2021年8月30日付けでタムロンの気になる特許出願が公開されています。フルサイズミラーレス向けの「50mm F1.2Di III」「45mm F1.2 Di III」となりそうな実施例を含んでいますね。
概要
- 【公開番号】特開2021-12xxxx
- 【公開日】2021年8月30日
- 【出願日】2020年2月6日
- 【出願人】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン- 【課題】 大口径でありながら、フォーカス群の小型化を実現しつつ、フォーカシングの際の収差変動を抑制することが可能な、光学性能が高く、且つ、小型の光学系及び撮像装置を提供する。
文献内でライブビュー時のコントラストAFへ最適化することを言及しています。フォーカス群の小型軽量化を実現しつつ、大口径レンズの実現を目指している模様。
これまでのタムロン製ミラーレス用レンズは「大口径ズーム」「高倍率」「小型単焦点」のラインアップで揃えていましたが、将来的に大口径単焦点レンズの投入も計画しているのかもしれません。
実施例1
- 焦点距離:50.4526
- F値:1.2400
- 半画角:23.1157
- 像高:21.633
- バックフォーカス:16.600
バックフォーカスが短いフルサイズミラーレス用レンズですね。数値を見る限りでは「50mm F1.2」と言ったところでしょうか?前玉に凹レンズを使用しており、ぱっと見はソニー「FE 50mm F1.2 GM」と似ていますが、全くの別物(だと思いますが、本当のところは分かりません。仮にソニーGMがOEMだとして、検討段階で廃案となった一つかもしれません)
フォーカスは小型軽量化された「G2A・G2B」のレンズ群を動かすインナーフォーカス構造となっています。収差図を見る限りでは球面収差・非点収差・歪曲収差の補正状態も良さそうです。
実施例7
- 焦点距離:43.8782
- F値:1.2400
- 半画角:26.6861
- 像高:21.633
- バックフォーカス:18.350
似たようなコンセプトで焦点距離が少し短い標準単焦点レンズ。「45mm F1.2」と言ったところでしょうか?個人的にこちらのほうがタムロンらしいように見えますが、敢えて「50mm F1.2」で競合他社とガチンコの殴り合いを見てみたい気もします。
注意
いつものように、これは特許出願であり必ずしも実用化する実施例ではありません。むしろ実用化されない可能性のほうが高いので注意が必要です。
参考:タムロンDi IIIレンズ一覧
- 14-150mm F/3.5-5.8 Di III
- 18-200mm F/3.5-6.3 Di III VC
- 17-28mm F/2.8 Di III RXD
- 28-75mm F/2.8 Di III RXD
- 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
- 70-180mm F/2.8 Di III VXD
- 70-300mm F4.5-6.3 Di III RXD
- 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD
- 20mm F/2.8 Di III OSD M1:2
- 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2
- 35mm F/2.8 Di III OSD M1:2
- 11-20mm F/2.8 Di III-A RXD
- 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD
- 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD
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