PhotographyBlogがシグマ「90mm F2.8 DG DN | Contemporary」のレビューを公開。このクラスとしては小型軽量で、価格を考慮すると素晴らしいレンズの作りであると高く評価しています。
PhotographyBlog:Sigma 90mm F2.8 DG DN Review
レンズの紹介:
- ソニーEマウント・ライカLマウント用のフルサイズ対応中望遠単焦点だ。
- シグマ「Iシリーズ」に属する金属外装・金属フードのレンズである。
- アメリカでは639ドルで販売されている。
ビルドクオリティ:
- 10群11枚のレンズ構成に5枚の特殊低分散レンズを使用している。
- 防塵防滴構造だ。
- ビルドクオリティはとても素晴らしい。中価格帯の単焦点レンズに期待されるクオリティをはるかに上回っている。
- レンズマウントは真鍮製だ。
- フィルターは55mm径に対応している。
- レンズケースは付属しないが、金属製フードや追加の金属製マグネティックキャップが付属する。
- マグネティックキャップはフードやフィルター装着時に利用することが出来ない。
携帯性:
- 重量は295g、サイズは64×61.7mmだ。総金属製のレンズとしては信じられない程軽量で小さい。
- 付属のレンズフードを装着してもコンパクトである。
- 90mm F2.8と言えば一般的にこのレンズの全長の2倍ほどあるマクロレンズだ。このレンズはマクロ機能こそないものの、非常に個性的である。
操作性:
- 絞りリングはF2.8からF22まで1/3段刻みで回転する。残念ながらクリックを解除する機能はない。
- 十分な幅のフォーカスリングはきちんとした抵抗で回転する。
オートフォーカス:
- ステッピングモーター駆動のインナーフォーカスレンズである。
- AFはα7R IIIとの組み合わせで高速かつ静かで正確である。
- 瞳AFは完璧に機能する。
マニュアルフォーカス:
手ぶれ補正:
- レンズに手ぶれ補正は搭載していない。
- ボディ側の手ぶれ補正を利用可能だ。
解像性能:
- 絞り開放から中央はとてもシャープだ。F2.8からF11まで快適に利用できる。
- F16からF22で回折の影響が発生する。
- フレーム端は中央ほどではなく、F2.8で少しソフト、F5.6?F11で最適となる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- ボケの評価には個人差があるものの、我々の見解としては非常に魅力的だ。
色収差:
- テストショットではあまり目立たなかった。
- コントラストがとても高い領域でのみ発生する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- ボディで補正できるが、RAWは目立つ糸巻き型歪曲が発生している。
周辺減光:
- F2.8で光量落ちが発生し、解消するには3段は絞る必要がある。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- F16-22まで絞ると素敵な光条が発生する。
- フード装着時でも太陽がフレームに入るとフレアが発生しやすい。
総評
シグマ90mm F2.8 DG DNは、非常にシャープで、非常によくできた中望遠レンズだ。
このレンズ最大のセールスポイントは、小型でありながら望遠であること、優れたビルドクオリティ、ヴィンテージ感、そしてソニーシステムの中で個性的であることだ。他のシグマ「Iシリーズ」と同様に、中価格帯のレンズとしては非常に高い完成度を誇る。耐候性に優れた総金属製の作りをはじめ、滑らかな絞りリングやフォーカスリング、リブ付きのレンズフード、マグネット式のレンズキャップなど、細部に至るまで、シグマがこのレンズに多大な時間と愛情を注いでいることは明らかだ。欲を言えば、動画撮影時にクリックを解除できるようにしてほしかったが、これはシグマがこれまでに発売してきたIシリーズのレンズすべてに言えることである。ステッピングモーターによるオートフォーカスシステムは、ほぼ無音で、満足のいく速さで、ほぼ100%の信頼性だ。
光学的にも素晴らしい性能を持っており、F2.8の絞り開放でもフレームのほぼ全域でとてもシャープである。絞り開放では周辺光量の低下がやや強めだが、色収差や糸巻き型歪曲はJPEGはよく抑えられており(RAWファイルではまったく別問題だが)、ボケ味も開放値がF2.8であることを考えると非常に魅力的だ。
ソニーの混沌としたカメラシステムの中で、明確なライバルは不在の状態だ。シグマIシリーズはもちろんのこと、ソニーEマウントシステム全体にとっても素晴らしいレンズである。
とのこと。
小型軽量ながら優れた中望遠レンズに仕上がっているみたいですね。90mmの焦点距離でここまで携帯性の良いAFレンズは初めてでしょうか。開放F値は少し大きめですが、この焦点距離であれば大きな問題とはならないかもしれません。
光学性能はとても良好で、周辺減光や歪曲収差などはカメラ側の補正で対応できる模様。実写作例を見る限りではボケが滑らかで綺麗に見えます。ただし、口径食は小型レンズなりに見えるので、隅が少し荒れるかもしれません。
私も発売日にソニーEマウント用を入手しました。解像性能はPhotographyBlogと見解が少し異なります。像面湾曲の影響が中距離以降も残っており、パンフォーカスを得るためには少し絞る必要がある。また、色収差はSLDガラス5枚を使っていることを考えると補正が物足りなく感じます。小型軽量であることを含めて、少し癖の強い小型中望遠かなと。
個人的に、これはこれでアリだと思いますが、もしも抜群の光学性能を求めているのであれば「85mm F1.4 DG DN」を検討したほうが、分かりやすく、満足度が高くなるはず。
シグマ 90mm F2.8 DG DN | Contemporary 交換レンズデータベース
90mm F2.8 DG DN Leica L | |||
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