PhotographyBlogが「NIKKOR Z 28-75mm F2.8」のレビューを公開。手ごろな価格で軽量なF2.8ズームと評価しつつ、フレーム端の画質が低下することや周辺減光が目立つ点について指摘しています。
PhotographyBlog:Nikon Z 28-75mm F2.8 Review
外観・構造:
- ビルドクオリティは良好だが優れているわけでは無い。
- 大部分はプラスチック構造だがしっかりとした感触が得られる。
- レンズマウントは金属製だ。
- 防塵防滴仕様である。
- 67mmフィルターに対応している。
- 付属のプラスチック製レンズフードは逆さ付け可能だ。
携帯性:
- Z 9との組み合わせでバランスが取れている。
- ズームリングは滑らかに回転する。
- ズームでレンズは150mmまで伸びる。
- 805gの24-70mm F2.8 Sと比較して30%軽量だ。
- フォーカスリングはカスタマイズ可能である。
- フォーカス操作の場合は微調整をする十分なトルクがある。
操作性:
- AF/MF切替スイッチは無い。
フォーカス:
- ステッピングモーター駆動のAFに対応している。
- Z 9との組み合わせで大部分の状況は高速で正確なAFが得られる。
- 駆動音はとても静かだ。
手ぶれ補正:
- 光学手ぶれ補正は非搭載だ。
解像性能:
- 28mm:中央は絞り開放から、端はF5.6でベストの結果が得られる。
- 35mm:中央は絞り開放から、端はF5.6でベストの結果が得られる。
- 50mm:中央は絞り開放から、端はF5.6でベストの結果が得られる。
- 70mm:中央は絞り開放から、端はF5.6でベストの結果が得られる。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- とても素晴らしいボケ味だ。
色収差:
- 非常にコントラストが高い領域でのみ発生する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- JPEG・RAWで僅かな樽型・糸巻き型の収差が見られる。
周辺減光:
- 絞り開放で非常に目立つ。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- F22まで絞るととても良好な光条が得られる。
- フード装着時でも太陽をフレームに入れるとフレアが発生しやすい。
総評
Zユーザーは標準ズームの選択肢に困らない。このレンズで6本目だ。このレンズはズームレンジこそ狭いものの、F4ズームレンズと同程度の価格で購入することが出来るF2.8ズームレンズだ。
妥協があるとしたらフレーム端の画質・逆光耐性・周辺減光だ。S-Lineのレンズはほぼ全ての絞り値と焦点距離でフレーム全体がシャープだが、このレンズのフレーム端はあまり良くない。ベストな結果を得るにはF5.6まで絞る必要がある。周辺減光も予想より目立つ。
外装はシンプルでズーム・フォーカス以外のコントロールが何もない。手ぶれ補正には対応していないし、防塵防滴仕様にも注意書きが添えられている。上記の注意点に気を付けなければならないが、F2.8ズームとしては軽量で、AFは高速、そして低価格で購入できるレンズだ。
とのこと。
やや甘めの評価が多いePHOTOzineでは良好な結果でしたが、PhotographyBlogの実写テストではフレーム端の画質が少し甘いと指摘されています。とは言え、絞れば十分シャープな結果が得られるようなので、F2.8で風景などを撮影しなければ気にする必要は無いかもしれません。この結果はOEM元と噂されている「28-75mm F/2.8 Di III RXD」と似たような傾向です。
実写サンプルギャラリーでF8まで絞った写真を確認すると、特に問題が無いように見えます。ただ、玉ボケに非球面レンズの影響(玉ねぎボケ)が薄っすらと見られるのはタムロンと同じかもしれません。コントラストが高い場合の玉ボケが大きくなる場合は気を付けたほうが良さそうです。
いくつか注意点があるものの、PhotographyBlogが言及しているようにF4ズームの価格で純正F2.8ズームレンズが手に入るのは魅力的だと思います。明るさが必要であればこのレンズを、汎用性が欲しければ「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」と言ったところでしょうか。個人的には後者を選んでしまいましたが…。
ニコン NIKKOR Z 28-75mm F2.8 最新情報まとめ
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