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ソニー FE 50mm F1.8 最新情報まとめ

このページでは一眼カメラ用交換レンズ「FE 50mm F1.8」の情報を収集しています。

更新情報

データベース

レンズの特徴

中央解像力 開放 まずまず 周辺解像力 開放 やや甘い
中央解像力 ピーク 非常に良好
F4-F5.6
周辺解像力 ピーク 良好
F5.6-F8
軸上色収差 比較的良好 倍率色収差 ?開放 とても良好
F4~ 良好
球面収差 問題無し コマ収差 非常に目立つ
非点収差 良好 歪曲 樽型 小
比較的良好
周辺減光 ?開放 2.7段
F4で解消
逆光耐性 ?並
AF やや遅い MF回転角 ?電子制御式
最大撮影倍率
最短撮影距離
0.14倍
0.45m
手ぶれ補正
フィルター 49mm 重量 186g
ボケ傾向 前ボケ…やや滑らか・後ボケ…やや硬調
玉ボケ傾向 滑らかだが口径食影響大
備考 フード付属

管理人のレビュー

購入早見表

レンズデータ

名称 FE50mm F1.8
型名 SEL50F18F
レンズマウント ソニー Eマウント
対応撮像画面サイズ ●35mmフルサイズ
焦点距離(mm) 50
焦点距離イメージ(mm) *1 75
レンズ構成 (群-枚) 5-6
画角 (APS-C) *1 32°
画角 (35mm判) 47°
開放絞り (F値) 1.8
最小絞り (F値) 22
絞り羽根 (枚) 7
円形絞り
最短撮影距離 (m) 0.45
最大撮影倍率 (倍) 0.14
フィルター径 (mm) 49
手ブレ補正 - (ボディ側対応)
テレコンバーター (1.4x) 非対応
テレコンバーター (2.0x) 非対応
フードタイプ 丸形バヨネット式
外形寸法 最大径x長さ (mm) 68.6 x 59.5
質量 約 (g) 186 (三脚座別)
付属品
フード (型名) ALC-SH146
レンズフロントキャップ ◯ALC-F49S
レンズリヤキャップ ◯ALC-R1EM
ケース -
その他付属品 -

FE 50mm F1.8-mtf

FE 50mm F1.8-lens

memo

ついにαFEマウント用の撒き餌レンズが登場した。スペックは他社ではお馴染みの50mmF1.8というシンデレラレンズとなっている。量は186gと軽量ながら、非球面レンズを含む5群6枚のレンズ構成で諸収差を良好に補正。円形絞りを採用しているので、玉ボケは綺麗に作ることが出来る。中央は文句無く高解像・高コントラストな描写を得ることが出来、周辺部も開放では若干甘いもののF8まで絞るとしっかりと解像している。

フィルター系も49mmと小型になっているので、別途フィルターを使う際も安く済むという地味に嬉しい点も存在。

競合レンズ

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海外の評価

CAMERA LABS

Sony FE 50mm f1.8 review

レンズの仕様・操作性

  • ソニーEマウントで手ごろな価格のフルサイズ対応標準単焦点だ。
  • ソニーのレンズラインアップで50mmが不足しているわけでは無いが、FE50mm F1.8はとても手頃な価格設定で多くのユーザーが導入しやすいレンズである。同じく手後な価格設定の「FE 28mm F2」「FE 85mm F1.8」で単焦点レンズのシステムを組むことが可能である。
  • Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」は数倍の価格設定である。そして「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」はさらに高価である。
  • 69×60mmと小さなレンズだ。サムヤン「AF45mm F1.8 FE」はさらに小さいが、焦点距離が異なる。重量は166gと軽量である。
  • レンズ構成は5群6枚、非球面レンズ1枚構成だ。FE55mm F1.8やAF45mm F1.8は7枚構成で3枚の非球面レンズを使用している。
  • 最短撮影距離は競合レンズと同等だ。サムヤンよりも少し良好である。
  • フィルター径はFE55mmやAF45mmと同じ49mmである。
  • 特に防塵防滴用のシーリングは施されていない。
  • フォーカスの再現性はとても良好だ。40コマの撮影でミスショットはゼロである。フォーカス速度は0.7秒で「無限遠-最短撮影距離」を移動する。これは比較的高速だ。
  • AF駆動音は聞こえない。
  • 近距離から無限遠への移動時にわずかなフォーカスブリージングが発生する。

画質

  • 軸上色収差はF2までかなり量の収差が発生する。実写でもピント手前でマゼンダの、ピント奥でグリーンの色づきが確認できる。
  • フォーカスシフトの影響は見られない。
  • シャープネス:α7R II
    ・APS-C領域までは絞り開放から良好な性能を発揮、F2.8まで絞ると非常に良好となる。
    ・フルサイズ四隅はF4~F5.6まで絞らないとソフトな描写だ。
    ・レンズはAPS-C四隅でかなりの像面湾曲を示している。
    ・FE55ZAやFE50ZAと比べて中央シャープネスやフルサイズ四隅のシャープネスが最も甘い。
  • 無限遠
    ・中央はF1.8からシャープだが、高コントラスト領域でマゼンダの色づきが発生している。APS-C領域はF4に絞るまでソフトに見え、フルサイズ四隅はF5.6まで絞る必要がある。
    ・FE50ZAの中央シャープネスが最も高く、次いでシグマ・FE55ZA・FE50と続く。
    ・APS-C領域はシグマとFE50が最もソフトで、FE55ZAとFE50ZAは同等だ。
    ・フルサイズ四隅はFE55ZAが驚くほどシャープで、FE50ZAも健闘しているが、シグマとFE50は明らかにソフトだ。
  • 絞り開放で周辺減光が目に付く。FE50ZAをF2まで絞るとより良好だ。
  • コマ収差は良好に補正しているFE50ZAより遥かに目立つ。F2まで絞ってもほぼ改善しない。
  • 玉ボケはF1.8でも円形とならず、さらに玉ねぎボケ、縁取り、ホットスポットが目に見える。ここではシグマArtが最高のパフォーマンスだ。
  • 前後のボケもシグマArtが最高のパフォーマンスである。FE50mmはFE55ZA・FE50ZAと比べても騒がしい。
  • 逆光耐性はFE55ZAと比べて明らかに見劣りする。悪くは無いが、競合レンズと比べると逆光の影響を受けやすい。

非常に小型軽量で低価格な標準単焦点であり、価格を考慮すると驚くほど優れた光学性能だ。より優れた標準単焦点が存在するものの、非常に高価である。

このレンズは低価格ながらF1.8と明るく、暗い環境での撮影やボケを大きくする際に役立つ。これからフルサイズαを始めるエントリー層にとって導入しやすい最初の単焦点レンズとなるはずだ。

長所:良好な解像性能とコントラスト・歪曲収差(プロファイル込)・小型軽量・低価格

短所:フォーカスブリージング・強いコマ収差・軸上色収差

CAMERA LABS:Sony FE 50mm f1.8 review

DxOMark

良好な光学性能の50mm

ボディ 総合 解像 歪曲 減光 透過 色収差
FE50mm F1.8 a7RII 37 26 0.1 -1.9 1.8 4
FE55mm F1.8 a7RII 48 40 0.4 -1.6 1.8 9
Loxia 2/50 a7RII 45 35 0.4 -1.8 2 8
FE50mm F1.4 a7RII 45 41 0.1 -2.5 1.6 8
FE50mm F2.8 a7RII 41 37 0.2 -1.9 2.8 9
EF50mm F1.8 5Ds R 35 29 0.5 -3.0 1.9 4
Z 50mm F1.8 Z 7 44 37 0.2 -1.6 1.9 2
50mm F1.8G D800E 34 23 0.4 -1.6 2.0 8
  • 4200万画素のα7R IIにFE50mm F1.8装着したところ、DxOMark総合スコアは37点となった。これは良好なスコアだがハイクオリティなレンズによるスコアほどでは無い。
  • シャープネスのピークはF5.6だが、最適値はF8となる。そのF値でも四隅の性能はまだ中央領域より劣っている。
  • F1.8の絞り開放でも中央は良好だが、周辺部は若干の非点収差でいくらかソフトである。F2.8まで絞ると中央領域のシャープネスは向上するが、フレーム端は絞り開放よりソフトとなる。ただし、フレーム端の性能はF4まで絞るといくらか回復する。
  • 歪曲・透過率・色収差補正はすべて優れている。
  • 周辺減光は目立つが、F2.8で大きく低下し、F4以降は無視できる程度となる。
  • FE55mm F1.8 ZAやLoxia 2/50と比べると価格差は顕著だ。FE55mm F1.8 ZAは絞り開放から隅までシャープなレンズでFE50mm F1.8はF8まで絞らないと同程度とならない。FE50mm F1.8は比較して周辺減光が大きいものの、歪曲収差と色収差補正に優れている。
  • EF50mm F1.8 STMやAF-S 50mm F1.8Gと見比べると、FE50mm F1.8が競争力のあるレンズと気が付くはずだ。シャープネスはほぼ同等で良好な色収差補正と歪曲収差補正、周辺減光となっている。

FE55mm F1.8 ZAやLoxia 2/50ほどでは無いが、光学性能は同クラスのライバルの最高値に匹敵するパフォーマンスである。手ごろな価格の50mm F1.8を探しているのであれば、期待外れとはならないはずだ。

Admiringlight

  • 低価格のカテゴリに属するレンズであり、レンズ外装は多くのFEレンズと比べて高級感が無い。
  • FE28-70mm F3.5-5.6とよく似ているが、とても良好な造りである。プラスチック製でGMレンズほどしっかりとしていないが、価格と考慮するときちんと組み立てられている。
  • 非常に軽く、ボディに装着するとレンズの重みを全く感じない。
  • グリップからレンズまでのクリアランスは十分で良好な使い勝手となる。とても小型なレンズでは無いものの、焦点距離と明るさを考慮するとサイズは程よい。55mm F1.8と直径は同程度だが長さは1センチほど短い。
  • マニュアルフォーカスリングはゴム製のリブ付きだ。とても軽い回転動作であるが値段を考慮すると仕方のないことだろう。
  • 低コストで最も犠牲となっているのはオートフォーカスだ。一般的なDCモーターを使用しておりとてもゆっくりとした動作で駆動音が大きい。フォーカシングによってレンズ内筒が前後するため、不意の接触を避ける意味でもレンズフードは装着しておくべきだろう。オートフォーカス速度は本当に厄介だ。F11など小絞りを使うと速度がかなり低下する。
  • 低価格帯のレンズに画質は期待していなかったが、結果はとても良好だ。絞り開放はある程度ソフトだが全体的に見ると悪く無い。F2.2まで絞るとシャープネスは大幅に改善し、F2.8で四隅までとてもシャープな画質となる。F5.6まで絞れば隅から隅までとてもシャープである。これはとても見事なパフォーマンスだ。
  • 安いレンズはボケを重視していないものが多い。しかし、このレンズのボケは美しく柔らかい描写だ。玉ボケは完璧なニュートラルでは無いが、ボケの縁取りはほとんど無い。玉ボケはF5.6まで比較的丸く保たれている。ボケはとても満足だ。
  • 発色やコントラストもがっかりしないパフォーマンスだ。ニュートラルで豊かな色と絞り開放から優れたコントラストを発揮する。このレンズにおける最も大きなサプライズである。高価なレンズのような描写の安レンズだ。
  • 倍率色収差はうまく補正されているが、軸上色収差はそうもいかない。場合によってパープルフリンジが発生し、適切に後処理する必要がある。
  • 歪曲や周辺減光は無くとても良好な光学性能だ。僅かな樽型で補正が必要なのは建築写真など直線を撮る場合のみだろう。周辺減光はF1.8で少し減光があり、F2.8で緩和、F4で実質的になくなる。
  • コーティングは最高のものでは無いかもしれないが、逆光耐性は思っていた程悪く無い。フレーム内に強い光があったとしてもコントラストの低下やゴーストの発生は僅かだ。

長所:絞り開放から程よいシャープネス・絞ると優れたシャープネス・非常に気に入ったボケ・小型軽量・価格の割に良好な造り・優れた発色とコントラスト・倍率色収差の補正・歪曲が小さい・リーズナブルな価格

短所:オートフォーカスは騒々しく遅い・F1.8で少しソフト(特に接写)・場合によって軸上色収差が問題となる・まずまずの逆光耐性

FE50mm F1.8は評価が難しいレンズだ。光学的にみると本当に良好なレンズだ。ほとんどの絞り値でとてもシャープ、美しい発色とコントラスト、非常に気に入るボケを持っている。そして低歪曲、まずまずの逆光耐性である。

唯一にして最大の問題はオートフォーカスだ。光学性能が優れているだけにとても残念である。

55mm F1.8と比べると、ボケが少し小さくなり絞り開放がソフトだ。それ以外は光学的に見て遜色ない。しかし、オートフォーカス性能は全く異なり、55mm F1.8はどのような状況でも高速かつ正確だ。

高速AFが必要無く、マニュアルフォーカスでピントを合わせるような使い方なら非常に優れたレンズとなるだろう。高速AFが必要であればこのレンズは回避したほうが良い。

Lenstip

  • このレンズのマウントは金属製だ。後玉はマウントから2センチほど奥に入り込んでいる。鏡筒は黒塗りのプラスチック製だ。
  • 中国製である。
  • 中央解像の性能はシンプルな50mm F1.8レンズの典型的なものだ。絞り開放では基準となるレベルギリギリだが、絞ることで急速に改善する。F4-5.6でピークを迎えたあとは回折の影響で落ち込むのも早い。キヤノン50mm F1.8 STMやニコン 50mm F1.8Gとパフォーマンスはほぼ同等だ。55mm F1.8 ZAはF1.8-F2.8の性能が高いものの、F4-5.6の絞り値ではそこまで差が無い。
  • APS-Cフレームで使用し、隅までしっかりとした画質で楽しみたいのであればF3.2まで絞る必要がある。フルフレームで同じ画質を得る場合にはF4まで絞らなければならない。この結果はニコン 50mm F1.8Gと同等だがキヤノン EF50mm F1.8 STMのパフォーマンス少し低い。
  • 面白いことに一眼レフ用の50mm F1.8と比べて中央解像とAPS-Cフレームの解像の差が大きい。
  • 軸上色収差で問題は無い。軽微な色づきは確認できるが、キヤノンやニコンよりもやや良好でソニー55mm ZAよりも遥かに良好だ。
  • 倍率色収差は全く問題無い。絞り開放で取るに足らない問題であり、それ以外の絞り値でも0.05-0.07%に抑えられている。
  • 球面収差の問題は無い。
  • 歪曲収差はライバルよりも良好だ。特に55mm F1.8 ZAはこのカテゴリに弱い。
  • シンプルな構造の50mm F1.8はコマ収差が目立つが難点だが、このレンズも例外ではない。APS-Cフレームでも目立ち、フルフレームの隅は巨大と言わざるを得ない。ここでは55mm F1.8 ZAが優れている。
  • 周辺減光はライバルと比べて僅かに劣っている。
  • 逆光耐性はキヤノンのSTMやソニー55mm F1.8 ZAよりも良好だ。
  • オートフォーカスは作動中に僅かな音が発生する。厄介では無いが、超音波モーターと比べて決して静かではない。近接から無限遠まではおよそ1秒かかり、良光でも悪条件でもハンチングが発生する。レンズもカメラも最新のファームウェアを当ててテストしているので弁解の余地がない。
長所
  • とても良好な中央画質
  • 良好なAPS-Cフレームの画質
  • 低軸上色収差
  • 僅かな倍率色収差
  • 球面収差の問題が無い
  • 無視できる歪曲
  • APS-Cフレームで低周辺減光
  • 素晴らしいボケ味
  • 静かなAF
短所
  • 絞り開放付近のフレーム隅の画質
  • 巨大なコマ収差
  • フルフレームで目立つ周辺減光
  • 遅いAF

もしもビルドクオリティに目をつぶることができるのであれば、このレンズはFE 55mm F1.8 ZAに代わる魅力的な選択肢となるかもしれない。

この安価なレンズは絞り開放の描写が弱いのは事実だが絞ると改善する上、軸上色収差や歪曲収差は比較して優れている。他の光学性能はとても似ている。

シンプルな構造の50mm F1.8としてはキヤノンやニコンのそれとパフォーマンスが似ている。しかし、より良好なAF駆動でより安価に提供されている。

このレンズの登場が意味することは理解できるが、もう少し安くできなかったのだろうか?

更新履歴

  • 2018-06-16:The Digital Pictureが画質比較ツールに本レンズを追加したようです。
  • 2018-03-16:レビューにSony Alpha Blog・作例にα Photographyを追加しました。
  • 2017.12.18:レンズの特徴を追加
  • 2016.7.9:外部参考リンク ePHOTOzine レビュー追加
  • 2016.6.24更新:フォトヨドバシ 作例・DPreview リンク追加
  • 2016.6.17更新:PHOTOHITO 作例・Imaging Resources レビュー 追加

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