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FE 24-105mm F4 G OSSは期待通りの非常に堅実な万能レンズ

Lenstipがソニー「FE 24-105mm F4 G OSS」のレビューを公開。フレーム隅に向かって性能の低下が見られるものの、このクラスとしては期待通りの非常に堅実的なレンズと評価しています。

Lenstip:Sony FE 24-105 mm f/4 G OSS

(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)

外観・構造:

  • 後玉は24mmの時点で後方にあるが、105mmにズームすると前方へ移動する。
  • 内筒はマットブラックで反射防止の加工は良くできているように見える。
  • 外装や内筒はプラスチック製だ。
  • 製造国は中国である。

携帯性:

  • 記載なし。

操作性:

  • 側面にはAF/MFスイッチと手振れ補正スイッチを搭載している。
  • 26mm幅のズームリングは適切な抵抗で滑らかに回転する。
  • 18mm幅のフォーカスリングは滑らかに回転するがとても緩い。
  • フォーカスリングのストロークは約170度あるので正確な操作が可能だ。

フォーカス:

  • α7R IIIと組み合わせてテストした。
  • 賞賛すべきAF速度で、ピント全域を0.3秒で移動する。
  • 長焦点でも0.4-0.6秒と良好だ。
  • フォーカス精度は97-98%と問題ない。

手ぶれ補正:

  • ソニーが4段分と主張している光学手振れ補正を搭載。
  • テストでは3.7段分と公称値に近い結果が得られた。とても効果的な手振れ補正である。

解像性能:

  • α7R IIIのRAWを測定している。
  • 良像の基準値は39-41lpmmだ。
  • 最高のレンズで75-80lpmmに達する。
  • 24-70mmの範囲で、中央はとても一貫した性能が得られる。F4で60lpmmの良好な性能を発揮し、F5.6でさらに改善する。
  • 105mmの中央は最も性能が低下するが、それでもF4で44lpmmだ。
  • APS-Cフレームでは24mmの性能が最も良好で、40mmや105mmのF4で良像の基準値を下回る。幸いにも1段絞ると問題は解消可能だ。
  • フレーム隅の画質は褒められない性能だ。24mmは良像の基準値ぎりぎりを維持しているが、40から105mmのF4は基準値を下回っている。
  • 高倍率ズームとしては十分な性能だが、それ以上ではない。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • ボケ質はとても良好に見える。
  • 非球面レンズを4枚も使っているので、玉ねぎボケは目立つ。

色収差:

  • 軸上色収差の問題はまったくない。
  • 倍率色収差は24mmで気になるかもしれない。70mmで最も目立たなくなる。

球面収差:

  • 球面収差は適切に補正されている。

歪曲収差:

  • 未補正のRAWは24mmで-4.59%と高い数値の樽型歪曲だ。
  • 35mmで僅かな糸巻き型となる。
  • 70mmで+2.73%と高い数値の糸巻き型歪曲だ。
  • 105mmでは僅かに数値が減少する。
  • 歪曲収差は光学的な補正をあきらめている。

周辺減光:

  • RAWの24mmは歪曲収差未補正の場合に-4.81EVと大きな数値になる。絞ってもほとんど改善しない。
  • 40mmから105mmでは穏やかだ。

コマ収差:

  • コマ収差は目立つが、それでも穏やかで文句を言うほどではない。
  • 40mmで最も悪く、105mmで最も良好となる。
  • 非点収差の平均値は4.8%と低い。

逆光耐性:

  • 予想通り良くはないが、思ったほど酷くもなかった。
  • 複雑なレンズ構成を考慮するとうまくやってのけたほうである。

作例集

総評

期待通りの、非常に堅実な万能レンズだ。重くもなく、大きくもなく、ズーム全体にわたって中央で良好な画質を実現し、AFは高速かつ正確で、その手ブレ補正はとても効果的だ。もちろん欠点もあるが、それは予測可能なカテゴリーだ。価格を考慮すると画質はより良いと良かったが、競合他社よりも低価格で文句を言う筋合いはないかもしれない。

  • 長所
    ・中央の良好な画質
    ・APS-Cフレームの実用的な画質
    ・軸上色収差が良好に補正
    ・倍率色収差が適度に補正
    ・球面収差の問題なし
    ・APS-Cでわずかな周辺減光
    ・コマ収差の補正が適切
    ・非点収差が少ない
    ・ズームレンズとしてはきちんとしたボケ
    ・AFが高速かつ静かで正確
    ・効果的な手振れ補正
  • 短所
    ・フレーム端の画質
    ・RAWの歪曲収差
    ・周辺減光

とのこと。
2017年に登場したソニーEマウント用の標準ズームレンズですね。他社を含めてミラーレス用の「24-105mm F4」としては最も古いレンズですが、全体的に期待通りのパフォーマンスが得られるようです。単焦点レンズなどと比べると周辺部や隅の性能は見劣りするように見えますが、効果的なAFや手振れ補正を搭載した便利なレンズに仕上がっている模様。

私もこのレンズや、キヤノン、ニコンで同じクラスとなるレンズを所有。撮り比べた印象は、ソニーの広角側が優れている一方、望遠はニコンと比べて見劣りします。一長一短のあるレンズで、どれが優れているというわけでもありませんが、個人的にはもう少し逆光耐性が優れていると良かったかなと。

FE 24-105mm F4 G OSSのレビュー・作例を集めるページはこちら

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