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Dustin Abbottがソニー製Eマウント用交換レンズ「FE35mm F1.8」のレビューを掲載しています。
- ビルドクオリティやハンドリングは褒めるべき点が多く、非難すべき点はほとんど無い。
- 金属製の高級感ある外装だ。しかし、不思議なことわずか281gと非常に軽量なレンズである。2本のツアイスやシグマと比べてボディとのバランスが良い。電動ジンバルにも最適だ。
- サイズは65.6mm×73mmと小型で、フィルター径は55mmと一般的なサイズである。
- レンズマウントに防塵防滴用ガスケットが見当たらないものの、仕様では耐候性を備えている。
- 金属製のフォーカスリングは一貫した抵抗量で滑らかに動作する。バイワイヤ式だがリニアな動作となっているのでヘリコイド式のような感覚で操作可能だ。よくやったソニー!
- レンズにはプラスチック製の丈夫なレンズフードが同梱している。
- 9枚羽根の絞りはF4まで絞っても良好な玉ボケを維持している。
- 最短撮影距離は0.24倍と非常に便利である。クローズアップに強く、最大撮影倍率付近でも良好な解像度とコントラストを得ることが可能だ。
- オートフォーカスは非常に高速で静かな動作だ。動画撮影時にAF動作音は全く入らない。動作も滑らかなので動画撮影時のAFに適している。瞳AFの動作も完璧だ。
- 歪曲収差は穏やかな糸巻き型だ。正直なところ補正する必要性を感じない。糸巻き型歪曲はポートレートでしばしばいい影響をもたらしてくれることがある。
- 周辺減光は歪曲収差よりも目立つが、直線的な減光なので補正しやすい。
- 中央と比べると四隅のシャープネスは出遅れている。風景撮影のような距離でも絞り開放から良好だが、フレーム端はそれほどシャープでは無い。さらに四隅はもう少しソフトだ。
- 絞り開放はコントラストが少し低いものの、まだとても見栄えが良い。F2?F2.8まで絞るとコントラストが少し改善する。
- F2.8まで絞った際にタムロン「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F053」と比べると、中央のコントラストが僅かに高く、四隅の性能が僅かに優れている。
- 四隅の解像度を最適にするにはF5.6~F8まで絞る必要がある。F11以降は回折の影響を受け、F22まで絞るとF1.8よりコントラストが低下する。
- 四隅のシャープネスはシグマ「35mm F1.2 DG DN」ほどではない。
- 軸上色収差は完璧に補正されていない。ピント前面にはわずかなパープルフリンジが発生し、ピント後面にはわずかにグリーンフリンジが発生している。個人的な見解として、収差を完璧に補正すると「味」が無くなるので、FE35mm F1.8は適切なバランスを保っていると感じる。
- 絞り開放の逆光耐性は良好だが、絞ると少しゴーストが発生する。
- コマ収差の補正はあまり感心しない。F1.8の四隅でかなり強い影響を受ける。
色々な調査の結果、多くのことを上手にこなすことが出来る優れたパッケージであることが分かった。小型軽量ながら納得のいく描写なので、大きなレンズを家に置いていきたくなるはずだ。
オートフォーカス性能や画質は非常に優れている。四隅まで優れたパフォーマンスを要求し、コマ収差が問題となる被写体でなければ、とても満足のいくレンズとなるだろう。
おそらくレンズの購買層がブレーキをかけるとしたら価格設定だ。779ドルは信じられないほ高価と言う訳では無いが、それなりに安くて優れた他の選択肢が存在する。ソニーが100ドル値下げすれば誰も躊躇することは無いはずだ。
とは言え、個人的には現状の価格設定でも納得のいくクオリティだ。このレンズのユーザーで不満を感じる人は少ないのでは無いかと思う。
長所:美しいレンズの作り・小型軽量だが高級感がある・耐候性・優れたAF・素敵なボケ・優れた中央解像・良好な発色・良好な逆光耐性・良好な色収差補正・便利な接写性能
短所:どちらかと言えば高価・四隅の性能は抜群と言えない・コマ収差
とのこと。
35mm F1.8としては少し高価ですが、バランスが良く、高水準なレンズに仕上がっているみたいですね。私も2か月ほど前に手に入れましたが、35mm単焦点レンズの中ではおススメしやすい一本と感じます。
より安価なタムロン「35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F053」が登場しており、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。ボケの滑らかさや接写時の解像性能はタムロンのほうが優れていると感じますが、オートフォーカスの軽快さやレンズの明るさはソニー有利と感じます。特に屋内で子供やペットを撮るならソニーのほうが適しているはず。
ただ、Dustin Abbott氏も指摘しているようにコマ収差は目立ちます。35mm F1.8で完璧に補正しているレンズは少ないので妥協すべきポイントと言えるかもしれません。
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