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LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH. 徹底レビュー Vol.1 外観・AF編

パナソニック「LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH.」のレビュー第一弾を公開。今回はレンズの外観や操作性、カメラに装着してオートフォーカスの使いやすさなどを確認しています。

LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH.のレビュー一覧

まえがき

2022年に登場したパナソニック製のLEICA DGシリーズのレンズ。売り出し価格は「55,096円」と安く、このような価格設定のLEICA DGシリーズは「LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.」「LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.」以来となる。久しぶりの小型軽量なLEICA DGレンズだ。

マイクロフォーサーズシステム全体として見ても画期的なレンズだ。12mm以下のAFに対応する単焦点はこれまで存在していなかった。11mm以下でAFを利用する場合はズームレンズを導入する必要があり、サイズやF値に制限があったのだ。12mmよりも広い画角で、開放F1.7を利用できる魅力的なレンズである。

概要
レンズの仕様
マウント MFT 最短撮影距離 9.5cm
フォーマット 4/3 最大撮影倍率 0.25倍
焦点距離 9mm フィルター径 55mm
レンズ構成 9群12枚 手ぶれ補正 -
開放絞り F1.7 テレコン -
最小絞り F16 コーティング 不明
絞り羽根 7
サイズ・重量など
サイズ φ60.8×52mm 防塵防滴 対応
重量 130g AF STM
その他
付属品
レンズフード

レンズ構成は9群12枚で、非球面レンズ2枚とEDレンズ2枚、そしてUHRレンズ1枚を含んでいる。小型軽量ながら本格的な光学設計だ。さらにレンズは5点にシーリングが施された防塵防滴仕様で、天候に左右されることなく撮影を継続することが出来る。おまけに-10℃までの耐低温設計だ。

 

防塵防滴仕様ながら重量は130gと非常に軽量で、レンズサイズは60.8×52mmとコンパクトだ。最近はAPS-Cやフルサイズ用の小さな広角レンズが増えてきたものの、マイクロフォーサーズほどの小型軽量は実現していない。ボディ側のサイズ・重量も考慮するとその差は大きいと言える。

さらにこのレンズは超広角ながら最大撮影倍率0.25倍を実現しており、これは35mm判換算で0.5倍、つまりハーフマクロに相当する驚きの接写性能だ。この際のワーキングディスタンスは無いに等しいが、照明環境が許すのであれば、大胆な構図の超広角撮影が可能となる。

価格のチェック

現状でこのレンズに取って代わる超広角レンズは存在しないため、必要であれば選択の余地が無い。しかし前述したように、売り出し価格は「55,096円」と非常に手ごろな値付けである。時間の経過でさらに安くなる可能性があり、実際にショッピングモール(楽天やYahoo!ショッピング)などではポイント還元を活用することで実質的に4万円台前半での購入が可能だ。

LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH.
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外観・操作性

箱・付属品

他のLEICA DGシリーズと同じく黒を基調としたデザインでブランドカラーとなるイエローを強調している。レンズのサイズが非常に小さいので、箱もかなり小さくなっている。

付属品はレンズフードと前後キャップのみと最低限。レンズポーチやケースは付属していない。

外観

コンパクトかつシンプルなデザインのレンズだ。外装は少しグレー味のあるマットな塗装で、僅かに光沢が残っている。鏡筒の文字は大部分が印刷だが、9mmの焦点距離のみエッチングが鉾されている。コントロールはフォーカスリングのみで、操作に迷うことは無い。個人的には15mm F.7のような絞りリングを搭載して欲しかったところだが、価格設定や防塵防滴仕様を考えると難しいのだろうか。

外装は25mm F1.4IIと同じく主にプラスチックパーツで構成されている。25mmと異なりフォーカスリングもプラスチック製だ。触った限りで高級感は無いものの、しっかりとした作りで安っぽさは感じない。レンズマウントは金属製、カメラに滑らかな装着が可能だ。装着時にガタツキなど精度に問題は見られない。ちなみに製造国は中国だ。

ハンズオン

130gと非常に軽量なレンズであり、手に取ってもほとんど重量を感じない。LEICA DGシリーズとしては少しプラスチッキーな印象を受けるが、しっかりとした作りで堅牢性に不安はない。

前玉・後玉

フィルター径は55mm。マイクロフォーサーズ用レンズは数あれど、55mmのフィルター径を採用するレンズは本当に少ない。AFレンズだと、9mm F1.7の他に「56mm F1.4 DC DN」くらいである。このため、55mm径でC-PLフィルターやNDフィルターを揃えたとしても、他のレンズと共有することができない。ステップアップリングで62mmや72mm径のフィルターを揃えたほうが良いだろう。

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レンズマウントは金属製で、3本のビスで固定されている。光学系最後尾のレンズは固定され、完全なインナーフォーカスに見える。後玉周辺は反射防止のため黒塗りされており、光を強く反射するようなパーツは見当たらない。

フォーカスリング

15mm F1.7と比べると幅広いフォーカスリングは電子制御で動作する。最新のLUMIXボディではフォーカスリングの操作性を「リニア」・「ノンリニア」レスポンスから選ぶことが可能だが、古いボディやオリンパスボディの場合は「ノンリニア」固定となる。この際は回転速度に応じたレスポンスでフォーカスレンズを駆動するが、ストロークは少し長めで良好な精度で操作が可能である。

レンズフード

プラスチック製の浅い花形レンズフードが付属する。遮光性・機能性は最小限だが、浅い形状であるがゆえに装着したままでもC-PLフィルターを操作しやすい。逆さ付け可能だが、元々小さいので反転させる必要性は低い。

装着例

マイクロフォーサーズでは最小クラスのGM1Sに装着。さすがにレンズが大きく見えるものの、使えないことはないシステムサイズだ。18mm換算の明るい超広角をこのサイズで使えると考えると非常に魅力的だ。ただし、15mm F1.7と違って絞りリングが無いので、できれば使いやすいコマンドダイヤルを搭載した機種で使いたいと感じる。OM-1に装着するとバランスを損なうことなく利用可能である。外装の塗装が思いのほかOM-D・OM-1と相性がいい。

AF・MF

フォーカススピード

ステッピングモーター駆動のAFは高速かつ静かで滑らかに動作する。OM-1のC-AFと組み合わせることで、無限遠からハーフマクロまでピントを瞬時に移動可能だ。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指す。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となる。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。
今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離と無限遠で撮影した結果が以下の通り。

最短撮影距離から無限遠まで大きな画角の変化は見られない。特に0.25倍までの撮影倍率に対応していることを考えると立派な性能だ。実写でフォーカスブリージングに悩まされる機会はほとんど無いと思われる。

精度

OM-1・LUMIX G9 PROの組み合わせで精度に関する問題は見られなかった。

MF

前述した通り、リニアレスポンス対応モデル以外はノンリニアで動作する。それでもフォーカスリングのストロークは十分に長く、良好な精度のマニュアルフォーカスが可能だ。

今回のまとめ

従来のLEICA DG レンズと比べると外装の質感が少し低下してしまったが、マイクロフォーサーズでは貴重な12mm以下のAF単焦点レンズだ。小型軽量でGM1Sのような極小ボディとも組み合わせやすく、フォーカスブリージングが抑えられたフォーカス性能は全体的に使い勝手が良い。

テストを始めたばかりだが、小型軽量ながら光学性能はそこそこ良好である。完璧を求めなければ十分に満足のいく結果が得られるはずだ。さらに防塵防滴仕様のカメラと組み合わせることで悪天候でも使用可能となり、フォーカスブリージングが抑えれたフォーカス特性は動画撮影に利用しやすい。静止画にも動画にも使える便利なレンズである。

購入早見表

LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH.
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作例

オリジナルデーはFlickrにて公開

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