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XF33mmF1.4 R LM WR レンズレビュー完全版

このページでは「XF33mm F1.4 R LM WR」のレビューを掲載しています。

XF33mm F1.4 R LM WRのレビュー一覧

管理人の評価

ポイント 評価 コメント
価格 高すぎず安過ぎず
サイズ 大きいが適切
重量 重いが適切
操作性 スイッチやボタンがない
AF性能 良好だがカメラ側は要改善
解像性能 一貫性の高い性能
ボケ 前ボケのほうが滑らか
色収差 良好な補正状態
歪曲収差 補正が必要
コマ収差・非点収差 F1.4で目立つ
周辺減光 F1.4の遠景で目立つ
逆光耐性 とても良好
満足度 幅広いシーンに適合するバランスタイプ

評価:

ポイント

幅広いシーンに適合するバランスタイプ

使い勝手の良い F1.4 WR シリーズらしい大口径レンズ。
古い「XF35mmF1.4 R」のような個性はないものの、様々なシーンで使いやすい性能・機能を備えています。

後ボケが少し騒がしくなる、補正可能な残存収差や減光効果がある、などの欠点はあるものの、期待を裏切るような強めの弱点はありません。APS-Cの標準単焦点に10万円を支払えるのであれば、安心して使うことができるレンズです。

A large-aperture lens that embodies the user-friendly nature of the F1.4 WR series.

While it lacks the distinctive character of the older “XF35mmF1.4 R,” it offers performance and features that make it easy to use in a variety of situations.

Although it has some drawbacks—such as slightly noisy background blur, correctable residual aberrations, and some light falloff—it doesn’t have any major flaws that would disappoint. If you’re willing to spend 100,000 yen on an APS-C standard prime lens, this is a lens you can use with confidence.

まえがき

2021年9月発売のXマウント用レンズ。
従来の「XF35mmF1.4 R」と比べて、大きく重いレンズですが、10群15枚の新しい光学系を採用し、4000万画素に耐えうる高い光学性能を実現。さらに、インナーフォーカス・防塵防滴・リニアモーター駆動AFに対応する汎用性の高いレンズ。

やや高価となってしまいましたが、より高性能・高機能化を考慮すると許容範囲内と言ったところ。

主な仕様

レンズの仕様
発売日 2021年 9月29日 初値 94,049円
マウント X 最短撮影距離 0.30m
フォーマット APS-C 最大撮影倍率 0.15倍
焦点距離 33mm フィルター径 58mm
レンズ構成 10群15枚 手ぶれ補正 -
開放絞り F1.4 テレコン -
最小絞り F16 コーティング EBC
絞り羽根 9枚
サイズ・重量など
サイズ φ67mm x 73.5mm 防塵防滴 対応
重量 360g AF リニア
その他 絞りリング
付属品
フード・キャップ・ラッピングクロス

価格のチェック

初値は9.5万円。
新しい「18mmF1.4」「23mmF1.4」「33mmF1.4」「56mmF1.2」の中では最も安く、比較的導入しやすいレンズとなっています。とはいえ、Xマウントの標準単焦点の中では非常に高価なレンズに違いありません。

XF33mm F1.4 R LM WR
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レンズレビュー

外観・操作性

箱・付属品

富士フイルムらしい黒を基調としたシンプルなデザイン。焦点距離を大きく、目立つようにプリント。箱をいくつも保管している人にとって分かりやすいデザイン。

レンズ本体のほか、花形レンズフード、キャップ、ラッピングクロス、説明書、保証書が付属します。

外観

外装は従来通り、金属パーツが多めで質感が良い。
レンズマウント・外装・絞りリング・フォーカスリング・フィルターソケットまで金属製。プラスチック外装と比較した際の長所・短所はあるものの、「持つ喜び」の観点で言えば良くできていると思います。

意匠は非常にシンプルで飾り気はありません。落ち着いたデザインのカメラボディと相性が良さそう。

残念な点はシリアルナンバーを含めた表示がプリントや刻印ではなくシールであること。簡単に剥がれないと思いますが、経年で剥がれ落ちる可能性は否定できません。(実際、XF35mmF2で剥がれかかっていたことがあります)

製造国はフィリピン。

ハンズオン

サイズ 重量
F1.4 WR φ67mm x 73.5mm 360g
F1.4 ø65.0mm×50.4mm 187g
F2 WR ø60.0mm x 45.9mm 170g

標準単焦点レンズの中では大きく重いレンズに間違いありません。F1.4 R や F2 WR と比べて重量が約2倍となっています。全長も2cmほど長め。

光学性能やフォーカス構造・防塵防滴などを考慮すると許容範囲内と感じるかもしれませんが、小型軽量ボディとの相性は悪い。

前玉・後玉

レンズ前面にはレンズ名やコーティングなどが白字でプリント。この面の白字は光りで反射しやすく、前面に装着したフィルターに写りこむ可能性があります。個人的には好ましくないデザイン。

大型化しているものの、フィルター径は58mmと少し小さい。58mm径に対応するレンズはそう多くありませんが、XF14mmF2.8やXF23mmF1.4と共有可能。

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前玉にフッ素コーティング処理が施されている記述は見当たらないので、水滴や汚れの付着が想定される場合は保護フィルターを装着しておいたほうが良いでしょう。

マウントは本体に4本のネジで固定されています。レンズマウント周囲は防塵防滴用のシーリング。比較的柔らかい素材で、カメラ脱着時の抵抗感はほとんどありません。

フォーカスリング

電子制御式の幅広いフォーカスリングを搭載。メカニカルなフォーカスリングよりも少し緩めですが、適度な抵抗感で滑らかに回転します。

リニアレスポンスかそれに近い応答性で、マニュアルフォーカス時の再現性は高い。ストロークはピント全域の移動で90°前後で23mmF1.4 WRよりも操作しやすい。

絞りリング

適度なクリック感のある絞りリングを搭載。1/3段刻みで動作し、F1.4からF16、そしてAポジションまで操作できます。クリックを解除する構造はありません。

クリックの抵抗感はソニーよりも緩く、シグマと同程度。個人的にはもう少し強めの抵抗感が好みですが、絞りリングでこまめに調整する人ならば好ましい感触と言えるかもしれません。

AポジションとF16の間にはロック機構があり、解除しないと操作できません。

レンズフード

円筒形のプラスチック製レンズフードが同梱しています。バヨネットタイプで適切かつしっかり固定することが可能。逆さ付けするとフォーカスリングが隠れてしまうので注意。

レンズフードのバヨネット形状はいくつかXFレンズで共有されています。XF16-50mmF2.8-4.8と同じであり、共通する純正・社外製レンズフードを利用可能。

装着例

X-E5に装着。
やや重めの単焦点レンズなので、グリップのないカメラでは片手での保持に少し苦労します。ストラップや追加グリップが欲しくなるところ。X-S20のようなグリップがれば問題とはならないでしょう。

AF・MF

フォーカススピード

リニアモーター駆動のAFはX-E5との組み合わせで非常に高速。一般的な撮影距離でほぼ瞬間的にピントを合わせることが可能です。

後述しますが、フォーカスブリージングがよく抑えられているので、フレーム周辺部を使ったピント合わせも安定感のある動作が期待できます。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

完全ではないものの、目立たない程度に良く抑えられています。最短撮影距離を改善しつつ、ここまで目立たないのであれば御の字。

精度

F1.4を使った遠景でピントの山を外すことがあります。これは富士フイルムのカメラでしばしば遭遇するため、レンズというよりもカメラの問題である可能性が高そうです。

MF

X-E5との組み合わせで大きな問題には遭遇していません。

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:FUJIFILM X-E5
  • 交換レンズ:XF33mmF1.4 R LM WR
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 125 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・レンズ補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

F1.4から全体的に良好な結果。隅に向かってパフォーマンスが低下するものの、絞ると徐々に改善。F4付近でピークに到達します。F2-2.8でも広い範囲で十分良好ですが、隅までベストを尽くす場合はF4まで絞ると良いでしょう。

中央

XF23mmF1.4 R LM WRと比べると、絞り開放付近が少しソフトな描写。絞ると改善し、F2.8-4で細部まで優れたコントラスト。F5.6-8で大きな変化はありませんが、F8以降は回折の影響で徐々に画質が低下します。

周辺

中央とほぼ同じ画質・傾向が続きます。ベストはF4-8ですが、F1.4から実用的な画質。

四隅

中央や周辺と比べると細部の解像性能が少し低下しますが、それでも良好な結果です。絞ると改善し、F4で周辺に近い結果が得られるようになります。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F1.4 3605 3049 2574
F2.0 3747 3496 2752
F2.8 3871 3581 3107
F4.0 4067 3902 3845
F5.6 4075 3856 3757
F8.0 3677 3630 3373
F11 3498 3456 3205
F16 2864 2809 2653

比較

テスト機が異なるので参考までに。
近距離で周辺画質が低下するレンズが多いものの、XF33mmF1.4 R LM WRは健闘。F1.4から実用的で、F2.8-4まで絞ると非常に良好な結果が得られています。

VILTROX AF 35mm F1.7はとても良好ですが、Z50II(2000万画素)でのテストです。4000万画素のX-E5で同程度の結果が得られるのかは不明。実写を見比べる限り、フレーム隅の絞り開放はXF33mmF1.4がより良好に見えます。

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2026.1.30・くもり・微風
  • カメラ:FUJIFILM X-E5
  • 三脚:SIRUI AM324
  • 雲台:アルカスイス Z1+
  • 露出:絞り優先AE ISO 125
  • RAW:Adobe  Lightroom Classic
  • シャープネスオフ
  • ノイズリダクションオフ
  • レンズ補正オフ

中央

F1.4の絞り開放で細部のコントラストがやや甘め。シャープですが、良好な結果を得るには1段絞ったほうが良いでしょう。F4まで絞るとさらにコントラストが向上します。

周辺

中央と同じ傾向が続きます。ベストを尽くす場合はF4以降がおススメ。

四隅

フレーム隅で極端な画質低下はありません。F1.4から実用的ですが、ベストを尽くす場合はF4くらいまで絞るのが良さそうです。

像面湾曲

像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。

中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指しています。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の可能性あり。

最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないものの、近距離では収差が増大して目立つ場合があります。と言っても、近距離でフラット平面の被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。

ただし、無限遠でも影響がある場合は注意が必要。風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか問題の回避手段がありません。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

遠景撮影では、F1.4からパンフォーカスが得られました。

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレームの周辺部から隅に現れる色ずれ。軸上色収差と異なり、絞りによる改善効果が小さいので、光学設計の段階で補正する必要があります。ただし、カメラ本体に内蔵された画像処理エンジンを使用して、色収差をデジタル補正することが可能。これにより、光学的な補正だけでは難しい色収差の補正が可能で、最近では色収差補正の優先度を下げ、他の収差を重点的に補正するレンズも登場しています。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向あり。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

ゼロではないものの、絞り全域で良好な補正状態です。追加補正の必要性は低い。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれ。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられます。F1.4やF1.8のような大口径レンズで発生しやすく、そのような場合は絞りを閉じて改善する必要があります。現像ソフトによる補正は可能ですが、倍率色収差と比べると処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えておきたいところ。ただし、大口径レンズで軸上色収差を抑える場合は製品価格が高くなる傾向があります。軸上色収差を完璧に補正しているレンズは絞り開放からピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できます。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

F1.4の大口径レンズとしては影響が穏やかで無視できる程度。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうこと。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすく、魚眼効果のような「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

参考:ニコン 収差とは

比較的補正が簡単な収差ですが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となります。

実写で確認

Before imageAfter image

補正無しの場合、レンズはやや強めの糸巻き型歪曲であることを示しています。直線的な被写体の場合、カメラか現像ソフトによる修正がほぼ必須。自然風景などでは無視できる場合も多いと思います。

コマ収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないこと。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要あり。

参考:ニコン 収差とは

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる場合もあります。

実写で確認

F1.4の絞り開放で点像への影響がやや目立ちます。F2まで絞るとほぼ解消するため、気になる場合は1段を目安に絞ると良いでしょう。

球面収差

前後のボケ質に違いあり。後ボケは中央と縁が強調され、僅かに2線ボケの兆候あり。比較的前ボケは滑らかになると思われます。

軸上色収差のテスト結果を見る限りでは、フォーカスシフトの顕著な影響はありません。

前後ボケ

綺麗なボケ・騒がしいボケとは?

ボケの評価は主観的となりがちですが、個人的には「滲むように柔らかくボケる」描写が綺麗と評価し、逆に「急にボケ始めたり、ボケの輪郭が硬い」描写は好ましくない(もしくは個性的な描写)と定義しています。ただし、感じ方は人それぞれなので、ひょっとしたら逆のほうが好ましいという人もいることでしょう。参考までに「滲むボケ」「輪郭の硬いボケ」のサンプルが以下のとおり。描写傾向の違いは主に球面収差の補正状態によるもの、前後どちらかのボケが柔らかい場合はもう片方のボケが硬くなる傾向があります。

後ボケ

基本的にはニュートラル寄りの描写ですが、縁どりがやや強め。複雑な背景では2線ボケの傾向がありそうです。

前ボケ

後ボケと比べると、滑らかで悪目立ちしにくい描写。後ボケにこの滑らかさが欲しかったところ。

玉ボケ

口径食・球面収差の影響

口径食が強いと、フレーム四隅のボケが楕円状に変形したり、部分的に欠けてしまいます。この問題を解消するには絞りを閉じるしか方法がありません。しかし、絞るとボケが小さくなったり、絞り羽根の形状が見えてしまう場合もあるので状況に応じて口径食を妥協する必要あり。

口径食の影響が少ないと、絞り開放から四隅まで円形に近いボケを得ることが可能。できれば口径食の小さいレンズが好ましいものの、解消するには根本的にレンズサイズを大きくする必要があります。携帯性やコストとのバランスを取る必要があり、どこかで妥協が必要。

球面収差の補正が完璧では無い場合、前後のボケ描写に差が発生します(前後ボケのレビューで示した通り)。この場合はどちらかが滲みを伴う滑らかな描写になり、反対側で2線ボケのような硬い描写となってしまいます。

実写で確認

非球面レンズの研磨ムラは目立たず、滑らかで綺麗な描写。色収差も良く抑えられています。口径食の影響が見られるものの、極端な変形ではありません。F2.0-2.8まで絞ると口径食はほぼ解消します。

ボケ実写

至近距離

ボケ質を議論するほど描写の細かい部分は目立ちません。接写ではボケが大きく、口径食も目立ちません。

近距離

撮影距離が少し伸びても問題無し。
ボケの縁取りが少し強めですが、近距離であれば問題ないように見えます。

中距離

撮影距離がさらに伸び、ボケが小さくなると縁取りが悪目立ちするようになります。問題ない場合も多いと思いますが、APS-C用の高級単焦点として背景の輪郭が残りやすいのはマイナスポイント。

ポートレート

全高170cmの三脚を人物に見立て、絞り開放で距離を変えながら撮影した結果が以下の通り。

全身をフレームに入れるような撮影距離の場合、ボケの縁取りが硬く、背景の輪郭をぼかしきれません。この結果、被写体が背景から分離していないように見え「立体感が弱い」と感じる可能性あり。

上半身やバストアップ程度のまで被写体に近寄ると、背景を滑らかにぼかすことができるようです。

周辺減光

周辺減光とは?

フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ち。
中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となります。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生。

ソフトウェアで簡単に補正できる現象ですが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景や星空の撮影などで高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。

最短撮影距離

F1.4 大口径レンズらしく、F1.4でやや目立つ周辺減光が発生します。カメラ側で簡単に修正できる問題ですが、F2.0まで絞ると改善し、F2.8でほぼ解消。

無限遠

無限遠側では近距離よりも強めの減光効果が発生。F2.0でもやや目立つため、光学的に抑える場合はF2.8くらいまで絞る必要があります。

逆光耐性・光条

中央

強い光源を正面から受ける場合、絞り開放では問題ありません。ただし、最小絞りまで絞るとゴーストが複数発生します。この場合もフレアは良く抑えられ、顕著なコントラスト低下はありません。

光源をフレーム隅に移動すると、絞り値に関係なくフレア・ゴーストが良好に抑制されています。

光条

F5.6からシャープで綺麗な光条が発生。回折とバランスを取りやすいF8でさらに綺麗な光条へ変化します。ベストはF16ですが、状況に応じてF8やF11でも良さそうです。

まとめ

良かったところ

ココがおすすめ

  • F1.4 WR シリーズとしては最も安い
  • 金属鏡筒&防塵防滴仕様
  • 絞りリング搭載
  • AFがとても高速
  • 標準単焦点としては優れた解像性能と一貫性
  • 像面湾曲の影響が小さい
  • 色収差を良好に補正
  • 玉ボケが滑らかで綺麗
  • 逆光時のフレア・ゴーストが少ない
  • 光条の発生が早くて綺麗

富士フイルムXマウントの標準大口径として全体的に高水準でバランスの良いレンズ。様々なシーンをそつなく撮影できる性能を備え、不得手な撮影条件が非常に少ない。どこにでも持っていける33mm F1.4です。

販売価格はF1.4 WR シリーズの中では最も安く、導入しやすいのもメリットの一つ。

悪かったところ

ココに注意

  • 標準単焦点の中では大きく重い
  • 絞りリングのクリック解除機能なし
  • スイッチ・ボタンがない
  • レンズフードが大きい
  • F1.4の遠景でピントを外すことがある
  • 歪曲収差が目立つ
  • コマ収差がF1.4で目立つ
  • 後ボケより前ボケのほうが柔らかい
  • 周辺減光が強い

光学性能の観点から、コマ収差や歪曲収差などの問題があります。ただし、これらを重視しない限りは許容範囲内。歪曲収差や周辺減光は補正可能で、コマ収差は少し絞ると改善します。

レンズサイズは確かに大きく重いものの、F1.4の高性能レンズとしては常識の範囲内。特に大きすぎるようには感じません。

最も気を付けたいのは古き良き「XF35mmF1.4 R」との違い。描写に癖のあるF1.4 R は向き不向きが強くなり、状況によってはF1.4 WRよりも強い当たりを引き出すことがあります。(そのうち F1.4 R もレビュー予定)

結論

使い勝手の良い F1.4 WR シリーズらしい大口径レンズ。
古い「XF35mmF1.4 R」のような個性はないものの、様々なシーンで使いやすい性能・機能を備えています。

後ボケが少し騒がしくなる、補正可能な残存収差や減光効果がある、などの欠点はあるものの、期待を裏切るような強めの弱点はありません。APS-Cの標準単焦点に10万円を支払えるのであれば、安心して使うことができるレンズです。

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購入を悩んでいる人

XF35mmF1.4 R

Xシリーズ初期から存在する最古参の単焦点レンズ。
解像性能やAF性能、耐候性はF1.4 R WR に及びません。しかし、レンズ構成枚数が少なく、光を通しやすい光学系や個性的な残存収差が見事な当たりを引き出す可能性を秘めています。

レンズに足を引っ張られたくない人はF1.4 R WRを、レンズの味を楽しみたい人はF1.4 Rを選ぶと良いのかなと。

XF35mmF1.4 R
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XF35mmF2 R WR

F1.4よりも口径が小さい標準レンズ。
比較的手頃な価格で入手でき、絞りリングや防塵防滴仕様の恩恵を継承可能。そして小型軽量のため、コンパクトなボディとの相性が良好です。

光学性能は比較できるようなものではありません。しかし、接写時の柔らかい後ボケはF1.4 R WR以上。

XF35mmF2 R WR ブラック
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購入早見表

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作例

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