このページでニコン「Z 7II」に関する情報を収集しています。
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最新情報
- ニコン Z 8などのファームウェアアップデートは問題発生で延期している? 2024年9月17日
- ニコンは間もなくEXPEED 7 モデルを中心に新ファームウェアを公開する? 2024年7月30日
- ニコンがZ 7II・Z 6II用の最新ファームウェアVer1.62を公開 2024年3月26日
- ニコンが「Z 7II」「Z 6II」「Z 5」用最新ファームウェアを公開 2024年1月17日
- ニコン「Z 6III」「Z 7III」が登場する兆候はまだない 2023年12月5日
- ニコンは「Z f」と共にZ7II / Z 6IIのAFに関するファームウェア更新を予定している? 2023年8月2日
- ニコンが赤色画面・動画赤枠などに対応する「Z 7II」「Z 6II」用最新ファームウェアを公開 2023年7月12日
- 「Z 8」と「Z 7II」の外観やスペックの違い 2023年5月12日
- Z 7II & Z 5 & NIKKOR Z 最大3万円のキャッシュバックキャンペーン対象製品早見表【終了】 2023年1月10日
- ニコンが「Z 7II」「Z 6II」用の最新ファームウェア「Ver 1.50」を公開 2022年11月1日
特集記事
レビュー
参考サイト
- 商品ページ
- 仕様表
- DPReview
ーPoints(訳) - DXOMARK
(抄訳記事) - ePHOTOzine
(抄訳記事) - Lesnumeriques
- PhotographyBlog
(抄訳記事) - Xitek
・インタビュー(訳)
購入早見表
関連カメラ
履歴
- 2022-01-19:低照度AFの精度を向上するファームウェアアップデートを公開。
- 2021-10-19:ニコンが「Z 7II」「Z 6II」用のファームウェアアップデートを公開。静止画・動画撮影に「人物印象調整」機能が追加された模様。
- 2021-07-13:不具合修正ファームウェアが公開されました。
- 2021-04-26:最新ファームウェアアップデートが公開されました。
- 2021-01-25:センサーがIMX309BQJである可能性が高くなりました。
- 2020-11-30:12月11日発売決定とアナウンスされました。
- 2020-10-14:「Z 7II」が正式発表されました。
2020年12月発売予定、予約販売受付は、10月16日10時より開始 - 2020-10-10:Nikon Rumorsが追加のスペック情報をリークしています。
- 2020-09-30:ニコンがこのカメラについて「10月14日 午後9時発表」と予告したので専用の情報収集ページを作成しました。
海外の評価
DPReview
ニコンZ7 IIは、初代Z7からのマイナーチェンジモデルに見えるかもしれないが、デュアルカードスロット、縦位置グリップのオプション、AF性能向上などの改良が施され、フォトグラファーへの訴求力が高まっている。
我々は第一世代Zカメラの完成度の高さに感銘を受けており、Z 7IIの完成度の高さも当然のことだ。ニコン独自の「AFスイッチ+AFモードボタン」の組み合わせを復活させてほしい思うが、デジタル一眼レフカメラのユーザーがすぐに使いこなせるような操作性となっている。また、カスタマイズ性も優れている。
主な欠点(といっても、高性能な他社製品と比較した場合の欠点に過ぎないが)は、オートフォーカスに関するものだ。瞳AFが若干フロントフォーカスになる傾向があることと、被写体追従機能が正確なポイントを追わず、選択した被写体のどこかにフォーカスする癖があることが、性能面での唯一の不満点だ。
それよりも問題なのは、AFエリアモード、顔検出、被写体追尾の仕組みだ。キヤノンもソニーも、必要に応じて顔/瞳/人に対応するトラッキングモードを備えているが、Z 7IIはカメラの性能を最大限に引き出すために、モードを切り替えたり機能を有効にしたり無効にしたりする必要がある。大部分のフォトグラファーは、自分が撮影する被写体に合わせてこの機能を利用すると思われる。しかし、この機能はそれほどスマートではなく、貴重なカスタムボタンの枠を埋めてしまう可能性がある。
他の部分のエルゴノミクスは、フルサイズミラーレス機の中でも特に気に入っている。一番のポイントは、Z 7のカメラの画質を維持していることだ。特にISO 64を使える環境では、画質でZ 7IIを上回るカメラはあまり存在しない。
最先端のカメラではないし、目を見張るような新機能があるわけでもないが、非常に優秀で使い勝手がよく、他のカメラよりも明らかに安価だ。Z 7IIに失望する人はまずいないだろう。このカメラは堅実に「銀賞」と評価できる。金賞を逃したのは、特定の点でライバルを上回ることができなかったからである。
長所:
- 優れた画質・ダイナミックレンジ
- ISO 64は競合よりも画質に利点がある
- 高解像カメラとしては優れた動画品質と機能
- 適切な配置のコントロールと優れたエルゴノミクス
- 効果的なボディ内手ぶれ補正
- きちんとしたバッテリーライフと互換性
- USB充電対応だが外付け充電器同梱
- デュアルカードスロット
- シャッター方式の自動切換機能
- SD・XQD・CFexpressに対応
- ファインダーのディテール
短所:
- AFがライバルほど完璧ではない
- AF追従機能の信頼性がライバルよりも低い
- 瞳AFはまだ少し前ピンである
- バッテリーライフは他よりも少し劣る
- チルトモニタはバリアングルほど柔軟性がない
- デュアルカードスロットだが対応メディアが異なる
- ファインダーパネルが市場最高の解像度ではない
- 最高の動画品質を得るにはHDMI出力が必要
競合機種
- ソニーα7R IVは、Z 7IIの対抗馬として非常に信頼性が高く、価格差ぶんの解像度向上が伴う。α7R IVのオートフォーカスは、より高速で使いやすく、より高い精度を備えている。バッテリーの持ちも格段に良く、ファインダーは高解像だ。しかし、ニコンの方が良好な動画撮影を体験でき、エルゴノミクス的にも優れている。レンズラインアップ、この2つのカメラを決める上で最も重要な要素となるだろう。
- キヤノンEOS R5は、Nikonよりもかなり高価なカメラだが、その代わりに性能が向上している。繰り返しになるが、キヤノンのAFインターフェースはZ 7IIよりもシンプルで、性能も少しだけ優れている。また、キヤノンはより高速連続撮影ができ、より高解像度のビューファインダーを備え、本当に美しい8Kおよび4K映像を撮影できる。しかし、バッテリーの持ちは明らかに悪く、最高の映像を長時間撮影することはできず、特に写真撮影が多いときには、期待していたよりも頼りにならない。ISO 64の点で画質はニコンが優位に立っている。
- パナソニックLUMIX DC-S1RはZ 7IIと同じようなことができるが、価格は少し高めだ。考え方にもよるが、機能は充実している(機能過多と感じるかもしれない)。DC-S1Rはマルチショットのハイレゾモードを搭載しているうえ、動体補正機能を備えているのでより実用的な機能だ。S1Rは、ニコンよりも綺麗なファインダーと柔軟性のあるモニターを搭載しているが、AFのインターフェースとコントラストAFを考慮すると少し遅れをとっている。最終的に、バッテリーライフが明らかに短いため、多くの状況ではニコンを選ぶだろう。
ePHOTOzine
- カメラの紹介:
・2018年に登場したZ 7のアップデート版だ。
・新しい画像処理エンジンを搭載し、10fpsの連写速度や動画機能の改良などが盛り込まれている。
・4570万画素の裏面照射型CMOSセンサーと5軸5段のボディ内手ぶれ補正を搭載している。 - Z 7からの主な改善点:
・デュアルEXPEED 6プロセッサ
・-3EV対応の低照度AF
・10fpsの連写速度
・900秒の長秒露光に対応
・バッファが向上
・より高速な書き込み速度
・EVFリフレッシュレートの改善
・4K 60pに対応
・HLGに対応
・ワイドエリアの顔検出/瞳検出AFに対応
・SDXC UHS-IIカードスロット追加
・バッテリーライフが僅かに改善 - ビルド・外観:
・大きくなったメモリーカードコンパートメントを除き、Z 7と比較して外観に違いはほとんど無い。判断するには前面のモデルネームのロゴを確認しなければならない。
・防塵防滴仕様はD850並と言われている。
・CIPAのテスト結果によると、バッテリーライフは360コマだ。一部の競合モデルと比べると短いので、予備バッテリーの持参をおススメする。ただし、USB充電や給電に対応している。 - 携帯性:
・記載なし。 - グリップ:
・一眼レフスタイルの大きなグリップだ。
・表面は柔らかいゴムのような質感のカバーだ。
・サムレストが大きく、しっかりと握ることが出来る。 - 操作性:
・シャッターボタン周囲のボタン配置はニコン製カメラお馴染みのデザインだ。
・ボタンのラベルと機能性は一眼レフとよく似ている。 - 手ぶれ補正:
- ファインダー:
・360万ドット、0.80倍の大型高解像なファインダーだ。 - モニター:
・3.2型210万ドットの背面モニタは大きく明瞭で高解像だ。モニタの解像度と明瞭さには感銘を受けた。
・チルトモニタのため、上方向・下方向へ動かすことができる。 - メニューシステム:
・最近のニコン製カメラと同じレイアウトとデザインだ。
・各セクションは色分けされているので機能を素早く見つけることが可能である。
・iメニューはタッチ操作でもボタン操作でも利用可能だ。 - オートフォーカス:
・フレームの90%をカバーする、493点の像面位相差AFシステムに対応している。
・顔/瞳検出に対応しており、動物で瞳検出も可能だ。
・通常は-3EVまでの低照度AFに対応している。ローライトAFならばー4EVまで利用可能だ。
・フォーカスは信頼性が高く、特に良好な環境では非常に高い成功率を示した。
・AFジョイスティックで素早くAFエリアを移動することが可能だ。 - 連写性能・ドライブ:
・シャッターショックを軽減するため、電子先幕シャッターを利用可能だ。 - 高感度ISOノイズ:
・ISO32からISO1600まで非常に低ノイズだ。
・ISO1600?3200でディテールが低下し始める。
・ISO12800でノイズが顕著となり、ISO25600でさらに目立つ。
・彩度はISO25600まで良好だが、最良の結果を得るにはISO12800?25600未満を維持するのがおススメだ。
・ISO51200以降はノイズが非常に目立つので避けたほうが良い。 - ダイナミックレンジ:
・記載なし。 - 仕上がり機能:
・タングステンの下でAWBは良好に機能するが、初期設定では僅かに暖色傾向だ。
・白優先や雰囲気優先など様々なAWBがある。
・クイックシャープ、シャープネス、ミドルレンジシャープネス、明瞭、コントラスト、明るさ、彩度、色相をカスタマイズ可能だ。
・20種類のクリエイティブピクチャーコントロールを利用可能だ。
・パノラマモードには対応していない。 - 動画:
・4K 60pはクロップされるが、4K 30pはフル画角だ。
・Full HDは24-100pに対応している。
・Full HDのスローモーション動画は30p ×4・24p ×5に対応している。
・ISO64?102400を利用可能だ。
・N-LogはHDMI出力のみである。
・ボディ内手ぶれ補正は動画撮影時に役立つ。
総評
マイナーチェンジモデルに見えるが、実際には優れたオールラウンドカメラとなるために様々な改良が施されている。SDカードスロットの追加により、手ごろなメモリーカードを利用することが出来るようになったうえ、バックアップにも対応した。10コマ秒の連写速度や4K 60pに対応したのも素晴らしい。
他のZカメラと同様、優れた操作性を実現している。Zレンズと組み合わせることで、優れた画質には感銘を受けることだろう。その画質はあまりお目にかかれない水準のシャープネスとディテールだ。
低照度撮影の場合、高画素である必要が無ければZ 6IIのほうが良好な高感度ISO性能を得られる。と同時に低コストのため出費を抑えることが可能だ。
バッテリーライフはいくらか短いので予備バッテリーは用意しておくのがおススメだ。縦位置グリップを装着する手もある。
優れた色再現性と瞳AFから、ウェディング・ポートレート・ファッション写真の撮影に適している。高解像なので風景や建築写真にも適しているだろう。高解像センサーを活かせるZレンズも魅力的なポイントである。
長所:優れた画質・ハイクオリティなZレンズ・10fpsの高速連写・5軸手ぶれ補正・SDカードスロット・優れた操作性
短所:DCI 4Kが無い・自撮りモニタではない・バッテリーライフはまだ短い
Digital Camera World
Digital Camera World:Nikon Z7 II review
- カメラの紹介:
・2018年に登場したZ 7の後継モデルだ。
・Z 6IIと共に登場し、より高価で専門的なカメラに仕上がっている。
・ゼロから開発されたカメラではなく、Z 7ユーザーのフィードバックに耳を傾け、チューニングと改良を施したカメラである。外観はZ 7と同じで、唯一異なっているのは「Z 7II」のバッジくらいである。 - ビルド・外観:
・Z 7と同じ4570万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載している。
・プロセッサはEXPEED 6を2基搭載した。処理能力が2倍となることで、連写速度など多くの改善点をもたらしている。
・USB給電に対応したため、好きなだけ動画撮影をすることが可能となった。
・新バッテリーは容量が増え、一回の充電で420/360枚の撮影が可能だ。この改善は歓迎すべきだが、ソニーα7R IVのようなライバルと比べるとまだ後れを取っている。
・Z 7はシングルXQDカードスロットだったが、Z 7IIはXQD/CFexpressとSD UHS-IIのデュアルカードスロットに強化されている。
・デュアルカードスロット化しているが、デザインはZ 7と同じだ。
・Z 7と同様、トップカバーとフロントカバー、そしてリアカバーにマグネシウム合金を使用している。十分な剛性を備え、プロ仕様の耐候性を持っている。 - 携帯性:
- グリップ:
・深いグリップによりとても持ちやすい。 - 操作性:
・Z 7と同じコントロールレイアウトであり、従来通りとても良好な操作性である。
・操作性は最も満足のいくミラーレスカメラの一つだ。 - 手ぶれ補正:
・5段分の補正効果を備えている。
・動画でも信じられない程滑らかな映像を撮影するのに役に立つ。 - ファインダー・モニター:
・従来通りだ。当時は見事なファインダーだったが、ライバルの576万ドットと見比べると物足りない。Z 7IIでファインダーが高解像化しなかったのは残念だ。
・モニターは従来通りチルト式だ。バリアングルモニタを搭載することでビデオグラファーやポートレート写真家などへの訴求力が上がったことだろう。 - メニューシステム:
・記載なし。 - オートフォーカス:
・Z 7と同じ493点のAFシステムだ。しかし、プロセッサの強化により、全体的なパフォーマンスが向上している。
・ワイドエリアで顔や瞳検出が可能となった。
・低照度AFが改善している。
・上記以外はZ 7と同じ仕様だ。
・とても堅実なパフォーマンスを発揮する。
・顔/瞳検出やトラッキングAFはとても良好に機能する。ただし、EOS R5ほど洗練されてはいない。 - 連写性能:
・連写速度は10コマ秒に改善しているが、これはAF-S時に12Bit RAW出力限定だ。
・処理能力が向上してより深いバッファに対応している。Z 7比で3.3倍だ。
・連写性能は向上しているが、EOS R5はメカシャッターで12コマ秒、電子シャッターで20コマ秒の追従連写が可能だ。α7R IVも10コマ秒での追従連写に対応している。 - 画質:
・Z 7やD850と同等のセンサーであり、画質に驚きは見られない。従来通り見事なディテールと幅広いダイナミックレンジを備えている。柔軟性のあるRAWファイルだ。
・ダイナミックレンジはS1Rほどでは無いものの、EOS R5と僅差だ。高解像のα7R IVは少し遅れている。
・解像度は6000万画素のα7R IVに及ばないが、EOS R5と同等だ。
・高感度ISO耐性もS1Rが優れている。α7R IVとEOS R5が次点となり、Z 7IIは少し見劣りする。ただし、これらは実写で違いが分からない程度の差だ。 - 仕上がり機能:
・記載なし。 - 動画:
・4K 60pの動画撮影に対応した。Z 7の4K 30pから強化されているポイントだ。
・4K 60p時は1.08倍のクロップが発生する。
・HDMI出力時にHLG映像の撮影が可能となった。
総評
Z 7IIのチューニングと改良点は確かに歓迎されるものだが、EOS R5やα7R IVに対抗するため、さらに多くのことをできたと思う。現状、全く新しい新モデルのための繋ぎと感じる。とは言え、Z 7IIには多くのメリットがあり、主なライバルよりも手ごろな価格で無視することは出来ない。ビルドクオリティ・処理能力・画質は全て優れており、傑出した機能性では無いが、優れたカメラである。
長所:優れた画質・素敵な操作性・5軸ボディ内手ぶれ補正・クラス最高のビルドクオリティ
短所:EVFの解像度が比較的低い・チルトモニタ
PhotographyBlog
PhotographyBlog:Nikon Z7 II?Review
- カメラの紹介:
・Z 7IIは第一世代のユーザーのフィードーバックに耳を傾け、いくつもの小さいながらも重要なアップグレードが施されている。
・アップグレードはどれも劇的なものでは無いが、従来の機能性と組み合わせることで非常に興味深い選択肢となる。
・いくつかの点はZ 7と全く同じだ。代表的な例はイメージセンサーである。
・493点のAFシステムも同じだが、検出モードが追加されており、低照度AFも改善していると言われている。
・目新しいポイントはデュアルEXPEED 6プロセッサだ。これにより、4K 60pに対応し、連写性能は9コマ秒から10コマ秒まで改善、より高速なバッファクリアに対応している。
・最も多くの批判を受けたであろうシングルカードスロットも改善された。従来のCFexpress&XQDカードスロットに加え、SD UHS-IIに対応するスロットが追加されている。
・さらに新しいバッテリーグリップとワイヤレスリモコンに対応した。 - ビルド・外観:
・Z 7IIの新機能として、撮影中にUSB経由の給電機能が追加されている。バッテリー消費の激しいビデオグラファーが便利と感じるはずだ。
・デュアルカードスロット化はフォトグラファーが歓迎するポイントだ。オーバーフローやバックアップ、出力方式で分けることが出来る。 - 携帯性:
・従来通りのボディだが、重量が25g重くなっている。これはおそらくカードスロットの追加によるものだ。 - グリップ:
・エルゴノミクスに基づいたデザインでとても快適なグリップだ。
・背面のサムレストが握りやすさを補完している。 - 操作性:
・従来通り、一眼レフのようなダイヤル・ボタン配置となっています。
・大部分のコントロールが右側に集約しており、右手だけで操作可能だ。
・P/A/S/Mモードに加え、オートモードと3枠のカスタムモードを搭載している。
・撮影に必要のない再生ボタンとゴミ箱ボタンはカメラ左上にまとめられている。
・静止画/動画の切替スイッチはかなり硬いので誤操作の可能性はとても低い。
・タッチパッドAFには非対応だ。 - 手ぶれ補正:
- ファインダー・モニター:
・どちらも従来モデルと同様だ。
・動画撮影者としてはバリアングルモニタのほうが良かったかもしれない。
・ファインダーは従来通りだが、依然として優れたパフォーマンスである。 - メニューシステム:
・いくつかのカテゴリに分類され、アクセスしやすいシステムだ。
・マイメニュー機能も利用可能である。 - オートフォーカス:
・従来機と比べて改善したと言われている。
・犬を試しに撮影してみると、Z 7IIはZ 6IIよりも追従性能が優れていると分かった。ただし、どちらもEOS R6ほど良好ではない。
・動物瞳AFは役に立つが、完璧には動作しない。
・低照度性能が改善したと言われているが、Z 7比べて目立った違いは見られない。 - 連写性能:
・9コマ秒から10コマ秒に改善している。
・バッファも改善している。 - 高感度ISOノイズ:
・高感度でも非常に実用的な画質だ。
・推奨できるのはISO25600までだ。ISO51200は避けたほうが良い。 - ダイナミックレンジ:
- 仕上がりなど:
・等倍でも見事なディテールだ。
・色はとても優れている。リアルながら鮮やかな色使いである。
・RAWは柔軟性が高く、様々な編集作業が可能である。
・マルチ測光で大部分の被写体はバランスの取れた測光結果を得られる。 - 動画:
・記載なし。 - 作例集
総評
ニコンが抱えている「問題」は、初代Z 7が非常に優れていたことだ。新しいZ 7 IIもまた優れているが、前モデルと比べて大きな飛躍ではない。とは言え、以前よりも訴求力が高まっているのは確かだ。
優れたカメラであることに変わりはないが、AF機能に関しては、もう少し飛躍してほしかったと思う。静的な被写体であれば大きな問題とはならないだろう。しかし、スポーツやアクション撮影の分野では、まだキヤノンやソニーと比べて見劣りする。
Z 7から乗り換える場合、デュアルカードスロットや4K 60pが必要無ければ乗り換える価値があるとは思わない。しかし、最初のZを検討している場合、そしてZ 7IIを購入する十分なお金があるなら理にかなった選択肢だ。
Z 7と同じく、ハイアマからプロまで幅広い層にアピールできる可能性を持つ機能とスペックが詰め込まれた優れたカメラだ。
DPReview
DPReview:Nikon Z6 II and Z7 II: what you need to know
- ニコンが同社のデジタルカメラに「Mark II」とネーミングするのは初めてだが、理にかなっている。Z 6II・Z 7IIは既に確立したカメラに少し手を加えたものだ。全体的な仕様に劇的な変化はないが、更新と改善により、従来機で指摘されていた重めの問題に対応している。
- Z 6・Z 7はリリース以降にファームウェアアップデートでソフトウェアの改善が施されてきたが、今回登場したZ 6II・Z 7IIはハードウェアの更新だ。
- 最も明らかな仕様変更の一つはデュアルカードスロット化だ。どちらのカメラもXQD/CFexpress Bスロットに加え、SD UHS-IIカードスロットを搭載している。ご想像の通り、2スロットを使ったバックアップやオーバーフロー、RAWとJPEGの振り分けが可能となっている。静止画と動画を振り分ける機能は無い。
この仕様変更で大きな違いが生じることは無いが、一部のワークフローで遥かに実用的となる可能性がある。 - Z 6・Z 7にも縦位置グリップは用意されている。しかしそれは、操作部が全くない、シンプルなバッテリーグリップである。
この新しいMB-N11はメインコマンドダイヤルとAFジョイスティックを搭載した、きちんとした縦位置グリップだ。ボディ側のバッテリーコンパートメントに差し込み、バッテリーを追加で1つ搭載することが出来る。ホットスワップに対応しているため、動画を停止することなく、撮影し続けながら交換することが可能だ。グリップにもUSB-C端子があるため、こちらで給電しつつ、ボディ側のUSBポートからデータを送信することも可能だ。 - 前モデルとボディ形状が同じであるため、MB-N10をはじめ、ケージやブラケットなどのアクセサリを使い回すことが出来る。
- バッテリーは最新EN-EL15cを使用する。既存「b」タイプと比べて大容量となっている。従来のEN-EL15でもカメラは動作するが、最高のパフォーマンスを得るには「c」タイプの使用が必須だ。
バッテリーは大容量だが、デュアルプロセッサ化により、撮影枚数の向上は5?10%にとどまっている。 - 「Mark II」最大の変更点はデュアルEXPEED 6を搭載していることだ。処理能力が倍増し、連写速度やバッファが向上している。
- AFの動作が大幅にリニューアルされ、ワイドエリアAFで瞳検出に対応した。ニコンによると、これはデュアルプロセッサの処理能力に依存しており、ファームウェアアップデートで従来機に導入する可能性は低いとのことだ。
さらにニコンは追従性と全体的なAFが改善されていると主張している。 - 低照度AFも改善され、既存モデルと比べて1段分向上している。
- 引き続き369万ドットOLEDファインダーパネルを使用しているが、連写時のブラックアウト時間は改善しているそうだ。さらにレスポンスも良くなっているそうだが、具体的な数値は提示していない。見事な0.8倍の光学系について、自社製であることは強調している。
- USB経由での給電操作に対応した。ただし、USB-C?USB-Cケーブルを使う必要がある。これにより、長時間の動画撮影やタイムラプス撮影の可能性が広がっている。
- Z 7IIは4K 60pに対応した。センサー全幅の93%を使い、ラインスキップまたはピクセルビニングで対応する。
- Z 6IIは4K 60pドットバイドットに対応予定だ。これは2021年2月のファームウェアアップデートまで待つ必要がある。
- 外部レコーダーを使っている人にもいくつか重要な変更点がある。
一つ目はN-Logに加えてHLG動画機能も備えていることだ。パナソニック「S5」の場合はさらに内部記録にも対応している。さらに4K 30pに制限される点に注意が必要だ。
どちらもRAW動画出力に対応している。Z 7IIの場合はDXフレームの4K RAW、もしくはフル画角に近いFull HD RAWに対応している。ProResRAWにしか対応していないが、2021年2月のファームウェアアップデートでBlackmagicRAWにも対応予定だ。 - 長秒露光の設定時間が30秒から900秒にまで増大している。
- インターバル撮影に加え、タイムラプス動画生成機能も備えている。
- フォーカスリングの回転方向を切り替えられることも同社では画期的だ。
- 基本的にカメラのエルゴノミクスや操作性に変更は見られない。これは歓迎すべき決定だと思う。
一部のZ 6.Z7ユーザーは乗り換える理由を見出せないかもしれないが、一眼レフからミラーレスへ切り替えを検討していた人にとって、より現実的な選択肢となった。AFや動画機能が他の製品と比べてどれほど優れているのかまだ不明だ。少なくともスペックシート上では競争力があるように見える。プロセッサのパワーが2倍となっていることを考えると、将来的にファームウェアアップデートで強化される可能性もあるだろう。
もしもデュアルカードスロット、強化された連写性能が必要無い場合、今後数か月で安くなる可能性を秘めた第一世代のZカメラを検討するのも一つの手だ。
Xitek
- Z 7・Z 6が2018年にリリースされ、ニコンが正式にフルサイズミラーレス以上へ参入した。それから2年の間にZ 50・Z 5を投入し、ローエンドユーザーの市場を拡大していった。
- フルサイズ市場は激しい競争下にあり、製品の更新サイクルが早くなっている。今では2年更新が業界で一般的だ。そしてニコンは10月14日にZ 7IIとZ 6IIを正式発表した。
- ハード面の主なアップグレードはデュアルEXPEED 6プロセッサとCFexpress+SDデュアルカードスロットだ。これにより連写速度・連続撮影枚数・AF検出機能が改善している。さらに4K 60pにも対応した。
- さらに新型EN-EL15cバッテリーを採用して撮影枚数の向上を図っている。
- Z 7IIとZ 6IIのボディデザインはZ 7・Z 6と非常によく似ている。類似性は95%以上と言えるだろう。フルマグネシウム合金製のボディは防塵防滴仕様で堅牢だ。ペンタ部の意匠がいくらか異なり、そしてモデルネームのロゴに「II」が追加されている。
- 電子ファインダーの仕様は従来通りだ。369万ドットのOLEDパネルに約0.8倍のファインダー光学系を備えている。解像度を上げないのは消費電力や連続撮影時のファインダー体験を維持するためだと思われる。ニコンは連写時の視認性を高め、より自然で光学ファインダーの体験に近づけているようだ。
- 背面ボタンレイアウトは従来機と全く同じだ。チルトモニタのデザインも一貫している。ただし、チルトモニタ使用時にアイセンサーを自動的にオフに切り替える機能を実装した。
- デュアルカードスロット化は「II」の大きな変更点の一つだ。キヤノンはXQDと互換性のないカードスロットを使用しているが、ニコンは引き続きXQDカードにも対応している。
- バッテリーはZ 5と同じ新型EN-EL15cを使用する。古い型番のバッテリーと同じ形状だが、容量は20%増加している。容量は増えたがデュアルプロセッサによる消費電力増でZ 5ほど撮影枚数の増加は感じられない。
- USB-Cポート経由でバッテリーを充電出来る他、給電にも対応している。
- バッテリーコンパートメントには電子接点があり、新しい縦位置グリップ「MB-N11」を装着することで縦位置グリップでのカメラ操作に対応する。
- メニューシステムは従来通りだが、いくつか機能が追加されている
ーMモードで最大900秒のシャッタースピード設定
ー動画撮影時の瞳検出
ーフォーカスリングの回転方向設定
ーUSB給電
ー省エネモード
ーMB-N11のカスタマイズ
ーピント位置を記憶
ーデュアルスロットの書き込み設定
ーSnapBridgeを介したファームウェアアップデート - 瞳検出機能が改善し、特に近距離での追従性能が向上している。ワイドエリアAFにも検出が可能となっている。
- Z 7II画質
ー同じ露出設定もZ 7IIのほうが少し明るくなった。
ーノイズリダクションのアルゴリズムは従来通りに見える。
ーISO12800を超えるとどちらもノイズが酷く見える。 - Z 6II画質
ー同じ露出設定でイメージはほぼ同じ明るさとなる。
ーノイズリダクションのアルゴリズムは従来通りに見える。
ーどちらもISO25600を超えるとノイズが酷くなる。 - 動体追従の14コマ秒連写では被写体の動きに対応できていた。
デュアルカードスロットや大容量バッテリー、検出AF機能など、従来機におけるいくつかの欠点を克服している。とは言えセンサーは据え置きのため、キヤノンR5・R6ほど画期的なカメラでは無い。キヤノンのEOS R第一世代はいくらか不足が感じられる機種だったが、第2世代のEOS R5やR6はとても革新的なカメラとなった。それに対し、ニコンは少し保守的だ。この場合、価格設定が重要となり、大幅に値上げすると競争力が大きく低下しています。その意味でZZ 6IIの価格設定は許容範囲内だ。
長所:動画での瞳検出・ワイドエリアの瞳検出・デュアルスロット・EN-EN15c・高速連写・USB給電・バッファ・無線通信でのファームウェアアップデート・4K 60p/50p
短所:センサー据え置き・内部記録でのN-LigとHLGは非対応・シングルAFでの追従性は改善の必要あり・撮影距離が離れている場合の瞳検出精度・手ぶれ補正の性能は据え置き・ファインダー仕様が据え置き
DPReview
DPReview:Nikon Z7 II initial review
- ニコンの高解像フルサイズミラーレスとしては2台目となるモデルだ。モデルネームが示す通り、これはZ 7のリニューアルモデルである。
- 従来通り4570万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載しているが、デュアルEXPEED 6プロセッサを新しく採用している。
- 外観にほとんど変化は無いが問題は無いだろう。我々はこのカメラのエルゴノミクスを気に入っている。
- 注目すべきポイントはデュアルEXPEED 6プロセッサだ。これにより、最高10コマ秒の連写速度に対応し、バッファは3倍も深くなっている。さらにファインダーのブラックアウトも低減した。
- 瞳検出機能は「オートエリアAF」のみならず、「ワイドエリアAF」でも利用できるようになった。これは複数の人物がフレームに入っている場合に役に立つ。同様に動物瞳検出も利用可能だ。
- F2のレンズで-3EVまでのAFに対応している(ローライトAFがオフの場合)。
- 動画機能はZ 7よりもかなり優秀だ。僅かなクロップ(×1.08)で4K 60pを撮影できるようになっている。さらに互換性のある外部レコーダーに10BitのN-LogやHDRフッテージを出力可能だ。さらにDXクロップで4K RAW出力に対応した。ただし、動画ユーザーであればZ 6IIのオーバーサンプリング4Kも検討すべきだろう。
- デュアルメモリーカードスロットを採用している。一つはCFexpress B、もう一つはSD UHS-II対応だ。
- バッテリーはEN-EL15cに対応、CIPA420コマの撮影枚数に対応している。コントロールのある縦位置グリップMB-N11との互換性もある。さらにUSB-C経由での給電も利用可能だ。
- SnapBridge経由でのファームウェアアップデートに対応した。
- Z 7を隣に置くと、Z 7IIと区別するのは難しい。唯一の違いはデュアルカードスロットにより大きくなったカバーだけだ。
とは言え、元から操作性に大きな問題は無かったので文句を言う筋合いは無い。非常に快適なグリップや適切に配置されたボタン・ダイヤル類を備えている。 - どちらかと言えばスチル向けカメラであり、敢えてモニタ可動方式をバリアングルにする必要は無いだろう。しかし、X-T3のような3Way方式のチルトモニタが良かった。
- タッチインターフェースはレスポンスが良い。
驚くようなカメラでは無いが、それでも優れたカメラに違いない。画質やオートフォーカスのテストがまだだが、ざっと見たところおススメしやすいカメラである。ニコンによればAFは改善しているそうだ。
課題があるとしたらロックオンAFだ。まだ「オートエリアAF」の一部であり、我々の見解としては独立したAFモードとして使いたい。ファームウェアアップデートにより改善することを期待している。
Z 7ユーザーはZ 7IIにアップグレードすべきだろうか?個人的には、デュアルカードスロットやバッテリーグリップが本当に必要なプロはアップグレードを検討するのだと思う。しかし、それ以外でアップグレードを検討する人は少ないはずだ。また、一眼レフカメラからミラーレスへの移行を検討している人にとって待ち望んでいたミラーレスと言えるかもしれない。
Digital Camera World
Digital Camera World:Hands on: Nikon Z 6II and Z 7II review
- Z 6・Z 7の発表から約2年が経過した。これらは非常に高い評価を得ているが、XQDシングルカードスロットなどの仕様が疑問視されてきた。ニコンはフィードバックに耳を傾け、デュアルカードスロットを備えた後継モデルをリリースした。
- デュアル化したのはメモリーカードだけではない。EXPEED 6プロセッサを2基搭載しており、処理速度が向上している。Z 7IIは連写速度が最速10コマ秒、Z 6IIは14コマ秒まで向上し、連続撮影枚数も増加している。
- さらに低照度AF性能も向上しているうえ、拡張高速連写時にスピードライトを使用可能だ。
- ニコンによると、AFや被写体追従も強化されているそうだ。
- どちらも4K 60pに対応している。ただし、Z 6IIはファームウェアアップデートで対応予定だ。動物瞳AF・人物瞳AFは動画でも動作するようになる。
- 従来機ではUSB充電しかできなかったが、今回はUSB給電にも対応している。動画撮影やタイムラプスの撮影時に役立つはずだ。
- ビルドクオリティで大きな違いはロゴに「II」が追加されていることだ。
- AFモード切替で人物検出と動物検出を切り替えることが可能となった。また、カスタマイズでフォーカスリングの回転方向を切り替えることが可能だ。
- バッテリーグリップのバッテリーはホットスワップに対応している。
- プリプロダクションであることを理解して欲しいが、今のところカメラのレスポンスは従来機と同様に見える。違いは無いだろう。かなりの数の作例も撮影したが、画質にも違いは見られないと思う。
Z 6II・Z 7IIはとても効果的な改良が施されたミラーレスだ。競争力のある価格設定だと思う。センサー・AF測距点・ビルドクオリティ・操作性はほとんど変化が無いのでZ 6・Z 7から乗り換える必要はないだろう。しかし、より高速連写に対応し、低照度AF性能や動画機能が強化されている。フルサイズミラーレスを導入していない人にとって、非常に強力な選択肢となるはずだ。
長所:操作性・エルゴノミクス・連写性能・4K 60p
短所:比較的控えめなアップグレード・種類の異なるデュアルカードスロット・チルトモニタ
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