Radojuvaがシグマ「50mm F1.4 DG HSM」のレビューを掲載。大きく重いレンズですが、非常に良好な光学性能のレンズと評価しています。ミラーレス専用設計の50mm F1.4にも期待したいところですねえ。
絞り開放から周辺まで許容できる画質
Radojuva:Обзор Sigma 50mm 1:1.4 DG A (ART)
- 注目に値する一眼レフ用の50mm F1.4レンズだ。最もシャープな50mmの一つである。明らかな欠点は重量と価格設定だろう。そして一部カメラではピントがずれやすい。
- 「50mm F1.4 EX DG HSM」が2008年3月18日にEF・F・SA・K・Aマウント版が正式発表され、その半年後にフォーサーズ用が発表された。
- そして2014年1月6日に発表されたのがこの「50mm F1.4 DG HSM」だ。EF・F・SA・Aマウントは用意されたが、K・43マウント用は無くなってしまった。
そして、2018年2月27日にソニーEマウント版、2019年2月26日にライカLマウント版がリリースされた。- 他にもこのレンズをベースとしたシネレンズも存在する。
- レンズにはフードとケースが付属する。
- レンズは日本製だ。
- 質感は良好だが、重量が約800gと重い。フィルター径は大きな77mmを使用する。
- サイズが大きく、「HD PENTAX-D FA★ 50mm F1.4 SDM AW」「opera 50mm F1.4 FF」などと同等だ。
- ゴム引きされたフォーカスリングは十分な幅がある。リングのベースは金属製だが、鏡筒はTSC素材を使用している。
- レンズには頑丈なプラスチック製のレンズフードが付属する。十分な遮光性を持つフードだが、逆さ付けの際はフォーカスリングにアクセスできなくなる。
- ビルドクオリティは全体的に良好だ。
- レンズは防塵防滴仕様ではなく、レンズマウント部のシーリングもない。
- 超音波モーター駆動のAFは静かに動作する。速度は平凡だが高速寄りだ。ほとんどの写真撮影で快適な速度だが、個人的にはもう少し速いフォーカシングを期待していた。
- 手持ちの個体でフォーカスに関する問題はなかったが、ネット上ではピント精度について言及する声があることは知っている。
- フォーカスリングの回転角は約90度だ。回転方向がニコンと異なる。インナーフォーカスのためレンズ全長に変化はない。
- 最短撮影距離は40cm・撮影倍率は1:5.6だ。50mm単焦点としては良好な仕様である。
- フルタイムマニュアルに対応しているが、AF-C中にリングを操作してもAFが無効とはならない。
- オートフォーカスについて
ーブリージングが顕著である
ーフォーカスシフトの傾向は見られない
ーハードストップが無いので無限遠に素早く合わせづらい
ー距離エンコーダーを搭載している
ーサードパーティ製レンズのためAFが完璧ではないかもしれない
ーFTZアダプターとの互換性が不明- シャープネス
ー中央はF1.4から非常に良好だ。F2.8まで絞ると僅かに改善する。その後はF8~F10まで変化がない。
ーF1.4の四隅でシャープネスが僅かに低下する。とは言え許容範囲内の画質だ。
ーF1.8以降で中央は良好~優れた解像度
ーF2.8以降で四隅は良好~優れた解像度- 歪曲収差は目立たない樽型だ。このような高級レンズとしては一般的な補正量である。
- 周辺減光はF1.4で目立つが、2EV未満だ。無限遠側で減光が強くなるが、F2まで絞れば大部分は解消する。
- 色収差はこのレンズにおける弱点だ。F2.8まで絞ると大幅に改善する。
- コマ収差は僅かだ。
- 逆光時はいくらかフレアが発生する。
- 絞ると18本の光条が発生する。
- ボケは多くのシーンで心地よい描写となる。
非常に素晴らしい光学性能だ。いくつか魅力的とは言えない描写もあるが、テクニカルな観点では良好な画質である。ニコン「AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G」と比べると、特に周辺部の描写が際立って良好だ。個人的には「HD PENTAX-D FA★ 50mm F1.4 SDM AW」よりも好みである。
完璧ではないが、非常に優れたレンズであり、強くおススメできる。長所:複雑な光学設計・USBDock・HSM駆動・静かなAF・最短撮影距離が短い・優れたビルドクオリティ・絞り羽根が9枚・F1.4から良好な解像性能・穏やかな歪曲収差・コマ収差・周辺減光
短所:高価・カメラによってはピント精度が悪い・爆速AFでは無い・MFには回転角が小さい・AF-C時にフルタイムマニュアル使用不可・重い・防塵防滴非対応・光学手ぶれ補正なし・逆光時のフレア・色収差
とのこと。
SGVシリーズ初期の単焦点レンズですが、今でも非常に良好なレンズと評価できるようですね。このレンズと「35mm F1.4 DG HSM」が今のシグマを作り上げる基礎となったのは間違い無さそう。50mm F1.4としては大きく重いレンズですが、光学性能を重視するのであれば面白い選択肢となることでしょう。ピント精度の問題をチラホラ見ますが、2020年現在であれば、一眼レフでも像面位相差AFに対応したモデルが登場し始めているのでピント精度はそれほど問題と感じないはず。(もちろんファインダーAFを使う場合は要調整ですが…)
既に発売から5年以上が経過しており、手ごろな価格で中古レンズが数多く出回っているのも特徴と言えそう。
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