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ソニー「FE 50mm F1.2 GM」最もシャープで、フォーカスが速く、収差のないレンズ

DPReviewがソニー「FE 50mm F1.2 GM」のファーストインプレッションを公開。ソニーレンズの中では最もシャープで、フォーカスが速く、収差が良く抑えられたレンズと評価しています。

DPReview:First impressions of the Sony 50mm F1.2 GM

  • 最近は、各カメラメーカーが光学技術を駆使してF1.2レンズを開発しているようだ。ソニーも負けじと、初のF1.2レンズ「FE 50mm F1.2 GM」を発表した。
  • ソニーがこのレンズを作ったのは、他社のミラーレス機と比べてレンズマウント径が小さいため、これほど大口径のレンズは作れないという風説を払拭するためではないかと考えざるを得ない(ソニーは「F0.63のEマウントレンズが作れる」と主張しているが、ビジネス的には意味がない)。
  • いずれにしても「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」の光学系は、非常にフラットな像面と最小限の収差を実現して印象的レンズだったが、50mm F1.2はほぼすべての点でそれを上回っているようだ。
  • FE 50mm F1.2 GMは、その性能の割には驚くほどコンパクトで軽量だ。Planar T* 50mm F1.4 ZAと比べると、集光性能と被写界深度の浅さが半段向上しているにもかかわらず、サイズはほぼ同じで、重量は778gと全く同じだ。
  • 全長は108mmとまったく同じで、直径はF1.4 ZAが83.5mmであるのに対し、F1.2 GMは87mmと、わずかに径が大きくなっている。これは、F1.4に比べてF1.2の開口部に必要な面積が約36%増加したことによるものだ。
  • それぞれのレンズをボディに装着し、ブラインドテストしてもどちらのレンズか判断できないと思う。ただし、F1.2 GMのマニュアルフォーカスリングがゴム製であることを除けば。
  • 50mm F1.2 GMは、キヤノンRF 50mm F1.L2よりも18%、ニコンZ 50mm F1.2 Sよりも30%軽量化されている。
  • 50mm F1.2 GMは、コンパクトサイズにもかかわらず、非常にしっかりとした作りだ。他のGMレンズと同様に「防塵・防滴」であり、すべてのボタンやリングにシールが施されている。
  • マウント周囲のゴム製ガスケットは、カメラボディへの水滴や他の要素の侵入を防ぐのに役立つ。
  • ソニーによると、耐久性とレンズの軽量化を実現するため、金属とエンジニアリングプラスチックのハイブリッドを採用している。
  • また、レンズの前面にはフッ素コーティングを施し、水や油、指紋や汚れを簡単に拭き取ることができる。
  • このレンズには数多くのコントロールが用意されている。フォーカスモードスイッチは、オートフォーカスとマニュアルフォーカスを素早く切り替えることができる。2つのフォーカスホールドボタンは、ボディ側で任意の機能にカスタマイズ可能だ。マニュアルフォーカスリングは、ゴムのような質感で握りやすく、絞りリングとの差別化を図られている。フォーカスリングは、動画や静止画の撮影時に直感的にフォーカスを引き出せるよう、リニアなフォーカスレスポンスを実現している。
  • 絞りリングは、レンズの鏡筒と同じような質感を持ちながらも、「歯」がついているので、握りやすく、回しやすい。F値は1/3EVステップで表示されている。
  • 絞りリングは「クリック」と「非クリック」があり、後者は動画撮影時に被写界深度を変化させたい場合に、スムーズに絞りを変更することが可能だ。
  • 光学系は10群14枚で構成されている。3枚のXA(extreme aspherical)レンズは、収差を抑え、光学系全体の小型化に貢献している。このXAレンズは、絞り開放時にフレーム全体の高い解像度を維持する役割も果たしている。
  • XAレンズは、金型の面精度を高めることで滑らかなボケ味を実現している。
  • ソニーは、設計・製造段階で球面収差を緻密にコントロールし、前景・後景ともに滑らかなボケ味を実現していると述べている。他社製品との比較画像も納得のいくものだが、最終的な判断は自分で試してからにしたいと思う。
  • 11枚羽根の絞りは、絞り込んでも円形の玉ボケを実現している。1.7段絞っても完全な円形の玉ボケに見え、これは絞り羽根が9枚や10枚のレンズでは難しい。ボケの美しさには他にも多くの要素があると思うが、このレンズはボケ描写を心地よく表現し、より滑らかでガウスのようなボケを生み出すことができるはずだ。
  • 開放では猫の目効果につながるメカニカルな口径食があるものの、F1.8まで絞るとほとんどなくなり、F2では完全になくなる。
  • MTFによると、開放時はフレーム中央の高解像度が10lp/mmのディテールで90%以上のコントラストを維持し、中心から6mm以上離れた場所でも、素晴らしい性能を示している。一方、レンズのシャープネスを示す30lp/mmは、フレーム内のどこでも60%以下になることはなく、画像周辺部で70%に近い値を維持している。
  • サジタルとタンジェンシャルがおおむね一致していることから、非点収差が良好に補正されていることがわかり、ボケ味が良好であることが予想される。
  • 実際の撮影ではF2でシャープネスがピークに達しているが、厳密にはF2.8付近でピークとなる。シャープネスが非常に高いので、この違いは横に並べて比較しないとわからない。F1.2とF2で撮影した場合、中央部やピント位置のシャープさを比較すると、どちら判断できなくなるほどだ。
  • F1.2では被写界深度が極端に浅くなるが、ソニーの瞳AFはおおむね正確だ。このレンズのAFスピードは十分なレスポンスがあり、成功率は高い。
  • 2つの独立したフローティングフォーカス群は、近い距離での撮影を可能にしている。これらは4つのXDリニアモーターによって駆動している。
  • リニアモーターは、リングモーターやステッピングモーターのように回転運動を直線運動に変換する必要がないため、直線運動の生成には非常に効率的であるとソニーは説明している。その結果、50mm F1.2 GMはこのタイプのレンズで最速のピント合わせが可能であると述べている。
  • 最短撮影距離(0.4m)から無限遠まで、わずか0.65秒だ。0.7mから無限遠までは0.5秒しかかからない。
  • これに対して、FE 35mm F1.8は最短撮影距離から無限遠まで0.5秒、NIKKOR 35mm F1.8 Sは1秒強の時間を要する。しかもこれらのレンズは1段以上も暗い。
  • 最短撮影距離0.4mでの最大撮影倍率は0.17倍だ。残念ながらフォーカスブリージング、つまりフォーカス距離による像倍率の変化がかなり大きく、動画撮影者にとって問題となるかもしれない。
  • この種の大口径レンズは、軸上色収差が発生しやすい。この収差は後処理で除去するのが難しく、気になる主要な収差の一つだ。フレーム内のコントラストが高い物体の周辺で、ピント面の手前と奥に、それぞれマゼンタとグリーンのフリンジとして現れるのが特徴だ。
  • FE 50mm F1.2 GMは、このようなフリンジがほとんど見られず、大幅なコントラスト調整(Adobe Camera Rawで+45)を行った後でも見られない。
  • ソニーは軸上色収差が抑えられている点について、XAレンズと最新の高度なシミュレーション技術を使用していることが一因だと説明している。
  • ソニーのナノARコーティング IIは、レンズ内部の反射によって発生するフレアやゴーストの発生を低減するものだ。ソニーのレンズに多く採用されているXAレンズのように、曲面の多い大型光学レンズに採用するために開発された。
  • カメラを太陽に向けても、コントラストの低下はほとんどなく、2〜3個のゴースト(右上の紫と青の円)も目立たず、むしろ拡散しているように見えて好印象だ。
  • 11枚羽根の絞りは、絞り込めば22本の光条が得られる。
  • 多くの最新レンズと同様に、倍率色収差はデジタルで処理されているため、それほど問題にはならない。
  • 50mmの単焦点レンズで歪曲を気にすることはあまりないが、補正前と補正後の画像を比較すると、糸巻き型の歪曲が顕著に見られるのが興味深い。何らかの理由で、ソニーは光学的な歪みを光学式に残し、後からデジタルで簡単に補正できるようにしたようだ。
  • Capture Oneでは、50mm F1.2 GMで撮影したRAW内蔵の歪曲補正プロファイルを利用できるが、Adobe Camera Rawでは、このような歪曲補正が適用できない。
  • FE 50mm F1.2 GMは、ソニーの60本目のEマウントレンズであり、40本目のフルサイズEマウントレンズであり、ソニーの最初のGMレンズが登場してからちょうど5年目に発売された。初回テストの印象としては、ソニーレンズの中で最もシャープで、フォーカスが速く、収差のないレンズの1つだ。
  • 2021年5月中旬に発売予定で、希望小売価格は1999ドルだ。
    (訳注:国内では4月下旬)

とのこと。
ソニーEマウント初となるF1.2大口径単焦点ですが、光学性能を高めつつ、AFやサイズダウンにも気を配ったバランスの良いレンズに仕上がっているようです。色収差を補正するEDレンズを使っていない点が気になっていたものの、XAレンズと高度なシミュレーションによって光学的に補正している模様。高精度の金型を使った非球面レンズで、ボケのムラが抑えられているのも良いですね。個人的にはピント面前後のボケが少し硬いのが気になるものの、F1.2の浅い被写界深度でこれが目に付くシーンは少ないかもしれません。

海外では既に定量的なレビューも始まっており、非常にシャープなレンズであると評価しているレビュワーが多いです。AFが速いこともあり、クリエイティブな用途以外に「ハイスピードレンズ」としての価値も高くなりそうです。価格は他のF1.4 GMと比べて少し高いものの、パフォーマンスを考えると許容できる価格設定ですね。競合他社の50mm F1.2と見比べると安いくらい。(海外の価格設定では)

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50GM 50ZA 55ZA 無印
構成
(群-枚)
10-14 9-12 5-7 5-6
絞り 11 11 9 7
開放F値 1.2 1.4 1.8 1.8
最小F値 16 16 22 22
最短距離 0.4 0.45 0.5 0.45
最大倍率 0.17 0.15 0.14 0.14
フィルタ 72 72 49 49
サイズ 87.0
108
83.5
108
64.4
70.5
68.6
59.5
重量 778 778 281 186
防塵防滴 配慮 - 配慮 -
絞り環 あり あり なし なし
AFL あり なし なし なし
コート ナノAR2 T* T* 不明
AF XD Liner RSSM Liner DC

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