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シグマ 35mm F1.2 DG DN | Art 交換レンズデータベース

このページでは一眼カメラ用交換レンズ「35mm F1.2 DG DN | Art」の情報を収集しています。

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更新履歴

  • 2020-2-3:Mobile01がレビューを掲載しています。
  • 2019-08-06:Lenstipがサンプルイメージを公開しました。
  • 2019-07-11:正式発表されました。
  • 2019-07-11:間もなく「35mm F1.2 DG DN | Art」が発表されると言う噂を元に専用ページを作成しました。

レンズデータ

購入早見表

レンズデータ

レンズ仕様

レンズ構成枚数 12群17枚
画角(35mm判) 63.4°
絞り羽根枚数 11枚 (円形絞り)
最小絞り F16
最短撮影距離 30cm
最大撮影倍率 1:5.1
フィルターサイズ φ82mm
最大径 × 長さ φ87.8mm×136.2mm
質量 1,090g

MTFチャート

レンズ構成図

関連レンズ

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海外の評価

Mobile01

Sigma 35mm f/1.2 DG DN Art 鏡頭評測|更勝原廠鏡的極致之作!

  • レンズフード上部はプラスチックだが、下部はゴムのような素材を使用している。脱着時のグリップは良好だが、小ゴミが付きやすくなっている。そして長期的な使用でゴムが劣化しないかが心配だ。
  • 12群17枚のレンズ構成で前面にはフッ素コーティングが施されている。特殊レンズは3枚のSLDレンズ、3枚の非球面レンズを使用。
  • ここ最近のソニー純正レンズと同様、絞り羽根は11枚と多い。小絞り時の玉ボケ形状にいい影響を及ぼすはずだ。
  • レンズ外装は触った限り大部分が金属製である。質感はとても良好だが、重量が1,000gを超える理由のようだ。
  • 絞りリングは1/3ステップでF1.2からF16まで調整可能だ。デクリック機構を備えているので動画撮影にも適している。
  • α7R IIIと組み合わせた時の総重量は1747gだ。片手で撮影するのは難しい。サイズ感は24-70mm F2.8とほぼ同じだ。
  • リングタイプの大型HSMはレスポンスが良く、静かに動作する。ただし、静かな環境では動作音が僅かに聞こえる。AF-Sでたまにミスショットがあるのは残念だが、AF-Cで同様の問題は無かった。
  • 歪曲収差は顕著な樽型となる。デジタル補正後に問題は見られない。
  • 4200万画素のα7R IIIと組み合わせてもF1.2から非常にシャープな描写だ。絞り開放から隅までとてもしっかりとしているが、周辺減光の影響は避けられない。
    F2まで絞ると減光を抑えることが出来る。
  • 絞り開放時に色収差が僅かに発生するものの、F2.8まで絞るとほぼ完全に抑えることができる。キヤノンのRF F1.2レンズと使い比べると、シグマのコストパフォーマンスは本当に魅力的だ。
  • 逆光耐性は良好だ。
  • 周辺減光は開放で目立つがF2.8まで絞ると解消する。
  • 玉ボケの口径食は絞り開放で目立つものの、F2.2付近まで絞るとほぼ解消する。

F1.2と大口径ながら諸収差を良好に補正している。歪曲収差もレンズ補正で補完可能だ。
AF-S時のレスポンスや精度が少し残念と感じるので、ポートレート時は瞳AF+AF-Cを使うのがおススメだ。1点のAF-Sを使う場合は何回かAFを動作させることになるだろう。

Mobile01:Sigma 35mm f/1.2 DG DN Art 鏡頭評測|更勝原廠鏡的極致之作!

Dustin Abbott

シグマらしいレンズ

  • α7R IIIやα9だけでなく、α7R IVの6100万画素にも耐えうる大口径レンズだ。画質に不満を言う人はほとんどいないだろうが、35mmとしては最大級のサイズと重量であることは注意したほうが良い。
  • 美しく機能的なレンズの作りだが、非常に大きく重い。大口径の35mm単焦点としては最も大きく重いレンズであることが分かる。
  • フォーカスリングは幅広く、抵抗感があるので正確な操作が可能だ。
  • デクリック機構を備えた絞りリング・ボディ側でカスタマイズ可能なフォーカスホールドボタン・AF/MF切替スイッチなど機能が豊富だ。
  • ステッピングモーター駆動のオートフォーカスは静かで、他の大口径レンズよりも滑らかに動作する。ただし、動画撮影時はややぎこちない。
  • 「ISO32000で1/15秒」の非常に暗い環境では、フォーカス速度が遅くなるものの良好にオートフォーカスが動作した。
  • 瞳AFは完璧に動作する。
  • α7R IVの6100万画素をものともしない解像性能だ。トップクラスの35mmと同程度の中央解像だが、四隅は明らかにシグマのほうが解像している。
  • レンズ構成枚数が多いためか、光透過率はサムヤンのほうが良好である。
  • 補正をオフにすると周辺減光と歪曲収差が目立つ。
  • 色収差の補正はとても良好だ。
  • ボケはとても柔らかく、少し絞れば玉ボケは四隅まで円形を保っている。
  • 光学性能に弱点があるとすれば逆光耐性だ。大きなフレアが発生しやすい。レンズフレアは極端な悪条件でなくとも発生する。このためレンズフードの装着は不可欠だ。

シグマが市場に投入した最初のフルサイズミラーレス用レンズ3本の中ではもっともシグマらしいレンズだ。光学性能に妥協が無い、重く大きなレンズである。一部の人にとって不快と感じるほどのサイズであり、小型軽量なミラーレスシステムで組み込みたくないレンズとなるだろう。

しかし、コストパフォーマンスを考慮すると他に類を見ないレンズだ。ポートレートやウェディングで素晴らしい選択肢となるだろう。

大きく重く、そして高価なシグマレンズだが、非常にスペシャルなレンズだ。GMレンズのように驚異的な光学性能と優れたオートフォーカス、そしてプログレードのビルドクオリティを備えている。

長所:美しく、機能的なレンズの作り・絞りリングとデクリック機構・高速で静かなAF・瞳AFの精度・F1.2から素晴らしいシャープネス・優れたコントラスト・良好な発色・素敵で柔らかいボケ

短所:大きく重い・高価・逆光耐性

Dustin Abbott:Sigma 35mm F1.2 DN ART Review

PhotographyBlog

ソニーEで最高の35mm

  • 重さ1090g、長さ13.6cmのレンズだ。我々がテストしてきた35mm単焦点レンズの中では最も重く、大きい。
  • ソニーEマウント用の35mm単焦点としては極めて大きなレンズである。
  • α7のようなフルサイズミラーレスに装着しても大きなレンズと感じる。左手でレンズを支える必要がある。
  • ビルドクオリティは優れており、価格は適正と感じる。
  • 単焦点レンズに必要な大部分の機能を備えている。一つ無いとすれば手ぶれ補正くらいだろう。
  • インナーフォーカス機構を採用している。幅広いフォーカスリングには被写界深度指標とピント距離指標が無い。
  • オートフォーカスはα7 IIIと組み合わせた際に被写体まで0.15秒だ。良い条件でも悪い条件でもピントが迷うことはほぼ無かった。
  • 絞りリングは1/3段ごとに動作する。
  • 絞りリングは良好な抵抗感を持ち、独特のクリック音が発生する。デクリック機構により、動画撮影に適した絞りリングの操作も可能である。
  • 色収差は稀にテストシーンで目に付くが、目立つことは無い。
  • F1.2では周辺減光が発生するものの、F4まで絞ると解消する。
  • マクロレンズでは無いが、1:5.1倍の撮影倍率を備えている。
  • ボケの評価には個人差があると思うが、我々の見解としては壮大で信じられない程のボケ量を得ることが出来る。
  • シャープネス:
    ・中央はF1.7?F11まで高解像だ。F16で回折の影響を受ける。
    ・四隅は中央ほどでは無いが、F2~F11で最もシャープな結果を得ることが出来る。

あらゆる観点から化け物レンズである。最も重く、最も大きく、最も高価だが、フレーム全体のボケとシャープネスは我々がテストした中で最高の画質だ。

防滴構造や絞りリングを備えている点も素晴らしい。ソニーαシステムにおいて、最も明るく、最も光学性能の高い35mm単焦点レンズである。

PhotographyBlog:Sigma 35mm F1.2 DG DN Art?Review

Camera Labs

過去最高の35mm

  • フォーカス精度はとても良好だ。
  • ピント位置が近距離から無限遠へ移動しても画角の変化はほとんど無い。
  • ピント全域を移動するためにはフォーカスリングで630度の回転が必要だった。そして、回転動作にはいくらか力が必要だ。回転量と抵抗量が相まって、誤操作の少ないMF操作が可能である。ただし、他のレンズと違って指一本での操作は難しい。
  • 動画撮影時に内蔵マイクでフォーカス駆動の音を拾わないほど静かだ。
  • α7R IIとの組み合わせで無限遠まで0.8秒ほどかかる。これはFE35mm F1.4 ZAと比べて僅かに遅い程度だ。
  • 軸上色収差はいくらか目に付く。
  • 同テストでフォーカスシフトが無いことも明らかとなった。
  • シャープネス
    ・他のレンズと同じF1.4に合わせると、シグマが最も良好な中央解像性能だ。
    ・FE35mm F1.4 ZAはシグマと同程度の中央解像だが、四隅は力不足だ。
    ・35mm F1.4 DG HSMは四隅が驚くほどシャープだが、APS-C領域でソフトとなる。
    ・F2.8以上に絞ってもあまり改善しない。
    ・解像力テストの距離では像面湾曲がほとんどない。
  • 遠景解像
    ・他のレンズと同じF1.4に合わせると、シグマが最も良好な解像性能だ。
    ・どのレンズにしても軸上色収差の影響が見られる。
    ・ソニーとサムヤンは像面湾曲が目に付く。
    ・解像力チャートと同じく、F2.8以降ではあまり改善しない。
  • F1.2ながらコマ収差は非常に少なく驚いている。
  • 玉ボケはFE35mm F1.8と同じく非球面レンズの影響がほとんどない。比べてFE35mm F1.4やAF35mm F1.4は玉ねぎボケが目に付く。
  • 前後のボケはシグマが最も優れている。
  • クローズアップではF4以上まで絞ることでとても良好な画質となる。
  • 逆光耐性はとても良好だ。複雑なレンズ構成のレンズとしては見事な結果である。
  • 絞ることで鮮明な光条が発生する。
  • Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA:同価格帯のレンズでシグマより軽くて軽量だ。このレンズはとても柔らかいボケ描写だが、シグマはこれを上回っている。おまけにシグマのほうがシャープだ。
  • AF 35mm F1.4 FE:同クラスで最も安価な選択肢だ。ソニーよりもシャープだが、価格は1/3である。ただしボケはシグマやソニーに及ばない。さらにオートフォーカスの信頼性が低い。
  • 35mm F1.4 DG HSM:もともと2012年に登場した一眼レフ用のレンズだ。サイズと重量、そして価格はサムヤンと似ている。中央はとても良好だが、色収差が目に付く。個人的にはこのレンズよりもF1.2 Artのほうが好みだ。

これまでにテストした最高の35mmだ。F1.2と非常に明るいレンズながら、F1.4のレンズ群と比べて優れた光学性能と素敵なボケを兼ね備えている。

全域でシャープ、そして素晴らしいボケ、小さく抑えられたコマ収差、ほとんど影響のない像面湾曲、十分良好な逆光耐性と見事な結果だ。さらにデクリック機構を備えた絞りリングにカスタマイズ可能なFnボタン、マウント変更サービスにも対応している。

欠点と言えばレンズのサイズと価格くらいだろう。価格はレンズのパフォーマンスを考慮すると正当化できるものだ。付け加えると、もう少し色収差が良好であればなお良かった。

長所:非常に良好な解像性能・逆光耐性・素敵なボケ・防滴構造・フッ素コーティング・デクリック機構を備えたリング・フォーカスホールドボタン・マウント交換サービス

短所:もう少し色収差補正が良好だと良かった・非常に大きく重い

Camera Labs:Sigma 35mm f1.2 Art review

Lesnumeriques

F1.2と高解像の両立

  • 「35mm F1.2」の仕様上、このレンズはとても大きく重い。
  • サイズは「14-24mm F2.8 DG HSM」とほぼ同じだが、重量はさらに重い。α7 IIIのようなカメラと組み合わせるとアンバランスだ。
  • 大きなレンズだが、扱いやすいレンズでもある。フォーカスリングは適度な抵抗量で正確な操作が可能だ。さらに1/3段で動作する絞りリングも備えている。これはデクリック機構を備えているので滑らかな操作も可能だ。
  • F1.2~F1.4では口径食が目立つものの、さらに絞ると次第に緩和する。
  • 未補正の歪曲収差は目立ち、デジタル補正を前提としていることが分かる。
  • 周辺減光も歪曲と同じくかなり目立つ。ただし、デジタル補正で解消可能だ。
  • 大きなレンズにも関わらず、オートフォーカスは高速かつ静かな動作だ。駆動音はノイズレスだが、フォーカスレンズが動く時の音はハッキリと聞こえる。
  • 大口径レンズにも関わらず、0.30mの撮影距離で0.2倍の撮影倍率を誇る。
  • 4200万画素のα7R IIと組み合わせると、F2.8からとても良好な均質性を発揮する。
  • α7R IVと組み合わせても絞り開放からとても良好な解像性能を発揮する。そしてF2.8まで絞れば優れた解像性能だ。

長所:防塵防滴・デクリック機構・良好な操作性・F1.2・接写性能・円形絞り・ボケ・色収差が無い・高解像・良好な均質性

短所:重い・大きい・手ぶれ補正無し・周辺減光と歪曲収差はデジタル補正

シグマは並外れたF1.2と非常に高い光学性能を両立する偉業を成し遂げた。目立つ歪曲収差や周辺減光はデジタル補正で完璧に修正可能なので心配ない。本当に注意すべき点があるとすればレンズのサイズと重量だ。

Lesnumeriques:Sigma 35mm f/1,2 DG DN Art?: un objectif aussi encombrant qu'excellent

Lenstip

F1.2ながら優れた光学性能

  • 直径30mmの後玉は金属製レンズマウントから1cmほど奥へ埋まっている。周囲は黒く塗りつぶされた綺麗な仕上がりだ。
  • 製造国は日本だ。
  • 19mmの絞りリングはF1.2~F16とAポジションが印字されている。1/3段ごとに動作し、デクリック機構も備えている。とても快適でひなの余地はない操作性だ。
  • 55mm幅のフォーカスリングはとても滑らかで適切な抵抗量で動作する。ピント距離全域の回転量は580度と非常に大きい。正確な微調整に適しているが、素早い操作には向いていない。
  • 解像度:
    ・α7R IIのRAWから計測している。
    ・良像の基準値は39?41lpmmだ。
    ・最良の単焦点レンズで70lpmmを超える数値である。
    ・今のところFiRiN 20mm F2 MFが72.6lpmm、コシナ 65mm F2が78.5lpmmがレコードホルダーだ。
    ・中央解像はセンセーショナルな結果となった。絞り開放から既に50lpmmを超え、絞ると急速に改善し、F2.8でピークの72.9lpmmに達する。サムヤン35mm F1.4のパフォーマンスより顕著に良好な結果だ。
    ・F1.2の中央解像はF16よりも優れている、恐るべきレンズだ。
    ・APS-C領域でも絞り開放から実用的な画質であり、絞ると65lpmm近くとなる。フルサイズ四隅でも60lpmmに近い。この結果は中央解像のレコードホルダーであるAPO65mm F2やAF85mm F1.4 FE以上である。
  • 軸上色収差の補正は完璧では無く、絞っても色ずれは目に付くが大きな問題ではない。
  • 倍率色収差はフルサイズ隅で0.03%と非難の余地がない。低収差だがAPS-Cの端付近の絞り開放で最も目に付く。
  • 球面収差の補正は完璧では無く、前後の玉ボケ描写に違いが見られる。
  • 歪曲収差はこのレンズにおける欠点だ。APS-C領域で-1.11%となり、フルサイズでは-2.53%の樽型歪曲が見られる。最近の競合他社と見比べると、シグマの収差は本当に大きい。APS-C領域の歪曲がシグマ35mm F1.4 DG HSM Artのフルサイズ領域の歪曲収差よりも大きいと言えば分かりやすいだろうか。物理的に大きなレンズだが、歪曲収差の光学補正は諦めているようだ。
  • コマ収差の補正は完璧とはいかないものの、影響は僅かである。F1.2の大口径レンズでこのような補正は難しかったことだろう。文句を言うべき筋合いはない。
  • 非点収差の平均値は7.5%だ。主にF1.2~F1.4で目に付き、F2まで絞ると解消する。
  • ボケは僅かな玉ねぎボケと目立つ口径食の影響が見られる。
  • 周辺減光はフルサイズ領域でとても目立ち、F1.2で-3.76EV、F1.4で-3.15EVと非常に目立つ。
  • 逆光耐性は歪曲・周辺減光に次ぐ弱点だ。太陽がフレーム内にあり、絞り開放付近では問題無い。しかし、フレーム外に光源があるとレンズフレアが発生する。
  • オートフォーカスはノイズレスだが特に高速と言う訳では無い。ピント距離全域を移動するのにおよそ1秒ほどかかる。精度の問題は無く、明らかなミスショットは極僅かだ。

長所:センセーショナルな中央画質・非常に良好なAPS-C領域の画質・良好なフルサイズ四隅の画質・僅かな軸上色収差・無視できる倍率色収差・きちんとしたコマ収差補正・非点収差が小さい・穏やかなAPS-C領域の周辺減光・静かで正確なAF

短所:競合レンズより大きな樽型歪曲・逆光耐性が少し弱すぎる・巨大な周辺減光

シグマは非常に競争力のある方法でフルサイズミラーレスのレンズ市場に参入した。個性的なスペックのみならず、フレーム全域の画質も考慮したレンズ設計だ。ミラーレスでもフレーム端の画質を向上させるのは難しかったが、シグマはこれをやってのけた。

しかし、レンズサイズと重量にも関わらず、大きな歪曲収差と周辺減光は光学性能とトレードオフになっているようだ。フレーム全体で高い解像度を実現するには避けて通れなかったのだろう。ただ個人的な見解としては、逆光耐性はもう少し改善が出来たのではないだろうか?

ここ最近の完全無欠なシグマレンズと比べると、いくらか目に付くポイントはある。しかし、少なくとも35mm F1.2 DG DNに競合するレンズが登場するまでは批判することは出来ない。

Lenstip:Sigma A 35 mm f/1.2 DG DN

Lensrentals

F1.2のレンズとしては抜群の光学性能

  • このレンズのMTFチャートは非常に優れている。中央から離れるといくらか非点収差や倍率色収差が見られるものの、これは大口径レンズでは予想できる程度でそれほど酷いものでは無い。
  • 他の35mm F1.2でテストしているのは「Voigtländer NOKTON 35mm F1.2 Aspherical II」だけだ。このレンズは古く小さく、安価なMFレンズなので比較にならない。
  • 焦点距離は異なるがキヤノン50mm F1.2Lと比較する価値はある。しかし、古いレンズ「EF50mm F1.2L USM」では比較するに値せず、まだ「RF50mm F1.2L USM」はテストしていない。
  • これまでテストした超大口径レンズで最もシャープなレンズは「Noctilux-M 75mm f1.25 ASPH」だ。このレンズは12,000ドルだが、シグマのほうが明らかにシャープだ。これには少々驚いた。
  • F1.4まで絞ると中央は大きく向上するが、外側半分はあまり変化しない。F1.4の段階で「35mm F1.4 DG HSM」よりも少し良好だ。確かにより大きく高価なレンズだが、それでもF1.2のレンズだがF1.4よりもシャープだとは思ってもいなかった。
  • つい最近テストした「SP 35mm F/1.4 Di USD (Model F045)」は過去最高の35mmと評価したレンズだ。このレンズと比較すると中央解像は互角、中央から離れるとタムロンは少しシャープとなり非点収差が少ない。とは言え、実写で2本の描写に違いがあるとすれば僅かに異なる色被りくらいだろう。拡大してもハッキリ区別は出来ない。

ソニー製カメラで35mm F1.2を使いたい場合、このレンズはとび切り上等な選択肢だ。多くの超大口径レンズのようなペナルティを持たず、F1.4のレンズに見劣りしないシャープさを発揮する貴重なレンズだ。

F1.2が必要でない場合、タムロンSP 35mm F/1.4 Di USD (Model F045)」は素晴らしい光学性能で小さく安価だ。ソニー「FE 35mm F1.8」は小型で適切な価格設定のレンズで、ここ最近テストしな中では最も人気の出るだろう。ソニー「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」も選択肢として存在するが、誰も購入を検討していない。

Sony Alpha Blog

過去最高の35mm

  • レンズサイズは135mm F1.8 GMにとても近い。35mmとしては非常に巨大なだが、135GMのように扱いやすいレンズだ。
  • ビルドクオリティとエルゴノミクスはソニーGMと非常に似ている。
  • フォーカスリングは大きなグリップで適度な抵抗量を持つ。
  • レンズフードのゴム部分はゴミが付着しやすい。
  • AFは静止画・動画どちらも非常に高速で正確だ。低照度でも非常に良好だが、FE35mm F1.8と比べると少し遅い。瞳AFは完璧に動作する。
  • AFの駆動音が僅かに聞こえるものの、動画撮影時に音は拾わない。
  • シャープネス:α7R III
    中央:F1.2?F8でexcellent、F11でoutstanding、F16で回折の影響がある
    四隅:F1.2でvery good、F1.4でexcellent、F2~F8までoutstanding、F11でexcellent、F16で回折の影響がある。
    ・抜群のパフォーマンスでFE35mm F1.8よりさらに優れている。広角レンズでこのようなシャープネスを得られることは滅多にない。
  • ボケはとても滑らかだ。シャープネスとこのようなボケ描写を併せ持つレンズはとても珍しい。
  • F1.2では周辺減光が目に付くものの、F2まで絞ると急速に改善する。
  • 歪曲はとても強いがプロファイルによって完全に補正できる。
  • 色収差はとても小さい。
  • 逆光耐性はとても良好だが、完璧では無く、状況によってはいくらか発生する。絞ると素敵な光条だ。
  • 玉ボケは柔らかく、非球面レンズの影響は見られない。
  • 発色やコントラストはとても良好だ。色は自然でFE35mm F1.8のように過飽和とはならない。
  • 動画撮影でも良好なAFと絞りリングによる操作が可能だ。ジンバルで使う際はサイズや重量が問題となるだろう。
  • 他の35mmと比較
    ・サイズはFE35mm F1.8が最もコンパクトだ。
    ・シグマは戦車のように頑丈な外装である。
    ・35mm F1.2・FE35mm F1.8はどちらも際立ったシャープネスだが、ソニーは少しコントラストが高すぎる。
    ・FE35mm F1.4 ZAは2400?4200万画素が限度で、6100万画素のα7R IVだと苦しい。
    ・玉ボケはシグマが非常に優れている。FE35mm F1.4は玉ねぎボケがいくらか目に付く。
    ・後ボケはシグマとFE35mm F1.4 ZAが良好だ。F1.8には無いボケ量で柔らかい描写である。比較してFE35mm F1.8はたまに後ボケが騒がしくなることがあり、柔らかさと情緒に欠けている。
    ・FE35mm F1.8はかなり寄れるレンズだ。

光学性能・美的描写・価格・サイズ…あらゆるジャンルで最高のレンズだ。6100万画素のα7R IVと組み合わせる究極のウェディング・ポートレートレンズである。最高の35mmだが、サイズと重量がハンディキャップとなるかもしれない。

長所:全体的に卓越したシャープネス・F1.2からとてもシャープ・優れたAF・滑らかな後ボケ・良好な玉ボケ・とても良好な色とコントラスト・優れた肌のトーン・操作性・ビルドクオリティ・色収差補正・周辺減光補正

:価格・逆光耐性・追従AF・歪曲

短所:サイズ・重量

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