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タムロンの24-105mm F4と18-55mm F3.5-5.6の光学系に関する特許出願

2022年7月29日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。バックフォーカスが長めの「24-105mm F4」と「18-55mm F3.5-5.6」の光学系に関する特許のようですね。

概要

  • 【公開番号】P2022111228
  • 【発明の名称】ズームレンズ及び撮像装置
  • 【出願日】2022-06-07
  • 【出願人】
    【識別番号】000133227
    【氏名又は名称】株式会社タムロン
  • 【課題】本件発明の課題はフォーカス群の軽量化を図りつつ、光学性能の高い標準系のズームレンズ及び当該ズームレンズを備えた撮像装置を提供することにある。
  • 【背景技術】
    【0002】
    従来より、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、一眼レフカメラ、ミラーレス一眼カメラ等の固体撮像素子を用いた撮像装置が普及している。これらの撮像装置では、標準系ズームレンズと称される撮像レンズが広く用いられている。標準系ズームレンズとは、一般に、35mm判換算において50mmの焦点距離をズーム域に含むズームレンズをいう。
  • 【0005】
    しかしながら、特許文献1に開示のズームレンズでは、主たる変倍作用を担う第2レンズ群をフォーカス群としている。第2レンズ群はレンズ枚数が多く、他のレンズ群と比較すると重い。そのため、迅速なオートフォーカスを行うことが困難である。また、第2レンズ群は重いため、合焦時に第2レンズ群を移動させるための駆動機構も大型化する。そのため、鏡筒を含むレンズユニット全体の大型化、重量化を招くという課題があった。
  • 【0006】
    そこで、本件発明の課題はフォーカス群の軽量化を図りつつ、光学性能の高い標準系のズームレンズ及び当該ズームレンズを備えた撮像装置を提供することにある。

実施例1

  • 焦点距離:24.695-101.989
  • F値:4.119
  • 半画角:42.156-11.409
  • 像高:21.633
  • 全長:170.000-207.607
  • バックフォーカス:39.019

実施例2

  • 焦点距離:18.538-53.339
  • F値:3.605-5.7607
  • 半画角:38.587-14.755
  • 像高:14.200
  • 全長:133.849-120.000
  • バックフォーカス:38.002

実施例3

フルサイズのF4ズームとAPS-CのF3.5-5.6の標準ズームに関する光学系の特許出願ですね。24-105mm F4のフルサイズ用標準ズームはミラーレス向けの設計としてはバックフォーカスが長く、一見すると一眼レフ向けの設計に見えます。しかし、歪曲収差が強めに残っているので、補正を前提としたミラーレス用の設計にも見えます。バックフォーカスが少し長いのは沈胴構造を組み込もうとしているのかもしれませんね。

実施例2のAPS-C 18-55mm F3.5-5.6光学系も沈胴構造やミラーレスの自動補正を前提とした光学系でしょうか?レンズ構成はリコーイメージングの「HD PENTAX-DA 18-50mm F4-5.6 DC WR RE」とよく似ていますが、似ているだけかもしれません。タムロンがこのようにキットレンズのようなズームをリリースするはずはないので、どこかのメーカーのOEMを想定していたのかもしれませんね。

どちらにせよ、実施例の光学系が商品化される可能性はかなり低そうです。今のところ他社のOEMとなっていないようにも見えるので、結果的にボツとなった光学系である可能性が高そうです。

タムロンDi IIIレンズ一覧

フルサイズ ズーム

フルサイズ 単焦点

APS-C

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