Sony Alpha Blogがサムヤン「AF 24mm F1.8 FE」のレビューを公開。開放から良好な中央解像に加え、絞れば四隅までシャープで、ボケは綺麗でAFも良好と全体的に高く評価しています。
Sony Alpha Blog:Samyang 24mm F1.8 AF
レンズの紹介:
- このレンズはサムヤンTiny F1.8シリーズの一つだ。
・AF 24mm F1.8
・AF 35mm F1.8
・AF 45mm F1.8
・AF 75mm F1.8ビルドクオリティ:
- FE 24mm F2.8 Gと比べると見劣りするが、防塵防滴仕様の良好なビルドクオリティである。
携帯性:
- 重量230g、全長71mmの、とても小さく軽量なレンズだ。
操作性:
- モード1・2に切り替えることができるスイッチを搭載している。これは35mm F1.8から実装したもので、フォーカスリングを絞りリングとして利用できる機能だ。
- クリックレスの絞りリングは動画撮影に適している。
- AFLボタンも搭載している。
- AFLボタンを押したままカメラの電源を入れると、自動的に無限遠にピントを合わせてくれる。
オートフォーカス:
- 静止画・動画どちらでも非常に高速で静かに動作する。
- 瞳AFは完全に機能する。
- フォーカスブリージングは発生するが最小限だ。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- α7R IVと組み合わせてテストした。
- 中央はF1.8から非常に良好で、F2まで絞ると優れた結果を得ることが出来る。F4で際立った性能だ。
- 四隅は比較して悪化するが、F5.6まで絞ると優れた結果を得ることが出来る。風景撮影に最適で、近距離の撮影でも問題ない。接写時も良好な性能だ。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- F1.8で丸みのある玉ボケだ。絞っても円形を維持しており、これはとても評価できる。
- 後ボケは24mmのレンズとしては非常にきちんとしている。柔らかい描写だ。
- 発色はとても良好だ。
- 最短撮影距離が19cmと短く、後ボケを大きくしやすい。
色収差:
- 少ないが存在している。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 目立つ樽型歪曲収差が発生する。
周辺減光:
- F1.8で目に付くが、絞ると徐々に改善し、F5.6で解消する。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 良好だが、太陽がフレームに入るとゴーストが発生する可能性がある。
- F16まで絞ると素敵な光条が発生する。
競合レンズ:
- 24mmの選択肢はいくつか存在する。最高の選択肢はFE 24mm F1.4 GMだが、コンパクトなAFレンズに限定すると選択肢は少なくなる。
・FE 24mm F2.5 G
・VILTROX 24mm F1.8 STM
・AF 24mm F1.8
・24mm F2.8 DI III OSD
・24mm F3.5 DG DN
・AF 24mm F2.8- ソニーGは最小・最軽量で、最も優れたエルゴノミクスを備えている。
- タムロンとシグマ以外はある種のデクリックタイプの絞りリングを利用できる。
- ビルドクオリティはシグマが最も良好だ。次いでソニーGとなる。
- VILTROXとサムヤン F1.8は絞り羽根の枚数が多い。そして被写界深度を浅くしやすい。
- タムロンとシグマは0.5倍の撮影倍率に対応している。
- サムヤン F1.8には個性的なAstrographyモードを備えている。
- シャープネスはソニーGMとタムロンが明らかに優れている。次いでサムヤン F1.8とシグマ、ソニーGが良好だ。
- ボケはソニーGMに次いで良好だ。
- 歪曲収差はソニーGとタムロンが最も目立つ。この点で優れているのはシグマとサムヤン F1.8だ。
- 色収差や逆光耐性はソニーが最高だ。サムヤンがそれに続く。
- AFはソニーが優れている。サムヤンとシグマが次点だ。
- 風景撮影の場合はタムロンのコストパフォーマンスが非常に良い。
- 万能タイプはサムヤン F1.8だ。
- VlogならソニーGが適している。
総評
手ごろな価格で小型軽量な優れた24mmレンズである。もちろんシャープネスはソニーGMのほうが良好だが、価格は2.5倍である。そして高画素機でのみ分かる差だ。
このレンズはとても素敵なボケ、とても良好なAF、絞った際の優れたシャープネスや低色収差、逆光耐性が強みとなる。バランスの取れたレンズである。競合レンズはいくつか存在するものの、サムヤンほどバランスの良いレンズは無い。
2400万画素のカメラや旅行のお供におススメのレンズだ。
- 長所:
・小型軽量
・良好なビルドクオリティ
・適正価格
・中央は絞り開放から非常に良好
・F5.6で全体的に優れたシャープネス
・とても良好な発色
・とても柔らかいボケ
・優れた玉ボケ
・防塵防滴
・ポートレートに適した描写
・天体撮影モード
・クリックレスの絞りリングとして利用可能
・コマ収差が少ない
・ブリージングが目立たない。
・逆光耐性
・色収差補正
・カスタムボタン搭載
・最短撮影距離が短い- 平凡:
・中程度の歪曲
・中程度の周辺減光- 短所:
・6100万画素ので満足の四隅解像を得るにはF5.6まで絞る必要がある。
・ファームウェアアップデート時はLens stationが必要
とのこと。
国内での取り扱いはまだ始まっていませんが、海外では500ユーロで販売されている模様。サムヤンTiny F1.8シリーズとしては少し高めですが、個性的な機能やバランスの良い光学性能は評価できそうですね。ボケは綺麗で、絞れば隅までシャープ、AF対応で防塵防滴仕様は魅力的。
個人的にTinyシリーズのビルドクオリティが優れているとは感じませんが(プラスチッキー)、気にならなければコストパフォーマンスの高い24mmとなりそうです。
サムヤン「AF 24mm F1.8 FE」交換レンズデータベース
関連レンズ
- FE 24mm F1.4 GM
- FE 24mm F2.8 G
- 24mm F1.4 DG HSM
- 24mm F3.5 DG DN
- 24mm F/2.8 Di III OSD M1:2
- AF 24mm f/2.8 FE
- Loxia 2.4/25
- Batis 2/25
- VILTROX AF 24mm F1.8
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