Sony Alpha BlogがYONGNUO「YN35mm F2S DF DSM」のレビューを掲載しています。非常に低価格な35mm F2のAFレンズですが、開放から一貫性のある解像性能を発揮し、ボケは綺麗でAFも良好に動作するとのこと。
低価格ながら優れたレンズ
Sony Alpha Blog:Yongnuo YN 35mm F2S DF DSM
- レンズの紹介:
・重量:295g
・価格:200ドル
・絞り:F2-F16
・全長:72mm
・フィルター:52mm
・絞り羽根:7枚
・操作:AFLボタン・AF/MFスイッチ
・USB-Cポート
・最短撮影距離:35cm
・AF:ステッピングモーター
・レンズ情報はあるが、歪曲や周辺減光の補正データなし
・レンズフード付属- ビルドクオリティ:
・ビルドクオリティは良好だ。
・YN85mm F1.8Sと比べて改善が見られる。
・レンズフードの脱着は簡単だ。- 携帯性:
・第一印象はその軽さとコンパクトさだ。- 操作性:
・フォーカスリングは良好に回転する。
・AF/MFスイッチとAFLボタンがある。200ドルのレンズにこれがあるのは驚くべきことだ。- オートフォーカス:
・テストはファームウェアV2で実施した。
・静止画と動画の両方で非常に高速で正確、そして静かな動作だ。
・瞳AFは完璧に動作する。
・動体の追従性はサムヤン「AF 35mm F1.8 FE」やソニー「FE 35mm F1.8」ほどではない。
・頻繁にファームウェアを更新しているので、いずれ改善されると思われる。
(訳注:確認してみると、現時点でV5となっていました。)- マニュアルフォーカス:
・記載なし- 手ぶれ補正:
・記載なし- 解像性能:
・中央はF2で良好、F4優れた性能となる。
・四隅も中央と非常に似た優れた性能を発揮している。
・6100万画素でテストしたことを考慮すると、α7 IIIならば絞り開放から優れた性能となるはずだ。
・この価格帯では優れた性能である。
・被写体に接近してもF2から優れたシャープネスを備えている。- 像面湾曲:
- ボケ:
・絞り開放でとても良好だ。
・F4に近づくと7角形の玉ボケとなる。
・描写はとても優れている。玉ねぎボケはなく、縁取りは限定的だ。
・後ボケはとても柔らかく心地よい描写である。- 色収差:
・絞り開放でかなり目立つ。- 球面収差:
・記載なし- 歪曲収差:
・小さな樽型だ。- 周辺減光:
・F2で中程度の減光だ。
・絞ると徐々に減少し、F4で解消する。- コマ収差:
・記載なし- 逆光耐性:
・良好である。
・絞ると素敵な光条が発生する。- 動画:
・ボケや演色性の点で非常に良好だ。
・クリックレスの絞りリングが無いので、絞りの操作時に音を拾う。
・AFは良好だが、AFフレームを変化させた時に自動追従しない時がある。- 競合レンズ:
・FE35mm F1.8より遥かに低価格だが、同様のエルゴノミクスを備えている。
・ビルドクオリティはとても良好でサムヤンとよく似ている。
・AFは非常に優れているが、サムヤンやソニーが少し良好だ。
・YN35の欠点は最短撮影距離が35cmと長いことである。また、F値が1/3段暗く、絞り羽根は7枚しかない。
・中央解像はソニーやサムヤンほどではないが、2400万画素センサーでの差は非常に小さい。また、中央から隅まで一貫性のある解像性能だ。
・サムヤンや安原製作所、そしてYongnuoの35mmはボケは柔らかく良好な描写だ。
・ソニーのボケはたまに騒がしく感じる。
・Yongnuoの歪曲収差と周辺減光は最も強い。
・色収差補正はソニーが最も良好だ。サムヤンやYongnuoは少し目立つ。総評
この価格帯では優れたレンズだ。非常に良好なAF、非常に良好?優れたシャープネス、自然な発色、そして美しく柔らかいボケ描写となる。より高価なサムヤンやソニーの代替品として完璧な役目を果たせると思う。強くおススメできるレンズだ。
長所:小型軽量・低価格・非常に良好なAF・EXIF対応・6100万画素で絞り開放から良好なシャープネス・F4で優れたシャープネス・一貫性のある解像性能・滑らかなボケ・良好な発色・動画に適している・ポートレートでの肌調と描写・AF/MFスイッチとAFLボタン・USB-Cポートでファームウェアアップデート対応・良好なビルドクオリティ
平凡:中程度の歪曲・色収差・周辺減光・絞った際の玉ボケ・最短撮影距離
短所:この価格帯としては特に無し
とのこと。
国内では流通ルートが確保されていないものの、Aliexspressなどで2万円台で購入可能。フルサイズ用の明るい広角レンズとしては非常にお手頃価格。
低価格ながら、6100万画素のα7R IVと組み合わせても四隅まで安定したパフォーマンスが得られる模様。ボケも綺麗でオートフォーカスも動作するだから文句なしと言えるかもしれませんね。そしてAFLボタンまで搭載しているのが凄い。
実写作例を確認しても、確かにシャープでボケも綺麗に見えます。高価なレンズほど完璧な光学性能ではありませんが、2万円台のフルサイズ用レンズとしては上出来。
色収差や動体追従AFは完璧と言えないものの、AFに関してはファームウェアアップデートで改良される可能性あり。小まめに公式ページを確認してみると良いかもしれません。
YONGNUO「YN35mm F2S DF DSM」交換レンズデータベース
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