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タムロン「15-28mm F2.8」「24-70mm F4」「24-50mm F2」を想定したような特許出願

2023年12月25日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。「15-28mm F2.8」「24-70mm F4」「25-50mm F2」など広角寄りの明るいズームレンズを想定したような光学系の実施例をいくつか含んでいます。

概要

  • 【公開番号】P2023181855
  • 【公開日】2023-12-25
  • 【発明の名称】ズームレンズ及び撮像装置
  • 【出願日】2022-06-13
  • 【出願人】
    【識別番号】000133227
    【氏名又は名称】株式会社タムロン
  • 【課題】 小型かつ光学性能の良好なズームレンズを提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    デジタルカメラやビデオカメラ等の固体撮像素子を用いた撮像装置において、固体撮像素子は近年高画素化が進んでいることにより、レンズ系は以前に比べ更なる高性能化が求められている。また、カメラの小型化に伴い、ズームレンズにも小型化の要求が高まっている。
  • 【0005】
    特許文献1は、いわゆるミラーレスカメラ用の標準大口径ズームレンズであり、変倍時の第1レンズ群と第2レンズ群の移動量が大きいため、光学全長が長く、変倍時の移動に伴う軸上光束の変化が大きいため、レンズ径も大きくなっており、製品の小型化を求める要求には応えられていない。
  • 【0006】
    特許文献2は、いわゆるミラーレスカメラ用の高倍率ズームレンズである。変倍時の第1レンズ群と第2レンズ群の移動量が大きいため、光学全長が長く、変倍時の移動に伴う軸上光束の変化が大きいため、レンズ径も大きくなっており、製品の小型化を求める要求には応えられていない。
  • 【0007】
    そこで、本件発明の課題は、小型かつ光学性能の良好なズームレンズ及び撮像装置を提供することである。

実施例1

  • 焦点距離:16.483-27.168
  • F値:2.910
  • 半画角:54.102-37.149

実施例2

  • 焦点距離:15.451-29.100
  • F値:2.910-2.991
  • 半画角:55.841-35.258

実施例3

  • 焦点距離:17.515-48.508
  • F値:4.120-4.141
  • 半画角:54.004-22.990

実施例4

  • 焦点距離:20.596-53.345
  • F値:2.913
  • 半画角:47.829-21.087

実施例5

  • 焦点距離:24.718-67.922
  • F値:4.100
  • 半画角:41.172-17.337

実施例6

  • 焦点距離:25.754-48.493
  • F値:2.060
  • 半画角:41.735-22.775

どちらかといえば広角よりズームレンズと思われる光学系の実施例をいくつか含んでいます。いくつかの実施例は既存レンズのパラメータとよく似ていますが、レンズ構成が異なっているので別物。また、出願日が昨年6月となっているので「17-28mm F/2.8 Di III RXD(2019年7月 発売)」などの後継モデルを想定しているのかもしれませんね。

実施例の中には「25-50mm F2」となりそうな大口径のショートズームに関する実施例も含まれています。一眼レフ時代のシグマ「24-35mm F2 DG HSM」よりも広いズーム域で便利なレンズとなりそう。ズーム操作により全長が伸びにくい構造のため、インナーズームになる可能性もあります。

今のところ、ソニーEマウントで利用できるこのような超大口径のズームレンズは存在しないため、商品化されると面白い選択肢。収差図を見る限りでは、歪曲収差が極端に残っているので補正は必須となりますが…。

いずれの実施例にせよ、特許出願の光学系が実際に商品化される可能性は低いです。過度な期待は禁物。とは言え、水面下では古くなってきた広角ズームの更新・特殊な超大口径のズームレンズを検討中なのかもしれませんね。

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