Sony Alpha Blogがソニー「FE 12-24mm F2.8 GM」のレビューを公開。非常に高価な広角ズームですが「最高の広角ズーム」と高く評価しています。ただし、動画でいくらか気になる挙動が見られるのだとか。
最高の広角ズーム
Sony Alpha Blog:Sony 12-24mm F2.8 GM
- ビルドクオリティ優れている。
- オートフォーカスは135GMと同じくらい超高速かつ非常に静かだ。
- ズーム操作時にレンズが伸びることは無い。
- レンズマウントにはフィルターホルダーが備わっている。ゼラチンフィルターをホルダーに合わせてカットするための型がある。
- とは言え、ゼラチンフィルターを切るのは簡単では無く、注意が必要だ。幸いにも、既にHidaのような会社がこのレンズに合わせたNDフィルターキットをリリースしている。
- 高い柔軟性や偏光・可変NDを使いたい場合、NiSi S6 150mmフィルターホルダーが最適だ。
- レンズキャップは「FE 12-24mm F4 G」と比べて大きく改善している。ラッチが増えているので、特定の向きにレンズキャップを合わせる必要が無い。レンズキャップを取り外す回数が多い場合、これは非常に大きな改善だ。
- オートフォーカスは「FE 135mm F1.8 GM」とよく似ている。ほとんどの場合、超広角レンズに超高速のAFは必要無いが、非常に近い距離のアクション撮影が可能となる。
- Eマウント用超広角ズームとしては最も大きく重いが、それでも重量は「FE 85mm F1.4 GM」にとても近い合理的なものだ。
- カスタムボタン・防塵防滴・リアフィルターなど、この種のレンズに必要な全てが備わっている。
- シャープネス:
ーα7R IV 6100万画素
ー全ての焦点距離でピークはF5.6となり、ほぼ全域で抜群の性能を発揮する(12mmを除く)。
ー四隅はズーム全域のF2.8で非常に良好な画質だ。1段絞ると優れた結果を発揮する。
ー12mm:中央性能は素晴らしく、F5.6で際立ったものとなる。四隅はF4でピークに達するが、このレンズで最も弱い部分だ。
ー14mm:12mmと同様だが、四隅はF4~F5.6で優れた結果を発揮し、より良好となる。
ー18mm:中央はこれまでと同等、四隅も優れた水準だ。
ー24mm:F4~F5.6でフレーム全域で際立った結果となる。
ーズームレンジ全域で、中央はF2.8から優れている。四隅も非常に良好だ。
ー望遠側ほどパフォーマンスが向上する。- 「14-24mm F2.8 DG DN」「FE 12-24mm F4 G」との比較
ーどちらも24mmでパフォーマンスが最も低下するのに対し、GMは18?24mmで最高となる。
ー12mmでは、GMが中央・四隅どちらもよりシャープだ。F5.6で差が縮まり、F8で同等となる。
ー14mmの中央はシグマと同等だが、四隅はGMが優れている。
ーシグマは14?20mmにおいて、GMの半値で四隅以外は同等の性能だ。
ー価格が問題とならない場合、GMが最高だ。- GMは一貫したシャープネスと優れたコントラストを発揮している。
- これ以上の性能を発揮する単焦点は少ない
ーFE 20mm F1.8 G
ーFE 24mm F1.4 GM
ーVoigtländer NOKTON 21mm F1.4 Aspherical E-mount?
ー24mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F051?- FE 16-35mm F2.8 GMよりも僅かに優れている。
- 歪曲収差はとても小さい。
- 周辺減光は弱めで、主に12mm F2.8で目に付く。
- 色収差は皆無だ。
- 逆光耐性は非常に良好である。
- フォクトレンダー21mmと同じくらい、最高の光条が発生する。
- コマ収差が少なく天体撮影に適している。
- ボケは少し騒がしく、このレンズにおける最も弱いポイントだ。この点でシグマはより良好である。
- 玉ボケはとても良好だ。
- 発色は良好だ。
- コントラストは素晴らしい。
- 動画撮影はα7R IVとの組み合わせでいくらか問題が発生する。AFが手ぶれとリンクしてしまっているようだ。ファームウェアアップデート後にも問題が残っていた。
- 実写でもパンチのある優れた画質だ。風景・建築物・インテリア・アクション・ポートレートに適しており、隅から隅までシャープだ。コントラストは優れている。唯一優れているポイントは後ボケの滑らかさだ。
入手可能なレンズで間違いなく最高の広角ズームだ。抜群の性能で、12-24mmのレンズとしては最も優れている。
ー14-24mm F2.8 DG DN:GMと比べて50%の価格設定で80%のパフォーマンスを得ることが出来る。
ーFE 12-24mm F4 G:非常に良好だが、F5.6まで絞っても同等の四隅シャープネスを得ることが出来ない。フレーム全体がとてもシャープで、優れた彩度・コントラストを実現し、歪曲はほとんど発生しない。完璧で無いとしたら、後ボケの描写とα7R IVと組み合わせた際の動画AFだ。
風景・建築・インテリア・近距離アクション・天体写真のプロフェッショナル必携のレンズだ。長所:ほぼ全域で優れたシャープネス・隅まで一貫した画質・優れた四隅の画質・優れたコントラストと色・リアフィルター対応・NiSi S6 150mmに対応・低歪曲・低周辺減光・色収差皆無・コマ収差が少ない・効果的な防塵防滴・優れたAF
平凡:後ボケ・サイズ・レンズ固定フード・光学手ぶれ補正非搭載
短所:価格・α7R IVと組み合わせた際の動画AF・円形フィルター非対応
とのこと。
非常に優れた広角ズームレンズとのこと。超望遠単焦点に次いで非常に高い価格設定ですが、その価値はある模様。実写作例を確認しても、確かに四隅まで非常に優れたシャープネス・コントラストを維持しているように見えます。後ボケは確かに騒がしく見えますが、広角ズームでそれが気になる場面は少ないはず。
ここまで高性能なレンズが必要でない場合、シグマ「14-24mm F2.8 DG DN」や「FE 12-24mm F4 G」が有力候補となりそうですね。
関連レンズ
- FE 12-24mm F4 G
- Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4?ZA OSS
- FE 16-35mm F2.8 GM
- 14-24mm F2.8 DG DN
- 17-28mm F/2.8 Di III RXD
- Laowa 10-18mm F4.5-5.6 FE ZOOM
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