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タムロンの回折光学系を使用した「400-1000mm F10-11.5」「250-700mm F6.5-13」の特許出願

2024年7月26日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。回折光学系を使用した「400-1000mm F10-11.5」「250-700mm F6.5-13」を想定したような実施例を複数掲載しています。

概要

  • 【公開番号】P2024100570
  • 【公開日】2024-07-26
  • 【発明の名称】ズームレンズ及び撮像装置
  • 【出願日】2023-01-16
  • 【出願人】
    【識別番号】000133227
    【氏名又は名称】株式会社タムロン
  • 【背景技術】
    【0002】
    近年、デジタルスチルカメラの等の固体撮像素子を用いた撮影装置が普及している。それに伴い、光学系の長焦点化が進み、35mm換算で焦点距離80mmより望遠を含むようなズームレンズいわゆる望遠側ズームレンズ又は望遠側ズームレンズを含む撮像装置システムが急速に普及してきている。当該ズームレンズのズーム領域に回折光学素子(以下「DOE」とも言う)を有することで、高解像度を維持したまま小型軽量化を進めたレンズが検討されてきている。
  • 【0007】
    しかしながら、特許文献1に記載のズームレンズでは、第1レンズ群での重量が大きく、軽量化が求められる。また、特許文献1に記載のズームレンズには、像面側の重量とのバランスが悪く、望遠側の撮影をする際に、手振れなどの像揺れが起きてしまいやすいという問題がある。また、特許文献2に記載のズームレンズでは、DOEが第1レンズ群内において像面側に配置されているものの、第1レンズ群が非常に薄く、DOEの回折面が光学全長に対して第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から近い位置に存在する。特許文献3に記載のズームレンズでは、DOEの回折面が第1レンズ群内の物体側に配置されている。このため、特許文献2に記載のズームレンズ及び特許文献3に記載の光学系では、迷光フレアに対する対策が不十分であるという問題がある。
  • 【0008】
    本発明の一態様は、小型かつ軽量で迷光フレアが低減された高い光学性能を有するズームレンズ及び撮像装置を提供することを目的する。

実施例1

  • 焦点距離:411.754-970.006
  • F値:10.342-11.490
  • 半画角:2.925-1.243
  • 像高:21.633

実施例3

  • 焦点距離:250.000-710.730
  • F値:6.579-12.917
  • 半画角:4.992-1.738
  • 像高:21.633

望遠端が700mmや1000mmとなる非常に焦点距離の長い超望遠ズームレンズを想定しているようです。この際に開放F値を抑えたり、回折光学系を使用することで小型軽量なレンズを目指しているようです。同時に回折光学系で弱点となるフレアを抑制する設計とのこと。

これが実際に商品化を目指している製品のヒントとなるのか、廃案となった叩き台の一部なのか詳細は不明。キヤノンも「RF200-800mm F6.3-9 IS USM」のようにF値を抑えた超望遠ズームレンズを投入していますが、果たしてF11やF12に需要があるのか気になるところ。(やはりキヤノンが「RF800mm F11 IS STM」のようなレンズをリリースしているので、一定の需要はあるのかもしれませんね)

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