VILTROX レンズ 海外の評価

VILTROX AF 35mm F1.8は動画撮影に適したレンズ

Sony Alpha Blogが「VILTROX AF 35mm F1.8」のレビューを公開。絞り開放から一貫したシャープネスを備えているものの、玉ねぎボケや最短撮影距離の長さなどを指摘しています。

Sony Alpha Blog:Viltrox 35mm F1.8

外観・構造:

  • 同社の24mm F1.8・50mm F1.8と同じデザインだ。
  • ビルドクオリティは良好だ。
  • 防塵防滴仕様ではない。
  • レンズフードはプラスチック製で問題なく脱着が可能だ。
  • ファームウェアアップデート用のUSB-Cポートがある。

携帯性:

  • 非常に軽量である。

操作性:

  • クリックレスの絞りリングを搭載しているので動画撮影に適している。
  • フォーカスリングは滑らかに回転する。

フォーカス:

  • 最短撮影距離は0.4mとかなり長い。
  • AFは85%の確率で高速かつ正確だ。
  • VILTROXは定期的にファームウェアを更新しているので95%くらいまでにはなるだろう。
  • フォーカスブリージングはとても小さい。
  • 動画撮影でもAFは完璧に機能する。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • 6100万画素のα7R IVでテストした。
  • 絞り開放から良好だが、優れた性能を得るにはF4まで絞る必要がある。
  • 中央から隅まで一貫した性能だ。
  • 平凡な性能である。
  • 遠景でも絞り開放から良好だが、絞ると大きく改善する。
  • ポートレートではF2.8でとても良好なシャープネスを得られる。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 玉ボケは丸みがあるものの、拡大すると強い玉ねぎボケの兆候が見られる。
  • F1.8の後ボケは良好だが、すぐに騒がしくなる。
  • 発色はとても良好だ。
  • 最短撮影距離が長いのでボケを大きくし辛い。

色収差:

  • 中程度の色収差が発生する。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 中程度の樽型歪曲が発生する。

周辺減光:

  • F1.4で目立ち、F4まで絞ると解消する。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 良好だが、困難な状況でフレアが発生する可能性がある。
  • しぼるとかなり明瞭な光条が発生する。

競合レンズとの比較:

  • ソニーやYONGNUOの競合製品と比べて非常に重い。そして最短撮影距離が長い。
  • 唯一絞りリングを搭載している。
  • YONGNUOは1/2、1/3の価格で購入可能だ。ただし、ビルドクオリティは低く、絞り羽根の枚数も少ない。
  • 最軽量はサムヤンだ。
  • オートフォーカスはYONGNUOと同じく、とても良好である。
  • VILTROXのシャープネスはあまり良くない。このカテゴリではサムヤンが最高で、ソニーとシグマがそれに続く。
  • MFで問題なければAPO 35mm F2が最高のシャープネスだ。
  • VILTROXとYONGNUOの歪曲収差に関する補正が最も良好だ。
  • シグマとYONGNUOの色収差が最も目立つ。
  • 逆光耐性はソニーとサムヤンが最高だ。
  • 接写性能が高いソニーはボケが最も大きくなる。VILTROXはその逆だ。
  • 後ボケはシグマが最も柔らかい。サムヤンがそれに続き、VILTROXとYONGNUOは互角だ。ソニーの後ボケは騒がしい。
  • 結論
    Samyang AF 35mm F1.8 FE:全体的に最高の性能
    VILTROX AF 35mm F1.8:動画に最適
    YONGNUO YN 35mm F2S DF DSM:大部分の点で良好な性能で低価格
    FE 35mm F1.8:非常にシャープだがフォーカスブリージングが目立ち、コントラストが強すぎる場合がある。
    35mm F2 DG DN:写真撮影に最適だが、動画には適していない

作例集

総評

いくつかの点から動画撮影に適したレンズだ。欠点は色収差と玉ねぎボケ、逆光耐性だ。

  • 長所
    ・F4から優れた解像性能
    ・隅まで一貫した性能
    ・F1.8の滑らかな後ボケ
    ・コントラストがとても良好
    ・玉ボケに丸みがある
    ・発色はとても良好
    ・ポートレートに適した描写
    ・AFが良好
    ・ビルドクオリティが良好
    ・Lightroomのレンズプロファイルに対応
    ・クリックレスの絞りリング
    ・低フォーカスブリージング
    ・ファームウェアアップグレード対応
  • 平凡
    ・重量とサイズ
    ・価格
    ・周辺減光
    ・色収差
    ・歪曲収差
    ・絞った際のボケ
  • 短所
    ・最短撮影距離が長い
    ・絞り開放のシャープネスが良好とまり
    ・玉ねぎボケ

とのこと。
絞り開放から安定したパフォーマンスを発揮していますが、高解像センサーを十分に活かすことが出来る解像性能では無い模様。2400万画素や3300万画素のセンサーでは十分に満足のいく結果となるかもしれませんね。ただし、非球面レンズの影響による玉ねぎボケを指摘しているので、ボケを重視する場合は事前に作例をチェックしておいたほうが良さそう。

最も悩ましいのは「35mm F1.8」のカテゴリに競合レンズが多いことでしょうか?より低価格なYN35mm F2や、より高性能なAF 35mm F1.8 FE、ビルドクオリティが高い35mm F2 DG DNなど、魅力的な製品がひしめき合っています。光学性能を考慮するとVILTROXは少し割高かもしれませんが、滑らかなフォーカスリングや絞りリングを考慮すると、確かに動画撮影には適したレンズと言うことが出来るかもしれません。

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