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NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 レンズレビューVol.5 周辺減光・逆光編

ニコン「NIKKOR Z MC 50mm f/2.8」のレビュー第五弾を公開。今回はピント位置による周辺減光の影響や光源の配置で逆光耐性がどのように変化するのかチェックしています。

IKKOR Z MC 50mm f/2.8のレビュー一覧

周辺減光

周辺減光とは?

周辺減光とは読んで字のごとく。フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ちを指す。中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となる傾向。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生する。

ソフトウェアで簡単に補正できる現象だが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景で高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。

最短撮影距離

絞り開放から周辺減光の影響はほとんどありません。光量は無限遠と比べて2段ほど低下しますが、中央から隅にかけてフラットな光量で撮影することができます。
(注意:便宜上、作例で表示している絞り値は「F2.8~F22」ですが、ニコン機は実効F値である「F5.6~F32」と記録されています。あと、最小絞りの撮影を忘れていました。)

無限遠

最短撮影距離とは打って変わって、絞り開放における周辺減光が目立ちます。1段絞ると大幅に改善し、2段絞るとほぼ解消。

逆光耐性・光条

中央

センサー面の反射と思われるRGBのゴーストが発生する以外に大きな影響はありません。絞ってもフレアやゴーストはよく抑えられています。逆光耐性は良好と言えるでしょう。

光源の位置を隅に移動してもフレアやゴーストの影響は目立ちません。

光条

F4くらいから光条が発生しはじめますが、F11くらいまでは分散して先細りしないタイプの描写が続きます。綺麗な光条を得たい場合はF16~F22を使う必要あり。

まとめ

周辺減光は遠側のピント位置でF2.8を使うと目立ちますが、近側であれば絞り開放でも目立たず、快適に利用することができます(もちろん実効F値が高いのでISO感度が上がりやすいですが)。フラットな露出結果が得られることで後処理の必要性が低く、ISO感度を上げても周辺部にノイズが目立つことはありません。
(高ISO感度はダイナミックレンジが狭くなり、少しの増感や減光補正でもノイズの原因となる)

周辺減光が目立つ遠側でも、絞ってしまえば光学的に周辺減光が問題となることはありません。低照度でF2.8を利用したい夜景や星空の撮影で50mmマクロを使う人は少ないはず。

逆光耐性はNIKKOR Zらしく、フレアとゴーストをよく抑えています。妙なフレアが発生する場合、前面に装着したフィルターなどを疑ったほうが良いでしょう。
絞った際の光条は低価格のマイクロレンズとしては綺麗な描写に見えます。逆光耐性の良さもあって、強い光源を積極的にフレーム内に取り込んでみるのも面白いかもしれません。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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