SIGMAレンズ カメラ レンズ 機材レビュー 海外の評価

シグマ「35mm F2 DG DN」は間違いなく強力なパフォーマンスの美しいレンズ

ePHOTOzineがシグマ「35mm F2 DG DN」のレビューを公開。絞りリングのクリック解除機能やA位置固定スイッチが無いのは残念としつつ、優れた光学性能とビルドクオリティを高く評価しています。

バランスの良い優れた準広角レンズ

ePHOTOzine:Sigma 35mm f/2 DG DN Contemporary Review

  • レンズの紹介
    ・新しい「Iシリーズ」における最初のレンズだ。
    ・小型軽量でハイクオリティな単焦点レンズシリーズである。
  • ビルドクオリティ
    ・フード用バヨネットやレンズフードも金属製だ。さらにマグネット式の金属製レンズキャップまで付属する。
    ・マグネット式レンズキャップで磁気カードを破損する可能性があるので注意したい。うっかりキャップをポケットに収納してクレジットカードやキャッシュカードに影響があるかもしれない。
    ・まぐネッ式キャップ装着時はフィルターやレンズフードを使用することが出来ない。(レンズキャップが付かない・取れなくなる)
    ・フィルター径は58mmだ。残念ながら、Iシリーズでフィルター径は統一されていない。
    ・レンズは日本製だ。
    ・レンズは9群10枚構成で1枚のSLDレンズと3枚の非球面レンズを使用している。
    ・絞り羽根は9枚の円形絞りだ。
  • 携帯性
    ・金属外装で防塵防滴仕様のレンズだが、325gと軽量だ。
  • 操作性
    ・電子制御のマニュアルフォーカスリングは滑らかに回転する。
    ・絞りリングは1/3段ごとに動作する。Aポジションのロック機構やクリック解除機能はない。
  • オートフォーカス
    ・最短撮影距離は0.27m、最大撮影倍率は1:5.7だ。マクロ撮影は出来ないが、一般的な撮影では便利なクローズアップ性能である。
    ・AF/MF/DMFに対応している。
  • マニュアルフォーカス
    ・記載なし。
  • 手ぶれ補正
    ・記載なし。
  • 解像性能
    ・α7R IIIとimatestを使って測定している。
    ・中央はF2からF4まで優れており、F5.6からF8まで際立った性能だ。F11からF16も優れた性能を発揮し、F22でも非常に良好である。
    ・端はF2からF2.8まで非常に良好、F5.6とF8で優れた結果となり、F16で非常に良好、F22のみまずまずの結果となる。
    ・全体的に優れた結果であり、F22を使っても満足のいく画質だ。
  • 像面湾曲
    ・記載なし。
  • ボケ
    ・丸みを帯びた絞り羽根の恩恵もあり、とても心地よい描写だ。
  • 色収差
    ・中央はほとんど色づきがなく、端はハイコントラストな厳しい状況でのみ色づきが見られる。
  • 球面収差
    ・記載なし。
  • 歪曲収差
    ・歪曲収差は-2.16%の樽型だ。直線的な被写体を撮影すると非常に目立つ。
  • 周辺減光
    ・周辺減光は絞り開放で目立つが、絞ると急速に改善する。
    ・F2 -2.3EV
    ・F2.8 -1.6EV
    ・F4 -1.3EV
  • コマ収差
    ・記載なし。
  • 逆光耐性
    ・逆光耐性は優れている。

総評

間違いなく、強力なパフォーマンスを持つレンズだ。ただし、いくつか些細な問題と外装の設計について指摘する部分はある。個人的には磁気レンズキャップは不要で、被写界深度メモリや絞りリングのロック機能、クリック解除機能が欲しかった。それでも、このレンズは理想に近い金属外装と光学性能を備えており、強くおススメすることを躊躇うことは無い。

長所:抜群のシャープネス・低色収差・優れた逆光耐性・金属外装・ビルドクオリティ・心地よいボケ・防塵防滴

短所:端の色収差・マグネット式キャップの磁気性・クリック解除機能なし・絞りリングのロック機構なし・Iシリーズでフィルターが統一されていない・被写界深度表示なし

とのこと。
外装のビルドクオリティを絶賛するレビューサイトは多いですが、マグネット式レンズキャップの危険性を指摘するのは初めて見ました。確かにカメラ機材では珍しい磁石を使ったキャップですので、取り扱いには気を付けたほうが良いかもしれませんね。シグマは別売りでカラビナ式のキャップホルダー(直販限定)を販売しており、磁気が問題ない場所に装着して使うのが良さそう。

光学性能はなかなか良さそうですね。手持ちの35mm F2 DG DNは接写時に周辺部が甘くなりがちでしたが、ePHOTOzineのテスト環境では特に大きな問題は無いようです。4200万画素のα7R IIIと組み合わせても非常に良好な光学性能を発揮している模様。このクラスとしては比較的綺麗なボケ味であることも強みと言えそうです。

価格のアドバンテージはありませんが、金属外装や高い光学性能を考慮すると、プレミアム路線のレンズとしては適切な価格設定と感じます。

シグマ「35mm F2 DG DN | Contemporary」交換レンズデータベース

関連レンズ

関連記事

サイト案内情報

シグマレンズ関連記事

Facebook

Facebookで最新情報やカメラ・レンズのレビューを発信しています。

「いいね!」を押すとFacebookの最新情報が届きます。

-SIGMAレンズ, カメラ, レンズ, 機材レビュー, 海外の評価
-