DPReviewがソニー「α7C」のレビューを公開。小型軽量ながら機能的なカメラと評価する一方、操作性の悪さやα7 IIIから改善されていない欠点も多いと指摘しています。「写真を楽しむためのカメラではない」と言うのが評価。
高機能な小型軽量フルサイズミラーレス
DPReview:Sony a7C review: Compact size, big sensor image quality
長所 優れた画質
手軽で見事なAF
クラスリードのバッテリーライフ
フォトグラファーにとって堅実な動画機能
全体的にコンパクトとなる沈胴式ズーム
USB充電
小型ながら5軸ボディ内手ぶれ補正
ダウンサイズでビルドクオリティが犠牲とならない短所 3ダイヤルすべて親指操作
本当に小さくアイカップのないEVF
SDカード書き込み中にメニュー操作不可
複雑なメニューシステム
野心的ではないキットレンズの仕様
動画撮影でのトラッキングAFが手間
大部分の設定が静止画と動画で共有
巨大な非圧縮RAWと画質が低下する圧縮RAWのみ
コンパクトボディに合う優れたコンパクトレンズが少ない
一部の競合モデルは10Bit動画に対応
- 画質
・α7 IIIと非常に良く似た画質だ。
・高感度ISOで競争力の高い画質となる。
・黄色被りが低減している。
・非圧縮RAWは柔軟性が高いもののファイルサイズが巨大
・圧縮RAWは重めの画質低下がある- AF
・市場最高のAFシステムを搭載しているが、いくつか設定が必要だ。
・トラッキングAFはとても正確に被写体を追従し続ける。
・動画撮影でも良好に機能する。- 動画
・4K 24pで全画素読出しに対応している。30pの場合は僅かにクロップされる。
・動画でトラッキングは使用できないが、タッチトラッキングは利用可能だ。
・露出設定やWBは静止画と共有だ。
・8Bit動画のため、Log撮影でも柔軟性は限られる。
・4K 24pの画質は良好だが、ローリングシャッターの影響が目立つ。
・FullHDの画質はソフトだ。- 本質的にはオートフォーカスが優れたα7 IIIだ。競争力を維持するには十分だが、それ以上のものではない。
- とは言え、α7Cの魅力はそのコンパクトサイズと機能性だ。FE28-60mmと組合せると、競合モデルより遥かにコンパクトシステムの構築が可能である。以前では撮れなかった状況でフルサイズ画質を得ることができる。
- ただし欠点もある。キットレンズのズームレンジや絞り値には制限があり、広い画角や大きなボケを得ることができない。より大きなレンズが必要となってくるだろう。そしてその際はα7Cの魅力が低下してしまう。さらにコンパクトサイズのトレードオフとして、ファインダーやAFジョイスティックが犠牲となっている。
- 欠点もあるが、コンパクトサイズで同等の機能を備え、バッテリーライフの長いカメラは非常に価値がある。
- 動画機能は合理的だが、α7Cのインターフェースでは設定変更に手間取ってしまう。
- 「長所」の数は少なく見えるかもしれないが、重要は検討項目の大部分は含まれている。ただし、見事な機能に加えてα7 IIIの欠点も数多く継承されていることには注意が必要だ。
- 操作が親指に集中しており、写真を楽しむためのカメラではない。しかし、α7Cは旅のお供に最適なフルサイズミラーレスであり、大部分の状況で優れたカメラとなるはずだ。
- α7 IIIとの比較
陳腐化しているが依然として非常に高性能なカメラだ。α7Cは優れたAFシステムを備え、基本的な追従性能が改善している。α7 IIIの良好な操作性とファインダーが必要なければ、α7Cを選ぶと良いだろう。- Z 6IIとの比較
α7Cとほぼ同じ機能性を備えたカメラだが、より大きく、快適なエルゴノミクスとファインダーを備えている。α7CのAFは効果的で使いやすいが、Z 6IIのほうが使い勝手は良好だ。さらに10Bit動画や優れた外部出力機能を備えている。- DC-S5との比較
Z 6IIと同じく快適で、おそらく楽しめるカメラだが携帯性は大幅に低下する。AFはα7C有利だが、静止画と動画のハイブリッドカメラとしてはS5の圧勝だ。- EOS R6との比較
α7Cよりも遥かに高価で大きなカメラだ。一眼レフのような撮影体験を得ることができ、クラス最良の動画機能を備えている。AF性能や画質の点でα7Cとの差はほとんどない。コンパクトサイズやバッテリーライフを優先する場合はα7Cを選ぶと良いだろう。コンパクトサイズ実現のために機能面での妥協が少ないカメラだ。画質はとても良好で、AFは優れている。ファインダーは小さく、動画機能はライバルほどではないが、コンパクトサイズとバッテリーライフは強みとなるだろう。
とのこと。
私も発売日にα7Cを手に入れ、このレビューとほぼ同じ印象です。α7 IIIと比べて驚くほどコンパクトなカメラとは言えませんが、フラットでやや低めのボディデザインは収納性が高く、カメラの出し入れが多い旅行や行楽などで使いやすいと感じました。
「写真を楽しむカメラではない」と言う意見には全く同じ意見。暴論と感じるかもしれませんが、写真を楽しむのであればα7 IIIのほうがおススメしやすいカメラに仕上がっています。どちらかと言えば、α7Cは「パパママカメラ・トラベルカメラ」として高画質な写真を撮るための最適解。あくまでもカメラは綺麗な写真を撮るための道具として、カジュアルに使おうと思っている人向けと言う印象。
α7 IIIからの乗り換えは正直おススメしませんが、リアルタイムトラッキングや連写時のファイル整理、AFフレームの色変更など、いくらかソフトウェアでの改善点が見られます。「α7 IV」までの繋ぎとして、リアルタイムトラッキングを使ってみたいのであれば引き留めはしません。
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