このページでは一眼カメラ用交換レンズ「Laowa 100mm F2.8 Ultra-Macro APO」の情報を収集しています。
更新情報
- 2020-11-14:PENTAX Kマウント用・13枚羽根のEFマウント版が正式発表されました。
- 2020-10-27:PENTAX Kマウント版が登場するようです。国内流通はまだ確認できていません。
- 2019-12-04:Venus OpticsがRF・Zマウント用を投入すると発表しました。
- 2019-07-26:サイトロンジャパンが国内での取り扱い開始を告知しました。
- 2019-06-30:Dustin Abbottがレビューを掲載しています。
- 2019-05-09:Richard Wongがレビューを掲載しています。
- 2019-05-07:Venus OpticsがLAOWA 100mm F2.8 Macroを正式発表しました。
- 2019-05-05:Sony Alpha Rumorsが「3日後に発表される」と発信しています。発表からかなり間が空きましたがいよいよですね。
- 2018-04-22:Venus Opticsが本レンズを公式発表しました。発売は2018年中期?後期とのこと。
レンズデータ
レビュー
参考サイト
購入早見表
参考:LAOWA 60mm F2.8 Ultra-Macro
キヤノンEFマウント | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ニコンFマウント | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ソニーAマウント | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ペンタックスKマウント | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ソニーFEマウント | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
レンズデータ
レンズ仕様
Focal Length | 100mm |
Max. Aperture | f/2.8 |
Angle of View | 24.4° |
Format Compatibility | Full Frame |
Lens Structure | 12 elements in 10 groups |
Aperture Blades | 9 (Canon), 7 (Nikon), 13 (Sony FE) |
Min. Focusing Distance | 24.7cm (2X) |
Max. Magnification | 2:1 |
Filter Thread | 67mm |
Dimensions | Ф72 x 125 mm ?(Sony version: Ф72 x 155 mm) |
Weight | 638g |
Mounts | Canon / Nikon / Sony FE |
MTFチャート
レンズ構成図
関連レンズ
- EF100mm F2.8L マクロ IS USM
- EF100mm F2.8 マクロ USM
- AF-S VR Micro-Nikkor 105mm F/2.8G IF-ED
- smc PENTAX-D FAマクロ100mmF2.8WR
- FE 90mm F2.8 Macro G OSS
- 70mm F2.8 DG MACRO Art
- SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 (Model272E)
- SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F004)
- SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)
- AT-X M100 PRO D
- Milvus 2/100M
- Makro-Planar T* 2/100
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- LAOWA 100mmF2.8 2xUltra Macro APO 交換レンズデータベース
海外の評価
PENTAX FORUMS
PENTAX FORUMS:Laowa 100mm F2.8 2x Ultra Macro APO
- レンズの紹介:
・Venus Opticsは比較的新しいレンズメーカーだが、短期間でハイクオリティなレンズメーカーとして名をとどろかせた。
・この100mm F2.8マクロレンズはキヤノン・ニコン用としてリリースされたが、2020年11月にKマウント用がリリースされた。
・無限遠にもピントが合う2倍マクロレンズだ。MFレンズだが、自撮り絞りに対応している。 - ビルドクオリティ:
・レンズにはフードとキャップ、UVフィルター、説明書が付属する。フィルターが付属するのは珍しい。
・前玉は前後するが、鏡筒内部で完結する。UVフィルターを装着することで内部を密閉することが可能だ。
・絞り羽根は7枚だ。
(訳注:過去に13枚という話もありましたが、写真を見る限りでは7枚です)
・レンズマウントは金属製だ。防塵防滴用のシーリングは見当たらない。
・レンズフードは大きなプラスチック製だ。
・レンズは67mmフィルターに対応している。
・外装は金属製だ。緩みやガタツキは全くない、頑丈なレンズだ。
・表示はプリントに見えるが、実は刻印したうえで色づけられている。
・自動補正には対応していないが、EXIFにレンズ情報の記録が可能だ。 - 携帯性:
・smc PENTAX 100mm F2.8 MACROと比べるとサイズが大きい。しかし、PENTAX 100mmは等倍マクロである。
・PENTAX 100mmと比べると遥かに大きいが、最短撮影距離付近は全長が同等となる。
・K-1とK-3どちらに装着しても少しフロントヘビーである。 - 操作性:
・絞りリングにAポジションのロック機構が無い。このため誤操作で絞りリングがずれないように気を付ける必要がある。
・フォーカスリングにはピント距離と被写界深度の表示がある。 - オートフォーカス:
・記載なし。 - マニュアルフォーカス:
・フォーカスリングは見つけやすく、滑らかに動作する。
・抵抗量は適切だが、予想よりも重い。誤操作の可能性は少ないはずだ。
・回転角は60°であり、マクロレンズとしては短い。しかし、重い回転動作のおかげで操作性は優れている。マクロ時の回転角は十分に確保されている。1mを超える場合はもう少し精度を高くしてほしかった。
・最短撮影距離付近では被写界深度が非常に狭くなる。浅い被写界深度はクリエイティブに使える場面もあれば障害となる場面もある。被写界深度が欲しい場合は複数の写真を使い深度合成する必要がある。 - 手ぶれ補正:
・記載なし。 - 解像性能:
・APS-C中央は絞り開放からとても良好だ。絞るとさらに改善する。F22を除き、大部分の絞り値で実用的な画質である。
・APS-C端や隅は絞り開放で目に見えてソフトとなる。絞ると着実に改善し、F8-16で均質的なシャープネスとなる。
・フルサイズでも中央はF2.8から十分にシャープだ。中央はF8まで着実に改善する。
・フルサイズ端や隅は中央に追いつくことは無い。良好な結果だが、小絞りを使っても追いつかない。
・実写でも同様の傾向だ。 - 色・コントラスト:
・少しパンチのある色だ。
・心地よい描写でマクロに適している。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ:
・絞り羽根は7枚と比較的少ない。
・優れたボケ描写であり、マクロレンズとしては望ましいものだ。
・玉ボケは円形で基本的に心地よい。絞ると7枚羽根の形状がハッキリと現れる。 - 色収差:
・色収差はデジタル補正無しで完璧に抑えられている。これは素晴らしい結果だ。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・フルサイズで-0.9%だ。実写への影響は最小限だが100mmレンズとしては少し目立つ。 - 周辺減光:
・フルサイズの絞り開放で-1.8EVほどの光量落ちが発生する。これは補正を適用しないと目立つ光量落ちだ。
・1段絞ると-0.8EVまで改善する。
・APS-Cでは1段絞ればほぼ問題ない。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・F11まで絞るとシャープな光条が発生する。
・絞り開放ではハロが強く彩度が低下する。小絞りではコントラストが低下し、いくらか紫色の色付きが発生する。完璧では無いが許容範囲内だ。
・光源がフレーム端にある場合、開放でレンズフレアが発生する。絞ると解消するが、代わりにゴーストが発生する。 - 作例集
総評
このレンズは、ペンタックスのラインアップに加えられた歓迎すべきレンズである。Kマウントでは数少ないマクロ倍率を実現したレンズであり、自動絞り機能を搭載したことで、さらに魅力的なレンズとなっている。
機械式の絞りリングを採用しているため、これまでのKマウントカメラすべてに対応している。AFは非対応だが、滑らかなマニュアルフォーカスを体験可能だ。微調整のためにもう少し長い操作距離が欲しいところだが、比較的短い操作距離でも使用に支障はない。
マクロレンズは一般的にシャープネスが高く、一般的には平均以上の性能を発揮する。この点で、このレンズはほとんど期待通りの性能を備えている。中央シャープネスは、市場に出回っている他のマクロレンズに匹敵し、中絞りでスイートスポットに達し、フレーム端と隅も優れている。
歪曲収差は残存しているが少ない。ボケは滑らかで心地良い描写だが、7枚の絞り羽根の形状が玉ボケに現れやすい。最近ではあまり見られなくなってきたが、写真の質を低下させるものではないと我々は考えている。色収差の補正はとても優れており、その影響はほとんどない。
市場に出回っている他の製品と比較してどうなのか?どれも完璧なものではなく、理想的な選択はそれぞれのユーザーのニーズによって異なる。このレンズは、Aポジション付きの絞りリングと2倍マクロが特徴だ。その光学性能は競合他社とほぼ一致しており、説得力のある選択となっている。
長所:確かなビルドクオリティ・2倍マクロ・優れた中央シャープネス・心地よいボケ・歪曲収差の補正・APS-Cで周辺減光が少ない・色収差が無い
短所:フルサイズで強い周辺減光・開放付近のフレーム端のシャープネス・逆光耐性・フォーカスリングの回転角が小さい・Aポジションのロックが無い
PhotographyBlog
- 一般的なマクロレンズより撮影倍率が高く、2倍マクロに対応している。他のレンズでこのような撮影倍率を得るにはリーバスアダプタやエクステンションチューブなどが必要だ。
- レトロな外観の頑丈な金属製レンズだ。638gと重いレンズだが、Z 6との組み合わせは快適だ。
- 全長120mm、67mmフィルター径の細長いレンズである。フォーカシングによる全長の変化は見られないが、鏡筒内部では前玉が前後しているのが分かる。
- フローティング方式により2つのレンズ群が別々に移動する。無限遠に設定すると前玉はレンズ奥深くへ移動し、最短撮影距離で鏡筒前部まで移動する。
- 手ごろな価格設定だが、マニュアルフォーカス限定という欠点がある。とは言え、真のマクロレンズにオートフォーカスは無駄であり、問題とはならない。
とは言え、ポートレートなどシャープな望遠レンズとしては使う場合にはAF非対応なのが惜しい。 - フォーカスリングにはピント距離の他に1:4から始まる撮影倍率指標を表示している。
- フォーカスリングは滑らかに動作し、適切な抵抗量を持つ。無限遠から0.25mまでの回転量は90度なので素早いピント操作が可能である。
- 絞りリングは1段ごとにクリックがあり、F2.8からF22まで操作可能だ。
- Zマウント用に電子接点は存在しない。撮影後の絞り値や焦点距離の情報が必要な場合は別途メモを取る必要がある。
- ニコンZマウントではボディ側の手ぶれ補正を利用可能だ。
- オートフォーカスを備えた100mmマクロと同程度の価格設定だ。2倍マクロかAFかを選択しなければならない。2倍マクロは個性的な性能だが、ピント合わせが非常に難しい。面倒だが三脚に搭載して使うのが良いだろう。
- 1:1から2:1の倍率へ移動すると透過率が低下し、光量が1段低下する。2倍マクロの浅い被写界深度を改善するには絞る必要性があり、さらに光量低下の影響を受けてISO感度が上がりやすい。多くの場合はISO1600以上が必要となる。
- レンズフードはねじ込み式で装着し辛い。
- 色収差をほぼ完全に補正している。
- 最短撮影距離における周辺減光は明らかだが、とても緩やかでF4まで絞ると大幅に改善する。F5.6で無視でき、F8で解消する。
ピント距離が中程度でも四隅には減光が残る。F2.8で1/3EV以下となり、F8に至るまで徐々に減少する。 - 歪曲収差は僅かな糸巻き型だが、粗さがししないと分からない程度だ。後処理で簡単に補正可能である。
- 倍率「1:4→1:2」で光量が半分となり、「1:2→1:1」でさらに半分、「1:1→2:1」でさらに半分となる。光量低下を考えると2倍マクロを常用したいとは思わない。
- 逆光時はフレアの影響を大きく受ける。F4まで絞るとフレアの影響が小さくなり、F5.6まで絞ると影響が無くなる。好みによるが、個人的には夢のようなフレア効果が好きだ。
- F16まで絞ると妥当な光条が得られるものの、細長い光条とはならない。
- 絞り羽根が7枚なので、F4を超えると玉ボケが角ばる。口径食の影響があり、F4までには改善しない。
その反面、軸上色収差と玉ねぎボケが存在せず、玉ボケの描写は美しく滑らかだ。 - シャープネス
・ピントが合えば全ての絞り値で端から端まで信じられないほどシャープだ。非常に一貫した画質である。
・実際、どの絞り値で撮影したのか区別がつかないほど開放からシャープである。
・精査するとF4~F8が最もシャープな描写に見えるが、F2.8やF11、F16もそれほど見劣りしない。F22まで絞っても回折の影響は劇的ではない。
・本当にこのレンズはとてもシャープだ。
撮影倍率が高い時の光量低下は注意する必要があるものの、最近のカメラは高感度ISO性能が良好だ。マクロ撮影中にAFは必要無いが、ポートレートでの運用を考慮するとAFと手ぶれ補正が無いのは惜しい。
光学的に見ると、中心から端までシャープなレンズであり、全ての絞り値で見事なパフォーマンスだ。ボケは滑らかで美しく、歪曲収差は発生しない。逆光時の激しいフレアは残念だが、これがクリエイティブに活かせることもあるだろう。
このレンズは時間を忘れるほど楽しいレンズだ。一度撮影を始めたら、止めるのが難しい。
PhotographyBlog:Laowa 100mm f/2.8 2:1 Ultra Macro APO Review
Digital Camera World
- 最大撮影倍率1倍が一般的な100mmマクロにおいて、このレンズは最大2倍の撮影が可能だ。
- 一眼レフ用レンズだが、ここ最近キヤノンRFマウント・ニコンZマウントに対応した。一眼レフ用と異なり、絞り羽根は13枚と非常に多い。
- 電子接点を備えているのはキヤノンEFマウントのみだ。他のマウント用は電子接点が存在しないのでフルマニュアル操作となる。また、レンズ情報も記録されない。
- フォーカスリングの回転角は90度を少し超えている。ピント距離0.25m?0.5mで回転量の大部分を占めている近距離特化型だ。
- 絞りリングは1段ごとに辛うじて知覚できるノッチを備えている。動作は滑らかだ。
- ビルドクオリティはとてもしっかりとしているが、防塵防滴仕様ではない。
- レンズ全長は155mmと長いが、インナーフォーカスタイプだ。1倍時でワーキングディスタンスは9cm、2倍時は7cmまで短くなる。
- 手ぶれ補正を搭載していないのでボディ側のセンサーシフト式手ぶれ補正が有効である。(今のところソニーα・ニコンZのみ)
- 全体的に画質がとても良好だ。絞り開放でも隅まで優れたシャープネスである。F16まで絞っても良好な画質だが、F22まで絞ると低下する。
- ラボデータ
・シャープネスはF2.8からフレーム全体で素晴らしい性能だ。F11までこのパフォーマンスが続く。F16-F22で少し低下するが、非常に良好な状態である。
・色収差は絞り値全域で無視できる数値だ。
・歪曲は最小限の糸巻き型である。
フルマニュアルレンズだが、非常に良好で信じられない程のディテールを生み出す光学性能だ。2倍マクロはフォーカス精度や手ぶれに注意する必要があるものの、とても見事な写真となる可能性がある。
長所:最大撮影倍率 ×2.0・正確なMF・良好な画質
短所:AF非対応・電子接点なし・2倍マクロ時のワーキングディスタンス
Digital Camera World:Laowa 100mm f/2.8 2x Ultra Macro APO review
Sony Alpha Blog
優れた解像性能のマクロレンズ
- 100mm F2.8と典型的なマクロレンズだが、撮影倍率は「1:2」である。
- ビルドクオリティはとても良好だ。
- フォーカスリングは0.25mから無限遠間で120度と少し短い。個人的には「FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO」のようにほぼ3回転もする大きな回転量が好みである。
- フォーカスリングの回転量はわずか120度だが、しっかりとした抵抗感なので正確なフォーカシングが可能である。
- 絞りリングはクリック感のあるタイプだ。
- 無限遠からマクロへ移動する場合、前玉が外装内で前方へ移動する。全長が伸びることは無く、円形フィルターを装着することで”フタ”をすることが可能だ。
- 2倍マクロレンズだが、被写界深度は非常に浅い。
- Eマウント版に電子接点は存在しない。EXIF情報が記録されないので、「Voigtländer MACRO APO-LANTHAR 110mm F2.5 E-mount」のように電子接点を持ったMFレンズだと良かった。
- シャープネス:α7R IV(6100万画素)
・中央:F2.8で非常に良好(Very good)、F4で優れており(Excellent)、F5.6-F8で際立った性能(Outstanding)となる。F11で非常に良好(Very good)となり、F16-F22で回折の影響を受ける。
・四隅:F2.8-F4で非常に良好(Very good)、F5.6-F8で優れ(Excellent)、F11で非常に良好(Very good)となり、F16-F22で回折の影響を受ける。
・このレンズは「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」とほぼ同等の非常に優れたレンズである。ただし、「Voigtländer MACRO APO-LANTHAR 110mm F2.5 E-mount」ほどでは無い。
・四隅のパフォーマンスは注目に値する。 - F2.8で周辺減光が目に付く。
- 歪曲収差は僅かな糸巻き型だ。
- 逆光耐性は並みより少し悪い。頻繁にフレアが発生し、太陽をフレーミングするとコントラストを損失する。(ただし、トキナーのFiRiNよりは優れている)
- 色収差はゼロに近い。
- F16まで絞ると26本の光条を得る。
- 発色は自然で良好だが、テストした他のマクロレンズよりもコントラストが少し低い。
- 後ボケはとても柔らかく心地よい。
- 玉ボケはとても良好だが…
・F2.8だと楕円形に変形する
・F4でほぼ丸くなる
・F5.6で完璧な円形
・13枚の絞り羽根を持つため玉ボケの角ばりは見られない。 - マクロ撮影時はF4-F5.6で最適となる。残念ながら、F8まで絞ると回折によりパフォーマンスが低下し始めている。
- トキナー「FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO」と比べて四隅のシャープネスは遥かに優れている。中央領域で有意な差は無い。LAOWAのボケは絞っても円形を保っている。
マクロ・ポートレート、どちらでも優れた結果を発揮する。主なライバルは「FíRIN 100mm F2.8 FE MACRO」だが、私はLAOWAのほうが好みだ。ベストを尽くすのであれば「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」「Voigtländer MACRO APO-LANTHAR 110mm F2.5 E-mount」と言った選択肢が待っている。
長所:全域で優れたシャープネス・低歪曲・色収差なし・発色・とても良好なボケ・13枚の絞り羽根・とても良好なビルドクオリティ・ピント距離表示・インナーフォーカス・2:1の撮影倍率・価格設定
並:コントラスト・F2.8の周辺減光・フォーカスリングの回転量・重量とサイズ
短所:電子接点無し・光学手ぶれ補正なし
Lenstip
Dustin Abbot
Milvusのようにパンチのある画質
- LAOWAは全てのレンズが総金属製鏡筒であり、このレンズも例外では無い。金属パーツを多用しているものの、レンズ重量は638gなのでバランスは良好だ。
- 不幸にもカメラバッグの隙間からレンズを装着したカメラごと数フィート落下させてしまった。フィルターは粉々になってしまったが、レンズ本体は外観も機能も購入初期状態を維持していた。
- レンズ鏡筒はとても長く、フォーカシングによる内筒は外装内部で移動する。無限遠では外装の先端から約3インチほど奥に隠れている。最短撮影距離では前玉が外装の端近くまで移動する。
- プラスチック製レンズフードが同梱している。しかし、最短撮影距離を考慮するとレンズフードが影となってしまうかもしれない。
- マクロレンズらしく、最短撮影距離付近では実効F値が高くなる。
- EFマウント版は電子接点を備えた電磁絞り仕様だ。絞りの制御はカメラで操作することになる。
- 三脚座を別売りしているが、程よい重量のため必要と感じるフォトグラファーは少ないだろう。
- フォーカスリングは良好な抵抗感で滑らかに動作する。フォーカス領域の両端付近でわずかな抵抗感の変化を感じる。操作性で懸念される唯一の問題だ。回転角は約155-160°で大部分はマクロ領域となっている。しかし、2倍マクロ特性を考慮すると160°でも回転角は小さい。
- 面白いことに絞り羽根の枚数がレンズマウントによって異なる。ソニーFEは13枚と多く、キヤノンEFマウントは9枚と一般的だ。ニコンFマウントは7枚と少ないため、絞り込むと玉ボケが角ばりやすい。
- 全体的なビルドクオリティは449ドルの価格設定を考慮すると非常に良好だ。
- APO仕様のレンズは高度な色収差補正と球面収差補正で高いコントラストを実現する傾向がある。その一方でボケ領域の描写が高くなる可能性がある。
- 中央領域は絞り開放からキヤノン100mm F2.8L ISやIrix 150mmと同等のシャープネスだ。四隅はキヤノンとIrixが同等で、Laowaも十分シャープである。
- 適度な周辺減光と僅かな糸巻き型歪曲が見られる。実写ではどちらも影響はあまり感じられない。
- F4まで絞るとキヤノンやIrixと同じように非常に高いコントラストでフレーム全域がシャープとなる。(ただし、Laowaは四隅のコントラストが少し低い)残念ながら今回のテストは前述の通りレンズを落下させた後に撮影したものだ。良好な個体ではさらにシャープとなる可能性がある。
- マクロ領域の色収差補正はキヤノンよりも少なくより高いコントラストだ。本当に素晴らしい結果だ。
- 高コントラストでパンチのある高彩度なイメージとなる。私が愛するMilvus 135mm F2を彷彿とさせるものだ。
- APO仕様のためピント位置によってはボケが騒がしくなることがある。
- 逆光耐性はこのレンズにおける弱点の一つだ。特に絞り開放側でレンズフレアが発生しやすい。望遠レンズで太陽をフレーミングすることは少ないが、フレーム外だったとしてもコントラストが低下する場合がある。
このレンズによりLaowaにっとて大きな一歩を踏み出した。電磁絞りを採用する複雑なレンズ設計を実現し、競争力のあるマクロレンズを驚異的な価格設定でリリースした。優れたコストパフォーマンスを発揮し、競合レンズに無い2倍マクロというキラーフィーチャーを提供する。
さらにパンチの効いた描写はMilvusを彷彿とさせ、本当に彩度の高い結果をもたらしてくれる。
逆光耐性は注意すべきで、フォーカスリングの回転角はもう少し大きいと良かったが、どちらもレンズを台無しにする欠点とはならない。もしMF操作が問題とならなければ、検討すべきマクロレンズである。
長所:電子接点を備え優れたビルドクオリティ・低価格のアポクロマート仕様・2倍マクロ・良好なコントラスト・優れた色収差補正・パンチのある色・優れたマクロ性能
短所:ピント領域の広さに対してフォーカスリングの回転角が十分ではない・フレアが発生しやすい・特定のピント位置ではボケが多少騒がしくなる
Optical Limits
高度な色収差補正のマクロレンズ
- LAOWAとしては初めて電子接点に対応したレンズだ。
- このレンズは一般的なマクロレンズの倍となる撮影倍率を備えている。
- 449USDは一般的なサードパーティ製マクロレンズよりも幾分か手頃な価格設定だ。
- 従来のLAOWAレンズは比較的サイズが小さいレンズを設計していたが、このマクロレンズはスリムだが長い鏡筒だ。
- 金属製鏡筒のクオリティはとても良好で、フォーカスリングは滑らかで正確に動作する。被写界深度指標が印字されているものの、目盛りが不十分で装飾的な意味合いが強い。
- 接写する場合は内筒が鏡筒内部で前方へ移動する。無限遠側では鏡筒内部に入り込むため、レンズフードの必要性は無い。(同梱もされていない。)
- マクロレンズの歪曲収差はとても小さい傾向があり、このレンズも0.36%とわずかな糸巻き型だ。
- 周辺減光はF2.8で2.1EVと目立つが、F4まで絞ると1EV以下まで減少する。F5.6以降は問題とならないだろう。
- 解像度:EOS 5Ds R:解像特性はとても見事な結果だ。
・中央はF2.8からとてもシャープ、周辺は中央と同レベルとまではいかないが、それでも非常に良好で端や四隅も同水準である。絞ると中央は画質が多少向上し、F5.6-F8で四隅までベストな結果を得ることが出来る。回折はF8以降で見られるが、F16でもまだ非常に良好だ。
・テストした個体のセンタリング(偏心特性)はとても良好で像面湾曲は最小だ。
・EOS 5D Mark IIのような解像性能では特に弱点は無い。 - 倍率色収差は最大で中程度(F2.8で1.5ピクセル)、絞ると現象してF11以降は無視できる程度だ。「APO」を主張するには多すぎると議論の余地はあると思うが、実写ではほぼ問題とならないだろう。
- ボケはとても良好だ。後ボケは僅かにムラがあるものの滑らかだ。前ボケは2線ボケの兆候があり少し騒がしい。
- 玉ボケはF2.8-F4でほぼ完璧だ。ただし、F5.6まで絞ると絞り羽根の形状が見えるようになる。
- 「APO」と謳っているように、軸上色収差はとても見事に補正されている。さらに絞り値によるフォーカスシフトの傾向は見られず、球面収差は適切に補正されていることが分かる。
マクロレンズは適度なレンズ口径と「簡単な」焦点距離の組み合わせとなるため、その多くのレンズがシャープとなる傾向がある。このため、LAOWA 100mm F2.8 2× Macro APOがとても良好なパフォーマンスだったとしても驚くべきことではない。
しかし、それでも一般的な100mmマクロレンズと比べ、少なくとも2つの利点を備えている。「2:1の最大撮影倍率」と「軸上色収差(ボケの色づき)が無い」ことだ。特に後者は大きな成果だ。さらに倍率色収差は中程度で、歪曲は小さい。最大の弱点はF2.8における周辺減光だが、ボケは全体的にとても心地よい。
そしてついにLAOWAも電子接点を採用した。これはLAOWAにとって大きなことだ。もちろんAFは非対応だが、少なくともマクロ愛好家はあまり気にしないだろう。レンズのメカ的クオリティはとても良好でメジャーなマクロレンズと同等だ。強くおススメできるレンズである。
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