Lenstipがシグマ「35mm F1.4 DG DN | Art」の第一印象を公開。ソニーFE 35mm F1.4 GMと遜色のない性能と評価しつつ、逆光耐性やAF速度はそれほどではないと言及しています。
Lenstip:Sigma A 35 mm f/1.4 DG DN ? first impressions
レンズの紹介:
- DG DNシリーズにおいて、シグマはすでに35mm F1.2や85mm F1.4、105mm F2.8などのArtシリーズの単焦点レンズをリリースしている。しかし、同システムにはまだF1.4やF1.2のような大口径の50mmレンズが存在していない。
- 我々はてっきりこの隙間を埋めるものかと思っていたが、驚いたことに35mm F1.4を投入した。(F1.2・F2レンズがすでに存在するにも関わらず)
- ソニーGMと比べて半値の899ドルだ。そして古いZAレンズと比べても100ドル安い。
- 今回はシグマの代理店からプリプロダクションモデルを借りることが出来た。
ビルドクオリティ:
- 直径29mmの後玉は固定されている。レンズはマウントから1cm未満のところに引っ込み、周囲はマットな塗装が施されている。
- マウント付近の鏡筒は金属製だ。
- レンズは日本製である。
- 67mmフィルターソケットに囲まれた前玉はとてもフラットな形状だ。表面には撥水・撥油性のコーティング加工がされている。
携帯性:
- 35mm F1.4 DG HSM E-mountと比べて小さく軽量である。
- ソニーFE 35mm F1.4 GMと比べると大きく重い。
- サムヤンAF 35mm F1.4 FEと比べると、シグマはより複雑な光学設計だが小型だ。
- 小型軽量なミラーレスカメラに装着するとフロントヘビーとなる。長時間の撮影で快適とは言えない。(念のために付け加えるが、この傾向はシグマだけではない)
操作性:
- 13mm幅の絞りリングはF1.4からF16まで1/3段ごとに動作するが、クリックレスで操作することも可能だ。
- 絞りリングにはAポジションがあり、カメラ側での制御も可能である。
- レンズ側面にはAF/MFスイッチと、AFLボタン、クリックのオンオフを操作できるスイッチを搭載している。
- 44mm幅のフォーカスリングは滑らかで適切な抵抗を持つ。素早く操作すると、ピント全域を270度で操作でき、ゆっくり回転すると600度ほど必要だ。
オートフォーカス:
- α7R IIIと組み合わせた際のAFはノイズフリーで動作する。しかし、特に高速ではない。ピント全域を移動するには約0.8?1.0秒ほど必要だ。
- 無限遠へ向かうより、近距離へ向かう時のほうが少し遅い。しかし、35mm F1.4として悩むようなAF速度ではない。
- 製品版ではさらにAFが改善していることを期待したい。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- 記載なし。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
色収差:
- 記載なし。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 記載なし。
周辺減光:
- F1.4の場合、3EVを少し超える。
- F2まで絞ると大幅に減少し、2EVよりも小さくなる。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- シグマはレンズ設計時にゴースト・フレア対策チームを設置している。
- しかし、すべての問題は解決できなかったようだ。大きく絞ると、対応がフレーム内にある場合はカラフルなフレアが発生する。
- 光源を四隅に配置すると、黄色い線状のフレアが発生する。
- 逆光耐性はソニーGMのほうが良好だ。
総評
今回はプリプロダクションモデルだが、先に紹介したF1.2モデルと同様、悪天候の中でも快適なパフォーマンスを発揮する優れたレンズであることは間違いない。ビルドクオリティの良さ、防塵防滴仕様、特殊コーティングなどは文句のつけようがなく、各種機構の良さにも満足している。少し前にテストしたソニー35GMと比較しても、遜色のない性能だと思う。
サンプルショットを見ると、F1.4とF2.0では画質が大きく異なることがわかる。これが相対的なF値でシャープネスに問題があると示すものではない。F2のパフォーマンスは極めて良好だ。画質は絞ることで非常に早く改善され、それはシャープネスだけでなく周辺光量にも関係している。このレンズの製品版が我々のテストでどのように評価されるのか非常に興味がある。
確かにオートフォーカスの性能には少し不満が残るものの、その正確さには非常に満足している。屋外での撮影では、レンズは常に狙ったところにピントが合う。フォーカススピードに関しては改善の余地があると考えている。しかし製品版では、顕著な改善を期待したい。
とのこと。
優れた光学性能を備えているようですが、逆光耐性はソニーGMほどではなく、AF速度も及ばない模様。どれほど差があるのか気になるところですが、価格差ほどの性能差がなければコストパフォーマンスの高いレンズということが出来そうです。
実写を確認すると、絞り開放から十分にシャープで、ボケは撮影距離が長くなっても騒がしくなりにくいように見えます。倍率色収差は僅かに残存しているように見えるものの、軸上色収差はF1.4レンズとしてはよく抑えられているようです。
全体的に見て、10万円を切る大口径35mmとしてはコストパフォーマンスが高く感じます。35mm F1.4 DG HSMとの価格差は非常に小さく、これからミラーレス用に35mmを買うのであればDG DNを選ぶのが良さそう。ちなみに買い方次第では8万円を切る可能性もあります。ソニーGMの半値以下で買えてしまうのは魅力的ですねえ。あとは逆光耐性やAFにどれほど差があるのか気になるところ。
シグマ「35mm F1.4 DG DN | Art」交換レンズデータベース
35mm F1.4 DG DN Sony E | |||
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35mm F1.4 DG DN Leica L | |||
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