35mm

メモ

中央領域は互角だが、周辺?四隅はまだ厳しい。他2本と比べると1~2グレード低い。
絞った際の改善速度が遅く、F11~F16まで絞る必要があるのは残念。回折の影響が出やすい高画素機での使用は避けたほうが良さそう。

50mm

メモ

やはり他2本と比べると解像性能はイマイチ伸び悩んでいる印象。絞っても特に大きく改善しないので、周辺や四隅の画質は割り切ったほうが良いかもしれない。

85mm

メモ

F4Lに「追いついてきた」と言うよりはF4Lの「画質が低下するポイント」と言った感じ。とは言え、絞り開放F値が異なるので、本レンズと同等のF値に設定するとF4Lはより良好な画質となる。本レンズで同じようなパフォーマンスを発揮するにはF11~F16まで絞る必要あり。

24-240mmは開放からとても良好でF4Lより優れている。50mm?105mmの領域でベストを尽くすなら24-240mmがおススメ。

105mm

メモ

基本的に85mmと同じ傾向。絞り開放は四隅の画質が1グレード低いものの、F11~F16まで絞ると顕著な差は感じないはず。

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