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ソニー「FE 35mm F1.4 GM」交換レンズレビュー遠景解像編

ソニー「FE 35mm F1.4 GM」のレビュー第三弾を公開。今回は6100万画素のα7R IVを使用し、遠景を撮影した結果をレビューしています。小型軽量ながら優れた解像性能を発揮するレンズであることが分かりました。

まえがき

レンズのおさらい

レンズ概要

  • 2021-03-12 発売
  • 商品ページ
  • データベース
  • 管理人のFlickrアルバム
  • レンズ構成:10群14枚
  • 開放絞り:F1.4
  • 最小絞り:F16
  • 絞り羽根:11枚(円形絞り)
  • 最短撮影距離:0.27m(AF時)・0.25m(MF時)
  • 最大撮影倍率:0.23倍(AF時)・0.26倍(MF時)
  • フィルター径:φ67mm
  • レンズサイズ:φ76×96mm
  • 重量:524g
  • ナノARコーティング II
  • フッ素コーティング
  • XDリニアモーター駆動
  • 絞りリング・クリック切替スイッチ
  • フォーカスホールドボタン
  • 防塵防滴仕様

ソニーEマウントのハイエンドレンズシリーズ「G Master」ブランドにおける12本目のレンズ。単焦点GMレンズとしては7本目となります。この35mm F1.4は「FE 24mm F1.4 GM」に次いで2本目となるGM広角単焦点であり、レンズサイズや外観はとてもよく似ています。

「35mm F1.4」のレンズとしてはとても小さく、軽いレンズに仕上がっています。Eマウントの競合モデル「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」「AF 35mm F1.4 FE」「35mm F1.4 DG HSM」などと比較して最もコンパクトなレンズです。それにも関わらず、より複雑な光学設計・防塵防滴・XDリニア駆動に対応しているのは凄いですね。

絞り羽根は11枚と多く、絞り値に依らない美しいボケ描写。オートフォーカスには「XDリニア」を2基搭載し、大口径レンズながら高速・高精度・高追従性で静粛なAFを実現しています。さらに前玉にはフッ素コーティングが施されメンテナンス性を向上、防塵防滴仕様で環境で簡単に左右されない撮影が可能です。

価格のチェック

F1.4レンズらしく高価なレンズですが、競合他社の価格設定を考えると良心的な価格設定。他のGMレンズと見比べて特に高くなければ安くもないです。FE 35mm F1.4 ZAがかなり安くなっているので要検討ですが、光学性能やレンズの特性を確認してからでも遅くはないかなと思うのです。価格差を考慮してもより高価なGMレンズを買う価値があるかもしれません。

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2021-03-15:晴天(時々日陰):微風
  • テストカメラ:α7R IV(6100万画素)
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:Leofoto G4
  • ISO 100 固定
  • RAW出力→Adobe Lightroom Classic CCで現像
  • 現像時にシャープネス0設定

テスト結果

中央

絞り開放F1.4から非常にシャープ。ただし、軸上色収差の影響でハイライト付近のコントラストが低下しています。これを改善するために1?2段絞るとピークのパフォーマンス。F2.8以降で残存している色付きはおそらく偽色。6100万画素のα7R IVでもモアレが出るくらいに解像しています。文句ナシ。

周辺

基本的に絞り開放から良好なシャープネスを実現しています。色収差の傾向は中央と同じ。画像処理次第で絞り開放からピークに近い性能を得られると思いますが、光学的にピークを得たいのであればF4~F5.6まで絞るのがおススメ。

四隅

35mm F1.4の四隅、それも6100万画素からのクロップと考えると非常に良好な結果です。わずかに像が甘いので、細部まで解像させるつもりならF2?F2.8まで絞る必要あり。差は小さいものの、ピークはF4?F5.6。

実写で確認

全体的に見て、ピークの性能はF2.8?F8。F8以降は回折の影響でパフォーマンスが徐々に低下します。

今回のまとめ

正直に言うと、パフォーマンス良すぎて書くことがありません。色収差の管理はする必要があるものの、絞り開放から普通に使えます。6100万画素のα7R IVでも絞り開放からフレームの大部分で実用的な解像性能を発揮。特にフレーム四隅でも1?2絞れば高解像な結果を得ることができるのが凄い。6100万画素を活かして自由度の高いクロップ・トリミングが可能。コマ収差も良く補正され、軸上色収差も許容範囲内に収まっていることから、F1.4を活かした夜間など低照度の撮影に適しています。

35mm F1.4としては小型軽量ながら、これほど安定感のある解像性能を実現したソニーには拍手喝采。これほど解像性能が高いとなると、ボケが少し硬そうな気もしますが、それは後日チェック予定です。乞うご期待。

参考情報

購入早見表

作例

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