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NIKKOR Z 24-120mm f/4 S レビュー Vol.4 近距離解像編

ニコン「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」のレビュー第四弾を公開。今回は恒例の解像力チャートを使った近距離での解像力テスト結果とレビュー・作例を掲載しています。

NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sのレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:Z 7
  • 交換レンズ:NIKKOR Z 24-120mm F4 S
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 64 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・格納されたレンズプロファイル(外せない)
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

24mm

中央は絞り開放から非常にシャープで、4500万画素のZ 7と組み合わせる限りではF4からピークのパフォーマンスを発揮している。絞りによる改善はほとんどなく、F8以降で回折の影響により性能が徐々に低下する。小絞りで解像性能は低下するものの、数値を見てみると、F11でも4000を超える良好な結果となり、F16-F22でも3500前後と実用的だ。実写ではコントラストが少し低下しているものの、現像時のシャープネス・コントラストの調整で十分に使える画質だ。

比較して周辺部は性能が顕著に低下し、隅は解析ソフトでなんとか読み取ることができる程度までソフトとなる。これは絞ると改善するが、中央に匹敵する解像度は得られない。
24mmは強めの樽型歪曲が発生しており、Adobe lightroomでは歪曲収差を強制的に補正するプロファイルがRAWに格納されている。この結果、歪曲収差の補正により隅が強めに引き伸ばされ、解像力に影響を与えているものと思われる。この焦点距離におけるテスト結果は、同じく歪曲収差の補正が強めな24-70mm F4 Sとほぼ同じだ。

注意ポイント

広角レンズで定型の解像力チャートを使う場合、チャートに接近して撮影する必要がある。この結果、パフォーマンスが低下しやすい近接撮影で性能をてテストしている点に気を付けてほしい。実写の撮影距離ではまた違った結果になると思うし、近接でのテスト結果は他社を含めて似たような結果となる傾向がある。

数値

中央 周辺部 四隅
F4.0 4752 3167 1475
F5.6 4776 3448 1677
F8.0 4607 3716 3051
F11 4300 3976 3456
F16 3932 3775 3291
F22 3338 3031 2843

作例

中央は絞り開放からシャープだが、隅まで均質的な画質を得たい場合はF8まで絞りたい。周辺部まで良好で良いのならばF5.6で許容範囲内と言ったところ。

35mm

中央は24mmほど高解像ではないものの、絞ると4500近い高解像な結果を得ることが出来る。また、周辺部や隅は24mmと比べて大幅に改善し、絞り開放から良好な解像性能だ。ただし、絞っても大きく改善することはない。全体的に見て、絞り値全域で安定した結果を得ることができ、小絞りで回折が発生した後でもまずまず良好な結果を得ることが出来る。

24-70mm F4 Sは35mmでも隅のパフォーマンスがイマイチ伸び悩むので、この領域では24-120mmのほうが優れている。ただし、中央や周辺部の解像性能は24-70mm F4 Sのほうが良好だ。

数値

中央 周辺部 四隅
F4.0 3527 3638 3424
F5.6 3601 4287 3594
F8.0 3725 4362 3755
F11 3694 4194 3718
F16 3613 3576 3249
F22 3014 2971 2671

作例

隅に僅かな甘さが見られるものの、1段絞ると問題が無くなる。

50mm

中央は絞り開放から4500に近い優れた結果が得られ、さらに周辺部も同程度の高い解像性能となる。隅はワンランク低下するが、F5.6まで絞ることで中央と同等の高解像な結果が得られる。性能は絞ると回折の影響を受けて低下するが、F11までは4000近い優れた結果となり、F16でも非常に良好な結果を期待できる。全体的に見て、このズームレンズにおけるスウィートスポットと言える。中央以外が伸び悩む24-70mm F4 Sと比べると差が付くポイントだ。

数値

中央 周辺部 四隅
F4.0 4456 4343 3778
F5.6 4493 4306 4600
F8.0 4119 4324 4379
F11 3954 4214 3902
F16 3490 3810 3512
F22 3008 2965 2971

作例

絞り開放から全く問題が見られない。単焦点レベルと言ってもいい水準であり、拍手喝采の結果だ。

70mm

引き続き中央はF4から4500に近い高い解像性能が得られる。周辺部は50mmと比べると性能の低下が見られるが、それでも以前として高い解像性能だ。隅も良好な結果を維持しており、特にF5.6~F8で優れた結果となる。胸を張って良い結果だと思う。24-70mm F4 Sの望遠端と比べると、24-120mmの70mmは全体的に少し良好な結果を得ることができる。

数値

中央 周辺部 四隅
F4.0 4476 4100 3694
F5.6 4646 4100 4399
F8.0 4532 3965 4362
F11 4022 3950 3782
F16 3531 3757 3688
F22 3014 2902 2878

作例

100mm

広角や標準~中望遠域と比べると全体的に解像性能がワンランク低下する。標準ズームとしては一般的な傾向だが、周辺部や隅まで均質的な性能を維持している点で評価できる。さらに絞っても回折の影響を受けにくく、最小絞りのF22でも3000前後の実用的な結果が得られる。非常に安定感のある望遠画質だ。

数値

中央 周辺部 四隅
F4.0 4687 3744 3406
F5.6 3984 3838 3417
F8.0 3733 3538 3800
F11 3871 3632 3795
F16 3304 3285 3550
F22 2995 2977 2850

作例

実写で確認すると、細部のディテールが僅かに低下し、隅に向かって少しソフトになっていることが分かる。絞ると改善するが、F5.6では隅まで向上しないので、F8まで絞りたい。

120mm

基本的には100mmと同じ傾向だ。
広角や標準域と比べるとピークの性能は低くなるが、周辺部や隅まで安定した解像性能が得られる。実写では隅に向かってコントラストが低下しているのが分かるものの、解像性能の結果だけでいえばとても良好だ。

数値

中央 周辺部 四隅
F4.0 3981 3757 3332
F5.6 4306 3965 3379
F8.0 4060 3814 3620
F11 3795 3625 3455
F16 3493 3512 3379
F22 3065 3039 2969

作例

今回のまとめ

広角側の隅や望遠側のピークで解像性能の低下が見られるものの、全体的に見ると安定したパフォーマンスが得られる光学5倍ズームレンズだ。特に標準域は隅から隅まで非常に高い解像性能を発揮し、望遠側も高い均質性のある結果を得ることが出来る。

「単焦点並み!」と強く主張することは出来ないものの、少なくとも24mmの中央や、50mmのフレーム全域の解像性能は単焦点クラスと言って良いかもしれない。

NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」と比べると標準域以降における隅の解像性能で優れているが、広角におけるパフォーマンスに大きな差は見られない。
面白いことに、広角24mmや28mmの安定感だけで言えば「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」のほうが優れている。それに接写性能も高い。解像性能のピークは24-120mmに及ばないが、Z 5やZ 6で広角をメインにする場合は「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」も良い選択肢だと思う。絞り開放もF4やF4.5だ。

購入早見表

NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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