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NIKKOR Z 28-75mm F2.8はS-Lineよりも優れた中央解像だが

Lenstipが「NIKKOR Z 28-75mm F2.8」のレビューを公開。中央解像はS-Lineの24-70mm F2.8よりも優れていると評価しつつ、周辺や隅に向かって大きく低下し、諸収差や逆光耐性についても指摘しています。

Lenstip:Nikon Nikkor Z 28-75 mm f/2.8

  • 外観:中国製造。
  • 構造:金属マウント。良好な反射防止対策。内筒はプラスチック製。
  • 携帯性:同クラスの中では最も大きく重いが最もシンプルな光学系。
  • 操作性:ズームリングはゴム製。
  • AF:Z 7との組み合わせでノイズレスで高速。素晴らしい結果。フォーカスブリージングは中程度。
  • MF:フォーカスリングは滑らかに回転。ストロークは220-230度と高い数値だが、大部分は接近時に使用。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能
    ・中央:ズーム全域で開放から優れた性能で嬉しい驚き。F4まで絞るとズームとしては驚異的な水準。安価ながら24-70mm F2.8を上回る。
    (訳注:参考までに24-70mm F2.8 Sのレビューリンク
    ・DX端:広角側では問題ないが、中間~望遠端の絞り開放は良像ギリギリ。F3.5で問題は解消する。
    ・隅:ズーム全域でF2.8は低画質。F4で向上するが、望遠端はF5.6まで絞る必要がある。
    ・中央は驚異的だが均質性に欠ける。レンズサイズを考慮すると端の画質が期待外れだが、望遠側で均質性を重視する必要はほとんどない。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:玉ねぎボケが見える以外はきちんとした描写。ただし、口径食が目立つ。
  • 軸上色収差:F2.8から問題なし。
  • 倍率色収差:目に見える問題なし。
  • 球面収差:問題ではないが完璧ではない。
  • 歪曲収差:RAWの広角で目立つが、パラメータを考慮すると上手く補正している。
  • 周辺減光:かなり目立つがタムロンほどではない。絞ることで急速に改善。望遠側で最も目立つ。
  • コマ収差:コマ収差は巨大ではないが目に付く。周辺部の画質低下の一因。望遠側の非点収差も大きい。
  • 逆光耐性:良くないが(複雑な設計のレンズとして)特に驚きもない。絞ると悪化する。
  • 光条:記載なし。
  • 作例集
  • 総評:手ごろな価格と優れた中央解像性能は間違いなく強み。ただし、レンズサイズと重量を考慮すると期待する性能に達していない(周辺部の性能や逆光耐性など)。
  • タムロン28-75mm F2.8 Di IIIについて
    ・タムロンと驚くほど似た特性を示している。
    ・タムロンは改良型のG2を投入している。
    ・ニコンがタムロンの型落ち光学系を使っているのは世界の終わりのようだ。
    ・もちろんAFやマウント、システムなど違いもある。
  • 備考

とのこと。
ニコン純正のF2.8標準ズームとしては驚くほど手ごろな価格でコンパクトなレンズですね。気軽にF2.8ズームを使ってみたいZマウントユーザーには面白い選択肢となりそうです。ただし、タムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」との関連性を指摘する声があり、Lenstipも同様。レンズの特性もかなり似ており、他のレビューサイトと同じく周辺部に向かって画質が低下する点を指摘しています。ニコン純正として互換性の高さは価値を高めるポイントとなりますが、ソニーEマウントのタムロンレンズとの価格差を考慮するとモヤモヤしたものが残りそう。

とは言え、特に中央でのS-Lineを上回る光学性能を評価。S-Lineほど一貫性のあるパフォーマンスではありませんが、低照度でF2.8のフレーム中央を活かせるシーンが多いのであれば良いレンズと言えるでしょう。できれば周辺画質が改善している「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」の光学系を使ってほしかったところではありますが…。

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