キヤノンの4/3センサー向け「50-150mm F4」「100-200mm F5.6」に関する特許出願

2022年6月16日

2022年6月16日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。4/3センサー向けと思われる「50-150mm F4」「100-200mm F5.6」光学系に関する実施例をいくつか含んでいますね。

概要

【公開番号】P2022089224

【公開日】2022-06-16

【発明の名称】ズームレンズ及び撮像装置、撮像システム

【出願日】2020-12-04

【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社

【課題】例えば、小型、ズーム全域にわたる高い光学性能の点で有利なズームレンズを提供する。

【背景技術】
【0002】
近年、夜間などの低照度環境でも高精細な映像が望まれるため、撮像素子を大判化して、画素ピッチは大きく、画素数は多くする傾向にある。撮像素子の大判化は、レンズの大型化や高質量化を招くため、レンズは、より一層の小型化や軽量化が重要となる。

実施例1

焦点距離：50.48-150.00

F値：4.12

半画角：12.10-4.01

像高：10.72

全長：111.79-113.14

バックフォーカス：15.81-14.46

実施例5

焦点距離：65-172.86

F値：4.12-4.84

半画角：9.32-3.52

像高：10.82

全長：105.98-118.22

バックフォーカス：20.68-8.44

実施例6

焦点距離：103.00-196.00

F値：5.48-5.77

半画角：5.92-3.17

像高：10.82

全長：118.04

バックフォーカス：127.03

キヤノンのコンシューマー向けラインアップにはない4/3センサー向けの望遠ズームレンズに関する特許ですね。「50-150mm F4」「100-200mm F5.6」を想定したような実施例をいくつか含んでいます。文献内で述べられているように、デジタルカメラ用と言うよりは監視カメラでの使用を想定しているようです。とは言え、コンパクトな「100-200mm F5.6」（それにインナーズーム）が交換レンズとして登場したらソコソコ売れそうなパラメータに見えます。ただまあ、収差を見る限り静止画レンズとしての補正状態と言えず（特に球面収差）、やはり監視カメラ向けのように感じます。