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DXOMARKがソニー「α7C」のセンサースコアを公開

DXOMARKがソニー「α7C」のセンサースコアとレビューを公開。パフォーマンスはα7 IIIとほぼ同じで、全体的に良好な性能のセンサーを搭載しているようです。

全体的に良好な性能のセンサー

DXOMARK:Sony A7C Sensor review: Full-frame goodness in a compact body

解像度
MP
総合 色深度
Bit
DR
EV
低照度
ISO
α7 III 24.2 96 25.0 14.7 3730
S1 24.2 95 25.2 14.5 3333
EOS R5 45.0 95 25.3 14.6 3042
Z 6 24.5 95 25.3 14.3 3299
α7C 24.2 95 25.0 14.7 3407
α9 II 24.2 93 25.0 14.0 3434
α9 24.2 92 24.9 13.3 3517
α7 24.0 90 24.8 14.2 2248
EOS R6 20.1 90 24.2 14.3 3394
EOS R 30.3 89 24.5 13.5 2742
  • DXOMARKスコアは95ポイントだ。フルサイズと中判センサーモデルのデータベース中で19位、フルサイズで17位、ソニーの中では7位となる結果だ。
  • 色深度が25ビットと高く、非常に良好なダイナミックレンジ14.7EVとなり、低照度ISOは3407である。
  • 全体的に見て、α7Cの裏面照射型CMOSセンサーは色深度が高く・ダイナミックレンジが広く、ノイズが少ない競争力のあるセンサーだ。レンジファインダーのようなスタイルは使い方に多少影響すると思われるが、静物や風景のみならず、ポートレートやルポルタージュ、ストリートスタイルの写真にも有用である。
  • ニコン「Z 6」やパナソニック「DC-S1」とほぼ同じパフォーマンス特性を示しており、色深度やダイナミックレンジの違いは極僅かだ。
  • メモリ積層型CMOSセンサーを使用するα9 IIもα7Cなどに近い性能を示しているが、α7Cのダイナミックレンジはより良好だ。低照度ISOはわずかにα9 IIが良好である。
  • EOS R6の2000万画素センサーを比較すると、全体的に1/3段ほど良好だ。低感度ISOでの色深度やダイナミックレンジはどちらも優れている。高感度ISOではα7CとEOS R6の違いは目立たない。
  • EOS R5とα7Cの全体的なパフォーマンスは同じだ。ただしノイズレベルには明らかな違いがある。

α9 II・EOS R5との比較

  • 色深度は実質的にα9 IIと同じだ。これは驚くべきことでは無い。どちらも低感度ISOで25ビットを達成する。高画素のEOS R5は低感度ISOで僅かに高い色深度を達成するが、0.3ビットの違いは分からないだろう。
  • EOS R5は低感度で24ビット以上を保つが、ISO400以降は落ち込み、それ以降はα7Cとα9 IIが良好となる。ISO800からISO3200までは0.8ビットの差が見られる。
  • それ以上は差が少ないが、ISO102400以降の2回目のゲインアップでEOS R5に+1.3ビットのアドバンテージがあり、特に滑らかな遷移のある部分では顕著に感じられる。
  • この比較対象の3台のカメラはすべて、ISO 3200では良好な画質である20ビットの測定閾値をわずかに下回り、ISO 25,600では許容できる画質である14ビットの閾値を下回る。
  • 他の多くの最新カメラと同様に、ISO50とISO100の測定値が同じ(ISO67の測定値)で、最大ダイナミックレンジも同じ14.5段(14.56EV)以上と広い。
  • ダイナミックレンジはISO100からISO400まで、ISOが1段上がるごとにダイナミックレンジは1段減少していく。しかし、そこからISO800までの間に+0.5EVのダイナミックレンジで13.5段前後までダイナミックレンジが向上する。その後、ISO 51,200までダイナミックレンジは多かれ少なかれ同じ速度で低下し続ける。
  • ISO102400で2回目のゲインアップがあるが、1回目ほど劇的な効果は見られない。ISO3200で2回目のゲインアップを与えたほうが効果的だっただろうが、それでも見事な結果だ。
  • α9 IIはローリングシャッターの影響を減らすため、積層型CMOSを採用している。最大ダイナミックレンジはα7Cに及ばない。
  • α7Cとα9 IIは同じISO感度でゲインの切替が見られる。
  • EOS R5はα7Cに匹敵するダイナミックレンジだ。R5のゲインアップは少し早いISO400で実施されている。それ以降はIOS800で-1.3EV近く落ち込み、ソニー2機種と比べて-0.8EVほど低い数値となる。
  • ノイズレベルは低く、α7Cは最低ISO感度で最大SNRが45.6dBと、α9 IIとほぼ同じ値を示している。EOS R5の方が画素数が多く、サンプリングも高いが、同じサイズ(10×8インチ)のプリント出力ではあまり良くない。
  • EOS R5のセンサーは、最低ISOで44.4dBと優れているが、α7Cと比べると約1/3の差がある。色深度とダイナミックレンジの測定結果を見ても分かるように、ISO 102400では2回目のゲインアップがあり、2.6dBの差が発生して1段分に近い差がある。
  • α7Cは低照度ISO3400と有用な数値だが、EOS R5の3042と比べてそれほど大きな差では無い。

レンジファインダースタイルのα7Cは興味をそそる1台だ。静止画・動画のハイブリッド市場をターゲットとしつつ、非常にコンパクトで携帯性の高いフルサイズミラーレスを求めるVloggerに好まれる可能性が高い。大きなα7 IIIやα9 IIに取って代わる選択肢となっている。価格設定も魅力的だ。

α7Cの裏面照射型センサーは全体的に良好な性能を発揮する。結果はα7 IIIやα9 IIと実質的に同じでアリ、低感度ISOにおけるダイナミックレンジと高感度ISOでの有用なダイナミックレンジとの間でバランスが取れている。色深度も同様だ。

風景・旅行・ウェディング・ポートレートにとって魅力的な選択肢であると同時に、レンジファインダースタイルのボディはストリートフォトグラファーにもアピールできるものとなっている。

とのこと。
ここ最近の2400万画素クラスのフルサイズミラーレスは「α7 III」で初登場した裏面照射型CMOSセンサーと似たようなモデル(実質的に同じだとは思いますが)を搭載しており、α7Cも同様のようですね。良好な色深度・ダイナミックレンジ・低照度性能を備え、全体的にバランスの良い性能となっています。

競争力のあるセンサーが普及し過ぎて競争力が無くなるという事態に陥っているような気もしますが…。キヤノンセンサーの性能も追いついてきており、センサー性能で差別化が難しくなってきたように見えます。

ハイブリッド市場の需要も考慮すると、これからはセンサーの読み出し速度やローリングシャッターの幕速も重視したほうが良さそう。(とは言え、静止画・4K・Full HDなどでローリングシャッターの影響が異なるので一貫した測定方法を見つけるのは難しそうですが…)

同等の性能を持つセンサーを搭載したカメラでも、ISO感度やダイナミックレンジを柔軟に、簡単に操作できるカメラが優れていると言えるかもしれません。

富士フイルムの「DR200/DR400」設定や、キヤノンの「高輝度諧調優先モード」、そしてパナソニックのような「デュアルゲイン回路の手動切替」機能があるとソニー製カメラの競争力がより高まるような気がします。
(ソニーの「DRO」は主にシャドウをガッツリ持ち上げるJPEG出力向けの機能)

少なくとも、α7Cのコンパクトサイズに惹かれた場合、競合他社と比べてセンサー性能(画質面)で見劣りする心配は無さそう。

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