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最新情報
このページではタムロン製フルサイズミラーレス用交換レンズ「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」の情報を収集しています。
- 2020-08-06:不具合に対応するファームウェアアップデートが公開されました。
- 2020-07-10:タムロンがAF-S使用時の不具合と対応を予告しました。
- 2020-06-28:いくつか参考サイトを追加しました。
- 2020-06-11:正式発表されました。発売は6月25日とのこと。
- 2020-06-10:発売予定日は6月25日、量販店価格は税込85,800円前後らしいとのこと。英語版のカタログがリークされています。
- 2020-06-09:SARによると729ドルになる可能性がある模様。
- 2020-06-07:「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」登場が濃厚となってきたので専用ページを作成しました。正式発表前ですが、ひとまず現在の情報や競合すると思われるレンズとの比較を掲載しています。
管理人のレビュー
レビュー
購入早見表
レンズデータ
レンズ仕様
モデル名 | A071 |
---|---|
焦点距離 | 28-200mm |
明るさ | F2.8-5.6 |
画角(対角画角) | 75°23'-12°21' <35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ使用時> |
レンズ構成 | 14群18枚 |
最短撮影距離 | 0.19m (WIDE) / 0.8m (TELE) |
最大撮影倍率 | 1:3.1 (WIDE) / 1:3.8 (TELE) |
フィルター径 | Φ67mm |
最大径 | Φ74mm |
長さ* | 117mm |
質量 | 575g |
絞り羽根 | 7枚 (円形絞り)** |
最小絞り | F16-32 |
標準付属品 | 花型フード、レンズキャップ |
対応マウント | ソニーEマウント用 |
希望小売価格 | 90,000円(税抜) |
MTFチャート
レンズ構成図
レンズサイズ比較
Di IIIシリーズ
ソニー純正ズーム
関連レンズ
- Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
- FE 24-70mm F2.8 GM
- FE 24-105mm F4 G OSS
- FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS
- FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS
- 24-70mm F2.8 DG DN
- 28-75mm F/2.8 Di III RXD
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比較
FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS
名称 | 28-200mm RXD | 24-240mm OSS | |
---|---|---|---|
焦点距離(mm) | 28-200 | 24-240 | |
レンズ構成 (群-枚) | 14-18 | 12-17 | |
開放絞り (F値) | 2.8-5.6 | 3.5-6.3 | |
最小絞り (F値) | 16-32 | 22-40 | |
絞り羽根 (枚) | 7 | 7 | |
円形絞り | ○ | ○ | |
最短撮影距離 (m) | 0.19m-0.80m | 0.5m-0.8m | |
最大撮影倍率 (倍) | 0.32 Wide 0.26 Tere |
0.27 | |
フィルター径 (mm) | 67 | 72 | |
手ブレ補正 | - | レンズ内手ブレ補正方式 | |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 74.0x116.0 | 80.5 x 118.5 | |
質量 約 (g) | 575 | 780 |
RF24-240mm F4-6.3 IS USM・NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
名称 | Tamron | Canon | Nikon | |
---|---|---|---|---|
焦点距離(mm) | 28-200 | 24-240 | 24-200 | |
レンズ構成 (群-枚) | 14-18 | 15-21 | 15-19 | |
開放絞り (F値) | 2.8-5.6 | 4-6.3 | 4-6.3 | |
最小絞り (F値) | 16-32 | 22-36 | ||
絞り羽根 (枚) | 7 | 7 | 7 | |
円形絞り | ○ | 〇 | 〇 | |
最短撮影距離 (m) | 0.19m-0.80m | 0.5 Wide | 0.5-0.7 | |
最大撮影倍率 (倍) | 0.32 Wide 0.26 Tere |
0.26 Tere | 0.28 | |
フィルター径 (mm) | 67 | 72 | 67 | |
手ブレ補正 | - | 5段分 | 5段分 | |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 74.0x116.0 | 80.4×122.5 | 76.5×114.0 | |
質量 約 (g) | 575 | 750 | 570 |
海外の評価
Phototrend
編集中
Digital Camera World
Digital Camera World:Tamron 28-200mm f2.8-5.6 Di III RXD review
- ソニーEマウント用の高倍率ズームレンズだ。他社のように24mm始まりでは無いものの、それでも日常的な撮影でほぼ全てをカバーできる。
- 競合他社と比較してタムロンの強みはレンズの明るさだ。広角側でも望遠側でも競合レンズより明るくなっている。特に広角側は浅い被写界深度やシャッタースピードを速くする際に有用である。
- 接写性能も非常に優れており、最短撮影距離はわずか0.19-0.8mである。最大撮影倍率は0.32-0.26倍だ。
- フォーカス駆動にはステッピングモーターを使用している。非常に高速で、動作中は実質無音だ。静止画でも動画でも快適に利用できる。
- ただし、光学手ぶれ補正は非搭載である。ボディ内手ぶれ補正を搭載しない古いソニー製ボディでは手ぶれ補正を利用できないので気を付けよう。
- しっかりとした作りのレンズだが、重量を抑えているのが素晴らしい。マウントは金属製、鏡筒はハイクオリティなプラスチック製である。レンズは防塵防滴仕様で、前玉にはフッ素コーティングが施されている。
- ズームリングは滑らかに動作する。フォーカスリングはバイワイヤ方式だが、優れた精度で動作する。
- 高倍率は画質が犠牲となりがちだが、タムロンはこの点を最小限に抑えている。シャープネスはズームレンジ全域・フレーム全域でとても見事だ。
- 歪曲収差も良く抑えられている。特に50-200mmの糸巻き型歪曲は良好な補正状態だ。
- 色収差は中央で良く抑えられ、フレーム端では悪化する。ただし、これはボディ側の補正機能で対応可能だ。
- ラボテスト
・シャープネスは驚くほど優れた性能だ。全ての絞り値と焦点距離で一貫したシャープネスである。パフォーマンスが低下するのは50mmにおける絞り開放付近のみだ。
・倍率色収差は絞り値に関係なく50mmと100mmで低い。28mmや200mmの小絞りで特に目立つ。
・歪曲収差は28mmで良く抑えられており、50mm以降には糸巻き型歪曲が強くなる。それでも、この収差が目立つのは直線的な被写体を撮影した時くらいだろう。
小型軽量な高倍率ズームであり、お散歩や旅行中の撮影に最適だ。高い光学性能と高速AF、そして頑丈で耐候性がある。さらに非常に魅力的な価格設定の素晴らしいレンズだ。
特に高倍率ズームとしては優れた光学性能だ。広角側や望遠側を欲張らなかったのが功を奏したのかもしれない。光学手ぶれ補正を搭載していないことが問題となる場合もあるが、大成功の高倍率ズームと言えるだろう。
長所:小型軽量・比較的明るい・高倍率としては見事な画質
短所:光学手ぶれ補正なし・広角側が狭い
ePHOTOzine
ePHOTOzine:Tamron 28-200mm f/2.8-5.6 Di III RXD Review
- 重量は手ごろな575gだ。プラスチックパーツを採用して軽量化を実現しているが、レンズマウントは頑丈な金属製である。
- レンズフードが同梱しているものの、28mmに最適化されているため、200mmではあまり効果が無い。
- ズームリングを操作することで内筒が前後に移動する。内筒のガタツキは無く、28mmでズームリングをロックすることが可能だ。
- フォーカスリングはMFやDMFで操作できる。撮影倍率は広角端で1:3.1、望遠端で1:3.8と満足のいく撮影倍率が確保されている。
- オートフォーカスは高速かつ正確だ。低照度でもピントが迷う傾向は見られない。28mm F2.8が使えるのも嬉しい。
- シャープネス
ーα7R III使用
ー28mm:中央はF2.8からF11まで優れており、F16でも非常に良好だ。端はF2.8からF5.6まで優れた結果となり、F8からF16では非常に良好だ。
ー50mm:中央はF3.5からF11まで優れた結果となり、F16からF20で非常に良好だ。端はF3.5からF8で非常に良好、F11で優れた結果となり、F16とF22で良好だ。
ー100mm:中央はF4.5からF11まで優れた結果となり、F16とF25は非常に良好だ。端はF4.5で非常に良好、F5.6からF11まで優れた結果となり、F16で非常に良好だ。F25はソフトとなる。
ー200mm:中央はF5.6からF11まで優れた結果であり、F16で非常に良好、F22で良好、F32でソフトとなる。端はF5.6からF11で非常に良好、F16で良好となり、F22とF32ではソフトとなる。
ー望遠側ので性能の低下は予想されたものだが、大部分のレンズよりも遥かに良好な結果である。 - 色収差は中央で良好な補正状態だが、端はいくらか悪化する。
- 歪曲収差
ー28mm:-1.19%
ー50mm:+3.07%
ー100mm:+2.86%
ー200mm:+2.23% - ボケはとても心地よく、ポートレートや花などの撮影で特に役立つだろう。
- 逆光耐性は見事だ。フレーム内に強力な光源があっても、ゴーストを発生させるのは難しい。コントラストは良く維持されている。
- 周辺減光は十分抑えられており、優れた結果を得ることが出来る。
- フルサイズミラーレスの高倍率ズームは数が少なく比較し辛いが、タムロンの値付けは非常に競争力がある。
このレンズは非常に印象的だ。結果は我々が予想したより遥かに優れており、ズームレンズの弱点である望遠側でもとても良好に維持されている。また、必要に応じてカメラ内の補正を切り替えることもできる。
ズームレンジは少し狭いかもしれないが、コンパクトで軽いデザインのレンズは、特に旅行で強みとなるだろう。
エディターズチョイスに相応しい一本だ。
PhotographyBlog
PhotographyBlog:Tamron 28-200mm F2.8-5.6 Di III RXD Review
- ソニーEマウント用の高倍率ズームレンズだ。風景写真からポートレート撮影まで幅広い被写体をカバーしている。
- APS-Cで使用すると42-300mmに相当する画角を使用できる。
- 広角28mmでF2.8を実現した初めての高倍率ズームレンズである。
- 防塵防滴に対応し、レンズ前面にはフッ素コーティングが施されている。
- 重量は575gだ。主にプラスチック製パーツを使用しており、このような幅広いズームレンズとしては非常に軽量なレンズである。
- α7 IIIと組み合わせでバランスは良好だ。200mmまで伸ばしてもフロントヘビーとは感じない。
- 28mmから200mmへズームすると全長が劇的に変化する。28mmで11.7cm、200mmでさらに5.5cm長くなる。
- ビルドクオリティはとても良好だ。他のDi IIIシリーズと一致するオールブラックのデザインである。
- レンズマウントは金属製、フロントフィルターは67mmだ。
- RXD(ステッピングモーター)駆動のAFは静かで滑らかに動作するため動画にも適している。α7 IIIとの組み合わせでとても静かで快適に動作する。被写体をロックするまで0.15秒ほどだ。良い光・悪い光環境どちらでもハンチングはほとんど発生しない。
- 28mm時に有効なズームロックスイッチを搭載している。ソニー「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」と異なり光学手ぶれ補正は搭載していない。
- 最大のセールスポイントはF2.8を利用できることだ。このF値は28?31mmの間で利用でき、以降はF3.1となる。
ー28mm F2.8
ー35mm F3.2
ー50mm F3.5
ー70mm F4
ー100mm F4.5
ー135mm F5.0
ー200mm F5.6 - 高速AF・瞳AF・レンズ補正・カメラ側からのファームウェアアップデートに対応している。
- ハイクオリティなレンズフードが付属している。ただしレンズケースは付属しない。
- 色収差はテストショットではっきり確認できないほど抑えられている。
- 周辺減光は28mm F2.8で目立つ減光が発生する。少なくとも2段ほど絞る必要がある。
- RAWでは目立つ樽型歪曲が発生する。200mmで多少の糸巻き型歪曲が見られる。
- 逆光耐性は良好だ。
- シャープネス28mm
ー中央はF2.8からF11まで高水準だ。F16-F22は回折の影響で悪化する。
ー端は中央ほどシャープでは無く、F4-F11で最もシャープとなる。 - シャープネス50mm
ー中央はF3.5からF11まで高水準だ。F16-F20は回折の影響で悪化する。
ー端は中央ほどシャープでは無く、F5.6-F11で最もシャープとなる。 - シャープネス100mm
ー中央はF4.5からF11まで高水準だ。F22-F25は回折の影響で悪化する。
ー端は中央ほどシャープでは無く、F8-F16で最もシャープとなる。 - シャープネス200mm
ー中央はF5.6からF16まで高水準だ。F22-F32は回折の影響で悪化する。
ー端は中央ほどシャープでは無く、F8-F16で最もシャープとなる。
これまでテストした中で最高の高倍率ズームレンズだ。前例の無いF2.8を利用可能だが、焦点距離が28-31mmでのみ利用可能な点に注意が必要である。それでも28mm F2.8で撮影距離19cmのパフォーマンスは過小評価すべきでない。
ズームレンジ全域でフレーム中央が優れたパフォーマンスを発揮し、絞り開放でズーム両端で良好だ。端で同様の性能を得るにはかなり絞る必要がある。
RAWではズーム両端でかなりの歪曲がある。ボディ側で自動補正できるが、RAW現像時には後処理が必要だ。
このような高倍率ズームの200mmとしては色収差がかなり抑えられている。逆光耐性は太陽をフレームに入れるとフレアが発生し、絞っても光条は特に良いわけでは無い。
RXDフォーカスシステムは信頼性が高く、正確、そして静かだ。
ビルドクオリティは優れている。SPシリーズのような金属外装では無いが、ポリカーボネイト製の非常に軽量で耐候性を持ち合わせた頑丈なレンズである。
主な欠点は光学手ぶれ補正を搭載していないことだ。ボディ側で対応できるため、手ぶれ補正を搭載していないα7第一世代以外で問題にはならない。
主なライバルはソニー「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」だが、タムロンは遥かに安い。高倍率ズームが必要な人にとって強くおススメできるレンズだ。
Sony Alpha Blog
- ビルドクオリティはまずまずで、他のタムロン製ズームレンズと同じだ。ハイクオリティのプラスチックで構成され、装飾は何も無い。
- 耐候性を確保するためにレンズマウントには目に見えるシーリングが施されている。
- オートフォーカスは良好だ。このようなズームレンズとしては比較的高速で信頼性がある。瞳AFやリアルタイムトラッキングは完璧に機能する。
- 望遠側は光量が低下するので28mm F2.8と比べるとフォーカス速度が遅い。
- シャープネス
・α7R IV 6100万画素
・中央は28mmから135mmまで非常に良好なパフォーマンスを発揮する。1段絞るとさらに優れたパフォーマンスを発揮する。
・200mmでパフォーマンスは低下するものの、それでも非常に良好な結果だ。
・四隅は非常に良好な50mmを除くと、並?良好と様々だ。
・特に要求レベルの高いα7R IVと組み合わせても、このような高倍率ズームとしては非常に優れた性能だ。2400万画素のα7 IIIと組み合わせることで優れた結果となるだろう。 - 周辺減光は中程度だ。
- 歪曲収差
・28mm:小さな樽型
・50mm:適度な糸巻き型
・100mm:強い糸巻き型
・200mm:適度な糸巻き型 - 色収差は少ない。
- 逆光耐性はまずまずだ。
- F16で素敵な光条が得られる。
- 玉ボケ
・強い玉ねぎボケが発生する
・絞ると7枚の絞り羽根が角ばる - 後ボケはとても柔らかく素晴らしい。単焦点レンズほどでは無いが、高倍率ズームとしてはとてもキチンとした描写だ。
- 発色はとても良好である。
- FE 24-240mm F3.5-6.3 OSSとの比較
・全体的にソニーよりタムロンが遥かに優れている。
・中央シャープネスはタムロンが非常に高い。ソニーは良くても並程度だ。
・後ボケはタムロンが良好だ。
・色収差はタムロンのほうが少ない。
・歪曲収差はタムロンのほうが少ない。
・ソニーの発色は良好だがタムロン以上ではない。
・タムロンはより低価格だ。
・ソニーのAFは並程度だ。子供やスポーツアクションには不向きである。
・タムロンのAFは高速で効果的だ。スポーツアクションも撮影できるだろう。 - FE 24-105mm F4 G OSSとの比較
・タムロンも非常に良好だが、ソニーは中央で少し良好、そして四隅はより良好だ。
・違いは4200万画素や6100万画素で確認できるが、2400万画素では見分けがつかないだろう。
・AFはソニーが少し速い。 - 28-75mm F/2.8 Di III RXDとの比較
・どちらも同じデザイン、フィルターサイズ、レンズサイズ、価格設定だ。
・シャープネスはほぼ同等だが、28-75mmが少し優れている。
・主な違いはF2.8の開放F値と絞り羽根の数だ。 - 動画撮影でとても良好に機能する。
ハイクオリティを維持しながら1本の高倍率ズームで旅行をしたい全ての人に適したレンズだ。2400万画素と4200万画素で問題無く利用でき、大部分の場合で6100万画素にも対応している。
もちろん高倍率らしい妥協点もある。
・200mm F5.6は低照度での撮影に適していない。
・玉ねぎボケと7枚の絞り羽根
・200mmで僅かなパフォーマンス低下
・逆光時に少しフレアっぽくなる
とは言え、全体的にとても自然な描写であり、とても良好な発色と素敵な後ボケ、ズームレンジ全域で良好なシャープネスを得ることが出来る。オートフォーカスは高速で正確、価格は手ごろでレンズはコンパクトだ。強くおススメできるレンズである。
ソニー「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」と比較すると全く別物であることが分かる。ソニーは2400万画素できちんとした描写だが、4200万画素ではまったく信用できず、AFはあまり良く無い。
長所:28~135mmで優れた中央シャープネス・リーズナブルな価格・高倍率としては小型軽量・非常に高速で正確なAF・低色収差・最短撮影距離・歪曲収差と周辺減光が中程度
並:ビルドクオリティ・逆光耐性・200mmでの低照度AF・200mmのシャープネス
短所:四隅のシャープネス・28mm始まり・玉ねぎボケ
Sony Alpha Blog:Tamron 28-200mm F2.8-F5.6 Di III RXD
Lesnumeriques
- ソニーEマウントで競合するレンズは2015年にソニーが投入した「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」だけだ。明るさを抑えつつ、広いズームレンジと光学手ぶれ補正を備えている。
- 使い勝手はタムロンDi IIIシリーズらしいものだ。主にプラスチックパーツで構成され、比較的軽量でコンパクト、グリップは抜群だ。
- スイッチは広角端でズームリングを固定する機能ものだけだ。
- ズームリングはやや重く、焦点距離を変える際に多少の抵抗感がある。このため、ロックスイッチが本当に必要だったのか疑問に感じる。
- 逆にフォーカスリングは滑らかな動作だ。
- 非常にコンパクトなレンズであり、何より競合ソニーレンズと比べて200g以上軽量だ。これはソニーレンズの外装が金属製だったり、光学手ぶれ補正を搭載している点などで差がついたと思われる。
- タムロンに光学手ぶれ補正は無いものの、これがハンディキャップとなるわけでは無い。ソニー製カメラにはボディ内手ぶれ補正が組み込まれている。
- APS-Cでは換算42?300mmのレンズとして使うことができる。α6100などボディ内手ぶれ補正を搭載していないカメラでは望遠端が使い辛いと思われる。
- シャープネス
・α7R IIを使用している。
・高倍率ズームとしては28mmのパフォーマンスが良好だ。ピークはF4で達成されるが、中央と四隅の画質差は残念だ。
・70mmまではとても良好な画質であり、28mmよりも均質性が高い。
・135mmや200mmへズームすると画質は低下する。
・F11まで絞るとシャープネスの低下が顕著だ。 - 歪曲収差は70mmで最も大きくなる。
- 色収差の影響は限られており、200mmでも僅かな色ずれしか発生しない。
- 周辺減光は歪曲収差と同じく70mmで最も強くなる。絞ることで減光は大きく改善する。
- 玉ボケが中央から外れると変形が始まる。同心円状のムラもあるのでボケが良好とは限らない。
- オートフォーカスはα7 IIIとの組み合わせで高く評価できるものだ。
とてもコンパクトで軽量、そして防塵防滴仕様の便利な高倍率ズームレンズだ。唯一のライバルである。ソニー「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」を圧倒しており、全体的に良好なパフォーマンスを発揮する。
長所:防塵防滴・最短撮影距離19cm・小型軽量・28?70mmでとても良好な画質・高い汎用性
短所:物理的なコントロールが少ない・手ぶれ補正なし・70mmで顕著な歪曲・135mmから低下する画質
Dustin Abbott
- 私が使って来た中では最もシャープな高倍率ズームレンズだ。いくつか妥協点はあるが、ソニーより良好な画質で明るい絞り値を備えている。
- 「28-75mm F/2.8 Di III RXD」と基本的に同じサイズだ。正確には1mm短く、直径は1mm大きい。どちらも67mmのフィルター径を採用している。
- 比較して少し重いが、それでもまだまだ軽量だ。ソニー「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」と比べて200gほど軽い。
- 従来通り、タムロンは適切なレンズサイズと優れたパフォーマンスを重視するため、利用できる焦点距離をいくらか切り捨てている。このため、定番の24-240mmではなく28-200mmとなっている。
- 外装は簡略化されており、スイッチやボタン類は存在しない。唯一の機能はズームロックスイッチだけだ。AF/MF切替やフォーカスホールドボタンのような機能は存在しない。機能を省略するのは好みじゃないが、リーズナブルな価格設定のためならば受け入れる。そしてソニー24-240mmも機能的とは言えない。
- ズーム動作は滑らかに動作する。一方のソニーはとても重い。
- ソニーは防塵防滴に配慮していると述べているがレンズマウントにガスケットは確認できない。タムロンは前面にフッ素コーティングが、内部には6点のシーリングが施されている。
- フォーカスリングは均質な抵抗量を持で非リニアな動作だ。素早く回転させるとピント位置は大きく移動し、ゆっくり回転させると微調整が可能だ。動作はとても素晴らしい。
- 光学手ぶれ補正を搭載していないため、ボディ側の手ぶれ補正に依存している。望遠端で2.5段程度の補正効果が得られると思われる。これは一般的に4段分の補正効果が得られる光学手ぶれ補正を下回る性能だ。
ソニーは光学手ぶれ補正を搭載しているが、残念ながら光学性能はタムロンに及ばない。 - 他社の高倍率ズームより明るく、開放F値は28mm F2.8・50mm F3.5・100mm F4.5・150mm?200mmでF5.6となる。
ソニーは24mm F3.5だが、28mmまでにF4に達する。39mm F4.5・55mm F5・70mm F6・103mm F6.3となる。 - 70mm・ISO固定場合、ソニーで1/100秒のところをタムロンなら1/200秒で撮影可能だ。
- ここ最近のタムロンレンズと同じく、焦点距離によって最短撮影距離が変化する。28mmで19.05cmとなり、その際の撮影倍率は0.32倍だ。非常に高倍率だが、いつも通り、像面湾曲が大きくフレーム中心以外はソフトとなる。
- 倍率はやや低下するが、望遠側のほうがより柔軟な撮影が可能だ。この際の倍率は0.26倍と依然として便利である。接写時のシャープネスとコントラストは特に優れている。
- タムロンはソニーEマウントをリバースエンジニアリングする必要が無く、互換性は完璧だ。オートフォーカスは静かで高速、そして正確だ。動物瞳AFも正常に機能する。
- 望遠側がF5.6と暗いので、ズーム中は光量の低下でパフォーマンスも下がる。ただし、大部分の状況で問題は発生していない。
- 動画撮影でも素晴らしい結果を得ることが出来るフォーカス駆動だ。これまでの中で最も速く、静かで本当に素晴らしい。望遠側のフォーカス速度はそれほど速くないが、手ごろな価格の優れた選択肢だ。
- 追従AFを必要とする撮影に最適とは思わないが、撮影に十分なフォーカス速度だ。望遠レンズを置き換えるのは止めたほうが良い。完璧では無いが、何でも屋と呼べる優れたレンズだ。
- APS-Cに焦点を当てていないが、APS-C領域のMTFはとても優れている。
- 24mmを切り捨てることにより光学的な歪曲収差をかなり抑えることが出来たようだ。僅かな樽型歪曲と周辺減光である。24mmに至るレンズは遥かに大きな歪曲と周辺減光である。ソニーもキヤノンも24mmは歪曲収差が大きく、四隅は完全にケラレているので自動補正による引き延ばしが必要だ。
高倍率ズームとしてはとても小さな収差に抑えられている。ブラボー! - 歪曲は70mmで糸巻き型に変化する。そして70mm時の歪曲は200mmの時よりも大きい。ただし周辺減光は穏やかだ。
- 軸上色収差は28mmで少量、200mmでさらに少なくなる。実写の絞り開放でも良好な補正状態だ。
- 倍率色収差は極僅かだ。等倍でチェックしない限り気が付かないと思う。
- 28mmはF2.8でもフレーム全域で良好なパフォーマンスだ。中央と中間域はシャープネス・コントラストともに優れている。四隅はコントラストが低下し、ディテールが少し減少する(ただし、とても良好だ)。
ソニーと比較すると差は顕著である。キヤノンと比較してもタムロンのほうがシャープでコントラストが高い。そして色収差が遥かに少ないことが分かる。 - 28mmでタムロンをF4まで絞ると競合レンズと差は広がる。キヤノンはソニーより良好だが、どちらもタムロンと比較することは出来ない。
- 50mmも非常にシャープでフレーム全体で強力なパフォーマンスを発揮する。四隅はコントラストと解像度が低下するものの、F5.6で多少改善する。
- 100mmはキヤノンより明るいが、絞り開放のパフォーマンスはほぼ同じだ。この領域はキヤノンが最も強い焦点距離であり、タムロンでおそらく最も弱いポイントとなる。両者をF5.6まで絞っても性能は似ている。
- 望遠側では再びタムロンの優位性が明らかとなる。中央と中間で強力なパフォーマンスを発揮し、四隅も一般的な低下となる。ソニーの性能はとても悪く、タムロンのほうがずっと良い。特に中間や四隅の違いは明らかだ。
- キヤノンはソニーより遥かに優れているが、タムロンの収差補正はより良好である。
- 利便性を高めつつ、妥協の少ないレンズだ。ズームレンジ全域でこのような素晴らしいシャープネスを得ることが出来るのは素晴らしい。
- 逆光耐性も良好だ。
- 欠点を挙げるとしたらボケだ。ただし、接写時のボケはとても良好に見える。撮影シーンに玉ボケが入ると、同心円状のムラが発生しとても見苦しい。数少ない欠点だが、間違いなくオールインワンレンズの名を気づつけるポイントだ。
- 高倍率ズームと言えば発色が悪いのが常だが、このタムロンレンズはニュートラルで良好な発色である。
以前から「ズームレンジには妥協が伴う」ことを指摘してきた。そして高倍率ズームでは特に妥協が現実味を帯びてくる。このため、光学設計者は何を妥協するのか選択しなければならない。強い周辺減光なのか、強い歪曲収差なのか、それとも目立つ無補正の収差となるのか…。
このレンズはいくつか妥協点があるものの、額面通りに受け取ることが出来るものばかりだ。他社と比べてズームレンジが狭く、光学手ぶれ補正が非搭載となっている。仕様では窺い知れない妥協点として特定のシチュエーションでボケ味の悪さを挙げることが出来る。
しかし、これら目に見える妥協点を選択肢したことで、タムロンは驚くほど光学的な妥協点の少ないレンズ設計を実現している。ビルドクオリティは良好で、非常に高速で正確なオートフォーカスを備え、ズームレンジ全域で強力な光学性能だ。諸収差が小さく、他社より明るいF値を実現している。私が想像していたより遥かにシャープなレンズだ。
オールインワンレンズの何でも屋だ。旅行やレンズ一つで撮影する選択肢として優れている。価格は729ドルと手ごろで、ソニー24-240mm OSSよりも安いが、パフォーマンス重視の人にも歓迎できる一本だ。検討する価値が十分にある。
長所:小型軽量・驚くほどシャープ・発色が良好・オートフォーカスが高速で静かで正確・瞳AFが良好に動作する・とても優れた色収差補正・高倍率ズームとしては歪曲と周辺減光が穏やか・ズームレンジ全域で一貫した光学性能・競合レンズより明るい・良好なクローズアップ性能
短所:光学手ぶれ補正なし・状況によってボケが見苦しい・競合レンズよりズームレンジが狭い
Dustin Abbott:Tamron 28-200mm F2.8-5.6 RXD (A071) Review
Pixel Connection
- タムロンは2年前からEマウントレンズを投入し始め、大三元レンズと1:2のマクロ性能を備えた単焦点レンズ3本をラインアップしている。
- そして彼らは次に28-200mm F2.8-5.6を発表した。これまでサードパーティ製レンズに欠けていた手頃な価格のオールインワンレンズである。
- デザインはEマウント用タムロンレンズを踏襲している。一見すると「28-75mm F/2.8 Di III RXD」に見えるが、ズームリングのロックスイッチが追加されている。重量も非常によく似ている。
- 多くのオールインワンレンズと同様、可変絞りを採用している。ただし多くのレンズと異なり、業界初となる「F2.8-5.6」を実現している。ソニー「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」ほどズームレンジは広く無いが、十分な光学倍率だ。
- オートフォーカスは静かで高速なRXD(ステッピングモーター)仕様である。
- 簡易防滴・フッ素コーティングに対応している。
- ソニー24-240mmはわずか72mmでF5.6の開放絞りとなってしまうが、このタムロンレンズは158mmまでF5.6に到達しない。これにより低照度の広角撮影やポートレート時の撮影で有利となる。
- 絞り開放で撮影しても周辺減光はあまり目立たない。F5.6~F6.3まで絞るとほとんど解消する。
- オールインワンレンズのシャープネスはあまり評判が良く無いが、このタムロンレンズはとても感心した。
- 色収差はソニー24-240mmよりかなり少なく、全体的なシャープネスは特に四隅でワンランク上だ。
- タムロンの欠点は歪曲収差である。28mmや200mmではほとんど目立たないが、中間域で最も目立つ。レンズプロファイルで簡単に補正可能だ。
- オートフォーカスは高速かつ正確で28-75mm F2.8とよく似ている。単焦点シリーズのOSD駆動より遥かに高速だ。
- 近接フォーカスは見事で最短撮影距離は広角端でわずか7.5インチ、前玉からわずか2インチまで寄ることができる。望遠端の最短撮影距離は31.5インチだ。
- レンズには光学手ぶれ補正が組み込まれていないものの、ボディ側の手ぶれ補正を利用することが出来る。
- 瞳AFは人でも動物でも動作した。
ソニーEマウントシステムにはツアイスやシグマArt、ソニーGM、タムロン大口径ズームなど様々なプロ向けレンズが存在する。タムロンは大口径単焦点を投入する代わりに、アマチュア向けの市場に狙いを定めたようだ。
全てのプロフェッショナルに魅力的なレンズでは無いかもしれないが、初心者やト旅行用レンズを探している人にとって懐に優しい魅力的なレンズとなることだろう。
開放F値の変動 | ||
TAMRON | SONY | |
F2.8 | 28mm | - |
F3.2 | 32mm | - |
F3.5 | 44mm | 24mm |
F4 | 56mm | 28mm |
F4.5 | 79mm | 40mm |
F5 | 117mm | 55mm |
F5.6 | 158mm | 72mm |
Mobile01
- レンズが発表された時、間違いなく品薄になると思った。
- 高倍率ズームでF2.8-5.6の絞り開放F値は前例の無い製品だ。最大のセールスポイントである。
- 全長はわずか11.7cm、重さは575gだ。一般的なF3.5-5.6ズームでさえ、このレンズの重量を超えている可能性がある。
- 以下は焦点距離における絞り開放F値の変動だ。
・28mm F2.8
・35mm F3.2
・50mm F3.5
・70mm F4
・100mm F4.5
。135mm F5
・200mm F5.6 - 最小絞り値は28mmでF16、200mmでF32だ。
- 200mm時に内筒が伸びて全長は17.2cmとなる。
- 後玉が四角いプラスチックフレームで固定されているのは面白い。
- レンズには28mmでズームリングを固定する一般的なロックボタンが備わっている。
- サイズは「28-75mm F/2.8 Di III RXD」とほぼ同じで重量にも大きな差は無い。
- タムロンのEマウント用FEレンズは全て67mmのフィルター径で統一されている。フィルターワークにおけるコスト削減に役立つはずだ。
- 日本設計・ベトナム製造のレンズである。
- 28mm F2.8の四隅は少し甘いが、200mmはMFTチャート通りの性能だ。意外にもハイエンドレンズに負けない性能を持っている。
- このレンズの駆動方式はステッピングモーターだ。他のタムロンレンズと同じく、何故かAF-SとAF-Cでフォーカス速度の差が大きい。ソニーのAF-Cはとても成熟しているので、AF-C常用で問題無いはずだ。
- AF-Sのフォーカス速度は24-70mm F2.8と比べて遅い。しかし通常の撮影でフォーカス速度は全く問題無い。AF-Cでレスポンスが改善する。
- α7R IIIと組み合わせた場合、収差補正をオンにしても僅かに色収差が目に付く。2400万画素のα7 IIIであれば色ずれはかなり小さく見える。
- 逆光耐性は少なくとも「70-180mm F/2.8 Di III VXD」より遥かに優れている。しかし、強い光源をフレームに入れると明らかなフレアが発生する。
- 周辺減光が目立つので光量補正は常に適用するのがおススメだ。
28mmでボケが必要な場合は素直に小型軽量な「FE 28mm F2」が良い選択肢となるだろう。手ごろな価格のレンズだ。このレンズの28mm F2.8の強みは低照度時にシャッタースピードやISO感度に余裕が生まれることだ。
フォーカススピード、シャープネス、フレア耐性、ゴースト耐性、色収差補正、ボケ描写など…、各カテゴリでこのレンズは十分に機能している。 平均以上だが、ベストなレンズには敵わない。 しかし、じっくり写真を比較しなければ、違いは分からないはずだ。望遠端の絞り開放でも非常にシャープな画質だ。AF-CはAF-Sより圧倒的に高速で、ほぼ全ての試写帯でAF-Cを使って問題なく撮影出来た。
手ごろな価格設定で「28-75mm F/2.8 Di III RXD」と同じように人気を博すレンズとなるだろう。品薄状態になると思うので、興味のある方は早めに購入を検討するのがおススメだ。
Mobile01:大光圈真香!Tamron 28-200mm f/2.8-5.6 (A071) 超級旅遊鏡評測
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