SIGMAレンズ 海外の評価

35mm F1.4 DG DNは開放から周辺部までシャープなレンズ

Phototrendがシグマ「35mm F1.4 DG DN | Art」のレビューを公開。ソニーと比べると重く大きく、F1.4における隅の解像性能を指摘しつつ、コストパフォーマンスがとても良好なレンズと高く評価しています。

Phototrend:Test Sigma 35 mm f/1,4 DG DN Art, focale fixe lumineuse et équilibrée

(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)

外観・構造:

  • ビルドクオリティは本当に良好だ。
  • 鏡筒や絞りリングの高級感は紛れもない。
  • 付属のレンズフードはハイクオリティで簡単に脱着が可能だ。

携帯性:

  • レンズの重量とサイズを抑えるための努力は称賛に値する。
  • 絶対的に見ると特に軽量なレンズではないが、競合他社と同等のサイズだ。
  • ソニーG Masterと比べると長く重い。

操作性:

  • 絞りリングにはAポジションロックとクリックの切替スイッチがある。
  • カスタマイズ可能なAFLボタンを搭載している。
  • フォーカスリングはグリップが良好だ。電子制御だが、リニアレスポンスのようで、回転速度に依存していない。

フォーカス:

  • 市場最速ではないが、とても良好な追従AFを発揮する。
  • 高速移動する被写体への追従性も満足のいく結果が得られた。
  • 低照度で近距離の撮影ではレンズのAFが迷う場合がある。

手ぶれ補正:

  • 光学手ぶれ補正は搭載していない。

解像性能:

  • 絞り開放から中央から周辺部までシャープだが、隅のみ少し低下する。
  • F3.5から均質性はとても良好だ。
  • スイートスポットはF5以降だ。
  • 実写では特にシャープだが、F1.4のフレーム端のみ少しソフトだ。
  • 夜景などの場合はF1.4が間違いなく強みとなるだろう。ただし、シャープな結果を得るには可能な限り少し絞ったほうが良い。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • ボケの観点で言えば大成功のレンズだ。
  • 確かに口径食の問題は残っているが、ピント面前後のボケはとても滑らかだ。

色収差:

  • 色収差は皆無だ。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 記載なし。

周辺減光:

  • 周辺減光は控えめだ。
  • 絞り開放の隅が少し暗くなるが、目立たずに簡単な修正が可能だ。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • フレアやゴーストは良く抑えられている。
  • 絞ると22本のシャープな光条が得られる。

競合レンズ

  • FE 35mm F1.4 GM
    優れたパフォーマンスで画質は良好だ。さらにシグマよりも小型軽量だが、非常に高価である。
  • FE 35mm F1.4 ZA
    α7R IVのような高解像センサーでは限界を感じる。さらにレンズは大きく重く、高価である。
  • AF 35mm F1.4 FE
    シグマよりも安いが同等の画質だ。
  • 35mm F1.2 DG DN
    良好な画質だが、重くて高価である。

総評

今回のテストを終えて、レンズに対して肯定的な印象を残している。絞り開放でもシャープで、ボケ味はとても心地よい。また、オートフォーカスもほとんどのシーンで有効だ。

このレンズにも欠点が全くないわけではない。シグマが軽量化を図ったとはいえ、レンズはかなり重い。クリック感のある絞りリングを新たに採用したことは評価できるが、フォーカスブリージングは非常に顕著である。

しかし、このレンズの非常に良好な画質、優れた外装の作り、適切な価格設定の前では、これらの欠点は無視できる。我々は迷うことなくこの製品をお勧めする。

  • 長所
    ・良好なシャープネス
    ・良好なボケ
    ・ケチのつけようがない作り
    ・豊富なコントロール
    ・絞りリング
    ・F1.4
    ・効果的なAF
    ・コストパフォーマンス
  • 短所
    ・やや重い
    ・フォーカスブリージング

とのこと。
シグマDG DNシリーズ3本目となる35mm単焦点ですね。既にあるF1.2・F2のラインアップに加わるF1.4レンズです。ソニーGMほど小型軽量ではありませんが、良好な作りで光学性能や操作性もポジティブな結果となった模様。フォーカスブリージングが目立つ点はソニーGMと同じですが、比較的手ごろな価格でコストパフォーマンスは高いようです。

私もα7R IVと組み合わせるために購入しました。比較用に購入しておいたFE 35mm F1.4 GMと比べると大きく重いレンズですが、買い方次第で10万円未満で入手することができ、外装の作りや光学性能を考慮するとコストパフォーマンスの高いレンズに仕上がっています。特に携帯性が画質を追求しなければG Masterよりも手ごろで購入しやすい点でおススメ。差額を払ってでもG Masterを手に入れる理由は残っていると思いますが、多くの人はこのシグマレンズで十分に満足のいく結果が得られるはず。

シグマ「35mm F1.4 DG DN | Art」交換レンズデータベース

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