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ニコン新型ミラーレスに使えそうなレンズ・使えなさそうなレンズはどれだ?【検証】

「ニコンがフルサイズミラーレスを2018年に登場させる」と話題になっていますね。既存のニコンユーザーは「今、Fマウントレンズを買うべきか?ミラーレスが登場するまで待つか?」と迷っているのではと思います。

そこで今回は、新型マウント対応レンズを買うべきか、それともFマウントレンズを買っちゃうべきかを考えていきたいと思います。

NIKKOR Eタイプレンズは使えそう

Eタイプレンズとは?

ニコンで最も新しく、完全電子化されたFマウントレンズが「Eタイプ」です。

EタイプはDタイプ・Gタイプの機械式の絞り羽根駆動が省略され、電気信号で絞り羽根が作動します。このため、完全電子マウントと推測される新型ミラーレスと互換性が高く、ニコンFマウントと併用できる可能性が高いと予想しています。(ひょっとしたらソニーのように絞り羽根駆動を持つカメラやアダプターが登場するかもしれませんが)

今からFマウントレンズを買い揃えるとしたら、Eタイプが最も無難な選択肢と言えるでしょう。

タムロンレンズで申し訳ないですが、以下に完全電子マウントとメカ絞り機構の違いが分かる画像を掲載。

タムロン「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD」はニコンEタイプがちょうど出始めた頃のレンズで、残念ながらまだ電磁絞り(完全電子化)ではありません。

赤い丸で囲っている部分にボディ側から絞り羽根を動かすためのレバーが存在します。

このレバーをカメラ側の機構でスライドさせることでレンズの絞り羽根が作動します。ちなみに指で動かしても絞り羽根が作動するので実際にチェックしてみると分りやすい。

この方式はペンタックスKマウントのKAF3(最新はKAF4で電磁絞り)やソニーAマウントの古いレンズも採用しています。やはりどのマウントも完全電子化に向けて徐々にレンズの仕様が変わってきていますね。(ちなみにキヤノンはEFマウントを採用した当初から完全電子マウント)

続いて、電磁絞り(完全電子化)されたレンズを見てみましょう。

タムロン「SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2」は昨年登場したばかりの新しいレンズであり、ニコンEタイプに相当する電磁絞りを採用しています。

ご覧のように絞り羽根を動かすメカ機構が無くなっています。

メカ駆動の機構が無くなったことで、Eタイプに対応していない古いカメラで絞り羽根を作動させることが出来ません。D90やD200、そしてフィルム一眼レフカメラなど(よほど古く無ければ最新ファームウェアで対応してます)。

その一方、前述したように電子化したミラーレス一眼との互換性が保たれ使いやすくなっています。

まだまだラインナップが限られるEレンズ

それではEタイプのレンズはどれだけあるのか?

Eタイプレンズのラインナップを確認してみましょう。

ご覧のようにEレンズのラインナップはまだまだ不足して、カメラシステムを構築するにはGレンズが不可欠となっています。

大口径ズームや超望遠単焦点など弩級レンズは揃ってきていますが、F4ズームやF1.8単焦点レンズなど比較的コンパクトなレンズは皆無に近いです。

コンパクトなミラーレスシステムでバランスの良いレンズが少ないのは残念です。

それでは「ミラーレス専用レンズは一眼レフより小型化するのか?」と言うとそうでも無さそうですが…。

ミラーレスによるレンズの小型化は限定的

ミラーレス化(フランジバックが短くなる)することでレンズは小型軽量となり、既存のFマウントレンズより携帯性が良くなるのでしょうか?

良くなるのであればFマウントレンズを揃えるより、新型マウント専用レンズを待った方が良いかもしれません。

しかし、現在のフルサイズミラーレス(ソニーFEレンズ)を見ているとそこまで小型化しないようです。

一眼レフ用ニコン「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」とミラーレス用ソニー「FE 24-70mm F2.8 GM」のサイズを見比べると、そこまで差が無いように感じます。

高性能を突き詰めると、ミラーレス化したとしてもあまり小型出来ないようですね。手振れ補正を搭載している24-70VRは異常なサイズ感ですが、高解像を謳うソニーFE24-70mm F2.8 GMも十分に大きなレンズです。(キヤノン24-70mm F2.8L IIよりも大きい)

28-75mm F/2.8 Di III RXDなど、これからは焦点距離やF値を割り切ったミラーレス用小型レンズが出てくるかもしれませんね。

望遠レンズとなるとさらに一眼レフとの差が小さくなります。ボディが小型化しているだけにハンドリングが悪そうですね。

このように、ミラーレス専用レンズによる小型はあまり期待しないほうが良さそうです。

もしも、新型ミラーレスにFマウント対応アダプターが登場するとしたらEタイプレンズを使いまわすのも大いにありと言えるかもしれません。ただし、ミラーレスのAF駆動と一眼レフのAF駆動は異なる場合が多く、AFにベストを尽くすのであれば新型マウント用が望ましいと思います…。

このようにサイズ差があまり大きくない一方で、明らかにレンズサイズが異なるカテゴリも存在します。

広角レンズはミラーレス化することで設計の自由度が上がり小型化しやすいようです。FE28mm F2は非常に小型軽量で汎用性が高いレンズですね。

などなど、超広角ズームながら小型軽量だったり、驚異的な画角の広さを持つズームレンズだったり、スナップに最適なパンケーキレンズだったりとバリエーションが豊富です。

特に社外製レンズの参入が多く、ニコン新型ミラーレスのマウントにも各社参入することでしょう。

つまるところ、広角レンズは既存の一眼レフ用レンズと比べて魅力的なレンズが多く登場する可能性があるため新型ミラーレスが登場するまで我慢した方が良いと言えます。

シグマの山木社長がDpreviewとの対談で語った際に「おそらく、14mm、20mm、24mmは小さくなる。しかし、35mm以上の焦点距離のレンズは、同程度のサイズになるだろう。」と述べています。28mm以下のレンズでミラーレス化の恩恵を受けそうですね。

コンパクトなNIKKORレンズ

では既存のNIKKORレンズでミラーレスに合わせたレンズを揃えるならどれでしょう?

Eタイプでコンパクトなレンズが存在しないため、「DタイプやGタイプもアダプターで対応している」と過程すると以下の通り。

28mm以下のレンズをミラーレス専用で揃えるとこんな感じでしょうか?Dタイプ単焦点レンズは特に小型なレンズが多いのでミラーレスと相性が良さそうですね(描写性能は置いておくとして)。

絞りリングがあるレンズ

万が一「DタイプやGタイプの絞り駆動に新マウントが対応していない」となった場合、絞りリングの無いGタイプは絞り操作が不能となります。

この場合、絞りリングがあるDタイプならばマニュアルながら絞り操作が出来そうです。当サイトでDタイプズームはあまり特集ページを作ってませんが、単焦点レンズは以下の通り。

小型レンズやDCレンズ(デフォーカスコントロール)など面白い玉が揃っています。特に100?200mmの単焦点レンズがミラーレス一眼のシステムとして登場するのは遅い、もしくは登場しない可能性があるためDタイプレンズで揃えるのはありと言えるかもしれません。

社外製レンズ

社外製レンズでアダプター越しにAFを期待するのはやめた方が良いので、社外製レンズはマニュアルレンズを中心としてチョイス。

どれもこれも生産終了品ですね…。Carl Zeissの現行モデルはMilvusやOtusなど巨大で重いレンズばかりです。

ソニーFEマウント用レンズをコシナやツアイスが生産(フォクトレンダーやLoxia・Batisなど)していますので、それらのニコン新型マウントに期待したいところです。

今回のおさらい

今、Fマウントレンズを買うなら

  • 焦点距離が35mm以上のレンズ(広角域は自由度の高いミラーレス専用レンズに期待)
  • 大口径ズームレンズ(ただしAFを重視するなら専用マウントのレンズを待つべし)
  • 完全電子化のEタイプレンズは互換性が高いかもしれない
  • Gタイプレンズの購入はもう少し情報が出てくるのを持つべし
  • S・Dタイプレンズは最悪の場合でもピントや絞りはマニュアル操作可能(アダプタが登場するならば)
  • 上と同様に社外製フルマニュアルレンズは互換性が高いかも
  • 社外製AFレンズは互換性の問題からおススメ出来ない

と言ったところでしょうか。

最も無難なのはEタイプレンズの35?105mmの大口径単焦点レンズ。このあたりはラインナップが揃うのも遅く、登場したとしてもサイズや価格はそこまで変わらないはず。

待てるのであれば、もう少し新型ミラーレスに関する情報が出てきてからレンズを買い揃えたいところですね。

待てないのであれば、Eタイプ・Dタイプレンズを一眼レフで楽しむのが良さそうです。

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