このページでは一眼カメラ用交換レンズ「RF15-35mm F2.8L IS USM」の情報を収集しています。
更新履歴
- RF15-35mm F2.8 L IS USMはどこから見ても見事なレンズだが周辺減光は過去最高 2023年12月26日
- RF15-35mm F2.8L IS USMは非の打ち所がない素晴らしいレンズ 2023年3月20日
- 「RF16-28mm F2.8」 「RF15-28mm F2.8-4」「RF15-28mm F4-5.6 IS」を想定したような特許出願 2022年4月22日
- キヤノンRFレンズが4月7日に値上がり方向で価格改定 2022年4月3日
- キヤノン「RF15-35mm F2.8L IS USM」優れた光学性能だが周辺減光には注意が必要 2020年11月2日
- Patent application for the RF15-35mm f/2.8L IS USM 2020年8月31日
- キヤノンRF15-35mm F2.8L IS USMは高価だが強くおススメできるレンズ 2020年5月8日
- キヤノン RF15-35mm F2.8L IS USM 過去最高の広角ズームだが周辺減光が非常に目立つ【海外の評価】 2020年3月30日
- キヤノンRF15-35mm F2.8L IS USM 周辺減光が目立つものの、隅から隅まで良好な解像性能【海外の評価】 2020年3月12日
- RF15-35mm F2.8L IS USMはズーム全域で非常に均質な解像性能のレンズ【海外の評価】 2019年12月26日
データベース
レビュー
- CAMERA LABS
(抄訳記事) - DC.World
・ハンズオン
・レビュー(訳) - Dustin Abbott
(抄訳記事) - Mobile01
(抄訳記事) - Phototrend
(抄訳記事) - Photographylife
(抄訳記事) - The Phobographer
- 価格コム
レビュー/口コミ
購入早見表
レンズデータ
レンズ仕様
レンズの仕様 | |||
---|---|---|---|
発売日 | 2019年 9月27日 | 初値 | ¥267,298 |
マウント | RF | 最短撮影距離 | 0.28m |
フォーマット | フルサイズ | 最大撮影倍率 | 0.21倍 |
焦点距離 | 15-35mm | フィルター径 | 82mm |
レンズ構成 | 12群16枚 | 手ぶれ補正 | 5段分 |
開放絞り | F2.8 | テレコン | - |
最小絞り | F22 | コーティング | ASC/SWC |
絞り羽根 | 9枚 | コーティング | フッ素 |
サイズ・重量など | |||
サイズ | φ88.5mm×126.8mm | 防塵防滴 | 対応 |
重量 | 840g | AF | NanoUSM |
その他 | |||
付属品 | |||
レンズケース・フード |
MTFチャート
レンズ構成図
参考動画
関連レンズ
EFマウント
- EF16-35mmF4L IS USM
- EF16-35mm F2.8L III USM
- EF16-35mm F2.8L II USM
- EF17-40mm F4L USM
- 14-24mm F2.8 DG HSM
- SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2
- SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
- 17-35mm F/2.8-4 Di OSD
- AT-X 16-28 F2.8 PRO FX
- AT-X 17-35 F4 PRO FX
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海外の評価
Dustin Abbott
Dustin Abbott:Canon RF 15-35mm F2.8L IS Review
- 第一印象は「大きなレンズ」だ。同時に「RF70-200mm F2.8L IS USM」も貸し出してもらったが、根本的なサイズに違いはないような気がする。とは言え、広いズームレンジと光学手ぶれ補正を搭載するレンズと考えると小さいと思う。「EF16-35mm F2.8L III USM」と非常に良く似たサイズであり、「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2」よりも遥かに小さい。
- 印象的だったのはタムロンのような出目金レンズではなく、82mmの円形フィルターを利用できる点だ。非常に高価な角形フィルターを使わなくても良いのは大きい。
- 撮影倍率はキヤノンEFやタムロンSPとよく似ている。ただし、接写時の解像性能は私の期待には及ばなかった。
- ビルドクオリティは期待通りだ。エンジニアリングプラスチックを使用しているが、良好な作りと感じる。さらにレンズは徹底的な防塵防滴処理と前後のフッ素コーティング処理が施されている。
- インナーズーム方式ではなく、15mmの焦点距離でレンズが数センチ伸びる。28mm付近で最も短くなる。
- コントロールリング・フォーカスリング・ズームリングはそれぞれ触感が異なり、ファインダーを覗きながら操作するのに役立つ。
- コントロールリングは様々な機能を割り当てることが可能だ。有料でクリックレスに換装することも出来る。
- レンズにはポーチとフードが付属している。フードは浅すぎるので遮光性は期待できないだろうが、前玉の保護としては有効だ。
- 手ぶれ補正は非常に効果的だが1秒を超える撮影には限界がある。どちらかと言えば動画撮影で特に役立つと感じる。
- ナノUSM駆動のオートフォーカスは静かで高速に動作する。そして正確だ。いくつかのソニー製レンズはAF-Cでハンチングが目立つモデルもあるが、このキヤノンレンズでそのような傾向は見られなかった。一般的にフォーカスは電光石火、そして無音だ。
- 10段分のNDフィルターを装着した状態でもオートフォーカスは動作する。
- ここ最近のキヤノン製カメラは4K動画のクロップが無くなり、ボディ内手ぶれ補正を搭載したことで広角レンズでの動画撮影が飛躍的に快適となった。唯一の欠点は大きく重いため、大部分のジンバルと合わないことだ。
- 広角端で重度の周辺減光が見られ、Lightroomの補正では修正しきれない。このため、高感度ISOで撮影後に補正するとノイズが増える可能性がある。出目金レンズのタムロンSPは半分程度の減光で済んでいることを考えると、前玉を平坦にした結果なのかもしれない。
- 15mmでは大きな樽型歪曲が残っているものの、プロファイルで簡単に補正可能だ。35mmでは軽度の糸巻き型歪曲へと変化する。
- 35mmの周辺減光はまだ強いが、広角側と比べると1段程度改善している。
- シャープネスはフレーム全域・ズームレンジ全域でとても均質だ。20mmで少し落ち込み、24mm前後でピークとなる。
- 15mmは適度に良好なコントラストとシャープネスを備えている。サムヤン「AF 14mm F2.8 RF」は僅かにコントラストが良好だが、中央のパフォーマンスは似ている。中間域はサムヤン有利だが、四隅はキヤノンが優れている。単焦点レンズと比べて倍率色収差が僅かに残っているが、ズームレンズだからしかたのないことだ。F5.6まで絞ればキヤノンは全域でシャープとなり、F8でコントラストも強くなる。
- 20mmはズームレンジ全域で最も性能が低下するポイントだ。F5.6まで絞ればシャープネスとコントラストは四隅の端を除いて改善する。
- 24mmは絞り開放から強力だ。F5.6まで絞ると見事なシャープネスとなる。
- 35mmはEFレンズと比べて最も改善幅の大きなポイントである。絞り開放はキレのあるシャープネスではないが、F5.6まで絞るとフレーム全体で非常に強力なシャープネスを得ることが出来る。
- 接写でシャープネスとコントラストがイマイチだ。ボケも少し騒がしい。
- 逆光耐性の評価は良いところと悪いところがある。光条はシャープでとても良好な描写だが、ゴーストがかなり目立つ。
- コマ収差の影響は極僅かで非常に優れた結果である。
円形フィルターに対応しつつ、一眼レフ用の広角ズームをより機能的で高性能なレンズに仕上げている。大きく重いレンズだが、プロフェッショナル向けの仕様と言えるだろう。
非常に高い価格設定が購入の障壁となり、15mmでの重い周辺減光と歪曲は注意する必要がある。しかし、優れたフォーカス性能と手ぶれ補正を搭載しており、優れた色とコントラストで鮮明な描写を得ることが出来る。それでも高すぎると感じる場合はF4ズームを待つ必要があるが、全てを備えた広角ズームが必要であればこのレンズを選ぼう。
長所:堅牢なビルドクオリティ・耐候性・高速で静かなAF・効果的な手ぶれ補正・円形フィルター対応・優れたズームレンジ・ズームレンジ全域でフレーム全域が一貫した性能
短所:非常に目立つ周辺減光・逆光耐性・接写でいくらかソフトな描写・高価
CAMERA LABS
紹介・外観
- 「RF24-70mm F2.8L IS USM」と共に2019年2月に発表しされたEOS Rシステム用の超広角ズームレンズだ。さらに「RF70-200mm F2.8L IS USM」が加わり大三元が完成している。
- 「EF16-35mm F2.8L III USM」のマウント変更モデルでは無く、ミラーレス専用として一から設計されている。レンズサイズや重量は一眼レフ用と似ているが、広角端の画角が広くなり、キヤノン広角ズームで最も大きな光学倍率となる広角ズームレンズとなった。(アダプター経由のEFレンズよりは小さくなる)
- 広角F2.8ズームながら光学手ぶれ補正を備えている。
- ナノUSM駆動のAFにより静かで滑らかなフォーカシングを実現している。
- 一眼レフ用と同じく82mmフィルターを使用する。
- 35mmから15mmにズームアウトするとレンズ内筒が少し伸びる。(EFレンズは実質インナーズームである)
- 手ぶれ補正なしの場合は1/40秒が限界の状況で、手ぶれ補正をオンにすると1/10?1/5秒での撮影が可能となった。これは補正効果がおよそ2.5段分であることを意味している。
- 実写でRF版の15mmとEF版の16mmを見比べると、少し広い画角であることが明らかだ。接写でも期待通り広い画角となる。
- 実写でRF版の35mmとEF版の35mmを見比べると、遠景でほぼ同じ画角であることが分かる。接写時はEF版よりも画角が広くなるのでフォーカスブリージングの影響があるようだ。
- 最短撮影距離はRF・EFで同じ28cmとなっているが、撮影倍率はRF版が0.21倍なのに対し、EF版は0.25倍である。
- RF15-35mmの玉ボケには玉ねぎボケと縁取りの傾向が少しあるが、EF版と見比べて違いはほとんど無い。どちらも9枚羽根であり、絞った時の差もほとんど無い。
当然ながら、最大のライバルはキヤノン製EFレンズだ。既に「EF16-35mm F2.8L III USM」を所有している場合は使い続ければ良いだろう。サイズや重量はほぼ同じ、テスト結果の大部分は似たような結果となった。
EOS RシステムでF2.8ズームを持っていない場合、15mm・光学手ぶれ補正・コントロールリング・滑らかなフォーカシングが強みとなる本レンズを強くおススメする。RFレンズはEFレンズより高価だが、数百ドルの違いだ。
RF・EFどちらも価格的に手が届かない場合、サイズは大きいが優れた光学性能と手ぶれ補正を備えたタムロン「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2」がおススメだ。絞り値は大きくなるが「EF16-35mmF4L IS USM」も選択肢としてある。
CAMERA LABS:Canon RF 15-35mm f2.8L IS USM review
Optical Limits
Canon RF 15-35mm f/2.8 USM L IS - Review / Test Report
- 一眼レフ用よりも画角が広く、手ぶれ補正を備え、高速AFを実現したミラーレス用の超広角ズームレンズだ。当然ながら2300USDと高価で、一眼レフ用の「EF16-35mm F2.8L III USM」よりも少し高い。
- サイズが大きく、一眼レフ用と比較して重量が少し増加している。
- デザインはRFレンズらしい仕上がりだ。
- 内筒は広角端で1cmほど伸びる。
- ナノUSM駆動のオートフォーカスはノイズレスで非常に高速だ。絞ると僅かにフォーカスシフトの影響を受けるが、通常の撮影で問題とはならない。
- 手ぶれ補正の公称値は5段だが、実際には1~2段ほど低い効果と思われる。
- ミラーレス用の超広角レンズは歪曲収差が弱点となる傾向がある。しかし、キヤノンは光学的に補正しているようだ。もちろん、15mmの焦点距離では目に見える樽型歪曲が残っている。それでも最大で2.8%と一眼レフ用と遜色無い水準だ。18mmでは陣笠状の歪曲収差が目に付くものの、歪曲の度合いは低下している。18mmを超えると糸巻き型歪曲へと変化する。
- 周辺減光は15mm F2.8で4.6EVだ。これは我々が見てきたレンズの中では最悪の数値である。一眼レフ用より約2EVほど減光が強く、バックフォーカスの短さが要因であると思われる。絞ると大きく改善するが、15mmと18mmでは絞り値全域で減光が目に付く。望遠側では軽減するが、それでもF2.8~F4で非常に目立つ。自動補正は役に立つが、増感によるノイズ増加は必至だ。
- 15mmにおける中央解像は実に優れている。周辺部は開放で少し甘いものの、それでも非常にまともな画質だ。絞ると四隅まで良好となり、F5.6で端まで優れた水準に達する。24mmも同様だが、35mmはF2.8の画質が少し低下する。
- 像面湾曲は広角側で小さく、望遠側で増加する。テストした個体の偏心は良好だったが、完璧では無かった。
- 倍率色収差はとても良好に補正されている。
- 実写でのボケはとても心地よいものだった。
- 逆光耐性は完璧では無いが、ズームレンズとしてはフレアを良く抑えている。
いくつか弱点があるものの、これまでにテストした中では最高の超広角レンズだ。解像性能は基本的にとても良好で、特に絞った時はフレーム全域で良好となる。色収差はきちんと補正され、ボケと逆光耐性は良好だ。
ビルドクオリティはプロ向けらしく、材質・組み立てともに一級品だ。オートフォーカスはノイズレスで非常に高速、そして手ぶれ補正も組み込んでいる。
潤沢な資金があれば強くおススメできるレンズだ。
Optical Limits:Canon RF 15-35mm f/2.8 USM L IS - Review / Test Report
Phototrend
TEST CANON RF 15-35 MM F/2,8 L IS USM : LE ZOOM ULTRA GRAND ANGLE SANS FAUTE (OU PRESQUE)
- Lシリーズらしい赤ラインと落ち着いたブラックカラーの模範的な仕上がりのレンズだ。
- 外装は高品質なプラスチック製だ。
- EOS Rに取り付けた時のバランスは良好だ。EOS RPとの組み合わせだと長時間の仕様で手首が痛くなってくる。
- フォーカスリングとズームリングは感触が異なるので判断しやすい。
- フォーカスリングの回転量は約313°だ。回転量が大きすぎると感じる人もいれば、精密なマニュアルフォーカスが可能と喜ぶ人もいるだろう。
- 広角側に焦点距離を合わせると内筒が13mmほど伸びる。インナーズームでは無いが、頑丈さの点で不安は感じない。
- 解像性能は見事だ。中央領域は絞り値・焦点距離に関係なくシャープである。
- さらに15?18mmを除いてフレーム全域で絞り開放から驚くほど均質的な画質だ。F2.8から絞る必要性を感じず、パフォーマンスはF16まで持続する。
- 均質性が劣る15?18mmもF5.6~F8まで絞ると素晴らしいパフォーマンスだ。
- 最短撮影距離だとしてもシャープネスは良好だ。
- 樽型の歪曲収差が目立つものの、16mmで大きく改善する。
- 逆光耐性は優れているが、レンズフードは併用するべきだろう。
- 注意すべきは周辺減光だ。一眼レフ用よりさらに目立つようになっている。この問題は補正で簡単に修正できるが、ノイズ増加のリスクを含んでいる。
- オートフォーカスはRF24-105mmと同じくとても静かで高速だ。
- 手ぶれ補正は4段分の補正効果を実感できた。公称値には及ばないが「EF16-35mmF4L IS USM」が2段分程度の効き目だったことを考えると、大きく改善している。
- EF16-35mm F2.8L III USMは手ぶれ補正を搭載していない。
- EF16-35mmF4L IS USMはよりコンパクトで軽量だ。屋内や天体撮影を除けば大部分の被写体で十分なレンズとなるだろう。2段分だが光学手ぶれ補正を搭載している。
- シグマ「14-24mm F2.8 DG HSM」やタムロン「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2」は前玉が湾曲しているので円形フィルターを装着することが出来ない。高価なフィルターホルダーが必要だ。
タムロンはF2.8ながら光学手ぶれ補正を搭載した貴重な広角ズームレンズだ。光学性能はとても優れている。
F2.8の広角ズームながら、光学手ぶれ補正を搭載し、円形フィルターに対応している。その上、一眼レフ用より25%軽量だ。高価だが、メリットを考慮すると正当な価格設定と言えるだろう。
光学性能は一眼レフ用レンズ群と似ているが、四隅のパフォーマンスを見比べると有利だ。周辺減光が弱点となるが、機能性を考慮すると妥協すべきだろう。
長所:ビルドクオリティ・光学手ぶれ補正・優れた均質性・F2.8+手ぶれ補正搭載モデルとしては軽量・AF
短所:価格・周辺減光
Phototrend:TEST CANON RF 15-35 MM F/2,8 L IS USM : LE ZOOM ULTRA GRAND ANGLE SANS FAUTE (OU PRESQUE)
Lesnumeriques
隅から隅までシャープな画質
- サイズは「EF16-35mm F2.8L III USM」とほぼ同じだ。全長は1mmしか違わず、同サイズを維持しており82mmフィルターも装着可能だ。ただし、光学手ぶれ補正を追加しており、重量は僅かに増加している。
- ソニー「FE 16-35mm F2.8 GM」と比べると遥かに大きいが、タムロン「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2」を考慮するとまだまだコンパクトである。EOS Rとの組み合わせでバランスは取れるが、EOS RPではアンバランスに見えるかもしれない。
- 防塵防滴仕様がどれほどのものか公表はされていないが、レンズの作りは申し分なく、操作性は快適だ。
- ズームレンズは短いストロークにも関わらず正確で良好に操作できる抵抗量を持っている。35mm時に内筒は最も短くなり、15mm時に約1.5cmほど伸びる。
- フォーカスリングは滑らかに動作する。ピント距離指標は無いが、ライブビューで確認可能だ。
- カスタマイズ可能なコントロールリングを備えている。絞り値やISO感度を設定可能だ。
- 玉ボケはフレーム全域でほぼ円形となっている。玉ねぎボケの傾向はほとんどみられない。
- 周辺減光は全ての焦点距離において絞り開放で目立つ。35mmは1段絞ると改善するが、15mmでは2段絞る必要がある。
- 15mmと35mmは歪曲収差が非常に大きいものの、自動補正で効果的に抑えている。
- 手ぶれ補正はRF70-200ほど効果的では無いが、それでも3段分の効果を確認した。
- オートフォーカスは完璧な静かさで高速に動作する。手ぶれ補正のみ、わずかなノイズを発生させるかもしれない。
- シャープネスの最高値は「RF24-70mm F2.8L IS USM」や「RF70-200mm F2.8L IS USM」よりも低いが、全ての絞り値で隅から隅まで均質的なシャープネスを実現している。この傾向は風景写真が高く評価するだろう。
- 色収差はまったく見当たらない。
「RF24-70mm F2.8L IS USM」や「RF70-200mm F2.8L IS USM」と比べると見事な結果では無いが、依然として優れた水準である。一眼レフ用の「EF16-35mm F2.8L III USM」より優れた広角ズームで、ソニー「FE 16-35mm F2.8 GM」より均質性のあるシャープネスを備えている。
長所:優れた均質性・効果的な手ぶれ補正・高速で静かなオートフォーカス・カスタマイズ可能なコントロールリング
短所:目立つ周辺減光・重量・フォーカスリングにハードストップが無い
Lesnumeriques:Objectif Canon RF 15-35mm F2.8L IS USM?: le plus grand-angle de la gamme RF
PhotographyBlog
素晴らしい画質
- キヤノンRFマウント用の大口径広角ズームレンズだ。3枚の非球面レンズと2枚のUDレンズを含む12群16枚構成となっている。
- プロフェッショナル向けのレンズであり、価格は2299ドルと高価だ。
- 他の大三元ズームと同じく大きく重い。EOS RPと組み合わせて使ったが、おそらくEOS Rと組み合わせたほうがバランスが良いはずだ。
- 小型軽量なレンズでは無いが、とてもしっかりと作られたレンズと感じる。
- ズームリングには15mm・20mm・24mm・28mm・35mmの焦点距離を表示。マニュアルフォーカスリングとの区別は触れただけで判断可能だ。
- マニュアルフォーカスリングは固すぎず、緩すぎない。正確に操作できる程よい抵抗量だ。
- 超広角ズームとしては歪曲収差をとても良好に補正している。直線的な被写体を撮影すると僅かな樽型歪曲に気が付くかもしれないが目障りなものでは無い。
- 高価なレンズとしては期待通りの色収差補正だ。極端な高コントラスト領域で僅かに色ずれが発生するくらいである。
- 周辺減光は絞り開放で目に付く。実写ではそれほど目立たないが、フラットな背景の場合は注意する必要がある。F4~F5.6まで絞ると大きく改善する。
- ボケの評価には個人差があると思うが、滑らかで自然な描写となりとても魅力的だ。
- シャープネス:
・15mm:中央は絞り開放からとても良好だ。F4まで絞るとさらにシャープとなり、F11で僅かに低下し始める。F16-F22は回折の影響を受けるものの、全体的には良好な画質だ。四隅はF11~F22で最適となる。
・24mm:中央は絞り開放からとても良好だ。F4まで絞るとさらにシャープとなり、F8で僅かに低下し始める。F16-F22は回折の影響を受けるものの、全体的にはとても良好な画質だ。四隅はF5.6~F11で最適となる。
・35mm:開放から良好だが、F4まで絞ると顕著にシャープとなる。F5.6でさらに改善んし、F8-F11でほぼ同じ状態を維持する。F16-F22で少し低下するが、通常のプリントやウェブサイズなら良好だ。四隅はF8?F16で最適となる。
シャープなレンズだが、これを活かすには2600万画素のEOS RP、おそらく3000万画素のEOS Rでも物足りない。さらにエルゴノミクスを考えるとEOS RPとのバランスは注意したほうが良い。長時間の手持ち撮影ならばエクステンショングリップを検討すべきだろう。
非常に高価で取っ付きにくいが、素晴らしい画質だ。予算が許すのであれば強くおススメできるレンズである。
Mobile01
ほぼ完璧に近い光学性能
- 外装は強化プラスチックでマットブラックの塗装が施されている。
- プラスチック製花形フードにはロック機構が備わっている。何かの拍子に脱落する心配がない。
- 外部ズーム・内部フォーカスのレンズ設計だ。広角時に最も内筒が伸び、望遠端で内筒が最も短くなる。
- 最大撮影倍率は一眼レフ用と比べて僅かに劣る。
- 手ぶれ補正の効果は15mm時に近景で3段、遠景で4段ほどだ。
近景
遠景
- 歪曲収差はとても小さい。
- 15mm時はF2.8?F8まで全体的にとてもシャープな画質だ。F16以降は回折によりソフトとなる。
- 35mm時はF2.8?F16までシャープな画質だ。パフォーマンスは広角端と同じである。
- 光条はF8付近から発生する。
- 軸上色収差は酷な条件でも発生しない。魔法のような収差補正だ。
- 逆光耐性はとても良好だが、いくらか条件が重なると部分的にゴーストが発生する。
F2.8と明るいズームレンズながら、広角端から望遠端まで優れたパフォーマンスである。解像性能はとても良好で色収差補正も素晴らしい。光学的にはほぼ満点に近い水準だ。
Mobile01:Canon RF 15-35mm f/2.8L IS USM 超廣角鏡頭評測|搭載五級防手震 光學實力驚人!
Digitaal Camera World
プロ必携だが非常に高価
- このレンズはEF16-35mm F2.8L III USMよりも小さいが、それでもかなり大きなレンズだ。EOS RやEOS RPのボディサイズを考慮するとやはり大きい。ただし、このレンズは焦点距離が1mm短くなり、さらに5段分の光学手ぶれ補正を搭載している。
- ナノUSM駆動を採用した最初の大口径ズームレンズだ。静止画で高速なAFであると共に、動画撮影でも静かなAF駆動で恩恵を享受できる。
- レンズはとても頑丈だ。
- 他のRFレンズと同様、カスタマイズ可能なコントロールリングを備えている。
- 5段手ぶれ補正を搭載しているが、スローシャッター時は補正できない回転ブレの影響が発生しやすい。
- 実写ではズームレンジ全域で隅から隅までシャープな描写だ。ただし、ラボテストでは中央解像と比べて端の解像性能は低い。
・中央は一貫して非常に良好なパフォーマンスだが、24mmで僅かに低下している。
・端のパフォーマンスは良好で、ズームレンジ、絞り値全域で一貫している。ただし、15mmのパフォーマンスはやや悪く、絞ることで少し改善する。価格を考慮するともう少し健闘して欲しかった。 - RF24-240mmのように歪曲収差をデジタル補正に依存しておらず、光学的にしっかり補正しているようだ。15mmで極僅かな樽型歪曲、24mm以上で極僅かな糸巻き型歪曲となる。
- 超広角ズームとしては良好な色収差補正だ。
手ぶれ補正と良好な歪曲補正、そしてF2.8ズームレンズであることを考慮すると、多くのプロフォトグラファー必携レンズとなるはずだ。残念ながら価格設定もプロ水準なので、アマチュアが手を出すのは難しい。超広角ズームは四隅の画質が悪化するものだが、価格を考慮するともう少し健闘して欲しかったところである。
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