このページではシグマのフルサイズミラーレス用交換レンズ「65mm F2 DG DN | Contemporary」に関する情報を収集しています。
データベース
最新情報
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- シグマ「65mm F2 DG DN」交換レンズレビュー 近解像解像α7R IV編 2021年3月10日
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管理人のレビュー
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- シグマ「65mm F2 DG DN | Contemporary」交換レンズレビュー 完全版
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- シグマ「65mm F2 DG DN」交換レンズレビュー 諸収差・逆光・減光編
- シグマ「65mm F2 DG DN」交換レンズレビュー 近距離解像力テスト編
- シグマ「65mm F2 DG DN」交換レンズレビュー 遠景解像編
- シグマ「65mm F2 DG DN」交換レンズレビュー 外観・操作性・AF編
レビュー
- DC.World
(抄訳記事) - Dustin Abbott
(抄訳記事) - Sony Alpha Blog
(抄訳記事) - The Phoblographer
- The Digital Picture
- Xitek
(抄訳記事) - フジヤカメラブログ
- 価格コム
Sony E
レビュー/口コミ
Leica L
レビュー/口コミ
参考サイト
購入早見表
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レンズデータ
レンズ仕様
レンズ構成枚数 | 9群12枚 | |
---|---|---|
画角(35mm判) | 36.8° | |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) | |
最小絞り | F22 | |
最短撮影距離 | 55cm | |
最大撮影倍率 | 1:6.8 | |
フィルターサイズ | φ62mm | |
最大径 × 長さ | Lマウント | φ72mm × 74.7mm |
ソニー Eマウント | φ72mm × 76.7mm | |
質量 | Lマウント | 405g |
ソニー Eマウント | 405g | |
エディションナンバー※ | C020 |
MTFチャート
レンズ構成図
レンズサイズ比較
関連レンズ
- Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
- FE 85mm F1.8
- FE 85mm F1.4 GM
- 85mm F1.4 DG DN
- AF 75mm F1.8 FE
- Batis 1.8/85
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- IBERIT 75mm F/2.4
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海外の評価
The Phoblographer
The Phoblographer:The Odd One. Sigma 65mm F2 DG DN Contemporary Review
ビルドクオリティ:
- レンズは総金属製の筐体だ。氷点下では冷たくなるが、とても頑丈なレンズだ。
携帯性:
- 62mmとコンパクトなフィルター径を採用している。実際、レンズもそれほど大きくない。
操作性:
- コンパクトながら豊富なコントロールを搭載している。マウント付近に絞りリングがあり、AF/MFスイッチも存在する。そしてレンズ先端にはフォーカスリングがある。
- カメラ側で絞りを操作したい時はAポジションを利用可能だ。ただし、Artレンズにある絞りリングのロック機能は無い。
オートフォーカス:
- オートフォーカスはそれほど優れていない。
- LUMIX S5と組み合わせることでAF速度は最も速くなる。LUMIX S1と組み合わせると見劣りし。LEICA SL2はS1よりも少し遅い。
- 屋外の良好な環境であればほとんど問題は無い。
- 低照度では約13%の確率でミスショットが発生した。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- この焦点距離はシネマユーザーに人気があると言われているが、レンズは非常にシャープである。
- ここにシグマ65mm f2 DG DN Contemporaryの醍醐味がある。このレンズは驚くほどシャープである。実際、シグマの現代レンズの中では最もシャープなレンズと言ってもいいだろう。しかし、私は複雑な思いを抱いている。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ・色:
- Iシリーズの中でも、シグマ65mm f2 DG DN Contemporaryはボケ味が最高です。確かにクリーミーだ。近接撮影時のボケ味もいい。これは私にとって、このレンズが最も映画的に見える部分である。
- 色は、何も壮大なものでもなければユニークなものでもない。私の意見としては、見解を述べるほどのものではない。後処理で色調を調整することになるだろう。
諸収差:
- このレンズにはあまり特徴がない。常によく補正されている。フリンジなどの色収差や歪曲収差などの問題もない。基本的にはArtレンズと同じレベルである。
周辺減光:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 記載なし。
総評
ほぼ完璧なレンズであると言っていいだろう。このレンズは万人向けであり、65mmを多用することを前提に作られている。画質は映画的なものになるはずだった。しかし、シグマは非常に不毛なものを追加した。シャープすぎるのだ。
我々クリエイターの多くは、パソコン画面を見ているだけでうんざりしている。全体的に見て、シグマ65mm F2 DG DN Contemporaryは、市場の中では異色の存在だと思う。他の何かとは比較にならない。
もしあなたがシニカルな描写にこだわるなら、このレンズを手にして何かを撮りに行くと良いだろう。しかし、もしも個性を求めているのなら、eBayでヴィンテージレンズを探してみてはいかがだろうか。
- 長所:
・ライカのような質感
・新しいことに挑戦した証
・Artレンズのような優れた画質
・小型
・金属筐体
・約699ドルと手ごろな価格 - 短所:
・防塵防滴
・奇妙な焦点距離
・一貫性の無いAF
Lenstip
Lenstip:Sigma C 65 mm f/2 DG DN
レンズの紹介:
- 2020年12月1日に発表されたシグマの新しいContemporaryラインのレンズだ。
- プレミアムな「Iシリーズ」に属するレンズである。
- 50?58mmの一般的な標準単焦点よりも焦点距離が少し長い。しかし、中望遠単焦点も70?75mmの焦点距離を下回ることが無い。65mmは珍しい焦点距離である。
ビルドクオリティ・外観:
- 直径29mmの後玉は固定されている。
- マウント付近の金属外装にはエディションナンバー「020」とContemporaryラインを示すロゴを表示している。
- レンズは日本製だ。
- 62mmのフィルターに対応するソケットまで金属製である。
- 付属品は金属製フードや前後のキャップ、そして金属製レンズキャップも付属する。
- Contemporaryラインはレンズケースが付属しない。
携帯性:
- 記載なし。
操作性:
- 幅7.5mmの絞りリングはしっかりとしたグリップで優れたエルゴノミクスである。
- 絞り値はF2?F22で、1/3段ごとに動作する。Aポジションもあり、ケチのつけようがない。
- 幅19mmのフォーカスリングは電子制御で滑らかに動作する。素早く操作しても回転角は210度を超えるので非常に正確な操作が可能だ。
オートフォーカス:
- α7R IIIと組み合わせると実質的にノイズが無い。
- AF速度は平凡だ。ピント距離全域を移動するには0.8秒ほどかかる。
- 特に無限遠から最短撮影距離へ移動する場合は2倍遅くなる場合がある。
- 幸いにもピントミスが発生することはほぼ無かった。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- α7R IIIのRAWに基づき測定している。
- 良像の基準値は39?41lpmmだ。
- 最良の単焦点で70lpmmを超えることがある。
- APO 65mm F2で78.5lpmm、NOKTON 50mm F1.2で78.6lpmm、105mm F2.8 DG DNで80.4lpmmを記録している。
- 中央は絞り開放からほぼ70lpmmに近い解像度を発揮し、F2.8?F4でこれまでのレコードを破る82.7lpmmに達する。
- APS-C領域も絞り開放から56lpmmと非常に高水準だ。絞ると70lpmmを超える場合がある。この結果はソニーFE55mm F1.8 ZAよりも優れている。
- フルサイズ四隅も文句ナシだ。F2で約50lpmmとなり、良像の基準値を余裕で上回る。F4まで絞ると60lpmmを超える高画質だ。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- ボケ描写は十分良好に見える。
- ポートレートレンズほど柔らかくないが、不満を述べる理由もない。
色収差:
- 特殊レンズはED1枚のみであり、完全に収差を補正するには不十分のようだ。
- 絞り開放付近で軸上色収差の色づきを確認できる。幸いに、大問題でも、中程度の問題でもない。
- 倍率色収差はとても少ない。
球面収差:
- 球面収差は完璧な補正状態ではなく、前後のボケに描写の差が見られる。
歪曲収差:
- Contemporaryラインは歪曲収差と周辺減光の補正を妥協している。
- このレンズはAPS-Cでも+0.92%の糸巻き型が発生し、フルサイズでは+2.51%の目立つ収差となる。
- 正直なところ、少しは光学的に補正して欲しかった。
周辺減光:
- APS-CではF2の-0.62EVのみ光量落ちに気が付く可能性がある。絞れば問題無い。
- フルサイズではF2で-2.08EVと重い光量落ちが発生する。しかし、APO 65mm F2やFE55mm F1.8 ZAと比べると良好だ。
- 絞ると効果的に解消する。
コマ収差:
- この収差はとても良好に補正されている。
- FE55mm F1.8 ZAはF2.5まで絞ってもこのレンズの絞り開放に及ばない。
- 非点収差の平均値は6.1%だ。F2.8?F4で実質ゼロとなる。
逆光耐性:
- 絞り開放付近では文句ナシだ。
- 絞ると状況は変化し、太陽がフレーム内にあるとゴーストとフレアが発生する。太陽がフレーム外にあればコントラストは十分良好だ。
総評
歪曲収差や周辺減光の点で完璧なレンズではない。新記録の解像性能は新記録で、より高価なライバルを打ち負かしている。さらに絞り開放からフレーム全域で非常にシャープな画質だ。このレンズに文句を言う筋合いはない。
優れた性能にも関わらず、価格設定と特殊なスペックであるために、大人気となることは無いだろう。既に50mm F1.8や85mm F1.8を所有しているのであれば興味がわかないと思う。多くのアマチュアフォトグラファーにとって焦点距離が似ているレンズに700ドルのコストは重すぎる。
とは言え、将来的に値下がりする可能性もある。400ドル台とまでは言わないが、せめて500ドル台となれば人気が出るのではないだろうか。
- 長所:
・頑丈な金属筐体
・中央のセンセーショナルな画質
・APS-Cの非常に良好な画質
・四隅の良好な画質
・倍率色収差が無視できる
・軸上色収差が穏やか
・非点収差がわずか
・コマ収差補正が優れている
・ボケがきちんとした描写
・APS-Cで周辺減光が少ない
・AFが静かで効果的
・キャップが2種類付属する - 短所:
・フルサイズで光量落ちが目立つ
・歪曲収差はもっと少ないほうが良かった
Digital Camera World
Digital Camera World:Sigma 65mm F2 DG DN Contemporary review
- レンズの紹介:
・35mm F2 DG DNと同じ外観のContemporaryラインに属するレンズだ。
・シグマはレンズを日本で製造し続けている珍しいメーカーだ。 - ビルドクオリティ:
・インナーフォーカス構造のためレンズ全長に変化は無い。
・レンズは外装をはじめ、レンズフードやキャップまで金属製の並外れたビルドクオリティだ。レンズマウントは真鍮製である。
・マウントに防塵防滴用のシーリングが施されている。
・肌寒い時はレンズが冷たくなるが、操作性は優れている。 - 携帯性:
・サイズはφ72×75mm、重量は405gと小型軽量なレンズである。 - 操作性:
・Aポジションにも対応した絞りリングを搭載している。1/3段ごとの操作が可能だ。
・絞りリングはクリックを解除できないので動画撮影の場合は残念と感じるかもしれない。
・フォーカスリングは滑らかに回転し、正確な操作が可能だ。 - オートフォーカス:
・ステッピングモーター駆動のAFに対応している。 - マニュアルフォーカス:
- 手ぶれ補正:
- 解像性能:
・F2からシャープネスとコントラストは抜群だ。
・ラボテストでもF2からフレーム全体でとても見事な性能である。F2.8?F11で絶対的に良好だ。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ・色:
・F1.4ほどのボケ量ではないが、とても滑らかで心地よく、魅力的な描写だ。
・フラットな光環境でも色鮮やかでと優れたコントラストである。 - 色収差:
・軸上色収差はとても良好に補正されている。F2でも極僅かだ。
・倍率色収差はフレーム端で目立つことがあるものの、大部分の状況で目立つことはない。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・糸巻き型歪曲は直線的な被写体で目立つが、一般的な撮影では問題とならない。 - 周辺減光:
・周辺減光はF2で目立つが、これが効果的と感じる人もいるだろう。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・逆光耐性は非常に優れている。
総評
標準レンズと中望遠レンズの間に位置した珍しい焦点距離だが、日常的な撮影に使えるほか、上半身のポートレート撮影などにも最適だ。APS-Cで換算100mmとして使うのも良いだろう。小型軽量ながら完璧な仕上がりの外装に加え、優れた光学性能を備えている。全体的に価格以上の価値があるレンズだ。
長所:珍しいが有用な焦点距離・優れた操作性・絞りリング・頑丈な金属鏡筒
短所:クリック解除機能がない・光学手ぶれ補正がない
ePHOTOzine
ePHOTOzine:Sigma 65mm f/2 DG DN Contemporary Review
- レンズの紹介:
・市場のトップエンドを目指した金属構造と最高のパフォーマンスを持つレンズだ。
・「長い標準レンズ」と「短い望遠レンズ」の中間に位置する焦点距離だ。APS-C使用時は35mm判換算で97.5mmのレンズとして利用できる。 - ビルドクオリティ:
・デザインや操作性は35mm F2 DG DNと同じだ。
・レンズフードまで金属製である。フードはバヨネットタイプでしっかりと固定可能だ。
・プラスチック製の一般的なレンズキャップのほかに、金属製のマグネット式レンズキャップが付属する。
・マグネットタイプのレンズキャップで磁気カードなどを破損しないように注意喚起する説明書が付属している。
・62mm径のフィルターに対応している。残念ながら「Iシリーズ」でフィルターサイズが統一されていない。
・レンズ中央の切り欠きがフォーカスリング用の被写界深度・ピント距離表示になると良かった。
・レンズ構成は9群12枚、うち1枚はSLDレンズで2枚は非球面レンズを採用している。絞り羽根は9枚だ。 - 携帯性:
・金属鏡筒で防塵防滴仕様のレンズですが、重量は405gと適度に軽い。 - 操作性:
・電子制御のフォーカスリングはシルクのように滑らかに回転する。
・絞りリングは1/3段ごとに動作する。
・絞りリングにクリック解除機能は無い。 - オートフォーカス:
・最短撮影距離は0.55m、撮影倍率は1:6.8だ。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし。 - 手ぶれ補正:
・記載なし。 - 解像性能:
・α7R IIIを使用してImatestで測定している。
・中央はF2からF2.8まで優れており(Excellent)、F4からF5.6で抜群の性能(Outstanding)だ。F8からF11で優れた結果となり(Excellent)、F16とF22でも非常に良好(Veru good)だ。
・端はF2とF2.8で優れており(Excellent)、F4とF5.6で抜群の性能(Outstanding)となる。F8からF16まで優れた結果となり(Excellent)、F22でも非常に良好だ(Veru good)。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ:
・ボケは非常に心地よい。
・焦点距離が少し長いので被写体を背景から分離しやすい。 - 色収差:
・中央に色収差は見られない。
・端はいくらか測定可能となるが、目障りなものではない。どちらにせよカメラ内で補正可能だ。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・+2.24%の糸巻き型だ。直線的な被写体では目立つので補正が必要である。 - 周辺減光:
・絞り開放で光量落ちが目に付くものの、絞ると良好な水準まで急速に改善する。
・F2:-1.7EV
・F2.8:-1.4EV
・F4:-1.2EV - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・逆光耐性は優れているが、極端な状況ではコントラストが全体的に低下する。
総評
35mm F2と同様、マグネット式レンズキャップは実用的では無く、絞リングはロック機能とデクリック機能が欲しかった。そして、Iシリーズでフィルターサイズを一貫して欲しい。
光学性能は35mm F2と比べて僅かに優れ、高い期待に応えてくれる。鏡筒には改善点もあるが、美しい作りだ。強くおススメできるレンズである。
長所:抜群のシャープネス・低色収差・良好な逆光耐性・金属鏡筒・高品質なビルド・心地よいボケ・防塵防滴
短所:端の色収差・磁気レンズキャップの取り扱い・絞りリングにロック機能なし・デクリック機能なし・フィルターサイズが一貫していない・被写界深度指標なし
PhotographyBlog
PhotographyBlog:Sigma 65mm F2 DG DN?Review
- レンズの紹介:
・ソニーEマウント用の中望遠レンズだ。APS-Cでは97.5mm相当の画角で利用することができる。
・シグマ「Iシリーズ」の一部であり、他に45mm F2.8・35mm F2・24mm F3.5が存在する。
・ソニーEマウントで直接競合するレンズは存在しない。個性的な焦点距離だ。
・MFレンズ「MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical」が唯一のライバルだ。
・50mmレンズ群と比べると、比較的高価だ。 - ビルドクオリティ:
・ビルドクオリティは本当に素晴らしい。中程度のF2単焦点に期待するものをはるかに上回っている。
・耐久性の高い真鍮製レンズマウントを採用している。周囲には耐候性を持たせるためのゴムシーリング処理がされている。
・62mmのフィルターソケットも金属製だ。しかし、62mmフィルターは一般的なサイズと言えず、このレンズにおける欠点と言えるだろう。
・レンズケースは付属しないが、金属製のレンズフードと二つのレンズキャップが付属する。 - 携帯性:
・重量は405gだ。総金属製のプレミアムなレンズとしては非常に軽量である。
・標準50mmのレンズ群と比べると、FE50mm F1.8より遥かに重い。
・全体的なサイズはα7 IIIと組み合わせた際にバランスが取れている。
・フードを装着したとしても、中望遠レンズとしては目立たない。
・サイズは76.7×72mmで、FE50mm F1.8よりもかなり大きい。 - 操作性:
・フォーカスリングはレンズフードに近い位置にあるため、操作時に指がフードに当たってしまう。
・絞りリングは1/3段ごとにクリックストップがある。残念ながらデクリック機構を搭載していない。 - オートフォーカス:
・ステッピングモーター駆動のAFは静かだが無音ではない。
・滑らかな動作で静止画と動画どちらにも適している。
・α7 IIIとの組み合わせで高速AFであることを確認した。
・瞳AFは完全に機能する。 - マニュアルフォーカス:
・電子制御式の幅が狭いフォーカスリングを搭載。抵抗量はきちんとしている。
・側面のAF/MFスイッチでフォーカスモードを切り替え可能だ。 - 手ぶれ補正:
・光学手ぶれ補正は搭載していない。
・ボディ側の手ぶれ補正に依存している。 - 解像性能:
・中央はF2で心地よいシャープネスだ。F2.8?F11で最高のパフォーマンスを得られる。
・端はF2からシャープで、F2.8?F11で最高のパフォーマンスを得られる。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ:
・中望遠レンズとしては非常に魅力的なボケに見える。 - 色収差:
・あまり目立たず、ハイコントラストな領域でのみ発生する。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・RAWにはかなりの糸巻き型歪曲が見られる。 - 周辺減光:
・F2で減光が目に付き、完全に抑えるには少なくとも2段絞る必要がある。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・F16-22まで絞ると優れた光条が発生する。
・フード装着時でも、太陽をフレームに入れるとフレアの影響を受けやすい。が、それほど心配するほどでもない。 - 作例集
総評
古典的な50mmよりも僅かに焦点距離が長く、そして85mmよりも僅かに短い焦点距離だ。この古典的な二つの焦点距離の間に位置する65mmは驚くほど汎用性のあるレンズであることが判った。65mmのレンズを使ったことが無い場合、ズームレンズで65mmを試してみると良いだろう。
このレンズは糸巻き型の歪曲収差以外は好ましいところが多く、嫌いなところはほとんど無い。セールスポイントは間違いなくビルドクオリティとビンテージ感のあるデザインだ。AF対応のZeiss Loxiaのようである。中程度の価格設定を考慮すると驚くほど良くできている。
ステッピングモーター駆動のAFは完全に静かではなく、ソニー純正ほど高速ではない。それでも、大部分のユーザーにとって信頼性が高く、高速で静かなフォーカシングと感じるだろう。
絞りリングは気に入っており、機能性はほぼ完璧だ。動画撮影用にクリックを解除できる機能があると尚良かった。
光学性能は絞り開放から優れており、F2からほぼフレーム全体でシャープな描写だ。周辺減光は大きいものの、色収差はよく補正され、ボケも非常にきちんとしている。唯一の欠点は前述した糸巻き型の歪曲収差だ。ソフトウェア補正でほぼ解消するが、RAW現像の場合はレンズプロファイルを適用して補正する必要がある。
50mm F1.8や85mm F1.8の選択肢は非常に多いが、このレンズには独自の魅力がある。強くおススメできるレンズだ。
Dustin Abbott
Dustin Abbott:Sigma 65mm F2 DN Review
- レンズの紹介:
・2019年にレビューした45mm F2.8 DG DNは従来のシグマレンズとは完全に異なるデザインのレンズだった。当初は混乱したが、2020年に「Iシリーズ」ラインアップの一部であることが判明して腑に落ちた。
・同シリーズはビルドクオリティと官能的な描写を好む人向けに設計されている。
・焦点距離は目新しいが、コシナのAPO65mm F2を使う限りでは信じられないほど便利な焦点距離であることが分かっている。 - ビルドクオリティ:
・Iシリーズのビルドクオリティは個人的に大ヒットだ。総金属製の鏡筒は細部にこだわりを感じ、ハンドリングは素敵である。ツアイスと共通するような高級感のあるレンズだ。
・62mmのフィルターソケットは唯一指摘できるネガティブなポイントだ。この径のフィルターサイズは非常に珍しく、対応しているレンズは少ない。
・この「Iシリーズ」がContemporaryラインに属しているのは驚くべきことだ。同シリーズのビルドクオリティは間違いなくArtラインよりも優れている。
・レンズフードも金属製だ。美しい加工が施されており、グリップしやすい。
・通常のレンズキャップに加えて、金属製のマグネット式レンズキャップが同梱されている。フード装着時に脱着するのは難しいため、フード無しでの運用が前提となる。
・レンズ内部は防塵防滴構造となっていないが、レンズマウントに簡易防滴のガスケットがある。
・9枚の絞りは絞っても円形を維持している。 - 携帯性:
・直径が74mm、全長が76.7mmと非常にコンパクトである。
・密度が高いので、405gと多少重めだ。 - 操作性:
・絞りリングを搭載しているが、「A」ポジションでカメラ側での制御も可能である。リングは1/3段ごとにクリックストップがある。非常に正確で明瞭な動作と感触が得られる。
・動画撮影であれば無段階の絞りリングが好ましいと思うが、静止画で使う場合はクリックストップがあるほうが望ましい。
・側面のAF/MFで素早くフォーカスモードを切り替えることが出来る。横方向では無く、縦方向に切り替えるスイッチを搭載しており、使いやすく誤操作が少ない。
・バイワイヤ式のマニュアルフォーカスリングは良好なフィードバックを得られる。 - オートフォーカス:
・最短撮影距離は55cm、最大撮影倍率は0.15倍と一般的なものだ。
・ステッピングモーター駆動の静かなフォーカシングだ。
・駆動音は動画撮影中に聞こえてしまうが、フォーカスは正確で滑らかに動作する。
・フォーカスブリージングが大きいのは残念だ。
・瞳AFは良好に機能する。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし。 - 手ぶれ補正:
・記載なし。 - 解像性能:
・最短撮影距離におけるコントラストは良好だが、F2.8まで絞ると優れた水準まで向上する。マクロレンズでは無いが、強力なパフォーマンスを得ることが出来る。
・解像性能とコントラストは絞り開放からフレーム全域で優れている。
・中央はF4まで絞るとコントラストは少し向上するが、絞り開放から解像度は非常に高いので、絞っても僅かに改善するだけだ。
・F4?F5.6でもう少しコントラストとディテールを向上することが出来るが、F2でほぼ完璧に近い。非常に強力な光学性能である。
・F22は回折の影響があるため、どうしても必要な時以外はおススメしない。 - 像面湾曲:
・最短撮影距離でもフラットだ。 - ボケ:
・玉ボケに明らかな色づきは見られない。これは素晴らしいことだ。
・ボケ味は本当に素晴らしいと感じている。 - 色収差:
・実写で倍率色収差を見つけることは出来なかった。
・実写で軸上色収差を見つけることは出来なかった。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・最大の光学的弱点だ。
・顕著な糸巻き型歪曲が発生する。これは修正しないと明らかに悪影響を及ぼす量だ。
・Adobe Camera Rawに早く対応することを期待したい。 - 周辺減光:
・減光は大きな問題とならない。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・逆光時にフレアの兆候は見られなかった。かなりフレアに強いレンズのようだ。 - 作例集
総評
レビュー中、このレンズには本当に愛着がわいた。この焦点距離のファンであり、Youtubeの撮影では頻繁にこのレンズを利用している。小さな作業スペースで自然なフレーミングの撮影をする際に65mm F2は丁度良いレンズだ。
とは言え、万人向けの焦点距離では無いと思う。人によっては長すぎると感じるかもしれないし、短すぎると感じるかもしれない。50mmや85mmの焦点距離が定番なのには理由がある。どちらの定番焦点距離が不向きな場合はこのレンズを試してみるといいだろう。どちらの焦点距離の代わりにもなる素敵なポートレートレンズである。
奇妙な焦点距離以外で、議論の余地はほとんど残されていない。美しいビルドクオリティ・高速で滑らかなAF・非常に強力な光学性能を備えている。700ドルの値付けに躊躇する人はいるかもしれないが、小型軽量ながら間違いなくプレミアムなレンズだ。ビルドと性能を考慮すると価格は適正だと思う。これを見過ごすのは実に勿体ない。
Sony Alpha Blog
Sony Alpha Blog:Sigma 65mm F2 DG DN Contemporary
- レンズの紹介:
・ハイクオリティなコンパクトレンズシリーズ「i」の一部となるレンズだ。このシリーズは既に4本のレンズが含まれている。
・重量:480g
・価格:700ユーロ
・絞り:F2-F22
・全長:74.7mm
・フィルター径:62mm
・絞り:9枚
・AF/MFスイッチ
・防塵防滴
・最短撮影距離:55cm
・マグネット式キャップ・標準キャップが付属
・レンズフード付属 - ビルドクオリティ:
・第一印象はこのレンズの質感が高いことだ。全体的にしっかりとした作りであり、全てが金属パーツで構成されている。
・特にこのようなクオリティのレンズフードは見たことが無い。シグマArtシリーズやソニーGMシリーズを超えるものだ。フォクトレンダーやツアイスを彷彿とさせるものがある。
・一般的なレンズキャップに加え、マグネット式のレンズキャップが付属している。金属製で美しい仕上がりだ。とてもしっかりと装着される。
・別売りレンズキャップホルダーもリリースしている。
・マグネット式レンズキャップは便利だが、レンズフード装着時は指を入れる隙間が無く、脱着が難しい。 - 携帯性:
- 操作性:
・クリック操作の絞りリングを搭載している。Aポジションでカメラ制御が可能だ。残念ながら85mm F1.4 DG DNのようなデクリック機能は無い。
・フォーカスリングは狭いが十分なグリップを得られる。必要に応じて正確なマニュアルフォーカスが可能だ。 - オートフォーカス:
・静止画と動画のどちらでも非常に高速で正確な動作だ。
・瞳AFや追従は完璧に機能する。
・動画撮影ではブリージングが目立つ。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし。 - 手ぶれ補正:
・記載なし。 - 解像性能:
・α7R IVでテストした。
・完璧なパフォーマンスだ。F2の四隅が優れた性能であることを除けば、絞り開放から際立った解像性能を発揮する。
・F8で回折の影響が出始める。
・この価格帯のコンパクトなレンズとしては優れた性能だ。
・実写では肌に負担をかけずに信じられない程のディテールを得られる。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ:
・玉ボケは良好だ。F2とF2.8で円形となるが、縁取りに色づきが発生することがある。
・後ボケは優れている。騒がしい背景でも非常に柔らかい描写だ。
・発色はとても自然だが、優れているわけではない。Lightroomのシャドウで調整する必要が度々発生した。 - 色収差:
・収差の量は少ないが、逆光では紫のハロが発生する。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・非常に大きな糸巻き型歪曲だ。 - 周辺減光:
・F2で中程度だ。
・F2.8で非常に小さくなる。
・F4で解消する。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・良好だが優れた性能では無い。
・F16できちんとした光条となるが、フォクトレンダーほどの描写ではない。 - 動画:
・シャープネス・ボケ・後ボケは非常に良好だ。
・絞りリングをクリックレスに出来ないのは残念だ。
・AFは基本的に良好だが、中景から遠景・近景に移動する場合にいくらか問題が見られた。
・フォーカスブリージングが目に付く。 - アポランター65mm F2 Macroとの比較:
・シグマよりも30%重く、長いレンズだ。
・31cmまで寄れて、ハーフマクロに対応している。
・どちらもクリックタイプの絞りリングだ。
・どちらも優れたシャープネスを発揮する。アポランターはF2の四隅でほんの少しだけ優れているが、差別化要素とはならない。
・どちらも柔らかいボケ描写だ。
・玉ボケはシグマが良好だ。大部分が丸みを帯びているが、縁取りに僅かな色収差が残っている。
・アポランターは絞ると玉ボケが角ばってしまう。シグマより目立つ色づきと玉ねぎボケが発生する。
・発色はシグマが非常に優れている。しかしアポランターは優れたコントラストと諧調のバランスが得られるので、シグマより後処理が少なく済む。
・アポランターは最短撮影距離が短いので、より大きなボケを得ることが可能だ。
・歪曲収差はシグマが遥かに目立つ。
・周辺減光は同等だ。
・色収差はシグマのほうが少ないが、アポランターは紫のハロが目立たない。
・逆光耐性はアポランターのほうが良好だ。
・光条はアポランターのほうが遥かに優れている。
・アポランターはMFレンズだが、マクロ機能を備えている。
どちらも優れたテスト結果だ。どちらかを選ぶ場合は使い方によると思う。動体を撮影する場合はAFが利用できるシグマが最適だ。じっくり静止体を撮影する場合はアポランターで最高の色や光条が得られ、マクロも利用可能だ。 - 作例集
総評
優れたレンズであり、「i」シリーズで最高のレンズである。そして珍しい焦点距離はポートレート写真にとても便利だ。
10本の指に入る抜群のシャープネスを備え、非常に滑らかな後ボケと優れた玉ボケを得ることができる。そして非常に優れた肌の描写と発色をリーズナブルな価格で実現している。さらにAFは静かで高速、静止画では効果的だ。(動画で少し評価が低くなる)
性能は「MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical」とよく似ているが、特性が異なるので使い方で選ぶと良いだろう。強くおススメできるレンズだ。
長所:抜群のシャープネス・滑らかな後ボケ・非常に良好なコントラスト・良好な玉ボケ・非常に良好な発色・非常に良好な肌の描写・優れたAF・小型軽量・性能のわりに低価格・防塵防滴・優れたビルドクオリティ・クリック式絞りリング・低色収差
平凡:目に見える歪曲・周辺減光・玉ボケの色づき・ブリージング・デクリック機構なし・動画撮影時のAF・マグネット式レンズキャップとフードの互換性が悪い・逆光耐性・逆光時のハロ
短所:なし
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