このページでは一眼カメラ用交換レンズ「RF70-200mm F2.8L IS USM」の情報を収集しています。
最新情報
- キヤノンがRF70-200mm F2.8L IS USM用の最新ファームウェアを公開 2022年9月14日
- キヤノンRFレンズが4月7日に値上がり方向で価格改定 2022年4月3日
- 現行モデルとは異なる「RF70-200mm F2.8 L」のようなキヤノンの特許出願 2021年11月2日
- キヤノン「RF70-200mm F4 L IS USM」は近距離時に像面湾曲の影響が強くなる 2021年2月16日
- キヤノン「RF70-200mm F2.8L IS USM」際立った画質と携帯性の大口径ズーム 2021年1月19日
- キヤノン「RF70-200mm F2.8L IS USM」は並外れた光学性能では無いが小型軽量で超高速AF 2020年11月7日
- RF70-200mm F2.8L IS USMは優れた性能の小型軽量デザインでEFレンズに戻れなくなる 2020年8月14日
- キヤノンの"伸びない"RF70-200mm F2.8・RF70-200mm F4と思われる特許出願 2020年1月31日
- キヤノンRF70-200mm F2.8L IS USMは高価だが5点満点のズームレンズ【海外の評価】 2020年1月21日
- キヤノンRF70-200mm F2.8L IS USMは全域高解像でクラス最高のAFだが…【海外の評価】 2020年1月13日
データベース
レビュー
- Admiring Light
(抄訳記事) - DC.World
(抄訳記事) - DC.World 2
(抄訳記事) - Dustin Abbott
(抄訳記事) - Phototrend
- Lensrentals
・分解レビュー(訳) - Mobile01
(抄訳記事) - ShaSha
- The Phoblographer
- 価格コム
レビュー/口コミ
購入早見表
レンズデータ
レンズ仕様
発売日 | 2019年11月21日 |
初値 | ¥306,899 |
キヤノンショップ | 396,000円 |
レンズマウント | RF |
対応センサー | フルサイズ |
焦点距離 | 70-200mm |
レンズ構成 | 13群17枚 |
開放絞り | F2.8 |
最小絞り | F32 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.7m |
最大撮影倍率 | 0.23倍(200mm時) |
フィルター径 | 77mm |
手振れ補正 | 5.0段分 |
テレコン | - |
コーティング | フッ素 SWC |
サイズ | 約φ89.9×146.0mm |
重量 | 約1,070g (三脚座含まず/三脚座質量 約130g) |
防塵防滴 | 対応 |
AF | NanoUSM |
絞りリング | - |
その他のコントロール | コントロールリング フォーカスリミッター AF/MF IS IS モード ズームロック |
MTFチャート
レンズ構成図
関連レンズ
EFマウント
- EF70-200mm F2.8L IS III USM
- EF70-200mm F2.8L IS II USM
- 70-200mm F2.8 DG OS HSM
- 120-300mm F2.8 DG OS HSM
- SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD
- SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2
レンズサイズ比較
更新履歴
- 2020-08-12:「RF70-200mm F2.8 L IS USM」ファームウエア Version 1.0.8が公開されています。
- 2020-01-09:不具合対策のファームウェアアップデートが公開されました。
- 2019-12-24:不具合の対応ファームウェアアップデートを2020年1月上旬に公開すると告知しています。
- 2019-12-12:Mobile01がレビューを公開しています。
- 2019-11-22:DPReviewがサンプルギャラリーを公開しました。
- 2019-10-24:正式発表されました。
- 2019-08-24:今月末登場と噂され始めています。
- 2019-02-14:キヤノンがレンズの開発を発表しました。2019年内を予定しているとのこと。
- 2019-02-05:そろそろ登場しそうな雰囲気となってきたので専用ページを作成しました。ひとまず関連レンズと購入早見表(検索リンク)を設置。
海外の評
Admiring Light
Admiring Light:Review: Canon RF 70-200mm f/2.8L IS USM
- レンズの紹介:
・キヤノンの70-200mmは常にカメラシステムの中核をなすレンズの一つであり、一貫して優れている。
・RFシステム用の新70-200mmはインナーズーム構造をやめ、コンパクトで伸びるズーム構造に切り替えている。 - ビルドクオリティ:
・Lensrentalsの分解レビューによれば、防塵防滴仕様は心配ないと言われている。
・キヤノンは24-70mmや100-400mmなど、伸びるタイプのズームレンズでしっかりとした防塵防滴仕様の伸びるズームレンズを長年投入し続けている。
・外装はハイクオリティなエンジニアリングプラスチック製だ。とてもしっかりとした質感である。
・ズームレンズの内筒は非常に頑丈で遊びやガタツキは全くない。
・三脚リングは一眼レフ用と比べて少し幅が狭いがしっかりと固定される。ただし、回転動作が重い。レンズは軽量で手持ち撮影に適しているため、普段はこの三脚リングを外して使用している。
・白いプラスチック製のレンズフードが付属している。反射を防ぐために内側にリブ加工が施されているほか、フィルター操作用の窓がある。フードの直径が太く、収納性が悪いので個人的に好きでは無いデザインだ。
・RF24-105mm F4LのレンズフードはRF70-200mm F2.8Lに装着できる。ただし、逆さ付けは出来ない。
・後玉はレンズマウントに近く、エクステンダーに対応していない。焦点距離を拡張したい人にとって厄介な仕様だ。 - 携帯性:
・インナーズームは全長が一定であることに加え、防塵防滴や堅牢性などの利点を持つ。ただし、サイズと重量は大きな欠点となってしまう。一般的なサイズは全長が約8インチ、重量が1.5kgだ。
・このレンズは伸びるズーム構造を採用しており、大幅なサイズダウンと減量に成功している。全長は5.75インチ、重量は1,070gだ。EF70-200mm F2.8L IS IIIと比較すると、重量は1/3減り、全長は25%短くなっており、違いはすぐに分かる。
・70mm時はカメラに装着した状態でも収納しやすい。
・軽量化しているのでカメラと組み合わせた時のバランスも良好だ。
・直径はタムロンの70-180mm F2.8よりも太いが、縮長は同程度だ。レンズフードはタムロンのほうがスリムなので、キヤノンの収納性は見劣りする。 - 操作性:
・ズームリングは滑らかに回転する。
・フォーカスリングはとても滑らかに回転する。
・レンズマウント付近にコントロールリングを搭載。
・側面には4つのスイッチを搭載している。従来通りのスイッチであり、確実に操作でき、誤操作は稀だ。
・反対の側面にはズームリングを70mmで固定するスイッチがある。 - オートフォーカス:
・ナノUSM駆動のAFは非常に高速だ。ワンショットAFでもサーボAFでも非常に高速であり、EOS R6との組み合わせで正確なフォーカシングが可能であった。
・動体の追従撮影も簡単だ。 - ブリージング:
・EFレンズと比べてフォーカスブリージングについて顕著な変化が見られる。
・EFレンズは接写時に画角が狭くなるが(250mm程度)、このレンズは接写時に画角が広くなる。このため、接写時の画角に大きな違いが見られる。
・無限遠の画角は同程度だ。
・動画撮影ではブリージングが小さなRFレンズが望ましいと思う。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし。 - 手ぶれ補正:
・5段分の光学手ぶれ補正を搭載している。R5やR6と組み合わせることで最大8段分の補正効果があるという。
・実写で8段分の補正効果が完全に得られることはないが、200mmで1/10秒、多くの場合は1/4秒でシャープな結果を得ることが出来る。これは6段分の補正効果となる優れた結果であり、信頼性が高い。 - 解像性能:
・プログレードのレンズに期待されるように、とてもシャープなレンズだ。ズームレンジ全域でF2.8からフレーム全体がシャープである。
・中央は全域で並外れたシャープネスで、フレーム端の解像度低下も極僅かだ。絞るとすぐに改善する。
・EF70-200mm F2.8L IS III USMと比べて新境地と感じるほどの性能差では無い。
・私がこれまで使ってきた中で最もシャープな望遠ズームレンズの一つだ。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ・色:
・心地よいボケ味である。
・後ボケは基本的にとても滑らかで、玉ボケは均質的だ。
・絞り開放では口径食の影響があるものの、このクラスとして特に酷い影響ではない。
・絞ってもボケ味は良好だ。
・優れた色とコントラストでパンチのある画質である。F4まで絞った時の改善効果は僅かだ。最近のハイエンドレンズはどれも素晴らしい色とコントラストを備えているため、驚くべきことでは無い。 - 色収差:
・倍率色収差の補正は優れている。実質ゼロだ。
・軸上色収差はとても良好に補正され、F2.8でピント面前後の僅かな色づきのみである。絞ればすぐに解消する。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・記載なし。 - 周辺減光:
・広角端の影響は穏やかだ。
・望遠端ではより目立ち、かなり強くなる。F4まで絞ると大幅に改善し、F5.6で解消する。個人的な見解としては特に心配する必要は無い。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・フレアによるコントラスト低下は良く抑えられている。
・太陽がフレーム内にあると、望遠側で強めのゴーストが発生する。 - 作例集
総評
従来の70-200mm F2.8は重量級レンズだったが、RF70-200mm F2.8Lは扱いやすく、携帯性の優れたレンズである。私が写真を始めて以来、このようなレンズを待ち焦がれていた。このレンズが登場するまで、屋外で70-200mm F2.8を持ち歩くのが耐えられなかった。
シャープネスとボケは良好で、際立った画質である。そして非常に高速で正確なAFと手ぶれ補正を備えている。ビルドクオリティは見事で、操作性も良好だ。
唯一欠点があるとすれば価格設定だが、本当に優れたレンズだと思う。
長所:小型軽量・堅牢なビルドクオリティ・高速正確なAF・卓越した光学手ぶれ補正・ズームレンジ全域でF2.8からとてもシャープ・優れたボケ・優れた色収差補正・優れた色とコントラスト・きちんとした歪曲収差補正
短所:場合によって逆光耐性・エクステンダー非対応・非常に高価
Dustin Abbott
Dustin Abbott:Canon RF 70-200mm F2.8L IS Review
操作性・機能性
- デザイン面にメスを入れたのは、キヤノンが「80-200mm」から「70-200mm」にズームレンジを切り替えてから初めての事だ。従来のレンズはいずれも全長が長く、重いインナーフォーカスタイプのレンズだ。
- しかしキヤノンはミラーレス用にコンパクトな70-200mm F2.8を作り上げた。おそらくRFマウントレンズラインアップの中で最も魅力的なダウンサイズだ。
- 大幅な小型化と軽量化はカメラの使い方をダイナミックに変えた。メッセンジャーバッグに収まり、カメラを被写体に向けた際の威圧感も低減している
- レンズサイズは「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」とよく似ている。
- この小型化にはいくつかの欠点がある。第一にテレコンバージョンレンズ非対応だ。より長い焦点距離が必要なフォトグラファーにとって柔軟性が失われ、大きな問題となる。
- 2つ目の問題は200mmにズームするとレンズが伸びることだ。小型化のために避けて通れない道だが、外部ズームによって防塵防滴を心配する声があるのは確かだ。
- 前後のレンズにフッ素コーティングが施され、全てのスイッチ・リング継ぎ目にシーリングを使用している。さらに手ぶれ補正ユニットは新技術で偏心や損傷を予防している。全体的に見て、プロユースに耐えることが出来るレンズだと思う。
- 通常通り三脚リングとケースが付属している。三脚座は少し小型だが簡単に取外し可能だ。小型三脚リングのため回転動作時の滑らかさは少し物足りない。個人的に大きな問題は無く、アルカスイス互換では無い点が唯一の不満だ。
- コントロールリングは他のRFレンズと異なる位置だ。他のレンズに慣れていると少し違和感があるかもしれない。
- マニュアルフォーカスリングは滑らかに動作するが、抵抗量はかなり小さい。フォーカスバイワイヤ操作だが、幸いにもEOS Rが実装している「フォーカスガイド」は画期的な使い勝手だ。
- ズームリングは幅広く良好な抵抗量で動作する。回転動作は滑らかだ。70mm時にズームリングのロックが可能である。
- レンズ側面にはフォーカスリミッター・フォーカスモード・手ぶれ補正・手ぶれ補正モードの4スイッチを搭載している。
- 手ぶれ補正は効果的だが、シャッタースピードが1秒に近づくと安定したショットが得られないようになる。とは言え、1/6秒のシャッタースピードでは完璧だ。
- 手ぶれ補正が本当に役立つのは動画撮影の時だ。
- レンズフードはレンズ本体に似合う高級感のある素材で出来ている。偏光フィルターを操作できるように小窓が備わっている。
- レンズフードは幅が広く、収納性をいくらか犠牲にしている。
- 「70-180mm F/2.8 Di III VXD」と同程度のサイズだが、より広いズームレンジと光学手ぶれ補正を同サイズに収めているのは評価できる。
- 従来の最短撮影距離は1.2mだったが、このレンズは70cmまで寄ることが可能だ。撮影倍率も改善しているが、フォーカスブリージングの影響がありソニーGMほどの倍率は得られない。
- 最短撮影距離ではコントラストとディテールが僅かに低下する。F4まで絞ると大幅な改善が見られる。
- 通常、LレンズにはリングタイプのUSMを使用していたが、このレンズではデュアルNano USMを採用している。見事なフォーカス速度を実現し、ほぼ瞬間的に被写体へピントを合わせることが可能だ。
- オートフォーカスは12コマ秒・20コマ秒の連写速度で非常に良好な結果を得ることが出来た。
- オートフォーカスは非常に静かで通常の撮影で音が聞こえることは無いだろう。非常に静かな状況でもほんのわずかな音しか聞こえない。そして滑らかあに動作するので動画撮影に最適だ。
画質
- 従来のレンズより優れたシャープネスと言う訳では無いが、劇的なサイズダウンを考慮すると「素晴らしい」と評価できるものになっている。
- 70mmは穏やかな周辺減光と樽型歪曲がある。どちらもソフトウェアで簡単に補正出来るものだ。
- 200mmでは軽度な糸巻き型歪曲と、はるかに重い周辺減光が発生する。問題は無いが、想像していたよりも周辺減光が強いように見える。
- 軸上色収差は70mmでほとんど目に付かない。200mmでは少し多くなるが、大部分の状況で問題は無いだろう。
- 中央は一貫したシャープネスを備えている。コントラストは際立ったものでは無いが、F4からF5.6まで絞るとコントラストが大きく改善する。
- 四隅は中央と比べると遥かに悪く、F8まで絞ると並外れたシャープネスとなる。
- ズームレンジ全域のパフォーマンスは一貫している。
- F32まで絞ると許容できない水準まで画質が低下するので避けたほうが良いだろう。
- 100mmは70mmと似たような傾向だ。F4まで絞ると素晴らしい中央?周辺画質となるが、四隅で素晴らしい画質を得るにはF8まで絞る必要がある。
- 135mmでこのレンズピークに達する。かなり早い段階で高水準のシャープネスとコントラストを実現しているように感じる。しかし、四隅を改善するにはやはりF8まで絞る必要がある。
- 通常、200mmは画質が低下するポイントだが、このレンズはそうならない。同様のパフォーマンスを維持しており、優れた中央・周辺性能を得ることが出来る。
- 全体的に見て、フレーム2/3に最適化されたパフォーマンスに見える。四隅は優先度がそれほど高く無いので、シャープネスが必要となる可能性が低いという事だろう。
- とは言え、価格に対する絶対的な光学性能には少し疑問が残る。タムロン「70-180mm F/2.8 Di III VXD」は同様のコンパクトなレンズだが、四隅は遥かに良好だ。ソニーGMもキヤノンRFと同様、少し高すぎる。
- このレンズの光学性能はとても良いと思うが、ベストでは無くい。ただし、ボケ描写のバランスは完璧だ。
- 特に近距離でのボケ描写は本当に心地よいものだ。等倍の画質は驚異的とは言えないが、全体的な描写は満足いくものである。
- 逆光耐性もかなり優れている。
非常にコンパクトで利用する機会が多くなった。これは本当に価値がある変更であり、称賛に値する。手ぶれ補正は素晴らしく、並外れたAFを利用可能だ。全体的な描写傾向も大好きだ。
ただし、テレコンバージョンレンズ非対応のため柔軟性が失われてしまったこと、2700ドルの価格設定が高すぎることが潜在的な購買層にブレーキをかける可能性がある。
近い将来、サードパーティ製レンズが登場し、より選択肢が増える未来を期待したい。
長所:コンパクトサイズ・軽量・非常に高速かつ静かで正確なAF・優れた追従性能・非常に高価的な手ぶれ補正・最大撮影倍率が改善・収納性・ゴージャスなボケと発色・優れたコントラストと描写・優れた中央?周辺シャープネス・逆光耐性・収差補正
短所:非常に高価・テレコンバージョンレンズ非対応・三脚座はアルカスイス互換ではない・小絞りまで四隅が特にシャープではない
Digital Camera World
Digital Camera World:anon RF 70-200mm f/2.8L IS USM review
- キヤノンRF 70-200mm f/2.8L IS USMは、潜在的にEOS Rシステムの命運を左右するレンズだ。70-200mmはプロ、アマチュアを問わず必須のレンズとなっている。ポートレート、結婚式、イベント、スポーツ、アクション撮影まで、全ての状況で有用な道具となる。
費用対効果を期待できるプロフェッショナルは、バッグに70-200mmを携帯し、ほとんどのアマチュアも、同じことを夢見ている。 - キヤノンRF 70-200mm F2.8L IS USMは、最新EFバージョンの約2倍の価格で販売されている。
- 長さ(70mmで)は4分の3、重さは3分の2で、EFマウントアダプターの余分な長さと重さは含まれていない。これは新しいRFレンズにとって大きな利点である。70-200mm F2.8の中では最も短いレンズだ。
- 焦点距離70mmまでズームダウンすると、全長は146mmとなり、EF版の199mmよりもはるかに短い。200mmでEF版よりもわずかに長くなるものの、旅行時や携帯性を考慮すると、カメラバッグの中で直立することもできる、信じられないほどコンパクトな選択肢だ。
- 重量はEF版の1,480gと比較して、1,040gである。そして、一日このレンズを持ち歩くとき大きな違いとなるはずだ。デジタル一眼レフカメラに比べて軽量なカメラボディも考慮すると特に顕著な違いとなる。
- 手ぶれ補正は、5段分の光学式手ぶれ補正を搭載しており、EFレンズの3段分を凌駕している。
- さらに、2つのナノUSM駆動を搭載した新しい電子式フローティングフォーカスシステムのおかげで、従来モデルの最短撮影距離「1.2m」から「70cm」へと大きく改善している。
- 伸びるズーム方式は、レンズをコンパクトに収納するだけでなく、持ち運びも簡単だ。しかし、いくつかの重要な欠点がある。
まず第一に見た目だ。正直に言うと、伸びるズームレンズは高価なLレンズとしてはどうなのか? - 第二に密閉性の問題もある。他のLレンズと同様、最上級のシーリングが施されているものの、水や微粒子が混入するのでは無いかと不安になる。
- キヤノンは可動式インナーバレルに空気の移動を可能にするシーリングを採用し、埃や水滴の侵入を防いでいる。とは言え、可動機構が無い鏡筒と比べると危険性は高いはずだ。
- 第三に、テレコンバーターとの互換性が無く、焦点距離を伸ばしたい人にとっては大きな欠点である。(おそらく70-200mm F4は対応するのだろう)
- このレンズには距離指標が無い。
- レンズフードの小窓はフィルターを操作するのに便利である。
- フォーカスリングとズームリングの位置がEFレンズと異なり、フォーカスリングは幅が狭いことに注意する必要がある。
- ISスイッチに3つ目の手ぶれ補正機能が追加されている。モード1は一般的な撮影用、モード2はパン撮影用、モード3は露光時のみ補正する新しい機能だ。
- シャープネスやコントラスト、あらゆるカテゴリでEF版より僅かに優れたパフォーマンスを備えている。疑う余地はない。
- シャープネスはF4でピークに達するが、絞りに関係なく、素晴らしい結果を得ることが可能だ。
- オートフォーカスはEF版と比べて見違えるように速く、機敏に動作する。被写体を素早く、そして静かにロックする。フローティング方式のナノUSMはまるで忍者のようなAFだ。
- リリース当初は前ピンに悩まされたが、ファームウェアアップデートで改善している。もし問題を感じたらファームウェアを確認してみるべきだ。改善後は他のRFレンズと同様、堅実で信頼性の高い動作である。EOS R5・R6に装着するととんでもないことになる。
- 手ぶれ補正のパフォーマンスも本当に良好だ。EOS Rのようにボディ側の補正が無くても、一眼レフ用より遥かに安定する。200mmで利用するとすぐに違いが分かるはずだ。
- 最短撮影距離は短くなっているが、最大撮影倍率はそれほど変わらない。これは本レンズのフォーカスブリージングが関係している。このためマクロ撮影での使い勝手は期待しない方が良い。
- ラボテスト
・中央シャープネスは全ての焦点距離・絞り値で優れた結果である。F2.8の絞り開放でさえ、ズームレンジ全域で優れている。
・四隅は中央ほどでは無いが、ズームレンジ全域・絞り値全域で一貫して非常に良好だ。
・「RF24-70mm F2.8L IS USM」を完全に補完している。
・色収差は焦点距離が短い場合、高コントラストな領域で目立つ。135mm以上では問題とならない。
・歪曲収差は70mmで目立つ樽型だ。90mm以上で糸巻き型に変化するが、200mmでも大きな問題とはならない。
キヤノンRF 70-200mm F2.8L IS USMは驚異的なレンズであり、EF版よりわずかにシャープで鮮明な描写性能を備え、非インナーズーム設計のおかげで、デジタル一眼レフ版と比較して27%短く、28%短い。
費用は約100%高く、キヤノンのRFテレコンバーターとの互換性が無い点が大きな弱点だが、他の全ての点は優れている。
小型軽量設計のため、カメラバッグの中で直立収納が可能だ。、腕を痛めずに一日中振り回すのに十分なほど軽く、オートフォーカスはより高速、より静かだ。手ぶれ補正は遥かに優れている。
他のRF F2.8ズームと同様、EFレンズより全体的に優れたパフォーマンスである。EOS Rシステムのポテンシャルを引き出すのであれば、欠点は覚悟して受け入れることをおススメする。高価なレンズだが、使えば大きなEFレンズに戻りたくないと感じるはずだ。
長所:3/4短く2/3軽い・5段分の手ぶれ補正・静かで滑らかなAF
短所:非常に高価・伸びるズームレンズ・テレコン非対応
PhotographyBlog
Canon RF 70-200mm F2.8L IS USM?Review
- フルサイズ用70-200mm F2.8としては最軽量となるレンズだ。重量は1070g、全長は146mmである。
- 70mmから200mmへズームすると徐々に内筒が伸び、最終的に200mmで212mmとなる。
- EOS RPと組み合わせてテストしたが、おそらくEOS Rの組み合わせでよりバランスを取ることが出来る。
- 想像通り、非常にしっかりとした作りだ。防塵防滴仕様によりあらゆる環境で撮影できる。
- ズームリングは「70mm・100mm・135mm・200mm」の焦点距離を表示している。リングはしっかりとグリップでき、他のパーツと同様にしっかりとした造りだ。
- フォーカスリングはズームリングと形状が異なるのでレンズを見なくとも判別可能である。適度な抵抗量で動作する。
- 三脚リングは取り外し可能だ。
- ハイクオリティなレンズフードは逆さ付けに対応している。
- オートフォーカスは非常に高速で静か、そして正確だ。EOS RPとの組み合わせで成功率は非常に高い。動画撮影にも適している。
- 色収差をとても良好に補正している。あらゆる色ずれを見つけるのが難しい。とても見事なパフォーマンスだ。
- 絞り開放の70mmでいくらか周辺減光が発生する。一般的な被写体ではそれほど目立たないが、白い壁を撮影すると目に付く。200mm時は減光量がはるかに小さい。ズームレンジ全域でF5.6まで絞るとほぼ解消する。
- ボケは期待を裏切らない描写だ。
- シャープネス 70mm:
・フレーム中央・端どちらも絞り開放から心地よいシャープさだ。
・F4~F11の絞り値で優れたパフォーマンスを得ることができる。
・F16まで絞ると少しソフトとなる。
・F22~F32の小絞りは回折によりさらにソフトとなる。 - シャープネス 100mm:
・フレーム中央・端どちらも絞り開放から心地よいシャープさだ。
・F4~F11の絞り値で優れたパフォーマンスを得ることができる。
・F16まで絞ると少しソフトとなる。
・F22~F32の小絞りは回折によりさらにソフトとなる。 - シャープネス 135mm:
・フレーム中央・端どちらも絞り開放から心地よいシャープさだ。
・F4~F11の絞り値で優れたパフォーマンスを得ることができる。
・F16まで絞ると少しソフトとなる。
・F22~F32の小絞りは回折によりさらにソフトとなる。 - シャープネス 200mm:
・フレーム中央・端どちらも絞り開放だと少しソフトだ。
・F4の絞り値で良好なパフォーマンスを得ることができる。
・F5.6~F11の絞り値で優れたパフォーマンスを得ることができる。
・F16まで絞ると少しソフトとなる。
・F22~F32の小絞りは回折によりさらにソフトとなる。
ズームレンジ全域で素晴らしいシャープネスと描写性能を備え、優れたビルドクオリティ、優れた機能性を併せ持つ本格的なミラーレス用ズームレンズだ。
画質はただただ素晴らしく、ほぼ全ての焦点距離と絞り値で優れている。色収差はほぼ存在しない。
このレンズの欠点と言えば、レンズフード未装着時にフレアの発生・200mm F2.8時にシャープネスが僅かに低下するくらいである。
オートフォーカスは非常に高速で正確、そして光学手ぶれ補正は効果的。
2,699ドルの値付けは間違いなく高い。一眼レフ版と比べて500ドルも高価だが、より小さく軽く、優れた光学性能である。価格なりの価値を持つ5点満点のレンズだ。
Optical Limits
Canon RF 70-200mm f/2.8 USM L IS - Lab Test / Review
- 従来の70-200mm F2.8と比べておよそ27%軽く、小型ミラーレスとの相性が良い。ただし、ズーム操作によってレンズが伸縮する仕様だ。防塵防滴仕様ではあるが、長期使用における信頼性について疑問が残る。ただし、これまでのLレンズを考慮すると心配することは無いのだろう。
- 信頼性よりも頭を抱える問題はレンズの価格設定だ。
- 伸縮ズームではあるが、ビルドクオリティは素晴らしい。内筒が自重落下することは無かった。
- フォーカスリング・ズームリングは滑らかに動作する。
- 三脚座は取り外し可能だ。
- レンズフードの先端にはゴム製リングが備え付けられている。
- 2つの「ナノUSM」を備えたAFシステムは驚くべきパフォーマンスだ。とても高速であり、クラス最高だ。バイワイヤのマニュアルフォーカスも正確でまったく問題は無い。
- 歪曲収差は70mmで僅かな樽側、中間域以降は糸巻き型に変化する。ボディ内で自動補正可能だが、心配する必要は無い。
- 周辺減光は70mm F2.8で-1.2EVだが、ズームインすると減光量が大きくなる。200mm F2.8でピークの-2.6EVに達する。これは望遠レンズで非常に強い減光だ。ただしF4まで絞ると大幅に改善し、F5.6でほぼ解消する。
- ズームレンジ全域でとてもシャープだ。ただし、今のところ3000万画素のEOS Rでテストした結果である。
中央領域はF2.8から非常に優れており、周辺解像も良好だ。F4まで絞ると画質はさらに向上する。 - テストした個体の偏心はとても良好だ。像面湾曲はとても小さい。
- 倍率色収差はとても小さく、フレーム端で1ピクセル未満だ。
- 玉ボケはとても滑らかな描写だ。ほぼ単焦点レベルである。F4まで絞っても円形を維持しており、F5.6で少し縁取りが強くなる。口径食の影響はF4まで絞ると少し改善し、F5.6でほぼ円形となる。
- 前後のボケは完璧では無いものの良好だ。前景はとても滑らかで後景もきちんとした描写だが、いくらか粗くなる。
- 軸上色収差は目立たないが、F2.8でいくらか影響がある。F4まで絞ると減少する。
- 絞った際にピントが後ろに移動するフォーカスシフトが見られる。ファームウェアアップデートによる対策が施されているとは言え、このような高価なレンズとしては残念な現象だ。
伸縮ズーム機構は賛否両論となるだろうが、コンパクトな70-200mm F2.8だ。ズーム機構は画質に悪い影響を与えておらず、ズームレンジ全域・絞り値全域でとてもシャープである。色収差や歪曲収差はとても小さく、玉ボケはとても見事だ。
ただし、口径食はかなり目立ち、ちょっとした弱点となっている。また、フォーカスシフトはマニュアルフォーカス時に問題となる(オートフォーカス使用時には問題無い)。
ビルドクオリティはとても素晴らしく、ズーム操作で内筒が伸縮するものの全体的にしっかりとした印象を受ける。「ナノUSM駆動」のAFは以前から感心しており、このレンズでさらに磨きがかかっている。
強くおススメできるレンズだが非常に高価だ。プロフォトグラファーなら問題無いかもしれないが、多くのアマチュアカメラマンにとって予算オーバーだ。
Optical Limits:Canon RF 70-200mm f/2.8 USM L IS - Lab Test / Review
Mobile01
気軽に使える白レンズ
- 縮長146mm、重量1070gのレンズで、一眼レフ用「EF70-200mm F2.8L IS III USM」と比べて1/4短く、1/3軽い。
- 従来のレンズで使用していた蛍石レンズは採用していない。コーティング技術も異なっている。
- 望遠端までズームすると「EF70-200mm F2.8L IS III USM」と同じレンズ全長となるが、アダプター経由の場合はEFレンズが少し長くなる。携帯性と機動性に優れたRFレンズを選ばない理由がない。
- 手ぶれ補正には「MODE 3」がある。
- 三脚リングの構造は従来のものと似ているが、取り外す時は少し面倒だ。ソニーのような構造だと遥かに便利である。
- 現状でEOS Rのようなカメラしか無いのは残念だ。5D Mark IVに匹敵する操作性のEOS Rが登場することを期待したい。
- レンズフード「EF-83F(WIII)」にはフィルター操作用の窓がある。C-PLフィルターの操作も簡単だ。
- このレンズはフォーカスレンズ群に加えて、特別なフローティングレンズ群を加えている。これにより、フォーカスブリージングの効果を大きく抑えている。そしてナノUSMを2基搭載することでリングUSMの高速フォーカスとSTMの滑らかな動作を両立した。
- RF70-200mm F2.8LとEF70-300mm F2.8L IS IIIをEOS Rに装着してAFをテストしてみたところ、二つのレンズは全く同じパフォーマンスだった。
- 200mm 1/6秒での接写撮影で成功率は1/3だ。1/13秒・1/25秒までスピードを上げると成功率は大幅に改善する。
- ボケ質はEFのほうが優れている。
- シャープネス
・中央解像はF2.8から同等だ。
・四隅の解像度はRFレンズのほうが良く見える。
・どちらもF22まで絞ると回折の影響で低下する。 - 色収差補正は絞り開放から良好だ。中央・四隅どちらも色収差は見当たらない。
- 逆光耐性はEFレンズとの違いが明らかなポイントだ。
- 絞り羽根は9枚の奇数羽根だ。F4から徐々に発生し、F8で光条を見ることが出来る。一方でEFレンズは8枚の偶数絞りなので光条の本数は少ない。
10Lのスリングバッグにも収納可能なシステムでありながら、完璧なフォーカスでブリージングはほとんど無視できる。AIサーボAFと瞳検出は良好に動作し、成功率は非常に高い。
解像度が高いのでEFレンズほど柔らかいボケでは無いが、「90対95」と言った差である。また、良好な色収差補正に加え、新しいコーティング技術でEFレンズよりも逆光耐性は良好だ。接写性能や9枚羽根の光条も魅力的である。
既にEOS R・RPユーザーならばRF70-200mm F2.8Lから買うのがおススメだ。白レンズと言えば高価で大きく重いレンズだったが、これは気軽に楽しむことが出来る70-200mm F2.8となっている。もしこのレンズの購入を検討しているのであれば躊躇うべきではない。
Canon EOS R + RF 70-200mm f/2.8L IS USM / AF-S & AI SERVO Speed
Canon EOS R + EF 70-200mm f/2.8L III IS USM / AF-S & AI SERVO Speed
Canon EOS R + RF 70-200mm f/2.8L IS USM / 呼吸效應測試
Canon EOS R + EF 70-200mm f/2.8L III IS USM / 呼吸效應測試
Lesnumeriques
軽量化でクオリティを損なっていない
- このレンズのコンパクトさは「RF15-35mm F2.8L IS USM」「RF24-70mm F2.8L IS USM」よりも遥かに印象的だ。
- 一眼レフの競合レンズや、ソニー「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」よる遥かにコンパクトで軽量である。ただし、ズーム機構は外側へ伸びる仕組みとなっている。
- 全長は70mmで146mmだが、200mmまでズームすることで約60mmほど伸びる。その際の全長は「EF70-200mm F2.8L IS III USM」と同じだ。レンズ直径はEFレンズよりも太い。
- ズームで伸びるため埃を吸い込みやすいように見えるが、防塵防滴に加えて通気口にフィルターを備えている。
- 伸びる鏡筒は重心が前方へ移動することを意味しているが、レンズの重量に加え、優れたグリップを備えているので手持ち撮影でも非常に快適だ。
- ズームロックスイッチは70mmでのみ動作する。
- ズームリングは幅広く快適に操作可能だ。抵抗量が強く正確な操作が可能な一方、素早くズームできる回転量を維持している。
- フォーカスリングはズームリングと異なる感触のデザインだ。抵抗量はズームリングよりも弱い。
- コントロールリングは適度な抵抗量でノッチを伴い操作できる。カメラ側でISO感度や絞り値・露出補正などを設定可能である。
- 手ぶれ補正モードのスイッチは抵抗量が弱く、中央に配置された「モード2」に設定するのが難しかった。
- 最短撮影距離は70cmと短い。ソニーGMは96cmである。
- 玉ボケは口径食の影響を大きく受けるが、非球面レンズの影響は無く、非常に良好な描写だ。
- 手ぶれ補正は200mm 1/8秒で非常にシャープな結果を得ることが可能だ。
- 周辺減光はよく抑えられている。200mm F2.8では減光が目に付くものの、70mmでは目立たない。全ての焦点距離でF4まで絞れば解消する。
- 歪曲収差の補正は光学的に見ると不完全だ。70mmで樽型、200mmで糸巻き型歪曲となる。
- オートフォーカスは非常に高速で快適だ。重心の変化は感じない。とても小さなノイズが発生するものの、無音の環境でのみ気が付くような音量だ。
- シャープネスは絞り開放から優れた中央解像性能を発揮する。ベストは望遠端だが、ズームレンジ全体で非常に良好だ。
- シャープネスの均質性も優れており、望遠端で非常に良好、中間域はほぼ完璧だ。
伸びるズームは不利と感じるかもしれないが、しっかりとした設計となっている。僅かな周辺減光や歪曲収差はボディ側で補正可能だ。
残りのカテゴリは何の問題も無く、非常に良好である。キヤノンの一眼レフ用レンズや競合他社、そしてソニーGMより均質なパフォーマンスで拍手喝采だ。
長所:70mmポジションで全長が短い・5段分の手ぶれ補正・高速か静かなAF・70cmの最短撮影距離・絞り開放から高解像・優れた均質性・防塵防滴・三脚座・コントロールリング
短所:インナーズームでは無い・70mmでのみズーム固定・200mmで周辺減光・歪曲収差
Lesnumeriques:Canon RF 70-200mm F2.8L IS USM?: une compacité qui ne nuit nullement à ses qualités
Lensrentals
これまで見た中で最も堅牢な鏡筒
- 伸びるレンズは粉塵を吸引すると思っている人が多いと思う。しかし、それは間違っている。我々は20,000以上のレンズを”世話してきた”が、ズームしない単焦点レンズこそ粉塵が混入している。
- 三脚座のリングは堅牢と言えず、取り外したら収納する前に閉じておくことをおススメする。ある程度の力が加わるとヒンジが曲がってしまう可能性があるからだ。レンズに取り付けられた状態だと非常に頑丈である。
- フィルターリングのみ交換できるようになっている。このパーツは交換頻度が高いので良いことだ。リングは外ネジを外すだけで取り外すことが可能だ。一部のレンズは完全に分解しなければ交換できないモデルも存在する。
- フィルターリングと前玉の隙間には発泡シーリングが施されている。
- フィルターリングポートの下部には通気口があり、埃を吸い込まないようにフィルターを装着している。ここで内部へ空気が通過するに埃が除去される。
- ISユニットはかなり大きい。
- コントロールリングの「クリック感」は音が発生せず、クリックの感触だけ伝わるような仕組みとなっている。
- 鏡筒の中身は美しくレイアウト・整理されている。キヤノンに設計者を賞賛したいポイントだ。
- 伸びる内筒はこれまで見てきた中で最も堅牢なメカニズムとなっている。
- 偏心の再調整をしやすい仕組みとなっている。
- レンズは軽量だが、可動部分は大きく頑丈にできている。
- 絞り羽根は非常に滑らかな円形だ。
非常に複雑な設計のレンズだ。複雑だが、光学設計と電気工学の進化でシンプルなレイアウトとなっている。ソニーの「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」は他の70-200mmと似たようなメカニズムを採用していたが、このレンズは全く新しい設計だ。
非常に堅牢な設計であり、内部の複合素材は凄まじく強力だ。可動部にアソビは無く、高耐久である。まさに強いブルのようなレンズだ。
前面の吸気口に備わっているフィルターは粉塵の混入を防ぐのに役立っているはずだ。周辺のフィルターリングの交換も迅速かつ簡単に実施できるようになっている。
欠点は(多くのリニアモーター駆動レンズと同じく)フォーカスアセンブリが「修理」では無く「交換」になってしまうことだろう。
我々が分解してきた70-200mmレンズは、指で曲げることが出来る金属パーツを複数使っていた。しかし、このレンズに指で曲げることができるようなパーツは組み込まれていない。それでいで過去のレンズより遥かに軽量で頑丈だ。
Lensrentals :The Not Very Long Awaited Teardown of the Canon RF 70-200mm f/2.8 IS
Digital Camera World
伸びるレンズだが、小型軽量
- 一眼レフ用と異なり、望遠側にズームすると内筒が伸びる。このため、従来の70-200mm F2.8と使い勝手が異なる感じがする。
- 正直に言うと、ズームでレンズが伸びるのは安いレンズの特徴であると思っていた。しかし、RF70-200mm F2.8Lは一眼レフ用と比べて遥かに小さく軽量だ。しかも格納時は収納性が高い。
- EOS Rと組み合わせて使ったところ、思っていた以上に軽いレンズだった。ただし、外装の直径が大きく、望遠端で伸びる内筒は比較して直径が小さい。望遠側で内筒を手で支える場合に違和感を覚える。
- スイッチは「AFリミッター」「手ぶれ補正」「手ぶれ補正モード」「AF/MF切替」を備えている。さらにコントロールリングも搭載している。
- 三脚座は取り外し可能だ。
- オートフォーカスは高速だが、瞳AF検出の精度はがっかりすることもあった。
ズーミングで内筒が伸びる機構に対する是非は永遠に紛糾するに違いない。このレンズが小型軽量で収納性に優れる点で議論の余地はないが、従来の70-200mm F2.8ユーザーの一部は拒絶反応を示すだろう。
限られた時間でのハンズオンでは瞳AFの精度で失望することもあったが、撮影したイメージには驚くものがあった。そして5段分の光学手ぶれ補正も印象的だ。このレンズをしっかりテストできる日が待ち遠しい。
長所:F2.8ズーム・素晴らしいサイズと重量・光学手ぶれ補正
短所:ズーム操作で内筒が伸びる
Digital Camera World:Hands on: Canon RF 70-200mm f/2.8L IS USM review
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