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シグマは「150-700mm F5-6.3 DG DN」を検討していた?

2022年8月8日付けでシグマの気になる特許出願が公開。「150-600mm F5-6.3 DG DN OS」用だと思いますが、中には「150-700mm」「125-600mm」を想定したような実施例もありますね。

概要

  • 【公開番号】P2022114925
  • 【公開日】2022-08-08
  • 【発明の名称】変倍結像光学系
  • 【出願日】2021-01-27
  • 【出願人】
    【識別番号】000131326
    【氏名又は名称】株式会社シグマ
  • 【課題】小型化と軽量化を実現しながら、変倍時の倍率色収差を抑え、合焦時の高速化と性能低下を抑えたフォーカシングを有し、ズーム全域にわたり良好な光学性能を備えた変倍結像光学系を提供する
  • 【背景技術】
    【0002】
    近年、デジタルカメラやビデオカメラ等のミラーレス化が進むと同時に、スマートフォンやモバイルデータ端末に高性能なカメラが搭載されるようになり、デジタルカメラやビデオカメラにはそれらのモバイル機器と差別化を図るため、超望遠域のズームレンズへの需要が高まっている。

実施例1

  • 焦点距離:153.00-577.80
  • F値:5.16-6.49
  • 画角:15.80-4.18
  • 像高:21.63
  • 全長:280.00-380.00

実施例6

  • 焦点距離:153.00-679.00
  • F値:5.19-6.49
  • 画角:15.79-3.56
  • 像高:21.63
  • 全長:310.82-424.11

実施例9

  • 焦点距離:124.00-577.80
  • F値:4.16-6.49
  • 画角:19.55-4.18
  • 像高:21.63
  • 全長:269.94-369.94

数多くの実施例が掲載されていますが、多くは「150-600mm」の超望遠ズームレンズに関するものであり、光学系やパラメータを見る限りでは「150-600mm F5-6.3 DG DN OS」用だと思われます。一眼レフではお馴染みのズームレンジですが、フルサイズミラーレス用としては初となるレンズですね。

私はα7R IVと組み合わせるためにこのレンズを購入しました。ソニーよりも携帯性が良く150mmを利用でき、タムロンよりも望遠端が長くて明るいレンズに仕上がっています。昔ながらのオーソドックスな150-600mmは意外と選択肢が少ないのですよね。光学性能は良好で、汎用性の高い超望遠ズームレンズを検討しているのであれば選択肢の一つかなと思います。ただし、タムロンやソニーと比べるとAF速度が遅く、スピードを重視する場合はちょっと厳しいかなと感じました。シグマもそろそろステッピングモーター駆動とリニアモーター駆動を使い分ける時期だと思うのですが、果たして…。

実施例には実用化されたレンズ以外にも「150-700mm F5-6.3」「125-600mm F5-6.3」となりそうな実施例がいくつか存在します。既に150-600mmが登場した以上、これらが製品化される可能性は万に一つもないと思いますが、個人的に「150-700mm」は見てみたかった気もします。ただし、光学系の全長が150-600mmよりも3~4cm長くなってしまうので、バランスや携帯性を考慮してボツにしたのかなと予想。「125-600mm」は広角側が少し広くて使い勝手が良さそうですが、採用しなかった理由は不明。収差図を見る限りでは広角側の球面収差が少し多めとなっているので、画質を犠牲にするくらいであれば一般的なズームレンジを選んだのでしょうか?

シグマ「150-600mm F5-6.3 DG DN OS Sports」交換レンズデータベース

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