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銘匠光学「TTArtisan 35mm F1.4」弱点もあるが手ごろな価格のクリエイティブなレンズ

Radojuvaが銘匠光学「TTArtisan 35mm F1.4」のレビューを掲載。いくつか弱点があるものの、高品質なビルドや絞った際のシャープネス、ボケ描写などを評価しています。

低価格ながらクリエイティブなレンズ

Radojuva:Обзор TTArtisan DJ-OPTICAL 35/1.4

  • レンズの紹介
    ・TTartisan製の最新APS-Cミラーレス用レンズだ。このクラスでは最もコンパクトで安価な大口径レンズの一つである。
    ・低価格ながらハイクオリティな作りとF1.4の開放F値は興味深い。光学的に問題はあるが、一般的なアマチュアフォトグラファーのニーズは満たしてくれるはずだ。
    ・このレンズは2020年9月6日に発表された。最初のAPS-C用TTartisanレンズだ。これまではフルサイズ対応レンズのみリリースしていた。
    ・このレンズを発表後にTTartisanは「TTartisan 50mm f/1.2」もリリースしている。
    ・レンズマウントはEF-M/Leica L/Sony E/Fuji X/M43/Canon RF/Nikon Zに対応している。
  • ビルドクオリティ
    ・レンズ本体と前後キャップ、説明書がスタイリッシュな箱に入っている。
    ・レンズ前面フレームは金属製だ。
    ・キャップはねじ込み式なので不便だ。
    ・基本的にレンズは良好な作りだ。マウントを含めて全て金属製、表面はアルマイト処理が施されている。
    ・フィルター径は39mmで、このクラスとしては最小サイズである。
    ・これまで見たこともないデザインで、表面にレンズ構成が描かれている。
    ・絞りは10枚羽根の円形絞りだ。
    ・フォーカシングで内筒が伸びるものの回転はしない。
  • 携帯性
    ・重量はわずか180gだ。
    ・非常にコンパクトでAPS-C Eマウントカメラに最適だ。
  • 操作性
    ・金属製フォーカスリングの回転角は135°だ。滑らかに回転する。
    ・絞りリングはクリックがあるタイプの動作となる。
    ・絞りリングは前玉付近に配置され、非常に使いやすいがF11の表示がない。
  • オートフォーカス
    ・記載なし。
  • マニュアルフォーカス
    ・レンズはわずかなフォーカスブリージングが見られる。
  • 手ぶれ補正
    ・記載なし。
  • 解像性能
    ・F1.4での解像性能は低いが、F2まで絞ると状況が一変する。
    ・フレーム端や四隅でシャープネスが僅かに低下する。しかし、競合レンズと比べるとはるかに良好だ。
    ・コントラストは良好である。
  • 像面湾曲
    ・記載なし。
  • ボケ
    ・心地よいボケだが、口径食の影響が見られる。
  • 色収差
    ・かなりの色収差が発生する。
  • 球面収差
    ・記載なし。
  • 歪曲収差
    ・わずかな樽型歪曲だ。
  • 周辺減光
    ・F1.4で目立つ周辺減光が発生する。
    ・無限遠で最も目立つ。
    ・F4まで絞ると解消する。
  • コマ収差
    ・重めのコマ収差が発生する。
  • 逆光耐性
    ・逆光時に目立つフレアが発生する可能性がある。
    ・絞っても綺麗な光条とはならない。

総評

いくつか弱点もあるが、面白いクリエイティブなレンズだ。7Artisans 35mm F1.2より遥かに優れており、ミラーレス用レンズで手ごろな価格の大口径レンズを探しているのであればおススメできる。

長所:低価格・F1.4・換算50mmの便利な焦点距離・優れたビルドクオリティ・滑らかなフォーカスリング・小型軽量・10枚羽根・珍しいデザイン・最短撮影距離・F2以降のシャープネス

短所:フォーカスリングが小さい・電子接点なし・絞りリングにF11なし・39mmフィルター・キャップがねじ込み式・フードが無い・大口径レンズ特有の問題

とのこと。
国内でも一般的に流通している手ごろな価格のMFレンズですね。F1.4と明るいレンズですが、1万円を切る価格で入手可能。プラナータイプのレンズで歪曲収差などは良好に抑えられている模様。色収差や逆光耐性、コントラストが気になるところ。作例を見る限りコストパフォーマンスは良さそうに見えます。

外観はコシナ「 VoightLander HELIAR 50mm F3.5」とよく似た個性的なデザインです。癖は強いものの、コンパクトなAPS-Cボディとの相性は良さそう。35mmには低価格まAFレンズもいくつかあるので、このレンズを優先的に選ぶ必要は無いと思います。とは言え、このレンズデザイン目当てに購入するのも面白そうですね。

銘匠光学「TTArtisan 35mm F1.4」交換レンズデータベース

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