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ニコン「Z 24mm F4 PF」「Z DX 16mm F4 PF」「Z DX 18mm F4 PF」を想定したような光学系の特許出願

2023年7月10日付けでニコンの気になる特許出願が公開。「Z 24mm F4」「Z DX 16mm F4」「Z DX 18mm F4」などを想定したようなミラーレス向けの光学系に関する実施例を多数掲載。

概要

  • 【公開番号】P2023098248
  • 【公開日】2023-07-10
  • 【発明の名称】光学系、光学機器及び光学系の製造方法
  • 【出願日】2021-12-28
  • 【出願人】
    【識別番号】000004112
    【氏名又は名称】株式会社ニコン
  • 【課題】全てのレンズ面を球面で形成しても、小型化を実現しつつ、良好な光学性能を有する光学系、光学機器及び光学系の製造方法を提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    従来、負正負の対称型の屈折力配置を用いたいわゆるビオゴン型のレンズ構成により、小型で広い画角を実現した光学系が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このタイプの光学系では、画角が大きくなるにつれて波長毎の像面湾曲の差が大きくなり易い傾向にあり、特許文献1に記載の光学系は、さらなる光学性能の向上が要望されている。
  • 【解決手段】カメラ1等の光学機器に用いられる光学系OLは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有し、開口絞りSを有する後群GRと、を有し、第1レンズ群G1と後群GRとは、開口絞りSより物体側の最大の空気間隔で隔てられており、後群GRは、少なくとも1つの回折光学素子Lpfを有し、所定の条件を満足する。

実施例1

  • 焦点距離:23.981
  • F値:2.871
  • 半画角:30.987
  • 像高:14.4
  • 全長:59.023
  • バックフォーカス:8.978

実施例3

  • 焦点距離:23.988
  • F値:4.050
  • 半画角:31.380
  • 像高:14.4
  • 全長:58.983
  • バックフォーカス:8.983

実施例5

  • 焦点距離:18.293
  • F値:4.002
  • 半画角:39.062
  • 像高:14.4
  • 全長:58.989
  • バックフォーカス:8.989

実施例6

  • 焦点距離:16.496
  • F値:3.982
  • 半画角:41.989
  • 像高:14.4
  • 全長:58.991
  • バックフォーカス:8.991

実施例7

  • 焦点距離:23.976
  • F値:4.006
  • 半画角:42.857
  • 像高:21.6
  • 全長:59.034
  • バックフォーカス:8.974

実施例8

  • 焦点距離:23.994
  • F値:2.104
  • 半画角:31.750
  • 像高:14.4
  • 全長:65.988
  • バックフォーカス:9.987

バックフォーカスが短く、フルサイズ・APS-Cイメージセンサーに適した広角レンズに関する光学系の特許となっていますね。共にフルサイズ換算で24mm・28mm相当の画角を備えています。レンズ構成やパラメータは既存のNIKKOR Zとは異なるもの。開放F値が「F2.8 / F4」と中口径ですが、小型軽量な広角レンズとなりそうですね。

既にNIKKOR Zには「NIKKOR Z 26mm f/2.8」「NIKKOR Z 28mm f/2.8」「NIKKOR Z DX 24mm f/1.7」などのコンパクトな広角レンズが存在しています。このため、ここから追加で24mm F4が登場する可能性は低そう。あるとすればAPS-C向けの「NIKKOR Z DX 16mm f/4」「NIKKOR Z DX 18mm f/4」と言ったところでしょうか。どちらにしても、APS-C F4レンズにどれほど需要があるのか分かりません。商品化するの可能性は低いのかなと。

ちなみに、光学系には少なくとも1枚の回折光学素子を使用しています。画角の広いレンズで逆光耐性に問題があると言われている回折素子を採用することで実用性にどのような影響が発生するのか気になるところですね。

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