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キヤノンのカメラ内蔵チルト式ファインダーに関する特許出願 その2

2023年12月14日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。カメラに内蔵するタイプのコンパクトなチルト式電子ビューファインダーに関する構造の特許となっているようです。7月に続きこれで2回目、EOS Rシリーズへの搭載を真剣に検討中なのでしょうか。

概要

  • 【公開番号】特開2023-178037(P2023-178037A)
  • 【公開日】令和5年12月14日(2023.12.14)
  • 【出願日】令和4年6月3日(2022.6.3)
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】可動ユニットの移動や回動に応じたフレキシブル基板の動きや変形を制限する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    撮像装置に設けられた電子ビューファインダ等の表示ユニットには、撮像装置の本体に対して引き出し可能で、さらに引き出した状態で回動可能とすることで、ユーザの撮像時の姿勢の自由度を拡大するものがある。
  • 【0003】
    特許文献1には、引き出し可能かつ回動可能なファインダユニットを備えた撮像装置が開示されている。この撮像装置では、ファインダユニットに設けられた基板と本体に固定された制御部との電気的な接続にフレキシブル基板が用いられており、ファインダユニットの本体に対する引き出しおよび回動に応じてフレキシブル基板が変形する。
  • 【発明が解決しようとする課題】
    【0005】
    しかしながら、特許文献1の撮像装置では、ファインダユニットの本体に対する引き出しや回動に応じたフレキシブル基板の動きや変形に対する制限が不十分である。このため、フレキシブル基板に過剰な負荷がかかったり、フレキシブル基板が他の部材の間に挟み込まれたりするおそれがある。
  • 【0006】
    本発明は、表示ユニット等の可動ユニットの移動や回動に応じたフレキシブル基板の動きや変形を制限することで、フレキシブル基板の過剰な負荷や挟み込みを回避できるようにした電子機器を提供する。

チルト機構を有するファインダーと言えば、キヤノン「EVC-DC1」をはじめ、ソニー「FDA-EV1MK」、富士フイルム「EVF-TL1(アダプター)」、シグマ「EVF-11」、オリンパス「VF-4」などなど、ホットシューに接続する外付けEVFとして各社が提供しています。
しかし、カメラ内蔵式のチルトファインダーを搭載したスチルカメラは非常に少ない。パナソニックの「LUMIX GX7 Mark III」「LUMIX GX8」くらいでしょうか?今回の特許が実用化されると、非常に珍しいカメラとなりそうです。ウェストレベルや地面スレスレのローアングル撮影が捗りそう。

私はLUMIX GX8やEOS M3+EVF-DC1などでチルトファインダーの使用経験あり。バリアングル式モニターとチルト式EVFの使い分けができるGX8がかなり便利だったと記憶しています。もしもキヤノンがこのような機構を内蔵したスチル向けデジタルカメラを発売したならば、面白い選択肢となりそうですね。

このような特許は今回が初めてではなく、今年の7月にも似たような特許出願が公開されています。前回は可動範囲を確保しつつ、大型化の抑制。今回は可動しつつフレキシブル基盤の故障を予防することが目的となっている模様。キヤノンらしく、新機構を検討しつつ耐久性に注意を怠らないのは流石。

このような機構を搭載したカメラが登場するかどうかは定かではないものの、個人的には期待しています。

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